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ニューヨークのレストラン裏コミュの日本料理アカデミー

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日本料理アカデミーとは、京都の老舗料理屋の一流どころが集まって結成した、伝統的日本料理を日本国内および全世界に向けて正しく伝えようとするNPO団体である。

組織図はこちら: http://culinary-academy.jp/jpn/organize/index.html

NYのフレンチカリナリー学校にて、伝統日本料理に関してデモンストレーションおよびレクチャーをするために、先週からアカデミーの主要メンバーが来ている。日曜日と月曜日の二日間にわたってイベントが行われた。

皮肉なもので、近年日本食の人気が世界で高まるにつれ、日本から海外の日本食へのバッシングが強くなってきている。そんな中、結成されたのが日本料理アカデミーである。

日本料理アカデミーの目的:

「日本料理を正しく海外に普及し,世界の人々に理解してもらうためにはグローバルスタンダードを確立することが不可欠です。アカデミーでは京都での研鑽を終え,日本料理に必要な知識と技量を獲得した料理人に対してのみ認定証を発行します。その認定証を持った料理人がつくる日本料理を,世界にむけて京都が保証するのです。

本物とそうでないものがきちんと明示されることで,世界の日本料理は飛躍的にレベルアップすることでしょう。今後、日本料理は特殊なものとして珍重されるのではなく,世界の財産として国際的に共有する方向に進んでいくことが望ましいと考えます。」


私の専門は言語学だが、この分野には二つの相反する考え方がある:Prescriptive と Descriptive。前者は「正しい文法に基づいて言葉を話す・書く事」を尊重する考え方で、後者は「実際に話されている・書かれている文法」を尊重する考え方である。この対立したセオリーは言語学者のスタンスを二分するものである。

料理も同じように伝統を重んずる考え方と、発展を尊重する考え方がある。言語も食も文化である。文化は人々が作り上げる産物で、定着するには時間を要する。今新しいものは10年先には古くなる。それが100年経つと文化として崇められるものとして残る事もある。そして200年以上経つと、文献を引っ張り出さないと理解さえ難しいものとなる。

シェイクスピアのオリジナルを注釈なしに読み理解することは、慣れない人には無理であろう。約400年前に書かれた英語である。400年と言えば、日本料理アカデミーの顧問である高橋氏の「瓢亭」の創立と同じ頃である。シェイクスピアの当時の英語が「伝統」であり「正しい」英語であるならば、現代人の英語は、日本料理アカデミーにとってのカリフォルニアロールだ。

京都が認証する日本食レストランが、このアメリカという食文化の違う国で、どれだけビジネスとして成功するだろうか。第一に、日本の食材も限られたこの国で、日本で料理を学んだ人がほとんどいないこの場所で、しかも味覚の全く異なるアメリカ人客を相手にするこの環境で、京都料理をそのままの形で再現することから始めなければならない。つまり、それはシェイクスピアが話していた英語を使って会話しろ、という事と同じなのである。

NOBUやその他の日本食レストランは、別の方法を選んだ。そして受け入れられ、成功したのである。

コメント(3)

ついに実現してしまったんですね……
まさしく料理のファシズム。
ふらふら


その土地の人に
おいしいね、また食べたいね、
そう思ってもらえるお料理がひとびとに愛されて
広まっていく、

ここが忘れられているような気がします。
FCIの卒業生なので、ボランティアしようかと思ったのですが、朝が早くて止めました。 でも、そんな会だったのですね。 行かなくて良かった…。

日本でも家庭料理として中華が広まったように、もっとその国の事情にあった日本食が広まって欲しいですよね。 京料理がどういうものかというのを広めるのはいいですし、知識として知っていることもいいのですが、押し付けるのは反対です。
日本ではレストランのカテゴリーには「和食」「そば」「寿司」「焼き鳥」「中華」「居酒屋」「しゃぶしゃぶ」etcと色々別れていますが、ニューヨークでは未だに日本食のカテゴリーが「ジャパニーズ」です。そのカテゴリーの中には、寿司以外にも居酒屋、カフェ、焼き鳥、そば、ラーメン、デザート、などなど色々あるわけです。

そこへいきなり京都から「日本食とは!」と言われても、どの日本食を指して言っているのかさっぱり分かりません。

3年ほど前にニューヨークタイムズのジュリアモスキンというライターがニューヨークの日本食に関して素晴らしい記事を書いています。

http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9D06E0DA1331F934A35752C0A9629C8B63

(メンバーサイトで見れなかったらごめんなさい)

かなり長い記事なのですが、興味深いセンテンスを抜粋してみました。

「日本食の定義を改めたかったら、イーストビレッジの『オタフク』に行って見るといい」

「どんなに美味しい手作り豆腐とたまり醤油を作っても、それでニューヨークでレストランのレントは払っていけない」

「懐石は、日本人が毎日食べる食べるものではない。しかし、今でも日本文化として重要な位置にある」

このライターは、日本料理アカデミーとは異なる視野で日本食を語っています。そしてそれは、ニューヨークが段々日本と近づいてきていることを示唆しています。つまり、それは日本食というものは「寿司」だけでなく、もっと幅広くて複雑で、一言では語れない魅力を持っているという事です。

日本料理アカデミーが今回の渡米で、NOBUとMORIMOTOに行ったそうですが、なぜそういう全く異なる分野のレストランに行くのでしょうか。京料理を伝えたいのなら、「懐石料理」と謳っている店に行けばいいのに。NOBUやMORIMOTOをどう正そうとしたって無駄だと思います。

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