ブッダ・心のことばコミュのスッタニパータ　4（アッタカヴァッカ）5　最高についての八なるものの経

SuttaNipāta　4 Aṭṭhakavagga4
スッタニパータ　４八なるものの章 （アッタカヴァッカ）

4.5 Paramaṭṭhakasutta
4．5　最高についての八なるものの経

803.
968
Paramanti diṭṭhīsu paribbasāno,
Yaduttari kurute jantu loke;
Hīnāti aññe tato sabbamāha,
Tasmā vivādāni avītivatto. (1)
804.
803.（796）　
多くの、ものの見方ついて、自分がよいと思うことを
最高であると世間の人々は思う
それより他のものについては、すべて、劣ると言う
だから、論争を超えることはない（1）

969
Yadattanī passati ānisaṃsaṃ,
Diṭṭhe sute sīlavate mute vā;
Tadeva so tattha samuggahāya,
Nihīnato passati sabbamaññaṃ. (2)
805.
804.（797）　
見たり、学んだり、戒や誓いや、
考えたことについて、自分にのみ役得を見るなら
そこで、それだけに、とらわれて
他のもの全てを劣ると見る（2）

970
Taṃ vāpi ganthaṃ kusalā vadanti,
Yaṃ nissito passati hīnamaññaṃ;
Tasmā hi diṭṭhaṃ va sutaṃ mutaṃ vā,
Sīlabbataṃ bhikkhu na nissayeyya. (3)
806.
805.（798）　
それを、聖者たちは、とらわれと説く
それに寄りかかる人が、他のものを劣ると見るなら。
見たり、学んだり、考えたものに、
戒や誓いに、比丘は、寄りかからないように（3）

971
Diṭṭhimpi lokasmiṃ na kappayeyya,
Ñāṇena vā sīlavatena vāpi;
Samoti attānamanūpaneyya,
Hīno na maññetha visesi vāpi. (4)
807.
806.（799）　
世間では、知恵や、戒や誓い、
ものの見方も、偏った見方にならないように。
自分を他人と「等しい」と見なさない（比べない）ように
また「劣る」とも「勝る」と思ってはならない（4）
972
Attaṃ pahāya anupādiyāno,
Ñāṇepi so nissayaṃ no karoti;
Sa ve viyattesu na vaggasārī,
Diṭṭhimpi so na pacceti kiñci. (5)
808.
807.（800）　
自己を捨てて、執取せずにいる人は
知恵に関しても、寄りかからない
人々の意見は分かれているが、特定の意見をそのまま信じず
どのような、ものの見方も、そのまま信じることはない（5）

973
Yassūbhayante paṇidhīdha natthi,
Bhavābhavāya idha vā huraṃ vā;
Nivesanā tassa na santi keci,
Dhammesu niccheyya samuggahītaṃ. (6)
809.
808.（801）　
この世についても、あの世についても、
まよいの生きる世や、極端を願う人は、ここにはいない
執着する世界はない
どのような法（見かた）についも、見分けると確信できるから（6）

974
Tassīdha diṭṭhe va sute mute vā,
Pakappitā natthi aṇūpi saññā;
Taṃ brāhmaṇaṃ diṭṭhimanādiyānaṃ,
Kenīdha lokasmiṃ vikappayeyya. (7)
810.
809.（802）　
この世で、見たり、学んだり、考えたことに
少しも思い違いなどはない
誤った見かたに執着しない、聖者を、　　
この世に、想い迷わすことができるだろうか（7）

975
Na kappayanti na purekkharonti,
Dhammāpi tesaṃ na paṭicchitāse;
Na brāhmaṇo sīlavatena neyyo,
Pāraṅgato na pacceti tādīti. (8)
810.（803）　
想い迷わず、偏った見方もしない、
さまざまな法（特定の教義）の全ても、受け入れられない。
聖者は、戒や誓いによって導かれない。
そのような人は、彼岸に渡り、かえってこない（8）