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書店道コミュのChapter 5 「POP道」

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?POPとは?

POP=point-of-purchase、購買時点.。店頭のこと
POP広告=point-of-purchase advertising、購買時点広告のこと
 
通常、私たち書店員が口にする「POP」とは後者を指すと考えます。
実際、店頭には、手書きPOPや 機械(パソコンなど)で作ったPOP、
版元や取次から送られてきたPOPなど、
様々なPOPが用いられています。

?POPを付ける目的

日頃、当たり前の様に使用している「POP」。
これは一体、何のために 付けているのでしょうか?
 
マズローの、「購買心理の8段階説」によると
人の商品の購入における心理は

注目→興味→連想→欲望→比較検討→信頼→行動→満足

上記の8段階、あると言います。

また、コミュニケーション論などでよく取り上げられる
メラビアンの法則によると

コミュニケーション・情報の伝達においては

視覚情報:55%
聴覚情報:38%
言語情報:7%

上記のように、目から得られる情報の重要性が指摘されています。

つまり、お店に入ってきて、なにげなく店内を眺めているお客様に
ある商品に気付いてもらい、
興味関心を抱いてもらうための
手段のひとつとしてPOPを用いるのです。

洋服屋さんのように、
店員からお客様へ直接アプローチする事の少ない書店において、
我々、店員の代わりに間接的にアプローチをしてくれる
いわば「もの言わぬ店員」の役割を果たしてくれるモノだと考えます。

対面販売の場合、アプローチのタイミングが
欲望→比較検討のあたりであるのに対し、
POPの場合は
注目→興味のあたりと、
初期段階にアプローチをしてくれるものだと言えるでしょう。

*消費行動については「アイドマの法則」も有名ですね。
興味のある方はご参照下さい。
   http://www.mitsue.co.jp/case/marketing/02.html

?POP作成の実際

ここでは、お店独自に作るPOPについて論じます。

前述の通り、POPとは視覚に訴えてアプローチをするものなのですが
実際は、「視覚」と「知覚」の両方に働きかけるものだと思います。

 気付かせる=「視覚」
 興味・感心を抱かせる=「知覚」

と、言ったカンジでしょうか?

では、どのようにして・・?

A)気付かせる
まずは、POPの形や大きさ、色合い、位置、設置方法 等々

ぼんやり眺めている時に
「あら、なにかしら?」と思わせるためには
あんまり小さなものや、何かの後ろに隠れてしまうもの、
地味〜なものは、やはりよろしくないかと思います。
せっかく付けても気付いて貰えなければ無駄になってしまいますから・・。

また、むやみやたらと付けすぎると、
これまた見て貰えなくなるので困ります。

まあ、「お花畑のように、賑やかなカンジを醸し出したい」など
別の意図があってするのなら、また違いますが・・・。
・・実際の書店では、明屋書店さんが有名ですね!
     http://www.haruya.co.jp/main.htm

つぎに、POPのぱっと見のレイアウト。

一瞥してだいたい何かが分かるものの方が、見てもらいやすい様です。
本の「タイトル」とか、「超感動作」のようなコピーとか「著者名」等が
大きく見やすく書いてある方が、目に付きやすいようです。
また、イラストや写真を使うのも効果的です。

B)興味・感心を抱かせる
短時間で必要最低限の情報を伝えて興味・感心を抱かせるためには
そのPOPで何を伝えたいのか、訴求ポイントが明確になっていなければなりません。
スーパー・ホームセンターなどでは主に価格訴求が中心になるのでしょうが
書店の場合、全国どこで買っても価格は同じであるため、
プライス以外のどこに重きを置いてアピールするかが重要です。

もちろん、本の内容を上手く伝えられれば一番なのですが
本に書いてあるあらすじや、帯の文面をそのまま丸写ししたのでは
あんまり意味がないようにも思えます。

だって、すでに書いてあるのですから・・・。

やはり、個々の書店員が、
これは面白いっ!とか、これは良いっ!と思うモノを選んで
こんな風に面白いっ!とか、こんな風に良いっ!っていう熱い想いを
自分の言葉でPOPにえがく方が、
説得力もあるし、共感も得られやすいのではないでしょうか?

数年前にベストセラーになった「白い犬とワルツ」のように・・・。

もしくは、お薦めしようとしている本の購買対象を明確化し、
その対象客に伝わるような言葉や文面を考えるか、です。

「注目→興味」の次に「連想→欲望」へとつながるようなモノを作るということです。

あとは、いかに見せるか?

色づかいやレイアウト、字体やキャッチコピーなどなど
伝えたいモノを、より効果的に表現する方法と内容・・・

写真やイラストを利用して「視覚」=「右脳」に訴えるか、
文章・コメントの妙味で「知覚」=「左脳」に訴えるのか・・

そういう意味ではヴィレッジ・ヴァンガードさんのPOPは実に秀逸ですよね!

手書きで文が書いてあるだけなのに、
商品よりもPOPのおもしろさの方が際だっていて?
まずは売り場のPOP、全部読みたくなってしまう・・・


ああいった遊び心も、購買意欲を高める強力な動機付けになりますよね。



活字離れの進む昨今、昔の様に
広い店内の書棚の隅から隅まで隈無く探し、お気に入りの一冊を選び出す、
なんてことは、ほとんどの一般のお客様は出来ないorしないのではないか?
私SUNは、そう考えています。

また、バブルの頃のように
ただ店頭に並べていたらあれもこれも飛ぶように売れる、なんてことはあり得ません。
たとえ、それが「赤川次郎」や「西村京太郎」など、人気作家の作品だとしても・・・。

ましてや、それ以外の、とは言え書店の在庫のほとんどを占める、
商品であればなおのこと・・・。

買ってくれるのを待つのではなく、売る・・・
提案型の販売により需要を創出する、
そういった努力がいっそう必要となっているのではないか?と考えます。

雑貨屋やCDショップ、洋服屋さんなど
他の小売りでは当たり前のようになされていたことが
書店にも、もっと必要なのではないか?

あくまでも、私SUNの私見ですが・・・。


まあ、堅苦しい理屈は抜きにして
自分が良い、買って欲しいっていう想いで作ったPOPにより
たとえ一人でも、一冊でも多く買ってもらえたら
単純に嬉しいし、モチベーションも上がる、ってな話なんですけどね・・・。

ちなみに私SUNはというと・・・

センスも才能も微塵もないので
ほとんどPOPを作れません・・・

本への熱い想いはあるんですけれどね・・・

ううっ・・・

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