ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

紅い竜と四天王女コミュの策士の手腕4

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「アルス、話って何かしら?」
「あんた。どこに行ってたのよ!」
「アルス、どうしたの?」
「今度は何話すのよ〜」
「何を話すのだ?」
 王女たちとルドミラが軍議室に入って来た。
 多くの疑問の声に一つは荒々しい声が混じっていた。
「すまない。一人で考え事をしていたんだ。今から話すことはとても重要な事だ」
 アルスの眼が一瞬にして鋭くなり、その眼を見た王女を始めルドミラ、リュイも固唾を飲んだ。
「俺は今からシャラントを出る。そして、ある場所に行く」
 一同、瞠目し驚きを隠せなかった。
「あんた。こんな一大事に何言ってるの! ここは、あんたの領内でしょ。あんたの領民はどうなるのよ? 私たちを助けると言ったのも嘘ってこと?」
 エレンは激しく声を荒げ怒りを前面に出している。
「最後まで話を訊け!」
 アルスは初めてエレンに声を荒げた。
 そのアルスにエレンは押し負け何も言えなくなった。
「このままでは勝てない。ルドミラだけが戦経験が豊富で頼りだ。俺もリュイもゼノヴィア、エレンはまだ戦経験は数えるくらいで指揮もままならないだろう。ましてや、ユリア、アリエルは初陣だ。ただでさえ、兵力で敗けているのにこの指揮下では上手く戦えないだろう。俺はそこで父さんが友である。バーデンベルク家に兵を借りようと思う」
「バーデンベルク家?」
 ゼノヴィアがアルスに疑問の声を投げかけた。
「聞いたことな〜い。どんな家なの?」
 アリエルは興味深々に訊いて来る。
「ザルム家とは反対側に位置するヴィエンヌ領の貴族さ。まぁ、ゼノヴィアたちが知らないのも無理はない。そんなに名貴族ってわけでもないしな」
「アルスはそこに兵を借りて急いで僕たちと合流するってこと?」
「さすが、ユリアだな。そうだ。どのくらい兵を借りれるかは分からないが、少なくても五百は借りる」
「そんなこと出来るの? アルヌルフさんの友とは分るけど、あんたの言葉に必ずしも耳を貸すと言うわけではないでしょ?」
 黙っていたエレンが鋭い所を突いて来た。
 父であるアルヌルフの友でありシャラントとは友好的な関係であっても、ほいそれと、兵を貸す保証はどこにもない。
 アルヌルフの友で義理や恩があっても息子のアルスに何の義理も恩もない。
 息子だから貸すというほど、世の中は甘くはないのだ。
「エレンの言う通り、俺とは何の関わりはなかった。だからこそ、今から作ろうと俺は思っている。父さんは父さんとの関係があった。次は俺との関係を作ってほしいとバーデンベルク家の領主ギーゼラさんに伝える」

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

紅い竜と四天王女 更新情報

紅い竜と四天王女のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング