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西岡の雑誌図書館コミュの栗本慎一郎「麻原オウム真理教と統一教会を結ぶ点と線」(週刊現代・1885年5月27日号)

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 オウム真理教への強制捜査開始からまもない3月23日、滋賀県彦根市で教団「科学技術省」のメンバーが運転する乗用車のなかから数十枚の光ディスクが押収された。これらの光ディスクからは、第7サティアンの化学プラントの設計図、サリン実験データ、1114名の出家信者名簿、「科技省」の名簿などが見つかったことはすでに報じられている。
 だが、それに混じって、もう一つ別の「信者リスト」があったことは知られていない。そのリストは「オウム真理教と統一教会の合致信者名簿」。つまり、オウム信者でありながら、あの文鮮明氏率いる統一教会の信者と疑わしき人物のリストだというのである。
 本誌が警視庁捜査関係者からその情報を入手したのは、光ディスクが押収されてから数日後のこと。まだ光ディスクの存在が報じられる前だった。そのとき捜査関係者が漏らした言葉はこうである。
「滋賀で逮捕したオウム信者のクルマから光ディスクを押収したが、そこに統一教会の合同結婚式に参加した信者の名前が入っていた。この信者たちは現在オウムにいることを確認した」
 その後、この「リスト」にあったのは16人と判明。本誌は最近、この16名の氏名を入手したが、件(くだん)の捜査関係者は、「その16人の名前が記録されていたことは間違いない。このリストが誰によって何の目的で作られたのかは捜査中だ」
 という。
 いったい、なぜこのようなリストが存在するのか。実はこれと同類のリストはこれまでにもオウム真理教被害者対策弁護団によって作られたことがある。
 だが、同弁護団事務局長の小野毅氏に今回の16人の氏名を質すると、
「オウム真理教の背景を調べるなかで、かつて統一教会に入っていた人物がいることがわかり、未確認情報を含めてリストアップしたことはありますが、こんなに詳しいものではありません。今回の光ディスクから見つかったというリストとは別物です」
 とすると、このリストはオウム真理教側が独自で作成したと考えるのが妥当となる。このリストの存在は何を物語るのか。いや、その前にここに記されている16人のオウム信者は本当に「統一教会信者」でもあるのか。以下、その真偽を検証しよう。
 

(「麻原オウムの犯罪と統一教会」(週刊現代/1995年5月27日号:40〜43ページ)40〜41ページ)
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