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仙人・仙女コミュの全米ベストセラー作家が警告する「座り仕事」と「睡眠不足」がもたらす悪夢とは。

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以下、ネット記事のコピペ。

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パソコンのディスプレイと格闘するうち、職場の窓からは薄らと朝陽が差し込み始める。山積みの仕事は一向に減らないが、その反面、徹夜続きの生活は着実にあなたの体を蝕んでいた。全米ベストセラー作家が警告する「座り仕事」と「睡眠不足」がもたらす悪夢とは。

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 長い人類の歴史を振り返れば、命懸けで野生動物を追い掛け回したり、天災に怯えながら田畑を耕してきた時代が大半を占めることは言うまでもない。だが、ここ1世紀足らずの技術革新によって、我々は日の出と共に目覚め、日没に合わせて眠ることはおろか、進化を決定づけた“直立二足歩行”すら忘れつつある。

 冷暖房の効いた職場でのデスクワークが終われば、居酒屋で長っ尻し、帰宅後はソファーで寛ぎながら深夜までテレビやネット観賞に耽る――。そんな現代人にとって当たり前の生活が、知らず知らずのうちに我々の身体を蝕み続けていたのだ。

 人類が直面する新たな“病根”について警鐘を鳴らすのは、アメリカ在住のノンフィクションライター、トム・ラス氏。全世界で累計600万部以上の著作を売り上げたベストセラー作家の最新刊は、その名も『座らない!』(新潮社刊)である。

 彼は16歳の時、がん抑制遺伝子が機能しない遺伝性疾患と診断された。放っておけばがん細胞が増殖する体質と向き合い、様々な医学論文を読み漁りながら、健康習慣に関する取材を続けてきたという。

 その集大成に当たる本作には、日本人サラリーマンにとって耳の痛い指摘が溢れている。

 なかでも特筆すべきは、これまで我々がほとんど注意を払わなかった「座ること」、そして「眠らないこと」がもたらす健康リスクを大々的に取り上げた点だ。

 まず、彼が“健康にとって最大の敵”と言って憚らないのは、座ることが人体に及ぼす害悪である。

 ラス氏は作中でこう述べている。

〈平均すると、私たちは1日9・3時間も座っています。眠っている時間よりも座っている時間のほうが長いのです。人間の体はこのような環境に適応するようにつくられていません。結果として多くの人が肥満体になり、糖尿病を患うなど深刻な健康問題を引き起こしています。たとえ食事に気を付けて1日30分運動するのを日課にしても、毎日9時間以上の座位に伴う悪影響を相殺できません〉

 つまり、ただ座っているだけで我々の体には多大な負担が蓄積し続け、食生活の改善や適度な運動程度ではリカバーできないというわけだ。徹夜残業をはじめ、長時間の座り仕事が当たり前という向きには、俄かに信じ難い指摘だが、

「座り過ぎによる弊害は2000年以降、急速に注目を集めている研究分野です。これまでの調査から、“座り過ぎ生活”が、想像以上に健康を害することが分かってきました」

 そう語るのは、早稲田大学スポーツ科学学術院の岡浩一朗教授である。

■喫煙よりも寿命を縮める

 たとえば、オーストラリアで行われた、45歳以上の男女22万人を対象にした大規模な調査の結果はこうだ。1日の座位時間が“4時間未満”“4〜8時間”“8〜11時間”、そして“11時間以上”の4グループに分けて追跡調査したところ、

「“11時間以上”のグループが2・8年以内に死亡するリスクは、“4時間未満”のグループと比べて実に40%も高かった。しかも、週に300分以上の運動を心掛けても、死亡リスクは全く軽減されません。これまでの多くの調査をまとめた結果、長時間座っている人は、そうでない人よりも糖尿病に罹るリスクが1・91倍、がんで死亡するリスクも1・17倍となった。こうした調査結果を受けて多くの研究者は“Sitting is killing you”、すなわち“座ることがあなたを殺す”と注意を喚起しているのです」(同)

 すでにイギリスやオーストラリアでは、健康に関するガイドラインに、「長時間のデスクワークは避けるべきだ」との文言が入るようになったという。

“座る”というごくありふれた行動が、病気や死に直結する。そうした認識は、世界の常識となりつつあるのだ。

 先のラス氏はこうも綴っている。

〈座るという行為は、現代社会で最も見過ごされがちな健康リスクです。これは目に見えにくい疫病と同じであり、私たちの健康をむしばんでいます。世界的に見ると、(座り過ぎによる)運動不足で死ぬ人は喫煙で死ぬ人よりも多いのです〉

 過去にイギリスの著名な医学誌は、「タバコを1本吸うと寿命が11分縮む」という記事を掲載した。しかし、“座り過ぎ症候群”には、それ以上の懸念が取り沙汰されているのだ。

「25歳以上の成人が、椅子に腰かけてテレビを1日に1時間見ると、平均余命が22分間も短くなるという研究結果があります。とりわけ、日本人は先進20カ国の中で最も座っている時間が長い。1日に10時間以上働くフルタイムの男性雇用者の割合は、2011年の時点で43・7%に上っています。デスクワークを済ませて、居酒屋で飲んだり、自宅で寛ぐ時間を合わせれば11時間以上座っている人も珍しくありません」(前出・岡教授)

 では、なぜ“座る”だけで、人体にそれほど大きな被害が及ぶのか。

 そのメカニズムについてはまだ不明な点も少なくないが、

「座った状態では下肢、特に人間の体で最も大きい筋肉である大腿四頭筋をほとんど動かしません。この筋肉が停止状態になると、糖代謝に関わるGLUT4という蛋白や、血中の中性脂肪を分解するリポ蛋白リパーゼという酵素の働きが悪くなり、糖尿病や肥満になりやすくなると考えられています」(同)

 加えて、下半身の血流が悪化すると、命の危険を伴う病気すら引き起こしかねない。エコノミークラス症候群の予防ガイドライン作成に携わった、美術館北通り診療所(香川県高松市)の瀬尾憲正院長によれば、

「本来はふくらはぎがポンプの役割を果たして、血液を心臓へと送り込みますが、長時間座り続けると血流がスムーズに巡りません。それどころか、股関節の血管が圧迫されて血流が滞ってしまう。その結果、血液がドロドロになって、静脈に血栓が生じやすくなるのです。血栓が剥がれて肺動脈に詰まれば、俗にエコノミークラス症候群と呼ばれる肺血栓塞栓症を招きます。そうなると、心臓まで血液が届かず命に関わることもある」

 同じ原理で、脳卒中や心筋梗塞といった重篤な病気を発症することもある。

 また、こんな悪条件が重なれば危険度はさらに増す。

「高血圧や糖尿病といった生活習慣病で血管が傷んでいる人は尚更、血管疾患のリスクが高い。前夜に深酒をした状態で、長丁場のデスクワークに臨むのも危険です。アルコールや、エアコンによる乾燥は血液の濃度を高めますからね。さらに、ストレスも血液をドロドロにする原因です。人間は身の危険を察知すると強いストレスを感じます。そうなると生存本能が働いて、大量出血を防ぐために血液を濃くしてしまう」(同)

 長時間のデスクワークを強いられ、失敗の許されない商談や会合が目白押しの管理職は、常にこうしたリスクと隣り合わせ。さらに、上司から“明日までに仕上げろよ!”とプレッシャーをかけられながら、徹夜の座り仕事に追われるのは、人間の心身にとって最悪の状況だという。

■睡眠は「必需品」

 それでは、座るという“疫病”に効果的な対策はあるのか。

 先の岡教授は自身の研究室に改造を施した。

「立ったまま仕事ができるようオフィスにスタンディングデスクやワークステーションを導入して、職場だけでも座らない時間を増やしています。アフターファイブには立ち飲み屋がお勧め。腰を落ち着かせないので長居をしなくなりますし、上司に付き合わされる時間が減るためストレスも軽減できます」

 それでも長時間のデスクワークが必要な際には、

「貧乏ゆすりでも構わないので下肢を動かし、1時間に1度は立ち上がって体を伸ばす。そして、血液を薄める効果があるポカリスエットなど、イオン飲料で水分補給をすることも重要」(瀬尾氏)

 さて、続いてラス氏が取り上げるのは、徹夜を頂点とする睡眠不足の問題だ。

〈健康を考えるとき、私たちはしばしば睡眠を後回しにしてしまいます。一日にしなければならない仕事の量に圧倒され、「1時間睡眠を減らそう」と思う人は多いのです。ですが、これでは罠にはまります。睡眠は「贅沢品」ではなく「必需品」なのです。寝不足になると食べ過ぎになり、記憶力が鈍り、頻繁に病気にかかり、見た目が悪くなります。そのうえ、高血圧になり、運動をサボり、いらいらし、判断を誤ります〉

 未だに徹夜自慢が蔓延(はびこ)る日本社会では、多くのサラリーマンが“必需品”をきちんと享受できていると言い難いのが実情だろう。とはいえ、睡眠不足が“万病の元”というのは、専門家の間でも論を俟(ま)たない。

 睡眠障害の治療に詳しい、雨晴クリニック(富山県高岡市)の坪田聡副院長が明かすには、

「疫学調査の結果では、1日7時間の睡眠を確保している人が最も寿命が長い。反面、睡眠不足だったり、質の悪い睡眠が続くと、脂質異常症や糖尿病といった生活習慣病に罹りやすくなるのです」

 睡眠不足がこうした弊害を招くのには明確な理由があった。

「睡眠が短いとレプチンという満腹ホルモンが15%減少して、空腹ホルモンのグレリンが15%増えるとされています。飢餓状態にあると脳が錯覚するのでお腹が減りますし、グレリンが増えた状態だと、高カロリーで高タンパク質な食べ物を欲するので肥満になりやすい。同時にインスリンの働きが弱まって血糖値も高まります。そうなれば、糖尿病に繋がりますし、血管が傷みやすくなっているので動脈硬化に至ることもある」(同)

 それだけではない。

 睡眠不足は短期的にも人体に多大なダメージを与えると、ラス氏は指摘する。

〈この問題を広範に調べた科学者によると、4時間の睡眠不足は、(缶)ビール6本の摂取に相当する影響を体に与えます。一晩寝ずに過ごす徹夜は、血中アルコール濃度0・19%に相当します。これはアメリカの法定上限の2倍です〉

 楽しみにしていた飲み会の誘いを断って、深夜まで書類作りに精を出す会社員に、言うに事欠いて〈睡眠不足は泥酔状態と同じ〉とはあんまりな言い草ではある。しかし、先の坪田氏は、この表現が決して大げさではないと断言する。

「普段は8時間睡眠の人が、5時間しか寝ないで自動車を運転すると、集中力や判断力が格段に低下します。それこそ飲酒運転と同じように、脳の認知機能や運動機能が落ち込んでしまうのです。1本500ミリリットルの缶ビールの場合、体重60キロの男性がアルコールを分解するまでに約3時間かかる。6本となればひどい酩酊状態ですが、睡眠不足にそれと同等の弊害が伴ってもおかしくはありません」

 徹夜明けにマイカーで帰宅することがどれほど危険かは言うまでもない。

■経済損失は3・5兆円

 だが、それ以上に深刻なのは睡眠不足が“免疫機能”まで左右することだ。

 順天堂大学医学部の奥村康特任教授が懸念するのは、NK(ナチュラルキラー)細胞の存在だ。

「NK細胞とは、“体のお巡りさん”とでも呼ぶべき免疫細胞で、ウィルスやがん細胞を攻撃する非常に重要な役割を担っています。人間は毎日1兆個の細胞を作り出しますが、そのうちの約6000個ががん細胞です。ただ、体内をパトロールするNK細胞が片っ端から殺してくれるので、我々はがんの発症を免れている。ところが、昼夜逆転の生活や、徹夜によってホルモンバランスが崩れると、NK細胞の働きを示すNK活性が急激に低下してしまうのです。そのせいで、風邪やインフルエンザに罹りやすく、長期的には発がん率も高まる」

 奥村氏が、深夜勤務の多いタクシー運転手を調査したところ、NK活性が低数値を示した人が半数に上った。通常のサンプルでは1割程度なので、かなりの高確率である。しかも、

「高齢者は海外旅行の時差ボケでもNK活性が低下します。少なくとも、50代以降は生活リズムがバラバラになるような徹夜作業は控えるべきです。NK活性は若者であればすぐに回復しますが、中高年だとそうはいきません」(同)

 ちなみにラス氏によれば、

〈ハーバード大学メディカルスクールの調査では、睡眠不足による生産性低下の影響で、アメリカ経済は毎年630億ドル相当の損失を被っています〉

 同様の調査は我が国でも行われている。日本大学の内山真教授の試算によれば、睡眠障害がもたらす経済損失は年間3・5兆円。睡眠不足の被害は日本経済全体に及んでいたのである。

 ただ、その害を理解したところで避けられない仕事もある。もし、徹夜に直面したならば、

「20分程度の仮眠をとってから残業に当たるのが有効です。また、徹夜明けはどうしても疲労が溜まって眠りが浅くなります。太陽の光も熟睡を妨げるので、アイマスクをつけて深い眠りを確保しましょう。そして、布団に入ったらパソコンやスマホを見てはいけません。ディスプレイが発するブルーライトは寝つきを悪くしますし、何より、眠る直前に仕事の情報をチェックすると、エスプレッソコーヒー2杯分の覚醒効果があるという研究結果も出ているのです」(坪田氏)

 ラス氏はベストの状態で仕事に臨むためにも、

〈日々の優先順位リストの最上位に「自分の健康」と書き込む必要があります〉

 と語る。

 過酷な環境で働き続ける日本人サラリーマンこそ、仕事机に縛りつけられた生活から“立ち上がる”べきなのだ。

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