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尾崎翠『こほろぎ嬢』製作上映コミュの本日、熊本で上映

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遅まきながら、というより今日のことですが、熊本市で『こほろぎ嬢』の上映と浜野監督の講演が行われます。水道町という繁華街の真ん中にある、鶴屋という地元デパートの10階にあるホールで、16ミリフィルムによる上映です。熊本大学で近代文学を専攻されている谷口絹江さんが原動力になって、九州初の『こほろぎ嬢』上映を実現してくれました。福岡からも福岡映画サークル協議会の友人たちがツアーを組んで来てくれるとか。打ち上げも楽しみです。

●平成20年度「男女共同参画週間inパレア」・『こほろぎ嬢』上映&浜野佐知講演
 日時:2008年7月12日(土) 13:00〜 (12時30分開場)
                   13:00〜 「こほろぎ嬢」上映
                   15:00〜 浜野佐知監督講演
                         〜映画監督としての挑戦、「こほろぎ嬢」への道〜
 会場:くまもと県民交流館パレア・パレアホール(10F)
 主催:熊本県(男女共同参画センター)
 共催:「こほろぎ嬢」熊本上映の会(代表:谷口絹枝)
 問合せ先:熊本県男女共同参画センター
         Tel: 096-355-1187 Fax: 096-355-4317

先月の埼玉県鶴ヶ島市での『映画監督・浜野佐知の仕事』では、『こほろぎ嬢』が初めてシネコンのスクリーンにかかりました。製作に参画した立場でありながら、あらためて美しい映画であると感じ入りました。やはり、この映画はフィルムでの上映にこだわっていかなければならないと思いました。
来月2日&3日は神戸の神戸アートビレッジセンターで上映が行われます。こちらは35ミリフィルムによる上映です。関西方面の方、楽しみにしてください。

コメント(2)

熊本上映は大成功でした。エンジンとなって動いた谷口絹枝さんの超人的な努力の成果だと思われますが、熊本の個性的な人たちにも多く出会えて、とても愉しい上映会でした。浜野監督の講演の後のQ&Aでは、わたしも参加したのですが、場内から鋭い突っ込みが次々と出され、近来にない盛り上がりだったと思います。また福岡からは、福岡映画サークル協議会の友人たちが、なんと9人もツアーを組んで来てくれて、深夜まで愉快に語り合いました。熊本を去るときには何か残念なような気がしたものです。打ち上げで話題になったように『百合祭』上映が実現することを願わずにいられません。
以下、上映に先立っての、谷口さんのご挨拶を収録します。

 こんにちは、「こほろぎ嬢」熊本上映の会代表の谷口です。今日は、女の方も男の方も、また若い人たちからそれなりに年をお重ねになった方々まで、こんなにたくさん来ていただき、本当にうれしいです。
 これから5分程度で、この度の上映と講演を提案した者として、企画について考えていることを簡単にお話しします。今回の企画は、映画、作家、監督の3点を結ぶところに成り立っています。つまり、「こほろぎ嬢」という映画を挟んで、その原作となった3編の小説の書き手である尾崎翠、そしてそれらの小説を映像化した浜野佐知という3点です。では、その3点がどのように結びつくのかといえば、そこからは、「女性と表現」という関係が見えてきます。
 では、「女性と表現」の関係とはどのようなものか。少なくとも日本の近代以降をみると、端的には次のようにいえると思います。社会そのものが男性中心でまわっているなかで、女性が書くこと、何かを創造することは、男性とは何かと比較にならないほど社会的にも経済的にも不利で、家族との軋轢も生じるということ、ことばを換えれば、書くことそれ自体を獲得するための闘いを強いられてきた側面があるだろうと。社会のなかでそのような位置に女性が置かれてきたということです。女の本分は家庭の仕事であるとか、たとえ何かを書いたとしても、それは女性特有の話題で女らしい作品とみなして評価される傾向があります。今もあまり変わらないのではないでしょうか。女性の書くものは男性の書くものの付け足し、つまり「女流」というわけです。今も「女流」ということばは死語になっていません。
 とはいえ、男も女も性別役割に基づく圧倒的な現実を生きてきたわけで、女が直面する現実の見え方や意味が、男中心の社会のそれとズレていたとしても不思議ではありません。むしろ、そこから紡ぎだされる想像力と表現の世界を、時には憎悪をもまるごと抱えて向き合いたいと思います。女性と表現の関係の困難から可能性への展開がみられるかも知れません。
 尾崎翠は明治に生まれ、大正の後半から昭和初期にかけて小説の他、独特の映画評論をたくさん書きました。結婚しない女は女ではないといわれた時代に結婚せず、郷里の鳥取で生涯を終えました。そして、浜野佐知さんが映画監督をめざした1960年代終わりの時代、女にその道は閉ざされていたわけで、浜野さんは50歳をひかえた時期、一般映画に挑戦しようとした時、尾崎翠に出会ったのでした。その第一作目が1998年に作った「第七官界彷徨――尾崎翠を探して」という映画でした。そしてちょっとしたセンセーションを巻き起こした「百合祭」という映画を経て、再び尾崎翠に取りくんだのが「こほろぎ嬢」です。
 ということで、女性と表現の関係を改めてうけとめるきっかけとなる場として、県の男女共同参画事業に結びついたということです。今日は、観客お一人お一人が自分のこころで、どうぞ最後までごらんください。ちなみに、九州では初の公開上映になります。
一言一句うなずけるお話でした。
ありがとうございます。

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