先月21日、佐渡汽船の超高速カーフェリー「あかね」に久しぶりに乗ってきました
残念ながら「あかね」は売却が決定。冬場運航中止されてる直江津⇔小木航路から新潟港に移動したのです
そして「おけさ丸」「ときわ丸」が検査ドック入りしている間は交代して新潟⇔両津航路に臨時就航していますが、3月20日を以て航海を終了。売却先が決まるまで佐渡汽船新潟ターミナルに係留保管されます(港湾使用料は莫大な金額を取られるので自前の岸壁に係留するのです)
就航から僅か5年、調子の良い事ずくめ話で斡旋(ナッチャン2隻同様A級戦犯は京都大学NI教授とSRC)されてデメリットをよくよく検討しなかった事が敗因ではないでしょうか。
一方でナッチャン姉妹同様、科学や統計学に基づかない憶測や思い込みを根拠とした誹謗中傷にも晒されてきて、この点では気の毒だと感じます
就航時の日記↓
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1941749679&owner_id=1602714。
20日、数日前からこの地方は爆弾低気圧に襲われ、雨は上がったものの海象条件が悪く、佐渡汽船は朝の便のカーフェリーは運休、ジェットフォイルは全日欠航がアナウンスされてました
新潟ターミナル係留中の「あかね」。
この2日前、漂流物を吸い込み動力と発電機が停止、漂流したジェットフォイル「つばさ」を通りかかった「あかね」が曳航を試みるも、10分ほどで索が切れ(予備の舫綱と思われます)、結局海保第九管区新潟の巡視船「えちご」に「つばさ」は曳航されて両津港に入港しています。
https://www.sadokisen.co.jp/?news=20210220
右は「ときわ」丸
船首ハッチを開いて何やら点検中です。
2時間半遅れで入港する新日本海フェリー「らいらっく」。
タグボートのサポートで向きを変え、後進して新日本海フェリーのターミナルに着岸します。
左から「らいらっく」「あかね」「ときわ丸」。
この後、佐渡汽船は昼便も欠航と発表されました。
手前が佐渡汽船、遠方が新日本海フェリーのターミナル。
その中間に上構だけ見せてるのが巡視船「えちご」。
左手前にうじゃうじゃ居る黄色いトラックは佐渡汽船運輸のもの。
右手に停泊しているのは佐渡の生活を支える切り札「日海丸」。詳しくはこちら↓
https://www.sadotrico.jp/articles/2020/10/9
結局、佐渡汽船は午後の便も欠航 。
ときわ丸が夜の最終便のみ運行しました。
「らいらっく」は出航予定時刻に着岸してから3時間半経っても時化が収まらず出航できず。
タグボートが出て出航を待ちますが、岸壁に引き返しました。何時間遅れで出航したかは分かりません。
ホテル日航新潟最上階「ばかうけ展望室」(栗山米菓が命名権でタイアップ)から撮影しています
この日から「五等分の花嫁∬」コラボカフェを特設スペースで開催してました。
完全予約制ですが、引っ切り無しにお客が訪れてて驚かされます。
しかも普通にアニメ好きっぽいカップルとか、家族連れとか。
キャンセル待ちと思われる兄ちゃん達も居て展望室にたむろしてます
メニューは展望室南側のカフェのキッチンで作って、店員が北側の特設スペースまでテクテク運んで行くのがシュールでした。
こんなに人気あるんだ。とうか、この作品と新潟の関係は?
「焼き肉定食 焼き肉抜き」って
カフェからエンドレスで流れてくる「お帰り、お兄ちゃん」「よくも0点のテストを隠してくれたな。今日はミッチリ復習だ!」をこの日だけで940回程聞かされる
翌日、改めて佐渡汽船ターミナルへ。
かもめプロペラ(株)より寄贈された貨物船用推進器。
チケットは有人窓口の他にタッチパネルでも発券できます。
「あかね」は小木航路では全席指定席ですが、両津航路では普通のフェリー同様2等は自由席です。
出航するジェトフォイル「ぎんが」。
萌えプームに乗ってキャラ設定したものの、残念感満点な佐渡汽船三姉妹
舳先の対岸に見えるのは新潟市歴史博物館。
二代目市庁舎をモデルに建てられたレプリカ。
左舷から乗船して後方を見ます。
昇降甲板は上に揚げられてます。
就航時には無かったネットが追加されてます。危ない行為をする人が居るんんでしょうね。
乗船口方向。
左舷から右舷方向。
乗用車は左舷ランプから乗船、船首を回って右舷側に駐車する為に後ろを向いてます。
左舷外側は自動貨車が乗ってきてそのまま駐車なので前方を向いてます。
中央は佐渡汽船運輸のトラックがバックして来て乗船なので後ろ向きです。
搭載車両による重量バランスは注水タンクで調整します。
満車で分かる通り、小木航路のカーフェリーが廃止されると国道350号線の海路は両津航路のみと成るので重要度が増します。
ジェットフォイルのみとなる小木航路は階段国道同様な自動車が通れない国道へと。
船首左舷側。
乗用車は画面左手を後ろから来てスロープを登り、正面を右方向へ進んで右折、右舷側を進んで駐車します。
正面方向。
上にチラッと見えてるリールはアンカーのウインドラス(巻き取り装置)
右舷方向を見ます。
右手の「客室入り口」と書かれた中二階を降ろして使用する場合、乗用車は左のスロープを上がってきて駐車位置へ向かいます。
客室へ向かう階段を上がります。
左舷は螺旋階段、右舷はエレベーターを避ける為のストレート階段と左右で形状が違ってます。
左舷を上がったところで後ろ方向が見えます。
席は二等。
右舷の階段を上がったところで前方方向。
ここから前は一等「ときクラス」で二等チケットでは入れません。
矢印は客室キャビンと船体を隔てる免振構造の隙間を塞ぐビニールカバー。
免振はあくまでエンジンから来る振動と騒音に対処する為で、船自体の揺れをスポイルするものではありません。
右舷後方の座席を撤去し、新設されたジュータン席。
船酔い対策なので普通のフェリーのように自由使用は出来ず、必ず船員の許可をもらう必要があります。
出航前から既に乗客が。
この船が生活道路としていかに深刻な問題を抱えているかが分かりますね。
「つばさ」が入港してきました。
事故は復旧して何ともないようです。
車両搭載ランプが引き上げられます。
船体後方デッキ。
転落防止ネットが新設されてました。
ランプが引き上げ完了間近。
直江津、小木港共に左舷ランプ使用なので、左舷側のランプにだけ滑り止め塗装がされてるのが分かります。
左舷前方方向。階段は自動車甲板へ。
この直後出航ですが、海が荒れてる為にデッキは閉鎖立ち入り禁止と成りました。
ターミナル対岸のジェットフォイル専用屋根付きドック。
「すいせい」が入渠中の模様。
その隣には「新潟造船」。
一部に有名な「新潟鉄工所」倒産後、造船部だけ独立会社としたもの。
インキャット社船舶のバッヂはタスマニア島を模ってます。
売店の掲示。
「あかね」のグッズは子供用Tシャツ(大人用は元々無し)以外は絶滅していました。
新日本海フェリー「らべんだあ」が1時間半遅れで入港。
3年前に就役した新造船で、流行りの垂直船首船型です。
私が仕事で関わった最後の船の一つでもあります。
外海に出ました。
この日の波高は2.5mほど。かなり荒れていますね。
曳波が見えるので、船首の引き込み式スタビライザーを降ろして使用しています。
「あかね」や「ナッチャン」のようなウエーブピアサー船が他船舶と違って優れている点の一つが曳波が殆ど出ない点が挙げられます。
船の速力や燃費を悪化させる抵抗の大きな原因に「造波抵抗」というものがありますが、これは船が進む時に船首と船尾から波が起こり、それが原因でエネルギーを取られてしまう事です。
ウエーブピアサー船型では船体が殆ど波を起こさない、つまり造波抵抗が極めて少ない為に普通の船が出せないような高速で進む事が出来るのです。
しかし大波に突っ込むと、普通の船のように頭が上がって波を超える力が働かない為、船首真ん中に普通の船の舳先のような形状部分を付けて大波に対処する安全設計が計られてます。
なお、ネット上で「ウエーブピアサー船は生物環境に重大な被害を及ぼす事が発覚」、この為に「ナッチャン」や「あかね」は運航停止に追い込まれたと断定形で書いてるブロガーが居ますがデマです
10年ほど前に世界的に高速船(モノハル船型)が環境に及ぼす悪影響が問題に成った事があって、ウエーブピアサー船も高速船という点だけで即環境へ悪影響があると青函航路で漁業関係者から懸念され、ナッチャン2隻はスピードダウンを強いられました。
が、環境への悪影響は科学的、統計学的に証明されてはおらず根拠は先入観や憶測によるものです。上記の通り、ウエーブピアサーは水中への影響を極限するからこそ高速で進めるのです。
上記のブロガーように自分さえ目立てば良いという考えに基づいた発信者の存在は、様々な事件に絡む風評被害がどのように広められるのかの一例だと思います。
一等船室後ろの通路で船の揺れを観察。
歩くのはかなり困難な状況で、立ってるだけでも大変です。
「あかね」はサイズ的に小さく、時化ると揺れが半端ではなくなります。
引き込みスタビライザーを使っても焼け石に水。
双胴船は凪いだ海では大変安定しています。
人間が地面に立つのに、足を揃えるより開いた方が踏ん張って安定するのと同じです。
一方、階段に立つ時、段差にそれぞれ違う足を乗せると真っ直ぐに立ちづらくなります。
時化た海での双胴船はこの階段に立つ人のようなもの。船体の片方はうねりの上に、片方はうねりの下にという具合で傾いてしまいます。
この点では弥次郎兵衛のように立つ普通の船の方が時化に強いという訳です。
横の窓も、全体が海面だったり、全面空に成ったり繰り返し。
実は構造上、船首が一番揺れるので、一等船室が一番揺れるという皮肉。
二等船室は後ろ(船尾安定装置フラップがあり一番揺れにくい)のジュータンスペースでは足りず、空きスペースにマットを敷いて続出する船酔い客に対処してました。
実は「あかね」売却決定は、時化ると乗客が耐えられないという点が最大の理由なようです。
「ナッチャン」は船体そのものを巨大化させる事(それだけ揺れ難くなる)でこの問題に対処しています。
左舷方向で「ときわ丸」とすれ違います。
海の上は右側通行なので、同じ航路ではこのような位置関係に成ります。
右舷窓際前寄りの席に座りました。
飛沫に虹がかかります。
両津港に到着です。
ジェットフォイル「ぎんが」がターミナルに停泊中。
その向こうでは「日海丸」が荷役作業中です。
佐渡海上保安署、巡視艇「ときくさ」。
接岸の為に向きを変え後進します。
テレビカメラを見て操船中です。
接岸し、車両用ランプを降ろします。
両津港は右舷着岸なので、乗用車と中央のトラックはこのまま進んで下船します。
左舷のトラックは右折して画面右手前に現れ、また右折して乗用車の居るコースを進んで下船します。
両津港ターミナル展望台から。
地上から。
この角度だと船だと分かりません。
両津港ターミナル前の「すしの魚秀」
佐渡魚握り
左上から時計回りに、たい、ふぐ、平目、こち、ガリ、いか、めだい。甘エビ。
「二十七年前に親と来ました」と話すと女将も大将も滅茶喜んでくれました。
ここのガリは生姜の風味が残されてるタイプで寿司に負けず滅茶美味いです。ガリ中毒の父がガリだけ追加して食べてましたが、お店の雰囲気も当時のままです(と言ったら「古いままでごめんね」と女将が照れてました)
「あかね」出航です。
左舷着岸の新潟ターミナルに向けて、車両が往路とは逆向きで積まれてるのが分かりますね。
海上は靄がかかっていて、船がある程度陸から離れると見えなく成ってしまいました。
「ぎんが」も「あかね」の15分後に追って出航。
港内で早くもスロットルを上げてロケットスタートし浮上します。
「つばさ」が入港。
両津港の公園に保存されてる「こがね丸」の錨と、「えっさ丸」のプロペラ。
「ときわ丸」も入港します。
その「ときわ丸」に乗って新潟に戻ります。
出航前にデッキからターミナルを見下ろすと「つばさ」が。
密航者達が集まってきました。
ほとんどがオオセグロカモメのようですが、よく見ると5%くらいは越冬で南下してきたワシカモメみたいです。
このまま船と共に、新潟⇔両津を往復しています。
脳内で「太平洋奇跡の作戦 キスカ」のテーマ曲がかかります。
そのキスカのサウンドトラックCDが遂に発売!
http://www.cinemakan.com/catalog/kiska_jacket_sample
両津港を後から出航した「つばさ」が追い抜いて行きます。
通常のフェリーの航路に対して、ジェットフォイルは北側に別航路が設定されているようですね。
「ぎんが」とすれ違います。
新潟⇔両津航路は、丁度真ん中辺りでフェリーとジェットフォイルが同時にすれ違い追い抜きするようにダイヤが組まれてます。
新潟を出た「あかね」が右方向に現れたので驚きました(右側通行なので)
滅茶苦茶揺れてますね
一方、私は「ときわ丸」の最上部デッキに立ってますが特に立ってたり歩いたりするのに不自由はありません(最も、他に誰もデッキに出ようとしませんが)
「生活道路」として島民はこれは無理と結論したのも頷けます。
冬の日本海や津軽海峡をナメていた事が「あかね」「ナッチャン」の敗因だと思います。勿論、適正航路で使えば抜群の性能を発揮する筈です。
まぁ、もっと現実をナメていたのが鳴り物入りで国産した挙句、航路に就けずに解体された「TSLオガサワラ」だった訳ですが。誰だよ、日本の造船技術は世界一なんて得意満面で言ってるのは?
乗船記念スタンプを時刻表に押してみました。
3月20日までを以て「あかね」の定期航海は終了です。
そして残念なお知らせ。
その2に続く
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