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源氏物語で盛り上がろうコミュの【感想】 田辺聖子版源氏物語

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田辺聖子版の源氏物語は私本・異本・絵草紙も含め様々な表現があり面白いですよね
読了感想出し合えればと思います


絵草紙 源氏物語 岡田嘉夫:絵 角川文庫
岡田嘉夫氏の妖艶で煌びやかな全てカラーの美しい絵が多く掲載され、正に絵草紙の名に相応しい本です
田辺版らしく大変わかりやすく物語世界を表現しており表現も艶があります
岡田氏の絵とマッチしていて一冊で源氏物語世界を楽しめます
しかし残念ながら宇治の物語は割愛されています


源氏たまゆら 岡田嘉夫:絵 講談社文庫
こちらは絵草紙ほどの妖艶さは無いものの物語世界を表す四季折々の様々な表現がされておりカラーと白黒が混在した岡田氏表現の源氏物語が楽しめます
こちらの文は源氏は「おれ」、薫は「ぼく」と表現され一人称形式で物語が進められて行き初心者にはすんなり、読み込んだ人には視点を変えた内容で面白く読めます
様々な帖を割愛していますが物語世界を崩しておらず1冊で源氏物語世界を楽しめる良書です


どちらもあまり市場には出回っていないので見つけた人は是非一読ください

コメント(2)

読了

田辺聖子著 私本・源氏物語 文春文庫

惟光の下に付く大阪弁バリバリの中年おやじ髭の伴男が主役で、源氏の君を大将と庶民的に呼び、源氏の君が従者達によって成長して行く姿が大阪弁で語られており、其々のエピソードも見方によってはそんな読み方が出来るんだと言う内容で平安時代の庶民の風俗がユーモアたっぷりに描かれていて面白かったです
これは明石までの巻が描かれています


春のめざめは紫の巻新・私本源氏 集英社刊
登場するのは原典の人々だが性格や行いも脚色されていてそれでいて源氏物語的な世界を楽しめる風刺のきいたパロディ作品です

 
恋のからたち垣の巻 異本源氏物語 集英社刊
光源氏と髭の伴男シリーズの三作目で源氏物語の世界観をバックにした完全なる創作ですが関西弁を基本に平安朝の習俗をきちんと描きながら現代的な言葉も飛び出す大変楽しい新作源氏物語です
傀儡子や女盗賊、様々なタイプの女人(以外も?)現れ恋のやりとりが描かれています
平安時代の風習がきちんと描かれていて家具やしきたりもちゃんとしていますが三作に共通するのが遊び心と中年賛歌で庶民の生活もしっかりと且つ楽しく描かれていて源氏物語そのものにアプローチする為の楽しい入門書としても読めます
原典を知っているともっと楽しめるのも当然ですが楽しく源氏物語のエッセンスを知りたい人には娯楽小説としても楽しめます

田辺聖子氏は綿密な平安風俗を御調べになり、源氏物語のエッセンスを下敷きに、庶民から見た源氏物語を料理して下さったのだと思います

博打が庶民から貴族まで流行し破産者を大量に出し暴力沙汰や陰謀や謀略だらけの平安時代を知れば知るほど、源氏物語は理想の物語だなと思っていました

田辺私本版は原点にちらほら見れる平安貴族の生き難さや政治のいやらしさもユーモアたっぷりに解りやすく描いており、源氏物語の全体像を視点を変えて読むにはもってこいの本です!
田辺聖子版源氏物語 新源氏物語 上中下 新潮文庫
          新源氏物語 霧ふかき宇治の恋 上下 新潮文庫 

大変読み易くまるで映画を観る様に場面描写が描かれています
花の匂いや風にゆらぐ御簾等の自然の営みや、雅な楽器の音、寝所での戯れ等々抜群のカメラワークで目の前に平安の宮殿や枯れた山荘等が映し出されるようです
言葉は品のある言葉ながら現代人でもすんなり受け入れやすい言葉を使用しており共感度は高いと思います
登場する人物それぞれに愛情があり脇役の個性を引き出して物語世界を深めていてさすが庶民派作家だと思いました
特に女性に関しては心の機微や揺れる心情を的確に表現しておられ大変面白く読書の醍醐味を味わえ充足して読了できました
源氏物語の全容を初トライする人にはお勧めの読みやすい現代語訳源氏物語です
各章(帖)の扉の題字と岡田画伯の挿画が雅です

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