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2016年03月21日10:48

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義務教育の形骸化では…

私は、補習塾を振り出しに、いろいろな職場を経験し、現在は大手予備校講師です。

高校や浪人生の場合、予備校は、ごく自然に定着している観があります。
だからこそ、私立高校の中には、「うちに通えば、予備校に通う必要はありません。」などと謳って、校内で完結する、大学入試に必要十分な授業を、生徒募集の目玉とするところがあります。

この私立高校の言い分が果たして正しいかは、置いておくとして、

学校の授業だけでは大学入試は突破できない。それに、高校の教え方がほとんどの場合体系的ではないし水準にも問題があるから、一方的に講義する必要がある。

これが実態です。

昔からそうでしたから、私も、修学旅行生の使う本郷の7人部屋の宿に泊まり、駿台の夏期講習には参加していました。

高校はそもそも義務教育ではないですから、ともかくも、
義務教育である中学が学校の授業だけでは足りないとは、問題ですね。

私は、新潟県立長岡高校 という高校の出身です。旧帝大に20人、地元の国立に50人入るから、進学校という区分に当たります。田舎は出身高校は大学よりも重要で、みんな入りたがっていましたが、
長岡高校に合格するために塾に通っていた人は、おそらく、3人に1人もいなかったと思います。みんな一人で勉強していました。他人に教わるという発想がありませんでした。

それでもわからないところが出ます。
たとえば、ぼくは、水銀柱の大気圧云々は、今は富士通の研究所にいる、数学が恐ろしく得意な先輩のケンちゃんに聞きました。母が、ケンちゃんのお母さんに上げる漬物を持たせてくれました。
「御格子上げさせて、御簾を高くあげたれば、笑はせ給ふ……わかった。『こんなもんでっせ』と清少納言は言ったと。そこで中宮は笑ったんだな…」と、うれしそうに人に教わった成果を披露していたのは、今、ソニーの課長をやっている、M君です。確か、文系大学卒のお母さんに聞いて「自分で考えなさい」と叱られ、叔母さんに聞いたのではなかったかと思います。

そういうワンポイントを、先輩なり親戚なり、近所の叔父さんなりに聞くのは、全く、生徒の自主的な行為でしたし、せいぜい数回だったと思います。

なぜ、変わったのでしょうか。

昔よりも問題が特に難しいということはないようです。

一つには、依存心が強くなったといえます。
考えてわからないところを、自分で工夫して師匠を見つけて、ほとんど、無料で聞く。
大金を親に払ってもらい塾に行き、最初から全部、説明してもらう。
この二つには、天地の差があります。

もしも、学校の指導だけで不十分だというなら、
学校も、先生が教務に専念できるような環境を整えるべきです。
現場の先生は、超くだらない報告書の義務化や委員会への参加、部活の顧問などに疲弊しています。これで、教材研究にも身を入れろというのは、無理でしょうね。

「学習支援」とは聞こえがいいですが、
要するに、塾代を払えない子どもに、無料で塾を開くということです。

本末転倒だと思います。
塾に行かないとわからないとは、中学教育が不十分だということです。

また、「学習支援」をするとしても、
質問受け付け係り
を並べるという形にするべきです。
受身の学習という塾の欠点を持ち込むべきではないと思います。



■貧しい家庭の子へ学習支援、45%の自治体「予定なし」
(朝日新聞デジタル - 03月20日 09:29)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3906952
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