昭和１３、４年頃、文部大臣で陸軍大将の荒木貞夫が、当時の旧制高等師範付属中学校（高師中）の見学をしたいと要請してきたが、高師中の教員達は、このことに困っていた。なぜかというと、高師中では、生徒達に対して土足厳禁で上靴を履かせていたのだが、当時の陸軍軍人は、皆長靴を履いていて、どこでも土足で上がっていたのからである。
学校は、
「たとえ大臣でも例外は認めない」
という考えなので、高師中の配属将校に、靴を脱いでほしいと嘆願したが、即座に拒否された。
そこで学校は、こういう手を考えた。校長室の前に上履きを置き、その上に「土足厳禁」の張り紙を出したのだ。
荒木文相はこれを見ると、上履きに履き替えて校長室に入室したのである。
学校は、
「たとえ大臣でも例外は認めない」
という考えなので、高師中の配属将校に、靴を脱いでほしいと嘆願したが、即座に拒否された。
そこで学校は、こういう手を考えた。校長室の前に上履きを置き、その上に「土足厳禁」の張り紙を出したのだ。
荒木文相はこれを見ると、上履きに履き替えて校長室に入室したのである。
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