土佐勤王党は「一藩勤王」とゆう個々人の志士が攘夷を唱えるに留まらず、藩全体をあげて勤王を行おうという思想を掲げ幕末に活躍した組織。
有名な参加者には盟主、武市半平太を筆頭に坂本龍馬、中岡慎太郎、吉村虎太郎、岡田以蔵などが参加していました。
<土佐勤王党盟約文>
堂々たる神州戎狄(いてき)の辱めを受け、
古より伝はれる大和魂も、今は既に絶えなんと、帝は深く歎き玉う。
しかれども久しく治まれる御代の因循委惰という俗に習いて、独りも此の心を振い挙て皇国の禍を攘(はら)う人なし。
かしこくも我が老公夙に此事を憂い玉いて、有司の人々に言い争い玉へども、却ってその為めに罪を得玉ひぬ。
斯く有難き御心におはしますを、など此罪には落入玉ひぬ。
君辱めを受くる時は臣死すと。
況むや皇国の今にも衽を左にせむを他にや見ゆるべき。
彼の大和魂を奮い起こし、異姓兄弟の結びをなし、一点の私意を挟まず、相謀りて国家興復の万一に裨補せんとす。
錦旗若し一たび揚らバ、団結して水火も踏まむと、爰(ここ)に神明に誓い、上は帝の大御心をやすめ奉り、我が老公の御心を継ぎ、下は万民の患を払はんとす。
左れば此中に私もて何にかくに争うものあらば、神の怒り罪し給うをもまたで、人々寄つどひて腹かき切らせんと、おのれおのれが名を書きしるしをさめ置ぬ。