まず、ヨルダンが受け入れている難民の数は260万人。
ここに日本が総額で約1億3000万ドルを供与する。
割り算すると、ひとりあたり50ドルとなる。食料に1日1ドルだけ、としても、わずか2か月分。日本の物価で考えれば1日カップ麺1個か、ちょっとした菓子パン1個。
もちろん、難民が必要としているのは食料だけでなないし、全員が日本の援助金をアテにしているわけでもない。物価もちがうので大変おおざっぱなものだと考えなければならない。
ついでながら、1億ドルは円借款なので、ヨルダンは本来、日本に金を返す必要がある。日本は基本的に特別会計の外貨準備から支出しているので、社会福祉や復興予算が削られることはなく、増税とも(名目上)無関係だ。
さて、ヨルダン・ハシェミット王国はいわゆる産油国ではない。主要産業は製造・運輸・通信などだ。オイルマネーで儲かっている国ではなく、りん鉱石、カリ、化学肥料、衣料品、医薬品などの輸出が輸出のメインだ。
そして親日国のひとつで、平和を重んじる国家でもあり、戦争に加担しない(ちゃんと軍はある)。イスラエルとも平和条約を締結している。
(以上、外務省の国別基礎データより)
難民が多く流入しているのは、ヨルダンが平和国家であり、難民への支援をきちんと行っているからに他ならない(世界を眺めると他にもそういう例があるのだが、なぜかその国は悪者にされている)。
中東の基礎データを見るとつくづく思うが、失業率は高く、国民の収入は低い。少し不安定な国になると、過激派などが流入し、食料などを配って住民を利用し、結果、テロリストの温床となっていく。アラブ社会では困っている人を助ける喜捨はごく当然のことであり、喜捨を受けることは恥ではない。そういう土壌が利用されているわけだ。
イスラームの聖典、コーランにはテロリストに利用されやすい部分が少なくない。聖戦や復讐についての部分だ。実際に注意深くコーランを読むと、聖戦は「神が認めた」ものだけが許される。が、ムハンバドは最後の使徒であり、その後に、神の啓示はない。連鎖的な論理になるが、現代のイスラームに聖戦はない。復讐についても、イスラーム教徒を殺したものだけが対象になる。ただし、遺族が代償をうけとって許した場合、復讐はできない。そして、無関係なものに対する復讐も許されていない。
過激派、テロリストと本来のイスラーム教徒はまったく別のものだ、ということになる。
これまで日本はアラブ社会、イスラーム教徒に対して、悪事は行っていない。太平洋戦争でアジアのイスラーム教徒に迷惑をかけたのは事実だが、戦っていた相手は一応、アジアの国を搾取していた宗主国(=連合国)のほうである。
現代の日本はイスラーム国家が必要とするものを持っていて、提供もしている。
彼らの社会の貧困をなんとか緩和しようとしている。
日本はきっかけとなるものを提供しているだけだが、彼らが豊かになり、仕事ができれば過激派のつけいる隙は減る。彼らの信仰を貶めることもせず、軍事作戦で攻撃をするわけでもないので、日本に対し、過激派が攻撃する理由もほとんどない。
日本の建前である「積極的平和外交」はそういうものだと思いたい。
そして、アラブ社会、イスラーム諸国の平和も心から願っている。
<安倍首相>円借款120億円をヨルダンに供与 首脳会談で
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3231755
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