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テニプリファンタジー小説コミュの(第42章)(後篇)(テニプリファンタジー)「地の精霊との契約」

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すると、菊丸も嫌がらず、それを受け入れた。
「行ってくる。私、もう怖くない!」
「帰りを待ってる。気をつけて」
「うん!」
菊丸から貰った勇気で、ラティエルは途切れた道の先端に進みて名乗った。
「私はラティエル。地の精霊よ。汝に我が力と心を見せる。だから、私の前に、姿を現わせ!」

すると、
「ズズズズズ」
っと、反対側から道が伸び一つの道として繋がった。

そして、扉の様な物が現れた。
「この先に・・・」
彼女は一瞬振り向きそうになったが、ぐっと我慢し、扉を押しあけた。

中に入ると、そこには茶色く光るクリスタルが回っていた。
「これが、地の精霊のクリスタル。これと契約すれば、私も、皆と同じに・・・キャ」
「フフフ。アンタ、最初から力持ってるじゃない」
「だ、誰?」
「フフフ。そんな怖がらないで。貴方は既に、力を持ってるじゃない。まだ力が欲しいの〜?」
「ち、違うの。私、皆と違うの。だから、だから地の精霊と契約して、皆と一緒になりたいの」
「あらあら。アンタ人工精霊じゃない。いいじゃない。別に人間にならなくても」
「それじゃダメなの。私、好きだから、英二の事が好きだから」
「それって、もしかして、外で貴方を待ってるこの子? なるほど〜あんたと同じにされかけて、精霊と契約して、今の体に戻ったのね。

でも残念ね〜貴方の今の体じゃ、後数日しか生きられないのよ?」
「!」
「気付いてないの〜相変わらず、何にも知らないチビっ子ね〜」
と、現れたのは、白いショートブーツを履き、白い服をピンクのリボンで縛って、自分を美しく見せている白いロングヘアーの、自分と同

じ、人工精霊のようだった。
「あ、あなたも、私と同じなの?」
「私は違うわ。私はここでテストするの」
「!」
「そ。貴方の心と力を見せてもらうわ。まず、手始めに、これで勝負してみましょう」
と、その白い人工精霊は、ラティエルに何かを投げて寄こした
「これって、英二がいつも持ってた」
「あら? あんたの彼も、これやってるの?」
「私、やった事ないけど、でも、この人に勝たないと、地の精霊になれない。がんばらなきゃ。お願。発作を起こさないで。英二。力を貸

して」

「私はアサエル。この地の神殿に仕える物。あんたが勝ったら、精霊にしてあげる。いいわね?」
「はい!」
「そんじゃ、ハッ!」
アサエルは強烈な打球を撃ってくるが、ラティエルはそれを怖がる事なく受け、必死にボールに耐えて、とうとう打ち返した。
「やるじゃない。でも、私の技はこの程度ではなくてよ」
そして、2人の試合は、とうとうタイブレイクにまで持ち込んだ。

一方その頃、打球音だけが外に響き、皆は心配しながら待っていた。
「大丈夫だよね。ラティエル」
「心配ですね」
「でもでも、なんか、あっちからテニスの音がするんだけど」
「むこうで試合が行われているな。こりゃ、俺達はここで見てるしかねえだろ」
「ラティエル。発作を起こさなきゃいいけど」
「うむ。ラティエルが菊丸の力になりたいという心はたしかだ。だが、問題は・・・」
「分かってるよ。力が、及ぶか及ばないかって事でしょ?」
「俺達、今までそうやって来たッスよね」
「越前?」
「それに、ただ、ここで見てるだけってのも退屈だし、それにほら、あそこ、上に隙間が開いてんじゃん。見に来いって事でしょ?」
皆がよく見ると、出っ張りの処に数ヶ所穴が開いてる。
「ホントだ。あそこからなら、見られるかもしれない!」
と、菊丸はいきなり飛び、その穴から中を覗いてみた。
「! 大変だよ〜! ラティエル。試合してるニャー」
「試合?」
「やっぱりか」
皆が覗くと、やはり、そこでは、シングルスの試合が行われていた。

ラティエルは、テニスの経験がまるでない。

本当に大丈夫なのかと心配した菊丸だが、ラティエルは、それ以上のパワーを持っていた。
「ハアー!!」
ラティエルは懇親の一撃を、アサエルにぶつけた。

すると、それをまともに受けたアサエルは、ラケットを弾き飛ばされてしまった。
「スッゲー!」
「あいつ、こんなに強かったんか」
「フッ。ありゃもう、完全な戦士の目だ。菊丸との約束を守りたい。ただその思いが、力になったんだ」
「純粋なやっちゃな〜。菊丸」
「何?」
「こりゃ、ハグぐらいじゃすまんで。帰ったあかつきには、2人で寝て、それでやな・・・あた!」
「てめえは恋愛小説の読みすぎだ」
「・・・・・・」
「大丈夫ですか?」
「と、半分笑っている風な声で、リースが鳳に聞くが、当の本人は真っ赤になっていた」
「ふん。まったくたるんどる」
「どう見る?教授?」
「ラティエルの勝利率、63%。あの動きからすると、発作は起きていないようだが、それもどこまで持つかだ」
「今の状況は、ラティエルの意思。菊丸さんとの約束。そして、皆への思い。それが詰まって、あの力を引き出しているのです」
「なるほど。で、博士の意見は?」
「俺の確立もほぼ同じだが、人工精霊の彼女の体の負担を考えると、勝利確立に誤差が生じる」
「ラティエル。外に出た時も、怖さで発作を起こしてたけど、菊丸先輩でチューしたから、それでがんばれてるんでしょうね。きっと」
「こ、コラおチビ! ち、チューしたって。た、たしかにあの時は、ラティエルへの気持は本当だよ!。だから、がんばってほしいと思う!

」
「彼女が男だったら、シンクロできたんじゃないsっすか?」
「コーラー!!」
と、リョーマと菊丸が争っていると、いきなり2人とも氷漬けにされた。

それも、顔だけ残して。
「あああとべ〜な、な、何すんだよ〜」
「俺は関係ないけどね」
と、リョーマはその氷を一瞬にして溶かした。

そして、試合はまだまだ続き、ついに、ラティエルが勝利した。
試合は7−6だった。
「ハア、ハア、ハア。私の負けね。いいわ。あんたに・・・」
突然ラティエルが倒れた。
「ラティエル!」
「マティーヌ状況を」
乾はマティーヌに調査を依頼した結果、最悪の答えが帰って来た。
「あの子はもう、立つ力すら、残っていません」
「なんだと!」
「あの子はただ、この試合に勝ちたいと、全ての力を注いだのでしょ。ですから、自分の命を縮めてしまったのです」
残念そうなマティーヌの言葉に、皆は彼女の元へ降り立った。
「丸井。治療してやって。この子は勝ったんだ。だから、精霊と契約を果たせば、俺達と一緒にいられる。なのに、なのに・・・こんな所

で死んじゃいけない!ラティエル頼む。目を、目を開けてくれ!」
その声と、菊丸の涙が届いたのか、ラティエルの目が、少しだけ開いた。
「う・・・・え、いじ・・・・・わ、たし・・・・・・やった・・・よ・・・・・でも…・足が・・・・うごか、ない・・・・」
「そんな事ない。丸井の、こいつの力を使えば、まだ・・・」
「ダメだ・・・足に力を入れても、上半身が・・・・」
「なら、上半身を動かせるようにして! そうすれば、この子は、はってでも、あそこへ行ける! もう目の前なんだよ! それを、こんな

所で、終わらせるなんて!」
「分かった!やってみみる!真田。悪いけど。俺がダメな時は」
「承知している。俺が連れて帰る!」
「行くぜ!うおりゃ〜〜〜〜!!!」
ブン太が全パワーをラティエルに注いだ。
すると、ラティエルは、上半身だけ、動けるようになった。
「あ、あれ・・・私・・・・」
「丸井のおかげだ。さあ、後はお前の仕事だ。さっさと契約を果たして来い」
「・・・・うん!・・・・う・・・・だめ・・・足が・・・あ・・・・う・・・・」
ラティエルは這いずりながら、クリスタルに近づくと、一生懸命手を伸ばし、ついに手が、クリスタルに触れた。
(お願い受け入れて。菊丸と私の思いを全て!)
彼女はそう願うと、クリスタルは反応し、彼女を中へ吸い込んだ。

そして、クリスタルが光りながら回り出す。
時折、
「キーンキーン」
という甲高い音と立てながら回る。
「ラティエル・・・」
「信じましょう。彼女を」
「今の俺らには、それしかできんからな」
「まさか、このような事が起きて、精霊が生まれていたとは」
「ああ。実にいい物を見る事が出来たな博士」
「いや。この事は、口外しないでおこう。教授」
「博士?」
「彼女の思いは、我々が思っていたよりも、純粋な物だ。それを汚すわけにはいかない」

そして、それから数10分後
回転が止まり、中から、茶色のショートブーツに短めのローブ姿をし、茶色のティアラを付けたラティエルが出てきた。
「ラティエル!」
菊丸が喜んで駆け寄ると、彼女は途中で倒れてしまい、元の姿に戻ってしまうが、肌の色は自分達とおなじ肌色に、人間の耳をした、

彼女がいた。
「ラティエル! ラティエル!」
跡部が駆け寄って、彼女の脈を確認すると、ちゃんとあった。
「どうやら、気を失ってるだけみてえだな」
「せやけど、なんで人間の姿になったんや? こいつは元々人工精霊なんやろ?」
「分かってないわね〜これだから男って嫌なのよね〜。その子は願ったのよ。いつまでも、菊丸っていったっけ?彼と一緒に居たいっ

て。でも、人工精霊のまんまじゃ居られないでしょ?だから、地の精霊はそれを汲んで、彼女を人間にしてあげたってわけ」
「いきな事するじゃん。精霊様も」
「フン。まったく騒ぎよって。たるんどる。用が済んだなら帰るぞ・・・って聞いておるのか貴様ら〜」
という凄まじい弦一郎の怒声で、思わず地面が揺れた。

そして、
「ビシビシ」
と、嫌な音が聞こえた。

そして、岩が跡部と弦一郎の頭を直撃した。
「痛って〜なんだ〜」
「ゴゴゴゴゴゴ」
と、凄まじい揺れと共に、あちこちの岩にヒビが入り始めた。
「お、おいこれ、やばいんとちゃう?」
「たく、こんなとこで、あんな大声出すからよ。たく、しょうがないわね〜」
と、アサエルは、陣を形成した。
「皆これに乗りな。後は私がなんとかしとくから、あんたたちは、早くこっから出てった方がいいわよ。それとも、ここでペシャンコになりた

い?」
「うわ〜!!」
皆が慌てて陣に乗ると、周りが光り、地上の合宿所の宿舎の玄関に出た。
「ここって」
「玄関だな。とりあえず、丸井を休ませて来る」
「それじゃあ俺は、ラティエルを休ませるよ」
「しっかりハグし・・・って」
「だからそれはもうしただろうが」
「跡部、いちいちどつかんでもええやろに・・・」
「フン。くだらねえ」
と、跡部はさっさと行ってしまい、越前も欠伸をしながら、
「フア〜。そんじゃ、明日早いんで、俺も失礼するっすよ〜」
「zzzz」
「芥川先輩。こんな所で寝ると、風邪ひきますよ〜。もうしょうがないな〜。風よ。眠りにつきし物を運んでおくれ」
その呪文で、慈郎は夢を見ながら、部屋まで運ばれた。
「それじゃ忍足先輩。お先に失礼します」
「ああ。ほな、俺も寝よっかな〜」
「今回は良いデータが大量に集まったな、教授」
「そうだな博士。だか、この事は今回は」
「おおめに見てやるとしよう」

そう言って2人は分かれ、無事に成功を収めた。

だが、あの男は、懲りるという道を知らなかった。

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