防衛関係のニュースではなぜか「安倍はアメリカの戦争に加担したがっている」「日本を戦争に巻き込みたがっている」というご意見が散見されるのだが・・・どこをどう見たらそうなるのか、私にはまったく理解できないでいる。
本当にアメリカと一緒に戦争をしたいのであれば、去年6月ごろからアメリカが「あいつらはテロリストだ!空爆するぜ!」といい始めたときに、「ついて行きます」といえばそうなった。それまでは法的根拠もなにもなかったので、それができた、ということだ。
が、実際には7月1日の閣議決定という、めんどくさい手順をふんだ。日本国内では「集団的自衛権行使容認」と大騒ぎになったアレだ。
その内容は「日本国の存立が脅かされ」「他に手段がない場合」「最小限」に限って認める、というものだった。
日本語として読めば、この3条件を満たすのは事実上「日本国が直接攻撃の対象となり、他国の軍隊が自衛隊と一緒に防衛にあたっている」ときぐらいでしかない。イラクやシリアで日本人が殺されても、日本国の存立が脅かされることはないし、その場合は軍事作戦ではなく警察権の行使であるはずだ。アメリカから見ればこの条件は「自衛隊は戦争について行きません」という拒絶とかわらないはずだ。
日本をテロの標的にし、戦争に巻き込みたいなら自称イスラーム国などを直接挑発すればいいし、アメリカにくっついていけばいいだけだ。隣の国が領土だ!とわめいている島は少なくないのだから、奪還しにいってもかまわないだろう。・・・そうしたところでまったくメリットはないのだが。
今回の法制化の指針はなんと日本共産党のサイトで見つかった。
>
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-03-21/2015032105_01_0.html?_tptb=032
柱となっている3方針は
「国際法上の正当性」
「国会の関与等、民主的統制」
「自衛隊員の安全確保」
である。
まず、アメリカ中心の有志連合が行っている空爆は、国連安保理決議に基づいてはいない。それぞれの国が正当性を主張しているが、国際法上の正当性というには無理がある。
また、自衛隊員の安全確保がうたわれている以上、戦闘に参加させることは考えにくい(巻き込まれる可能性までは否定できない)。
民主的統制については微妙なところもある。特殊な例だが「自衛隊の現地派遣部隊が戦闘に巻き込まれた場合、日本に問い合わせて、国会を召集して、議論して、承認をとって・・・」では隊員の安全確保などできはしない。そのへんの整合性まで考えておいてほしい。
交通事故と同じで、どれだけ自分が注意していても「巻き込まれる」可能性はゼロにならないからだ。
自衛隊が海外に行く必要などない!というご意見もあるのだが、バヌアツのサイクロン被害などの救助・支援まで「必要ない」のだろうか。金だけ出せば誰かがやってくれる?それは先進国の国際貢献といえるのだろうか。
日本国内でも、災害がおきるたびに大活躍してくれているのは警察・消防だけではない。装備・機動力から士気・体力・気力にいたるまで、自衛隊の凄さは日本国民なら思い知っているはずだ。
ついでながら、武器輸出だ!と言われていることにも疑問がある。
ニュース映像をごらんになった方ならよくご存知だろうが、自称イスラーム国の戦闘員が誇らしげに武器を見せびらかしながら乗っている車にはTOYOTAとかNISSANの文字が多数見える。それなのに、日本の自動車産業が「テロリストに武器を供給しているぞ!」という非難など見たことがないのはなぜだろう?警察権のための中古船舶や救難救助用の飛行艇などは非難したはずだが?
安全保障は「困ったときにお互いに助け合える」体制を作っておくことでもある。そのために自衛隊が活躍してくれるなら、私は喜んで応援させていただく。
法制化は「拡大」とは限らない。これまできちんと「決まっておらず、あいまいになっていた」ことがある程度明文化されて、より「日本国の安全保障」に資するのであれば、私は反対などしない。
■自衛隊の海外活動拡大=安保法制、自公が合意―5月に国会提出
(時事通信社 - 03月20日 17:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3329835
ログインしてコメントを確認・投稿する