もともと、この開封検査は「原子力規制委員会の指示で」行われたものである。適切な保管庫に入っていなかったから、という理由で開封して調べることを求めたのは「批判している規制委員会」なのである。(もちろん、原子力研にも問題があるわけで、それは言い訳できない)
さて、作業員からの聞き取りの概要が公開されている。
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https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p17061301/
5人の体制で、主作業者ひとり、記録者ひとり、左右からのサポートを行う補助作業者2名、測定・運搬役の補助作業者ひとりである。
まず、マスコミなどの誤解はねじの緩め方にある。2本をゆるめたらシュッと音がしたのに全部外したかのように報道されたが、実際にはまるで違う。
6ヶ所のうち4ヶ所をゆっくり対角線上に外した後、のこり2本を緩めている。機械を扱ったことがあるならわかるが、基本中の基本を守った、正しい手順である。
残り2本を緩めて音がしたので、一旦作業を止め、スミヤ測定を行っている。漏れを確認するため、専用の布などで拭いて、放射線を測定する標準的な検査らしい。これも安全のために必要な措置であり、けっして疎かにはしていないことがわかる。
普通、汚染物質を扱う室内はまわりの廊下や部屋よりも気圧を下げてあるので、外部から持ち込んだ容器をあけたときに空気が漏れる音がする可能性は十分にある。
汚染がないので、作業を続行すると判断。これも間違っているとは言えない。
ふたをおさえながらねじを外した時点で樹脂性の袋が破裂し、もやもやとしたものが漏洩した。
アルファ崩壊によってヘリウムが溜まっていたのであれば、空気中でもやもやとしたものは見える(空気とヘリウムの屈折率が違うため。実際にヘリウムを空気中に放出するとけっこうはっきり見える)。
主作業者はにおいもなく、温度上昇もないことをマスク越し、手袋越しだが確認しているし、ふたもフード内に置いている。完全に冷静な行動に思える。
破裂直後から、作業者は部屋に施錠し、外側から目張りをするように要請して、漏れを室内に止めるよう手配して、さらに1時間以上、進展がないことを確認し、基本的に同じ位置にじっと立って、汚染拡大を防いでいる。
記録者もデジタルカメラで各部を撮影し、カメラはグリーンハウスに残している(外に汚染を広げないための措置)。
そのときの服装、装備(フードなど)の写真は公開されているが、プルトニウムなどを直接扱うわけではなく、容器内部を確認するだけであれば、それほど無謀とも思えない。
が、相手がアルファ線源であり、放射性物質の専門家である以上、ヘリウムなどがたまる可能性は考えておくべきだったと思うし、その危険は理解し、対応策を立てた上で開封検査を行うべきだったとは思う。
それにしても、指示した側の原子力規制委員会の委員長が、作業者をバカにしたような発言をするとはまったく信じがたい。ついでながら、直後の記者会見速記録を読んでも、作業者の心配をしているような発言はない。人間ならば被害者でもある作業者に一言見舞いの言葉があってもいいとは思う。
いろいろな意味で、この委員長とは「オトモダチ」になりたくないなぁ・・・作業者のひとたちの冷静さは尊敬に値するけどね。
<茨城被ばく>「適切な作業方法でない」規制委員長が批判
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4620937
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