武蔵野コラボ組コミュの七月・夏芝居句会報告

みなさま、お変わりありませんか。
豪雨と酷暑がセットになって、ほんとうに厳しい日本の夏ですね。
その暑いさなか、お集まりいただいたのは、
腰痛と戦い続ける中年戦士、端月さん、待人さんのお二人でした。
かぼすと三人の句会ではありましたが、こじんまりと楽しいひと時でした。
あんまり早く終わっちゃったので、二次会はお向かいの“ひげ”で日本酒を少々。
投句参加は、未穂さん、更紗さん、仔呂さん、酒卵さんでした。

兼題：かなぶん、風死す、サボテン、白玉

【かぼす作】
ねじ式のやっとこ動くカナブンブン
風死して命あるもの際立てり　　　　　　 ◎待人〇端月
仙人掌や節くれてなほみづみづし　　　　〇端月
白玉の硝子鉢より零れ落つ

【端月作】
かなぶんをつまみ死ぬふり教わりぬ
剥落の選挙ポスター風死せり　　　　　　〇待人
雨匂ひサボテンのとげ緊張す
舌二枚冷やす白玉裏銀座　　　　　　　　〇待人

【待人作】
踊り場の活発カナブン五回転
風死して会話途切れるダイニング
サボテンの棘ごと包んでみる両手
涼やかに滑らかに舞いし白玉

【投句・未穂作】
ぶんぶんがぽとりと落ちる閑かなり
長椅子に猫は眠りて土曜凪
覇王樹の月へ火星へ背のびして　　　　　◎かぼす
白玉やをんなの多き一家なり　　　　　　◎端月〇かぼす

【投句・更紗作】
老猫の目だけカナブン追う夕べ　　　　　〇端月
風死して無伴奏チェロ鳴り響く　　　　　〇かぼす
アリゾナのサボテン火星の基地に見え
白玉のやわらかさ見る指の先

【投句・仔呂作】

カナブンやあっちこっちの八つ当たり　　　〇待人
風死して寝返りさえもうっとうしい
サボテンの花咲く夕べそのままに　　　　　〇かぼす
女学生白玉囲い無口かな

【投句・酒卵作】
ガムシロのお返しなのかカナブンよ…

席題：扇風機

時代よりゆつくり回る扇風機　　　　かぼす

扇風機首振る先の遺影かな　　　　　端月

扇風機首振る後を追いかけし　　　　待人

次回は八月二十三日（土）兼題は、踊り（盆踊り）、芙蓉、流星、いなご　です。