ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

アメツチの言霊現象学コミュの心象論 後

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
心象論 後

 後半、言葉に組み結ばれる心象。佐渡の島(助けて渡す領域)。
 この速秋津日子、妹速秋津比売の二神(ふたはしら)、河海によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、  前段の十の過程経過の全体がここでいう「生みたまふ」になる。前承する言霊循環。河は頭脳内を勝手に流れる心象、夢、イメージの個人的な範囲のもので、それが言葉を得ると世間の大海に流用できる共通性を得ることになる。相手に伝わらない言葉は言葉として機能していない。心象が個人の頭脳内にありながら、公海で航海できるその構造が構築される。

 いまはその境目にきている。その為の主客の条件状況が新たに生まれることになる。言葉と結び付かない心象の主客の両面が生まれました。これは放っておくと勝手気ままな夢想をつくりだします。そこで速やかに言葉の時処位に閉じ込めそのことによって大海へ飛び立たせなくてはなりません。葦船に入れて流しやりつとなるところですが、今回は言葉の大海を航海させます。個人的に河川を勝手に上下するのではなく、多くの港へ寄港するための公的に通用する公用性の準備が必要となります。

 沫那芸(あわなぎ)の神。≪言霊ク≫  先天世界で自己意識の領域を確定しその上に宣(の)って現われるごとく、この後天現象領域にも自分の心の置き場を定めておかねばなりません。速秋津という心象主体が現われたのならばその主体が向う意向が八父韻で示されます。と同時に落ち着く先もなければなりません。そこでまずア行からワ行へ向う主体ア行のアオウエイ次元のどの次元世界を向けて向いたいのかを自らに組み込みます。
 アワナギは水泡とは関係なく、ア〜ワへ向う主体の主張する名(ナ)の内容である気(キ)の次元世界を組み込むことです。簡単に言えば五十音図アイウエオのどの次元を選んで選択しどの次元の話をしたいかです。そこでアイウエオのどれかを自らに組み込みますが、組み込んで相手対象へ向うのは主体側だけで、その行為を起こすのは父韻です。
 主体側アワナギはその次元世界を持ち心象イメージを形作りますが、形(像)としては動けず自らを相手の上に現わすことができません。

 この八神の段落には父韻の働きを示す「男」が出てきませんが、前承する言霊循環によって前段の三つの父韻の次元経過をそれぞれ通過します。大事忍男、天の吹男、風木津別の忍男はそれぞれ父韻の第一印象の全体心象を形成し、現われた実体にツーと近づきその順位の心象を形成し、その配列配置において霊体一致の湯水のような心象を形成し、速秋津のイメージ体の形成に到ります。
 この男の三神(大事忍男、天の吹男、風木津別の忍男)の流れを繰り返します。脳裏眼前にイメージ心象を得るまでの経過です。
大事忍男。前次元段階での完成体、先天の構造が頭脳に感じられる構造体となって全面的にあらわれる。
 天の吹男。心象となった構造体自体に自ら動き働きかけの動因が得られる。
 風木津別の忍男。働きかける相手対象の次元世界に感応同交を得て心象の確証を得て自らを表出しようとする。
 こうしてまだ言葉とは結ばれていないが心象という物象が所有されていることが明らかとなる。沫那芸(あわなぎ)はアからワへ渡るために心象の名(ナ)を付けそれを内容の気(キ)にしようとする。

 沫那美の神。 ≪言霊ム≫  これに対して沫那美(あわなみ)は、アからワへ渡ってくるものを引き寄せるために心象の名(ナ)を付けそれを実体の実(ミ)にしようとする。ここで感応マグワイがうまくいけば、命名された実体(ミ)がその内容(キ)を現わすことになる。こうして他国語のように象徴表現や指示契約事表出にはならない組み結ばれた言語体系の始めができる。
 しかしそれは運用されることが出来なくてはならず、次いで運用をするという言霊スとルが続きます。
 頬那芸(つらなぎ)の神。 ≪言霊ス≫  運用するには実体構造物がなくてはならず、言霊形成においてここでは発音上の頰(つら)骨の生理運動がうまい具合に象徴されています。アワの名の気と名の実は自らの名を肉体的発声器官五感感覚機能に感知され、連なるようにならねばなりません。そこで名の気と実(那芸と那美)は発音発声という方向を目指して身体機能に連なるようになります。その表面上の動きを顎骨の動きと捉えて頰つら骨の表徴表現を取りました。
 身体機能にうまく連なったならばそれはとりもなおさず先天の言語規範に組み込まれたことになります。(どの場面においても同じことが起きますが、ここでは言語を生成進行中でありながら既にある言語規範に組み込まれたとあり、無いものと組むわけにはゆかないのではないかという疑問が出るかと思います。これは子現象創造上の循環を示していて、出産以前に子供が出来たというようなものです。)
 こうして組み込まれたものが本人および本人の身体側が同一となって新しい主体側となります。つまり、喋っていることが自分で喋っていること、発音された声が自分の声となります。ここで発音されて主体側となっているものが言霊スですが、スは澄む済む巣洲で動きの無い状態のようですがそこから一切のものが生まれ出るエネルギーで充満していながら静かに澄んでいる動かないエネルギー体です。
 頬那美の神。 ≪言霊ル≫  一方頰那美の言霊はルで流露流離の流れていく流ですが、これは主体的なものではなく、頰那芸言霊スのエネルギーによって押し出された受動態です。
 心象にしろ何にしろ、自分の頭に出てきたものは何故自分のものかということがここの言霊「クムスル」で形成されます。通常は自分の頭脳内に出てきたものは自動的に自分のものとして扱いますが、それも心象が物象と結び付いて、結び付いた心象物象がそれ自身新しい主体側へと脱皮変身しているからです。病的所見では新しい次元としての心象主体が形成されていないとき、そこに客体側の「心像」だけを見て行くと疾患があるとされるようです。

 よくス神ということが言われます。親神とか元神とかの位置づけです。
 実はス神の考察は「元々は何か」と際限なく気になる思考の性(さが)を反映したものです。留まる所を知らないまま始めとして設定されたものがス神です。ですので設定されるだけの条件が整ったときに出てきますが、その性格は元々の元は何かという性格をあたえられていますので、表象可能な心象が物象となるまでは意識上にはあらわれません。しかし、その条件が整うやいなや元々の原初という意識に取って代わり「元、素、主、ス」という位置に居すわります。元々という意識の癖の位置を主張するだけですから、次段(天の水分の神)以降の現象による規定説明は不用となっています。しかし、スが有ることによって意識は安心してそこからの誕生形成に精を出すことができます。

 天の水分(みくまり)の神。 ≪言霊ソ≫  ミクマリは水分補給、エネルギー供給の意です。今までの先天や意識内での出来事では、活動力は主体側の気の内容が活動源となりその元が八父韻にありました。しかし前段で言葉という物象に組まれそれが動くことになるに及んで物象の移動に要するエネルギー源が必要となってきました。物理現象は物理力が作用し念力や思いで飛行機が飛ぶわけではありません。発語も生理的な物理力によって呼気が働きます。そこには現象を産むための消費供給のためのエネルギーが要ります。
 今は頰骨を動かすところまで来ているので発語する上での口腔の筋肉エネルギーだとか唾液の供給とかになるでしょう。しかし水分だからといって生理物理上の水を指すのではありません。象徴されている神名は水分・みくまりで、水そのものではなくではなく水配りです。前段で言語規範に組まれ動き出した心がエネルギーの供給を受けて配分されることです。
 具体的には、単音単語文章の適切な供給をすることです。短すぎも長すぎもせず大きすぎも小さすぎもせず、余計な語呂合わせや約束事新たな象徴を付け加えることもなく、時処位の心に沿った単音単語文章を提供配分することです。その内容霊的な方面を天の水分・ミクマリといい、体的な方面を国の水分の神といいます。心を配分表現するのに、心の示している示したい所だけを心として心の表現にすることです。
 国の水分の神。 ≪言霊セ≫  組まれた心の配分は天の水分では注ぐ削ぐ添える等の心の現わされる配分量を決めるものとして現象し、国の水分では配分のあらわれた形となる急(せ)かす、責める、せき止める、瀬のセとして現象します。例を挙げれば与えられている言語規範の五十音図から、心に沿った時処位を配分するには必要なものを注ぎ不必要なものは出てこないように関を作ることになります。
 天の久比奢母智(くひざもち)の神、 ≪言霊ホ≫  こうして心の表現に必要なものだけが用意できました。口腔の洲に集まりエネルギーを注がれその堰を解かれるのを待っています。久比奢母智とは久しく(久)その精神内容(比・霊)を豊かに(奢)持ち続ける(母智)の意で、天の久比奢母智は霊を、国の久比奢母は体を受け持ちます。
 心が組まれ、クム、動き、スル、注ぎせき止められ、ソセ、保持向かいます、ホヘ。
 国の久比奢母智の神。 ≪言霊ヘ≫  打ち上げを待つ花火の尺玉はやがて夜空に花開きますが地上にあるときは小さなものです。その小さな玉の中に全てが詰まっていました。しかし炸裂した後には刹那の花が咲いて散ります。
 言葉の場合には炸裂して終わりというわけではありません。もし言葉の機能を連絡用とその拡がりとして捕らえているだけなら、相手側に届けばいいだけのことで花火のようにそこで消えてもかまいません。久比奢母智の久しく(久)その精神内容(比・霊)を豊かに(奢)持ち(母智)続ける事がそこでストップします。
 しかし言霊学でいう言葉の機能は通信伝達までではないのでそこで終りません。
 せっかく久しく内容を持ち続けるという神様が出てきているのです、内容の指示を伝えれば終わりというわけにはいきません。
 肝心な自分にまで回帰する意識を獲るまで行かねばなりません。そうでなければ出っ放しで放棄することになります。ワ行の無い世界の国のコミュニケーションは主語が発する働きかけをすることで終わりです。しかし日本のコミュニケーションは発せられた主語が主体に獲られ確認了解されるまでは終りません。それが久比奢母智の久しく(久)その精神内容(比・霊)を豊かに(奢)持ち(母智)続ける事です。


 ここからは物象論の回帰了解の過程へ続く

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

アメツチの言霊現象学 更新情報

アメツチの言霊現象学のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。