後半は諏訪内晶子さんを迎えてヴァイオリン協奏曲。諏訪内さんの生演奏は1回だけ
聴いた事がある。前述の話と繋がるのかもしれないが本曲そぎ落とした芸術と諏訪内
さんはインタビューで仰っていた。ゆえに怖いとも。パガニーニやブラームスや
チャイコフスキーとは異質な作品であるとも。調だけで言えばベートーヴェンも
ブラームスもチャイコフスキーもヴァイオリン協奏曲はニ長調なのであるが。
諏訪内さんのチャイコフスキーは手元にCDがあるから比べようもあるが
ベートーヴェンの方がソリストの見せ場が少ないかな、と思う。特に第1楽章は高音域
でオブリガードをよくやらされる。これはヴィオッティに始まるフランス流らしい。
諏訪内さんはN響メンバーをよく引き立てていた。
諏訪内さんはチャイコフスキーコンクールに最年少で優勝した後、研鑚の道を歩むが、
その中で国立ベルリン芸術大学に学ばれたが、同大学は前身がヨアヒムが建てた学校で
あった。時間があったから取り組まれたとの事であったが今回ヨアヒムのカデンツァで
初めて演奏された。私自身、手元にある岡山潔さんのCDが、このカデンツァなので
違和感はない。しかしながらCDは映像データがないので分からなかった部分もあった
が改めて難しいカデンツァ。本曲を世に広めるのにヨアヒムは一役買った。
第2・第3楽章はアタッカ。第2楽章は緩徐楽章でラルゲット。美しい。#が1つ
減ってト長調に転調。明るい曲調。終楽章ロンドはソリストが旋律を提示する。
秋山さんが指揮するN響も応える。対話がある。随分離れているけれども、諏訪内
さんの生演奏が久しぶりに聴きたくなった。
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