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ÆTHER KNIGHTSコミュの戯言、中位騎士。

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・“洪水”のフラデウス・(水+水)
 クローカス王国が誇るヴァーゼライン最大級のエーテルナイトであり、王国旗騎でもある。超ド級なその全長は400〜500mにも及ぶという船型の精霊騎士であり、手足が存在しない。正に空母の精霊騎士バージョンというべきだろうか。しかし、その大きさ故にほとんど出番がない上に、海上以外では辺り一面を水没させてしまうため、その運用はかなり困難である。これは内蔵された大型エーテル炉から大量の水を吐き出し、その上を航海する移動手段しか取れないためである。
 元来はクヴェルを守護する役割を与えられていたが、戦後、クローカスの罪を赦したが、その国土を南端の半島に移す際に、教会が当初から考えていた、中位騎士による海上からの幻獣への対策の一環であったが、維持などの面で困難であったため、そのタイミングを計っていたきらいがある。
 が、クローカスが発見した海底遺跡を、教会に報告した結果として与えることにし、教会への忠誠を表す、良い例としてフラデウスは下賜された。
 そんなこんなで、フラデウスの出自はかなり由緒正しい。

 その巨体ゆえ、実戦で使用されたのもほんの数回である。
 モスロック諸島における騎士団壊滅の際の初出撃、ロックウール島での迎撃作戦失敗後の後続部隊展開など、大事にしか運用されていない。

 これは、フラデウス係留ドックされている、クローカスの貧民街付近を同時にパージし、大きな津波を発生させ、街にも少なからず被害を与えるからである。
 さらに、この大津波はネレイドの集落を崩壊させる恐れもあり、かなり慎重に王国会議で議論されるが、やはり国の大事には代えられないという時、発進の許可が出る。
 兵装は12門の大口径エーテル砲、近接防御用の、精霊結晶と一緒に拳大の鉄塊をふんだんに詰め込んだ散弾発射筒2門、聖遺物なミサイルまで運用できる多目的発射筒16門、魚雷発射管多数、最後の手段である衝角も船首部分に搭載など、正に要塞であるが、搭載火器の一部が使用不可になる代わりに、人型にも可変できる(この際、手が出現する)。

 対戦成績は今のところ無敗。
 今までのところ公式には、対マグノリア戦において使用されていない。

コメント(17)

・“新緑”のヴァーダント・(土+土)
 かつて名を馳せたヴァーダンテ王国に伝わる、秘儀司祭(ハイエロファント)のクラスを持つ、魔術運用型のエーテルナイト。
 その力は通常通りに紡がれた魔法ですらも、周囲のエーテルを引き込み、その威力を倍化させて放ち、山1つ吹き飛ばせるほどでもあった。

 後にネルフェン王国と名を変えた、その地の霊廟に封印されていたが、一人の古い血族が目覚めさせることとなる…。

 “原初の小枝”と呼ばれる固有霊装を有し、いかなる武器ともなるこの枝を携え、見事、本当の敵であったゾーンダイクが操る“幻惑”の騎士を討ち果たし、その後は焦土と化した大地を元に戻すため、エーテルへと還っていった。
 教会にとって初めての中位騎士がエーテルに還った結果となったが、周辺の大地が元通りになり、新緑が繁茂したことから多大なデータを得られたものと思われる。
 現在、霊廟の奥には記念碑が建てられており、観光スポットとしても有名だ。詳しくは霊廟管理事務所(本部:聖遺物管理局旧ヴァータンテ地方管轄部)にまでお問い合わせを。
・“幻惑”のダズルメンティア・(光+闇)
 ヴァーダントの敵役になり、敗北した“幻惑”の中位騎士。
 本来ならば近〜中距離をこなせる、汎用型の万能エーテルナイトであったが、操者であったイスマイール博士の腕前がよろしくなかったせいか、秒殺された。

 固有霊装として、“幻惑の外套”をもつ。これはステルス性を持つ以外に、魔法反射を筆頭に、著しい精神汚染などの副次効果をもつため、大勢の民衆を従えて暴動を起こさせるなど、そちらでの運用にも期待できる。
 また、イスマイール博士が使用した騎体には、彼の研究結果として人間の意識を精霊と融合させたマジックボックスなる、箱型の魔術支援装備が2つ背面付近を浮遊していたが、秘儀司祭のクラスを持つ相手にとっては、有効に働かなかったようで、こちらも秒単位で破壊された。
 
ちなみにヴァーダントの所のゾーンダイクはミスです。イスマイールに置き換えよう、君と僕との約束だ!
・“涙”のトレネンツィア・(水+心)
 リザードマンの騎士が目覚めさせた、悲しみから生まれた中位騎士である。
 本機は固有霊装を防御面のみを有し、“涙壁”と呼ばれる、万物の喜びと悲しみに彩られた記憶を、防御の力とする概念によって存在せしめている最強の盾1つである。
 ゲズーがゲバラとの戦いにおいて、人質に取られた、かつての故郷の幼馴染シージュを救うべく、無謀な戦い(低位騎士VS中位騎士)を挑むものの、人質を盾にされゲズーの騎体は大破、とどめを刺されようとする刹那、シージュが吊るされていた放棄された取水塔に祈りながら身を投げ、その時に反応した取水塔のエーテル炉と、大破したゲズーのアーヘルツが融合し、その姿を顕現させた。

 幾万の万物の涙の力に支えられた涙の騎士トレネンツィア。
 久方ぶりの再会の時に流した彼女の嬉し涙も、彼女を救えなかったゲズーの悔恨の涙も、そして怒りか何かわからないふつふつとした涙が…

    そんな全てが力を与え、龍頭の騎士は戦場に再び舞い戻る

 正面装甲ですら貫徹する魔槍が、先刻と同様に精霊騎士の頭部目掛けて飛来するも、万物の怒りと悲しみと喜びの涙が雨のように、また泉のように噴出し、それを阻む“涙壁”と、ゲズーの怒りによって振るわれた斧槍の渾身の一撃によって、格上であったはずの相手をも易々と粉砕した。

 リザードマンの騎士の行方は知られていないが、彼の故郷には砂漠の人々を癒す大きな大きなオアシスがあるそうだ。
・“怒り”のデュジール・(火+心)
 最もポピュラーというか、一番存在しているんじゃなかろうかという中位騎士。騎手の怒りが頂点に達した時に現われるせいだろうか?
 近接戦闘と、高機動力が売りの中位騎士であり、固有霊装として“狂戦士の槍”がある。これは周囲のエーテルを槍として、その高機動力を活かした突進と同時に、相手にねじり込むようにして放つというパイルバンカーの亜種である。

 ゲズー戦ではゲバラがアーヘルツの頭部を一撃で大破させ、ジェイド戦では低位騎士の胴体を寸断、他にも子爵が戦死したりと恐ろしいほど戦果を上げている。

 …が、あまりPCサイドでは使用されていない。
 少し負け犬なスメルがするかわいそうなやつである。
・“闘争”のグラディアートル・(火+心)
 “怒り”と同格の中位騎士。
 騎体特性もほぼ同じであり、騎種は“狂戦士”の特殊対応になっている。

 ゲズー戦のゲバラは正しくはこちらに騎乗。
・“薄氷”のエインセル・(水+風)
 マナとエメルの雷神コンビに立ち塞がった、プロストが駆った氷系の中位騎士。
 水銀に魔法をかけて加工したアゾートナイフ、ミスリル並の切れ味と硬度、そしてしなやかさを持つ片手剣スノゥブランド、さらには風の精霊の髪を水精霊の歌声で編み上げたリップルマントなど、霊装が充実していた。
 また“氷の抱擁”という固有能力を有しており、属性を強制的に氷属性に変更したり、“薄氷を踏む”といった特殊な魔法で後続部隊を各坐させるほど魔術的な力にも秀でている。
 高速で繰り出される両手の剣技による近接攻撃力と、高い運動性、そして魔法による補助と、バランスのとれたかなり優秀な騎体である。

 赤の3番を苦戦させ、中破させるも、本来の主ヴィンセントが乗り換えた際、これに勝利、ついにエインセルはエーテルへと帰した。
・“火花”のスパルカス・(火+光)
 プラントル地方の一領主ブレンダン大公が秘匿していた、機動力と運動性に秀でた中位騎士。
 踵部分と肩の上部に内蔵された高速移動補助用のギアが一番目がいくものの、最も著名な“火花”の霊装は、装甲を容易く削り取る“火花”の短刀スパーククリスであろう。これは扱いが容易でありながら対精霊騎士戦において有効であったため、デッドコピーが教会主導で少数生産され、聖堂騎士やナンバーズを中心に配備され、凄まじい成果を上げた。
 また“燻る残滓”という固有能力があり、火属性の損害をさらに広げ、相手の再生能力を封じることができた。
 継戦能力に優れた土属性騎士すら手玉に取り、終始戦いを有利に進めたが、装甲の薄さが仇となり、側面からの一撃で胴部が破砕、爆散した。
・“毒”のカンタレラ・(水+土+闇+闇)
 元教会騎士団副長であったランスロットが出奔した後、顕現させた高位精霊騎士。教会の施策により、恋仲であったラミアが住んでいた村を焼き払われ、絶望した彼は己の騎士道に疑問を抱き、教会に復讐せんがため機会を狙っていたが、類稀なる才を持つ宿主システィーナ護衛任務中にこれを放棄、誘拐し、その力を持ち出していた聖遺物“黒蛇の儀礼刀”で奪い、廃人にした後、教会へ宣戦布告する。
 使用兵装・魔法に毒を付加する“毒化”は、精霊騎士の装甲すら浸徹させ、土の低位騎士の装甲すら一撃で剥離、粉砕させるように、単純ながら厄介な能力であった。また、蛇が交差するような意匠の細身の剣デルピュネは、見た目以上のリーチを誇り、読み違えた騎士が“毒化”と共にしなった一撃で即死するなど、最早接敵すら許さなかった。それ以外にも周囲を毒沼に変える“瘴気の外套”、浮遊能力など単純ながら凶悪な力を持っていた。
 ランスロットの天才的な操縦技術、剣技、そして高位騎士の実力により、クローカスの片田舎から、メジュームまで北進、反教会勢力も合流し、クヴェルも陥落寸前かと思われた。しかしながら正気に戻り、その身を精霊に捧げ鍛え上げられた、システィーナの魂が宿る精霊結晶の大剣を携えた騎士によって、その体は分かたれ、夜明けの光明へと消えた。
 カンタレラは教会が呼ぶ正式名称で、一方ランスロットは騎体・騎士鍵共にデルピュネと称していた。今は亡き彼女への手向けだそうだが…。
・“蒸気”のヴァルプァ・(水+火)
 弓の担い手、アーチャークラスを凌駕した“弧を描くもの”(アーク・アーチャー)のクラスを唯一現在保有する最強の射手。
 青の枢機卿の直属、最強の騎士団“青の嵐”(アズーロ・テンペスタ)に所属する元・騎士団副長のジェイド卿とおとぼけネレイドのフランシスカ嬢が騎乗。
 
 軽装であるが、重歩系な騎体であり、機動性は劣悪であるが、全身に内装されたエーテル噴進装置によって、凶悪な加速、超反応を誇るものの、常人ではGで失神する。
 弓手であるが、弓、機械弓の類を持たず、膨れ上がったぼんぼり袖スリーブシースに内装されたこれまた噴進装置により、内装兵装を高速で射出するトンデモ精霊騎士である。(ちなみにスリーブシースには左右各6振りずつ、短刀などを仕込める余剰スペースがある)
 そのため、外見こそ長距離戦闘向けに見られがちであるが、実際には中距離戦闘の方が得意である。
 対峙した場合、スリーブシースから発射される短刀の初速に耐えられないならば即死は必至。
 耐えた場合でも、その後の連続射出で蜂の巣にされるという、正に外道の騎士である。
 対“怒り”戦においては接敵すら許さず、初撃で脚を切断、続いて上腕を寸断、最後に胴部…と次々と串刺しにし、外道とも言うべき圧倒的な力を見せつけた。
 また、枢機卿の根回しと思われる、過剰なまでの霊装をスリーブシースに隠匿し、エインセルのアゾートナイフ、スパルカスのスパーククリス、茨の精霊騎士のソーンズリーパーなどを筆頭に霊装の短刀が満載されていた。(コピー品の可能性も拭いきれない)
 また、得意のエーテル噴射&爆発能力で、水蒸気爆発現象を発生させ、群れ来るデュラハンを一掃したりと、驚くべき戦闘能力を終始披露した。
 本来近接戦闘には不向きなぼんぼり袖であるが、ジェイド卿の技量によって(そして騒ぎを大きくしたくないという理由から)、袖から出した短刀2本で戦うこともしばしば。
 高速で繰り出される左右の超聖遺物の短刀による剣技、そして本来ならば不可能な位置からのブーストジャンプ、回避、追撃と万能に立ち回れる機能を利用して、戦いを有利に進めた。
 “青の嵐”の旗騎であり、青の6番の名をもつナンバーズだが、二人が諸国をふらついているため、余程運がなければ出番もこないであろう。

 …とある賭けに負けたため、青の枢機卿が貸し与えているとかなんとか。
・“鉄”のアスヘルム・(火+土)
 難攻不落の中位精霊騎士。適正はルークかチャリオット。

 特筆すべきことは多々あるが、まず目が行くのはその大きさだろう。
 一回りも二回りも通常の騎士より大きく、並大抵の刃や魔法では撃ち貫くことは不可能なものの、その巨体故に挙動の緩慢さが挙げられる。
 が、内部に通常サイズの軽量型精霊騎士をコアユニットとして内蔵されており、脱出や高機動戦闘にも対応できるトンデモ精霊騎士である。

 また、頑強な鉄の精霊の加護により、装甲が傷つくことすら容易でなく、対峙したものは恐怖に慄くことであろう。


・“ゆらめき”のティンプルス・(風+光)
 万物の移ろい、ゆらめきから生じた細身の魔法剣士型軽量級エーテルナイト。
適正はナイト、クイーンあたりか。
 左腕にダイレクトでマウントされている日本刀風あるいはエストック系な長刀とマントたなびかせた剣士の風貌で現れる。
 風や光の例に漏れず、機動性に秀でており、回避性能はトップクラスだが、飛行能力は失われており、浮遊が限界。
 独自の旋回能力と魔法に関連する能力も優秀であり、固有能力の“ゆらめく世界”は宿主がウィザードクラスになれば、大地をゆらめかせて局地地震を起こしたり、海をゆらめかせて津波を起こすことも可能だとされる。
 高位も��ゆらめき”しか持たないが、同系列の光と風以外に、精神制御を付加した心タイプのモデルも存在可能。(その場合は相手の精神を“ゆらめく”ことで精神汚染を引き出す)
・“海”のアンフィトリト・(水+水+水)
 元“青嵐騎士団”筆頭ナイアス卿が駆った中〜高位精霊騎士。
 ナイアス卿が前線から退くに際し、契約に値する騎士が現れなかったため、その行動を共にした。
 フィーメールタイプの原型にもなった、女性体型の曲線のコアユニット部とそれを覆い、保護するアーマー部分の2つのパーツ構成になっている。

 装飾のなされた貝殻のようなアーマー部分は、その秀麗さに目がいくものの、本来の防護の役割以上に魔法の増幅の役割を果たす。

 ウォーロック・システム運用の高位騎士クラスのテストベッドに選ばれ、同時に6つ以上展開できることが判明している。(試験時に稼働可能なウォーロックが6つしか用意できていなかったため)
 平時、コアユニットの騎体は腕が収納されている状態だが、戦闘時には展開でき、専用の三叉矛などを土台部分のアーマーから取り出して使用できる。

 フラデウスと同様に周囲のエーテルを水に変換して、その上を走ることで絶大な移動力を誇る上、フラデウスとは異なり浮遊することもでき、その力は計り知れない。

 現在はクヴェル工房の中枢で、エーテル関連の試験装備のテストベッドとして活用されている。
・“喜悦”のジュワユーズ・(心+心+光)
 マグノリアが教会から赦され、教会の直接統治から離れた後、偶然マグノリア領地から発見された中位騎士。

 時のマグノリア皇帝、シャルルがこれを見て、教会への反逆を決意…する寸前までに至った。
 これは“喜悦”の有する能力の一端である精神汚染作用が、シャルルの欲するところであった教会勢力の一掃と、今また世界に覇を唱えることを望み、それが彼の“喜悦”の源泉であったためだと思われる。
 
 思考することを忘れさせるほどに感情を破壊しかねない“喜悦”の危険性を察知した教会は討伐部隊を編成、速やかにこれを排除した。
 
 この後に、反乱を起こすマグノリア王フランツは父に敬意を払い“突撃公”の異名を襲名、父を亡き者にし、中位騎士を奪った教会へと決起する火種となっている。
・“曙光”のアマネセル・(光+光+光+闇)
 教会ですらほとんど所有していない、光属性の高位騎士。
 現在は払暁騎士団筆頭である、シャーリー卿が騎手を務める。

 細分化して判断するなら中型のF型騎に分類されるのだが、後述するバインダーなどで見た目以上の大きさに圧倒されることだろう。
 魔法運用特化型のビショップ系統が適任であるが、シャーリー卿は切結ぶ戦闘スタイルを好むため、好んで得物を使用した結果、エンプレスと称されることになった。
 腰と肩周りを浮遊するフローティングシールドバインダーなど、防御兵装が傑出している上、それがエーデルワイスに輪をかけたような、過剰なまでの対エーテル能力を有しているため、幻獣のブレスの直撃を受けてもかすり傷すらつかないだろう。
 実戦においても、その力は強大であり対人戦闘では対帝国戦で一度使用されたきりであり、その長大な射程と範囲を誇る露払いの光魔術によって、ものの数秒で戦線を崩壊させた。
 現在は専らその対魔法能力を買われて、対幻獣戦にのみ投入されている。
・“怠惰”のレンペレーザ・(心+心+闇+闇)
 契約者をも堕落させるという高位精霊騎士。
 今までも数々のやる気のない騎士たちの手をすり抜けていったが、現在でもここ半年の主であったジェロームの手を離れ、絶賛放浪中である。

 契約した騎士がどんなに人並み外れて優れた聖騎士であっても、一度持てば怠惰な感情に支配され、名誉の立場から転げ落ちていくため、「破滅の騎士鍵」と揶揄され誰も得ようとしない。

 ただし、強靭な精神力を持った英雄や、そもそも出世欲がない潔白な騎士、または怠惰の感情を理解できないような鈍愚がこの力を引き出ししさえすれば、海を割り山を砕く…ような事こそできないが、海水を萎えさせて干上がらせたり、山を遠ざけたりするような陰気を発することが可能であるとされる。

 幾度となく人の手を移り行く中で、その賛美される来歴や非難される噂には尾ひれがつくばかりで、今日も道行く人の怠惰を吸って騎士鍵は鈍く光っている。
・“  ”の『  』・(火+火+火+火+火)
 世界を記録し続ける、果ての碑の記述にすら存在しない神位精霊騎士。
 かつては、ディスインテグレーター、デヴァステイター、メルトダウナーなどの異名で呼ばれていたとされる。
 
 その力の発端は火の低位騎士だったとされるが、数多の死線をくぐり抜けて行った結果、共食いによる神性の獲得や精霊そのものの力の発現により、急速に成長し、その力はあらゆるものを焼き破る万能の破壊者となった。

 あらゆる記録が『  』自身の力によって焼き消されており、その痕跡を追うのは困難であるが、いくつかの常軌を逸した手順によって解析された情報によれば、単純な物体破壊に留まらず、認識消去や抽象概念を焼き破ることで発現を阻止したり、自身が討ち果される未来や可能性をも焼き捨てることができたという。
 騎手2名もその身を『  』と共にした可能性が高い。

 教会にすら感知できないほどの存在であったが、偶然にも遺跡から希少な神位の激突の痕跡を発見し、かろうじて判明したにすぎない。
 まさに、神々の戦いの証明である。
・“橙”の8番・(火+風+?+?+?)
 通称、オレンジエイト。
 教会がトライアルのために遺跡にあったパーツを素組み(モックアップ)したテスト騎体。
 成績優秀、数値上の問題はないのだが、安定性が極めて難があり、僻地の試験施設に放棄されていた。

 その正体は、とある神位精霊騎士。
 その能力は過去を改竄、あるいは因果律を破壊することも可能な騎士である。
 8番印字が成された頭部バイザーを上げ、偽装を解くと、サブアームを兼ねた9本の尻尾状のスロットがあり、そこに槍を携行することが可能なナインテイルの槍騎兵(ランサー)タイプのエーテルナイト。

 ナインテイルといっても、通常侍は尻尾の付け根にあたる部分は空で、騎手が状況に応じてナインテイルのスロットにそこにもともとあったかのように現れた槍を行使する。
 主だった兵装を持たず、仮初の力を用いて戦う点ではヴァルプァに近いが、こちらは実物を借用して使うので一層タチが悪い。
 “氷紋の投槍”、“太陽の騎槍”、“墓場の守人”、“雷雲の矛槍”、“大地の顎門”など中位騎士以上の得物を呼び出すことすら余裕である。
 しかしながら、莫大なエーテル量と潤沢な兵装選択ができるものの、この騎体元来の固有なものを他に持たず、かなり他力本願な騎体といえる。
 騎手の力量と知識に左右されることは必至であり、トライアルでは凡庸な騎手が騎乗したため、教会にはその正体が露見されることはなかった。
 腕のある騎士が騎乗すれば神位に違わぬ恐ろしい力を発揮するが、ヘボが乗ればデュラハン以下の性能しか持たない振れ幅が広域な騎士といえる。

 過去に神位の頃のレンぺレーザと戦い、勝利を収めたこともあるが、それ以降は活動を停止している。
・“恐怖”のエスパント・(闇+心+?+?)
 立ち塞がる者全てに恐怖を与えるという黒塗りの甲殻類を想起させる中位精霊騎士。
 万物を委縮させ、その恐怖から相手を打ち崩す。
 訳あって特定の主騎手を持たず、副騎手はエスメレルダが専任している。
 
 教会所有の騎体であり、最初は普通の騎体として幾多の戦いを乗り越えたのだが、ある幻獣戦で中破し、初代主騎手のマウロは即死、副騎手エスメレルダも生死を彷徨うほどの深い傷を負った。
 その後も、ウルバーノ、マルコスと名立たる騎士がその主騎手を務めたが、呪われているかのように全員が戦死した。(このことから“黒騎士の呪い”などと風評が広がるほどであった)
 しかし、エスメレルダは全て奇跡的に生還し続け、それを不審に思った教会は調査に乗り出し、驚くべき事実が判明した。

 彼女は既に昇華するほどの体内汚染数値だったからである。
 彼女を詳しく調べるため、一度騎乗任務を外し、エスパントに新たな騎手たちを任命したが、騎体は指一本動かせず、検査を終えたエスメレルダが再度騎乗することで再起動を果たした。その一件から、それ以降は彼女が専任ということになった。

 その後の調査で既に彼女は最初の幻獣戦で死んでおり、彼女は“恐怖”そのものである仮説が上がった。(そうでなくては昇華しない存在などあり得ないという逆説的な意見ではあったが)
 教会は興味深い対象として観察を続けており、幾多の戦いを経る度に主騎手は“恐怖”の毒牙にかかり、現在までに直接的な死因でないものも含めて28名の騎士が不可解な死を遂げている。
 ある研究者曰く、恐怖を作為的に蓄積しているのではないかということであり、この騎体は中位存在をとうに超えているのかもしれないのだそうだ。

 その存在は不可解であり、ただエスメレルダがあれ以降傷1つ負わず、年齢不詳であることだけが確かである。

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