政府・与党は昨日、環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案を
4日の衆院本会議で採決する方針を固めたと報じられています。
安倍総理は、かなり前のめりになってTPPの承認を急いでいますが、
その理由が分かりません。
今年の2月4日に、日本やアメリカなど12か国が参加した
TPP協定の署名式が行われましたが、
この署名から2年以内に参加する12の国すべてが、
議会の承認など国内手続きを終えれば発効します。
しかし、2年以内にこうした手続きを終えることができなかった場合には、
12か国のGDP=国内総生産の85%以上を占める少なくとも6か国が手続きを終えれば、
その時点から60日後に協定が発効する仕組みになっています。
日本のGDPが17.7%、アメリカが60.4%と、
この2国だけで加盟国の全体の78%に達するため、
日本とアメリカのほかにGDPが比較的大きな4か国が手続きを順調に終えれば、
TPPは2018年の4月に発効することになります。
問題はアメリカの対応です。
現在のオバマ大統領は、当然推進を目指していますが、
アメリカ議会で多数派を占める共和党は反対しています。
これに加えて、間もなく行われる大統領選で、
トランプ候補は明確にTPP反対を唱えていますし、
クリントン候補も明確ではないものの、一応反対を唱えています。
TPP協定は上記のアメリカのGDPのウェイトが高いため、
アメリカが承認しない限り発効しない事になっています。
こうした状況の中で、何故安倍総理が急ぐのかが分からない訳です。
安倍総理の国会答弁では、
日本が承認する事により、再交渉に応じない姿勢を示すのだとの事ですが、
TPP協定は、そんなに日本に有利なものなのでしょうか?
もしそうならば、もっとその点を強調して野党の協力を求めるべきでしょうが、
同じ具体性のない言葉を繰り返すだけです。
むしろ、各方面で出ている不安の声を払拭するため、
出来るならば、再交渉すべきもののような気がします。
少しうがった見方をすると、
アメリカでTPPを推進しようとしているのは、
軍産複合体とか巨大製薬会社などの一部のグローバル巨大企業が中心ですが、
これらの企業は、アメリカ国内のTPPへの反対が強い事から、
外堀を埋める作戦に出たのではないか?とも思えます。
そして、アメリカへの従属が国是のような日本に働き掛けを行い、
先ず日本を承認させて、それで反対の声の大きいアメリカ国内情勢を
乗り切ろうとしているのではないかとも考えられます。
いずれにしても、TPPの承認を急ぐ安倍総理は、
その理由を明確かつ具体的に示すべきだと思います。
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