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ビーフシチュー研究所/BSRIコミュのBSEについて理解する

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1. はじめに

 われわれの地球上での生活の変化が、微生物の世界の均衡を撹乱し続けてきた。微生物は急速に増殖し、頻繁に変異し、比較的容易に新しい環境や宿主に適応していく。彼らは、すばやく新しい機会を利用し、変化して、そして広がっていく。人間活動に関連している要因をはじめ、近年起こっている非常に多くの要因が、このような自然界の現象を加速、増幅させている。この新たな微生物の脅威が生ずる背景として、急速な人口増加、地方から都市への移住、海外旅行、国際貿易、保険制度の崩壊、環境操作、天候パターンの変化、医薬品の乱用、農業および畜産業の形態の変化が挙げられる。このような変化が、ヒトからヒトへの病気の感染に格好の条件を生み出し、病原媒介昆虫の新たな繁殖地をつくり出し、抗生物質耐性菌の出現を促してきた。また、何世紀にも渡って病原体と自然界の動物宿主とが均衡を保って共存してきた生態系をも破壊している。その結果、新しい病気が前例のない速さで出現しつつある。20世紀の後半の数十年間にHIV/AIDS、エボラ出血熱など、30種類以上の新しい病気が史上初めて発見された。牛海綿状脳症(BSE)、すなわち「狂牛病」、およびこの病気と関連したヒトにおける変異型クロイツフェルトヤコブ病もその中の一つである。

「BSE(狂牛病)は、近年新たに出現した数多くの病気の中のひとつにすぎない。」


http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/bse/threat/threat.html

コメント(19)

BSEとは

BSEは、TSE(伝達性海綿状脳症:Transmissible Spongiform Encephalopathy)という、未だ十分に解明されていない伝達因子(病気を伝えるもの)と関係する病気のひとつで、牛の脳の組織にスポンジ状の変化を起こし、起立不能等の症状を示す遅発性かつ悪性の中枢神経系の疾病です。
http://www.mhlw.go.jp/topics/0103/tp0308-1.html
BSE牛を食べると良くないのか

新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)なる可能性があるといわれている

新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病とは:
運動障害、痴呆症状等を若年齢で発症する
///
国内初となる新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病発症例を確認 2005.2.4

厚生労働省は2月4日、国内初となる新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発症例を確認した。患者は日本人男性で、2001年12月に40歳代で発病し、昨年12月に死亡した。1989年に1カ月間ほど英国に滞在した経験があり、輸血歴はないことなどから、厚労省は「短期間ではあるが、英国滞在時の曝露した可能性が現時点では有力」とみている。

 4日に開催された「CJDサーベイランス委員会及び厚生科学審議会疾病対策部会クロイツフェルト・ヤコブ病等委員会」で審議。国内における最初の新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(variant Creutzfeldt-Jakob Disease:vCJD)症例として確定された。

 委員会では、プリオン蛋白遺伝子変異がみられず、vCJDに特徴的な病理所見およびウエスタンブロットの所見から、vCJDの確実例と判断した。今後の対応についても議論し、発症原因および二次感染の可能性についての調査、国民に対する正しい知識の普及、厚生労働省内関係部局長による連絡調整会議開催、などの対策を決めた。

 厚労省は、変異型ヤコブ病について、「通常の生活で人から人へは感染せず、二次感染を心配する必要はない」と呼びかけている。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/02/h0204-3a.html
諸外国でのvCJD発生状況

 vCJDと確定されたものは、平成17年1月現在、英国で153名が報告され、その他フランスで9名、アイルランドで2名、イタリア、米国及びカナダで各1名が報告されました。
 なお、アイルランド及びカナダの事例については英国での滞在歴があり、アメリカの事例は在米の英国人です。
わなわな歩いている赤ちゃんがいて、わーBSEね。と言ったらお母さんに睨まれた。
肉骨粉とは

 牛や豚などを解体した際、食肉になる部分を切り取った後に残る脳や内臓、骨などを加熱して脂肪を取り除き、圧縮乾燥させ、さらに粉砕したもので、主に家畜の配合飼料に使われる。BSE(狂牛病)は病原体である異常プリオンが混入した肉骨粉を介して、牛に経口感染するとされる。日本はBSEが大量発生した英国産の肉骨粉の輸入を1996年に禁止し、今年1月からは欧州連合(EU)からの輸入も禁止した。
Prion(プリオン)

これは,一つの細胞から別の細胞へまた,ある動物から別の動物へ病気を伝播させる感染性のある粒子であると,多くのグループによって主張されている感染因子を構成する蛋白質。多くの細胞,特にリンパや神経組織細胞で,少量産生される正常プリオン蛋白PrPc(cは染色体を指す )から作られる。
PrP

プリオン蛋白質。様々な形で存在する。一つは,正常プリオン蛋白質(PrPc)と呼ばれ,細胞内に見られる。一つは,スクレイピープリオン蛋白質(PrPsc)と呼ばれ感染細胞内に見られる。PrP-resと呼ばれることもあり,プロテイナーゼで破壊されにくいことを示している。PrP27-30は,プロテイナーゼKで破壊された後のプリオン蛋白の名称である。
プリオンとは、

クロイツフェルト-ヤコブ病や「狂牛病」の原因となる謎の感染タンパクである。
牛海綿状脳症(BSE)

 異常プリオンと呼ばれる病原体が引き起こす牛の病気。病原体がたまりやすい脳などの特定危険部位を食べると人間に感染する可能性がある。

 米国では2003年12月に初のBSE感染牛が確認され、日本政府は米国産牛肉の輸入を停止した。米政府は安全対策の一つとして歩行困難な「へたり牛(ダウナーカウ)」の食用を全面禁止したが、今回一部での違反が明るみに出た。

 日本は昨年12月に輸入を再開したが、わずか1カ月後に特定危険部位の混入が発覚し、輸入を再停止。監査報告書の内容は、米国のBSE検査態勢に対する日本の不信を一層強めた形だ。2006年2月8日(水)
クロイツフェルト-ヤコブ病 高橋秀宗、倉田 毅(日本医師会)

1.概念

 Creutzfeldt-Jakob disease (CJD)は百万人に一人の割合で大多数が弧発性に生じるまれな疾患である。CJDは1920年代初頭、ドイツの神経病理学者CreutzfeldtとJakobによって神経病理学的に特徴のある致死的疾患群の一つとして記述された。現在、BSE―bovine spongiform encephalopathy (牛海綿状脳症)を含め、プリオン(prion、proteinaceous infectious particle)という概念によって説明できる範疇にあることが広く認められている。

 米国のPrusinerが核酸のない蛋白性の感染病原体としてプリオン仮説を提唱後、広く受け入れられ、1997年のノーベル医学生理学賞を受賞するには非常に長い時間が必要とされた。その研究の初期にPrusinerが小動物(ハムスター、モルモット、スナネズミ)へ初めて海綿状脳症を接種伝達させた(1977年)当時九州大の立石潤教授をいち早く訪問した話は有名である。病原体に含まれる主体蛋白因子は同定されプリオン蛋白(Prion protein)と呼ばれた。プリオン蛋白の遺伝子は宿主の染色体DNAに存在し、病原体のプリオン蛋白は宿主蛋白に由来していることも判明した。正常プリオン蛋白は神経細胞表面へ発現され再び細胞内へ取り込まれる間に何らかの生理的機能を発揮していると考えられている。この経路のどこかで正常プリオン蛋白がプロテアーゼ抵抗性の異常プリオン蛋白へ質的変化し脳内に蓄積、神経細胞を障害、神経細胞が次々と変性壊死脱落し、プリオン病を発病する。プリオン蛋白の質的変化に関わる他の宿主因子、複製における異常プリオン蛋白の役割、プリオン病原体のプリオン蛋白以外の構成成分等、現在活発に研究され議論を呼んでいる。
2.疫学

我が国を含め、世界各国の古典的CJD有病率はほぼ同一で、人口100万人対1前後であり、まれな疾患である。地理的に差がない感染症としてもCJDは特異性を示している。例外的にパレスチナ地方の有病率は30人/100万人といわれている。発症年齢の平均は62歳であり、女性が男性よりやや多い。

 new-variant CJD (nv CJD)発生の経緯について関連事項を以下に示す。ウシの畜産経営は飼料を安く抑えることで、純益が増加するが1970年代後半英国において肉骨粉飼料(ヒツジまたはウシの骨粉、内臓由来タンパク質を混入させたもの)の開発により、高栄養で安価な飼料供給システムができあがった。この開発によりそれまでプリオン病の報告されていない畜産用ウシにはじめてプリオン病を創出したことが疑われる結果になった。BSEの最初の報告は1985年2月に行われている。1996年3月に計10名の古典的CJDと異なる臨床経過と病理像を示す20歳代のCJD例、 nv CJDが報告されBSEとの濃厚な関係が疑われた。現在まで、数種類の解析結果がこのnv CJDとBSEの類似性を示し、nv CJDはBSEウシのおそらく神経組織の摂取によることが原因であるという推測が支持されつつある。 nvCJDは2001年10月までに英国で107名報告されており、今後の推移予測には千台から数万台へと非常に差がある。フランスでは2名報告されている。1996年以前、英国ではハンバーガーに牛の脳組織を加えることが許容されており、このことは英国においてnvCJDの発生が集中していることを説明する。
3.病原体

 病原体の主体は宿主プリオン蛋白由来の蛋白成分である。プリオン病の脳からは界面活性剤処理により、幅4nM、長さ数百nM程度の感染性のある微細線維状物質が観察され、主に異常プリオン蛋白の凝集によるものであることが報告されている。しかし病原体が得られた臓器によって、異常プリオン蛋白の量と感染価は一致しないことがあり、プリオン蛋白以外の感染に影響する因子が想定されている。

 CJDは、経気道、経口感染はないとされるが、大量病原体を経口摂取した場合の発症が疑われている。またCJD患者からの移植(角膜、硬膜)、CJD患者由来のヒト下垂体ホルモン投与、病原体に汚染した深部脳波電極を使用した検査により感染したとの報告がある。紫外線、エタノール等の消毒法が無効であり、手の汚染、注射針等の刺傷、感染物の眼への飛沫や手で眼をこすることをさける。汚染したものは焼却するかSDS (sodium dodecyl sulfate)を3%含む溶液中で100度、5分間以上加熱処理する。臨床材料はBiosafety level 2 (BSL-2)にて扱う。プリオン病原体等の臨床材料または剖検材料からの抽出はBSL-2内の安全キャビネットで行う。
4.臨床症状

 古典的CJDは精神症状と高次機能障害(記憶力低下、計算力低下、失見当識、行動異常、性格変化、無関心、不安、不眠、失認、幻覚など)で初発する。発病より、数ヶ月で痴呆、妄想、失行が急速に進行し筋硬直、深部腱反射亢進、病的反射陽性が認められる。さらに起立、歩行が不能になり、3−7ヶ月で無動性無言状態に陥る。1−2年で全身衰弱、呼吸麻痺、肺炎などで死亡する。

 nv CJDは20代の若年に好発する。不安、感覚障害で初発し経過が長いのが特徴とされ、無動性無言状態に陥るのに1年を要する。この理由は、異種の病原体がヒトへの種差を乗り越え複製するのにより長い時間がかかっているためであると推測することができる。
5.病原体診断

 生前の確定診断法はないが、髄液中の14-3-3蛋白の検出が特にヒトで有効であるという報告が複数ある。脳波は初期から基礎律動の不規則性がみられ、その後高振幅鋭徐波(PSD)が出現する。画像上CTスキャンでは初期の軽度の大脳皮質の萎縮、脳室拡大がみられ、その後急速な大脳、小脳の萎縮、著明な脳室拡大、白質のびまん性低吸収域が認められる。

 病原体の分離には剖検材料(脳組織、扁桃、脾、髄膜、移植例では角膜)から異常プリオン(プロテアーゼ耐性)の同定を免疫組織化学またはウエスタンブロットにより行う。PCRによるゲノムの解析は血液等から抽出したゲノムDNAをもとに、プリオン遺伝子のシークエンスを決定し遺伝性を調べる。日本人の遺伝性プリオン病(主にGSS)では東北大、北本哲之教授によってコドン102、105、145、219などに変異が発見されている。ホルマリン固定後のギ酸不活化パラフィン包埋組織については危険性がなく室温における輸送が可能である。3%SDS中で5分間以上煮沸したサンプルに感染性はないので通常のサンプルと同様に保存する。器具等汚染の不活化は極めて困難である。(焼却あるいは3%SDS中で5分間煮沸、5%次亜塩素酸ナトリウム中に2時間以上室温で浸す。高圧蒸気滅菌は132oCで1時間行うが、乾燥した器具等には適さない。)
6.治療。予防

 治療法は現在開発されておらず、対症療法が主体である。最近、培養系においてではあるが抗マラリア薬及び抗精神薬にプリオン蛋白増殖抑制作用が見つかり、治療薬として期待されている。栄養の補給、関節拘縮、褥瘡、気道、尿路感染に注意する。プリオン病原体が種の違いをジャンプする可能性があるため、牛の脳、脊髄、眼、回腸部の摂食は避けるべきだと考えられる。BSE牛からの生乳に感染性が認められていないことから生乳及び乳製品は安全であると推測される。ヒツジ脳はフランスで長く食されておりスクレーピーのヒトへの伝達は起こらないことが推定されるが1980年以降発生しているBSEがヒツジに伝達されていない確証がない現状では、ヒツジ脳の摂食も避けた方が無難であると考えられる。
http://www.med.or.jp/kansen/jakob.html
「BSEのリスクとわが国における安全対策」山内一也東京大学名誉教授 06/22/2005

BSEがもたらすリスク
 BSEは牛の神経疾患で、牛を確実に死亡させる重要な家畜伝染病です。
 人は、BSE牛の脳や脊髄が含まれる食肉を食べたことでBSEに感染し、変異型ヤコブ病を発症しています。変異型ヤコブ病の患者は、これまでに、英国で百五十五名、フランス十一名のほか、日本を含む七カ国で一名ずつみいだされています。英国では一九九六年までに七十万頭くらいのBSE牛が食用にまわされたと推定されています。多くの人がBSEプリオンの含まれた牛肉を食べた可能性があると推測されるのですが、なぜ、患者の数がこのように少ないのか、その科学的理由はまったく分かっていません。
 発病する人の数は限られているとはいっても、変異型ヤコブ病ではほかの人に血液などを介して感染を広げるリスクが問題になっています。英国では変異型ヤコブ病の人が発病する二、三年前に献血した血液を輸血されたために感染したと考えられる人が二名みつかっています。
 さらに英国とフランスでは変異型ヤコブ病の人の血液から作られた血液製剤が多くの人に投与されていたことが問題になっています。
 このように、BSEには家畜伝染病としての牛に対するリスク、牛から人への感染リスク、人の間での伝播リスクと三つの側面があります。しかも、牛、人のいずれでも、発病すれば百パーセント死亡します。ほかの食品中毒などとは、まったく異なる難しい問題を抱えた病気ということを、はっきり認識しなければなりません。
身近にprionを研究している方がたくさんいます(笑)。感染の分子メカニズムに関して、ですけど。
w(*゚o゚)wo〜
 おもしろそうなニュースがあったらupしてくださいね☆

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