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【読書ノ会】コミュの『六の宮の姫君』

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芥川龍之介の短編に掲題の面白い短篇がある。

例によって『今昔物語』から題材をとったものだが、『雨月物語』にでも出てきそうな妖しい雰囲気があって、いかにも芥川好みの説話だ。

ほんの数頁の短篇だから読んだことのない人は一読したらよい。

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吉田精一の解説によると、この説話の結末を芥川は変えているとのこと。即ち、

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姫君の死によって其の夫が道心をおこし法師になったという原文の結末に対して、この作品では姫君の魂を中空に迷わせたところに彼の新解釈がある。

『極楽も地獄も知らぬ、不甲斐ない女の魂でござる』と内記の上人に評させて、その点を強調している。

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とのこと。

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『極楽も地獄も知らぬ、不甲斐ない女の魂でござる』という芥川の解釈のほうが、原話より噺に奥行きがあって面白い。

事実、現在においても、 『極楽も地獄も知らぬ、不甲斐ない女の魂』 は、都会の煌々たるネオンの光の届かぬ闇の中で、幾つも浮遊していると思われるからだ。

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ところで或るサイトにHNが『六の宮の姫君』という人がいる。

何年か前、私が芥川の書簡が当地で発見されたという記事を書いたら、其の人がコメントをくれた。

で、HMの由来を訊いたら、中学生の時、教科書に此の短篇が載っていて感銘を受けた故に、ということだった

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