我々は、社会に貢献する義務はありません。
甲 主権者であるから。憲法に規定されていること以外は、自由にできるから。
mixiの議論で、「マタかよ…」と、思ったのは、「校長の意見が押しつけだという意見も押しつけである」という反論です。
本当に、この手の人は、勉強していませんね。ここでいう勉強とは、法令の知識ではなく議論の組み立て方です。一流大学卒などということとは、無関係です。社会に貢献する義務があるかないかは、価値観の問題ではなく、憲法解釈の問題です。もちろん、憲法以外に、個人の価値観はありますが、
憲法解釈 … 価値観の押し付けではなく、学問の問題である。
個人の価値観 … 押しつけになる可能性がある。
と、仕切らないといけません。
仮に憲法解釈の問題として、言いたいことがあれば、憲法解釈の問題として議論するべきです。
もちろん、「女性が子どもを産まず進学するのは、公共の福祉に反する。」などという説は、憲法学者は誰も賛成しないでしょうが(笑)
「校長の意見が押しつけだという意見も押しつけである」という反論は、武術にたとえると、関節技です。
体力を身につけるのがしんどいから、文字通り小手先の関節技を弄ぶ。これが、大卒だとしたら、ちょっと考えさせられますね。
そして、私がもっとも重視したい論点の一つとして、
乙 何をもって社会貢献とするか、誰にも分らない。
を挙げたいと思います。
考えてみれば、日本史上の社会通念は、一度も正しかったためしはありません。
丙 個人を犠牲にして、社会に貢献せよとは、明らかな憲法違反である。
この校長の演説の全文を読みましたが、「まず、子どもを産んで社会に貢献してから」「大学に行くなりすればいい」という言い方でした。これは、まず、社会貢献をしてから、自分のやりたいことをせよ…ということです。校長風情の人間(総理大臣風情でもおなじです)が、こんなことをいっていいはずはありません。中学校の校長ともあろうものが、憲法を理解する力もないのか…
ぞっとしましたね。
第13条すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
第22条何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
第24条婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
また、
丁 少子化は、国の責任である。
これも指摘しないといけません。
国立大進学にすら大金がかかり、保育園にも入れさせてもらえない。こういう状況では、産みたくても産めないのですから、「義務を果たせ」と子供らに言うのは、公務員としての見識を疑います。
戊 セクハラ
出産にはセックスが伴います。マイミクさんの日記に書き込んだ女性の方が「気持ち悪い」とおっしゃっていましたが、当然のことです。中学生女子にいうのは、明らかにマズいでしょうね。
また、世の中には男性が嫌いだから結婚しないという女性もいます。適当な相手がいない、夢を実現するため、男性が嫌い…全てその人の自由ですし、話題にするべきではありません。生徒が妊娠して助けが欲しい…というときにアドバイスするのとは、わけが違います。
己 夢のかなえ方として非現実的
30過ぎて子どもを育てるのは、山ほどの例があります。しかし、30過ぎてから大学に行くのは、至難の業です。例がないこともないですが、たとえば配偶者が金持ちであるとか、実家がバックアップしているとか、特別恵まれた事情がある人ですね。医学部などは、年取った人の入学を喜ばないところもあります。莫大な公費を掛けて、医師として活躍する年数が短い人を医師にするのはどうか…と。もっともです。
むしろ、20歳で出産した女性が、安心して大学に行ける環境を整えるべきでしょうね。
■【校長2人出産発言】波紋広がる…校長「義務と言ったのではない」 吉村市長「優劣つけるものでない」 麗澤大・八木教授「言葉狩りになると建設的な議論ができなくなる」
(産経新聞 - 03月14日 22:48)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=3&from=diary&id=3898138
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