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2018年10月09日22:47

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改めて思う、「黄金の左」の鮮やかさ。

54代横綱の輪島大士さん死去
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5323223
第54代横綱輪島、亡くなる、ですか。大相撲史上初にしてただ一人の大学相撲(日本大学)出身の横綱であり、幕内優勝は通算14回。鮮やかな左下手投げで一時代を築き、その廻しの色から「黄金の左」と言う異名で親しまれた名横綱でしたね。
石川県七尾市の出身で、日本大学3年生の昭和48年、4年生の昭和49年と2年続けて学生横綱になり、それらはじめアマチュアでの豊富な実績を引っ提げて花籠部屋(当時。師匠は元前頭大ノ海)に入門、昭和45年の一月場所で幕下60枚目(最後尾)付け出しで初土俵、2場所連続で幕下優勝して五月場所で所要2場所(史上最速タイ)で新十両に昇進して昭和46年一月場所で新入幕。翌年の五月場所で初の幕内優勝を果たし、その年の九月場所には貴ノ花(後に二子山親方。1950〜2005。その次男が先日協会を去った第65代横綱貴乃花)と共に大関に昇進。さらに昭和48年五月場所後に横綱に昇進。本名で四股名を通した初の横綱になりましたね。
左下手投げの印象ですが元は右四つの力士だったようで、左右両方の四つで相撲が取れる一方、体型的に胸を合わせる四つ身の型になることは少なかったとか。引き付けの強さに加えて腰の力を利用して土俵の真ん中からいきなり根こそぎ投げて相手を裏返す威力の強い下手投げを武器としていたこともあり、その強さを遺憾なく発揮していた横綱でしたね。徹底した摺り足の稽古で足の力を強化、うっちゃりを喰わないことも強味になっていたようです。一方、立ち合いで失敗すると一気に土俵際に押し込まれることもあり、高見山を苦手にしていたこともあったようです。
横綱在位47場所は柏戸(第47代横綱)と並んで歴代7位で、優勝は14回、殊勲賞3回、敢闘賞2回。通算成績は673勝234敗85休(68場所)で、うち幕内では620勝213敗85休(62場所)。昭和56年の三月場所途中で引退し、年寄「花籠」を襲名。
と、何とも羨ましい限りの素晴らしい土俵生活を過ごしてきた印象がありましたが、引退してからは親族の事業の経営悪化や部屋の関取衆の年寄名跡購入などで数億円ともされる借金を背負い、自身の年寄名跡を借金の担保にする不祥事から昭和60年に協会に廃業届を提出、角界(日本相撲協会)を離れ、花籠部屋は後継者を見出だせぬまま閉鎖されることとなりました。
その後、一時はプロレスラーに転向したこともありましたが目立った活躍はなく、日テレのバラエティー番組「とんねるずの生でダラダラいかせて!!」に準レギュラーで出演し、独特の「天然キャラクター」を見せたりもしていました。アメフトのクラブチームの総監督、キューバの相撲ナショナルチーム監督などを務め、平成21年には大相撲一月場所8日目のNHK大相撲中継にデーモン小暮閣下と共に出演、解説を務めたこともありました。私もこれを見ていましたが、協会の枠に拘らない“独自の視線”での解説はなかなかの内容でしたね。
平成25年の秋に下咽頭癌への罹患が判明し、その年の暮れに癌の切除手術を受けて成功。しかし、その影響で声を失ってしまう事態となりました。その後、平成26年9月にかつての盟友である元大関の貴ノ花の系譜を継ぐ高田川部屋(師匠は元関脇安芸乃島)に赴き、二所ノ関一門の連合稽古を見学。この際、部屋の幕下(当時)の達綾哉が自身の遠縁であることを知らされ、十両に昇進した際に現在の輝大士(かがやきたいし)と言う四股名に改め、かつての輪島同様の黄金の締込みで土俵に上がるようになりました。この色の廻しは同郷にして大学の後輩でもある遠藤も着用して土俵に上がるなど、様々広がっていますね。
こんな感じで晩年に相撲の世界に戻るような情熱を回復した輪島ですが、平成27年の大相撲十一月場所13日目の真っ只中、かつて輪湖時代を築き上げたライバルだった北の湖理事長が直腸癌による多臓器不全により先に亡くなる事態(享年62)を目の当たりにしたことで、かなりガクッと来たのではないかと思います。「最近理事長は元気だと聞いたばかりなので、とても驚いた。お互いに病気と闘っていたが先に逝かれて寂しい」「昔のライバルが、相撲界で頑張り続けている事が嬉しかった。俺はもう少し頑張る。(理事長には)よく頑張ったね、お疲れ様と言いたい」と弔いのコメントを寄せていましたが、別人のようにすっかり窶れてしまった54代の姿を見て、何とも寂しく悲しい晩年となった感じでしたね。
紆余曲折の後半生だった、70年の人生でした。御冥福をお祈りいたします。合掌。
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