ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

僕と君は違うんだコミュの僕は君とは違うんだ H9

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2003年4月

「文學界」に投稿した、
ふたつの作品をアップしておいたら、
いつのまにか、とある評論サイトに
取り上げられていて、勝手に批評されていた。
思いのほか好評だった。

だが、それだけだった。

作家デビューにこぎつけるには、
よほど人気を集めて、
よほど話題にならなければならない。
てっとり早くアクセスを稼ぐには、
日記を書くのがいちばんいいと聞いた。

そしてぼくは、インターネットの渦にのみこまれた。

もしかすると、
とんでもなく時間をムダにしてきたのかもしれない。
もう少し早く、
サラリーマンに見切りをつけてもよかったのかもしれない。
そろそろ20代も終りだ。
ノムラは今ごろ、デモを作り、ツアーをこなし、
自分の音楽を完成させているだろう。
ファンやなんかも、たくさんいるだろう。
デビューする日も、そう遠くないはずだ。
少なくとも、このぼくよりは。

そう思いはじめたころ、
ノムラからメールがあった。
ネットで「紫の紳士録http://homepage3.nifty.com/tokyo_beau/」を見たらしい。
久しぶりに、ションベン横町で酒を飲もうと書いてあった。

あいつは就職していた。

「太ったな」とノムラは言った。
けれど、ここ一年でずいぶん痩せたはずだった。
管理職として、ぶくぶく太っていた頃にくらべれば。

「悪かったな」とノムラは言った。
けれど、なんのことだかわからなかった。
ここ一年、インターネットしかやっていないこのぼくには。

ションベン横町のいつもの店は、
火事でとっくになくなっていた。
黒ジャケットに黒ジーンズのぼくと、
グレイのビジネススーツのノムラは、
新しい店で、だまってホッピーを飲んだ。

そして桜を見た。

原作:原作: 紫の紳士さん http://mixi.jp/show_friend.pl?id=236159
初出:2005年01月12日 16:44 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=6498574

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

僕と君は違うんだ 更新情報

僕と君は違うんだのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。