ローラ　ボベスコ

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詳細 2021年7月15日 06:47更新: クライスラーやティボーやエルマンなどの19世紀の芸風を伝える最後のヴァイオリニストとして愛され、2003年に惜しくも84歳にて亡くなった、ローラボベスコ女史のコミュニティです。

ローラボベスコは1919年にルーマニアの著名な音楽一家に生まれ、その後ベルギーに帰化して国籍を得た、20世紀後半を代表する女流ヴァイオリニストです。幼児期より神童として知られ、その後国立パリ高等音楽院でプーシェリ等に学び、エネスコ、ティボー、フォーレ、プーランクといった歴史的大巨匠の教えも受けた経験を持つ、最後のヴァイオリニストでした。
1937年17歳でイザイ国際コンクール（現エリザベート国際コンクール）の最年少入賞者（この時の優勝者はオイストラフ）となり、ヨーロッパやアメリカ各地で演奏を重ね、クレンペラー、ベーム、シュミット・イッセルシュテット等の巨匠の指揮でベルリンフィルをはじめとする世界中の主要オーケストラとの共演を重ね、国際的な名声を確立しました。
一方、ベルギーの国立ブリュッセル音楽院や国立リエージュ音楽院で教授として指導にあたり、イザイ合奏団等のアンサンブルの主催者としても知られました。
ことに、夫のジャックジャンティとのデュオは、名二重奏として語り草になりました。
我が国へは、1980年の初来日から1990年まで来日を繰り返し、ことに1980年代前半には毎年来日し、多くのリサイタルの他、Ｎ響、東フィル、大阪フィル、日フィルと共演し、手作りの味わいのある暖かさや気品の溢れる演奏で、強い感銘を与えました。