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テニプリファンタジー小説コミュの(第51章)(前篇)(テニプリファンタジー)「イリガルアの最後」

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テニプリファンタジー

「イリガルアの最後」

跡部達を乗せた船は、暗闇の中、岩場に近い所に着陸した。
「リース、場所をお願いします」
リースの指し示す道を、跡部達は急いだ。

途中、グランデアの小さなタイプが寝ていたので、起こさずにそ〜っと歩いた。
そして、岩場をくりぬいて作られた、遺跡のような場所を進む。

すると、奥の方から何かをしゃべっている声が聞こえた。

だが、皆はその言葉の意味が分からないまま、ただただ前に進むしかなかった。
リースの教えてくれた道を進んでいると、行くところ行くところにグランデアがおり、こちらに気づくと攻撃を仕掛けてくる。

いつものように、鳳が風で吹き飛ばし、跡部が凍らせると、弦一郎が、クラウザーの異変に気付いた。
「おい、あまり技を使わない方がいい。こいつの魂に支障が出たのか、薄くなって消えかけている」
「なんだと!」
「それじゃあ、クラウザーさんがやけに弱っていたのって・・・」
「そういう事だ。しばらくは、奴等の武器を多様するしかあるまい」
「・・・・」
弦一郎の言葉に、3人は、倒したグランデアから武器を調達した。
「てことは、菊丸先輩やラティエル。それに、俺と真田さんはOKってことだね」
「確かに、越前君はクラウザーさんと、魂をつないでいませんから、使えると思います」
「ふ〜ん」
リョーマはニヤリと笑うと、炎の精霊の姿に変わった。

そして、彼らが外に出ると、道はそこで終わりグランデアを倒すと、ちょうど人数分の飛行物体があった。

しかも、下では地球軍が戦っている。
「こんなとこにも、地球軍いたんだ」
「後は、どうやって降りるかやな。このまま降りてったら、間違いなく、的にされそうやし。
「だったらこれに乗ってきゃいいんじゃねえか?」
と、跡部は1機に乗り込むと、中の操作盤を調べた。
それは寝そべって操縦するタイプで、蓋がとじると、向こうからは見えないが、こちらからは、360度全てが見渡せる。
後は、どうやってこれを動かすかだが、操縦に慣れるのに、それほど難しくはなかった。
「なるほどな。こういう作りか」
「跡部さん分かったんですか?」
跡部が降りてくると、操作の説明をした。
そして、皆はそれで飛び立ち、クオーはクラウザーを落とさないように飛ぶ。

地上に下りると、リョーマは早速炎で大暴れして、クオーもそれに参戦する。
火だるまになって逃げ出す、グランデアをしり目に、跡部は地球軍に事の次第を告げた。
「なるほど。だがそれだと、我々とは逆方向になるな」
「ああ。そいつはしかたねえ。だが、この竜に乗ってるこいつを救うにゃ、行くしかねえんだよ。そこまでな」
「・・・大佐、どうします?」
「・・・・・そいつをどこへ連れて行けばいい?」
その言葉に、鳳は、気持ちが伝わった事をうれしく思った。
「リース、そこまでの場所を教えてください」
リースの力で、そこまでの光の道ができた。
「この道に進んでいけば、そこに着けます」
「よし!行くぞ!」
大佐の号令に、皆は並び、戦車の前に整列する。
「こいつで行くぜ、あんたらは屋根に乗りな」
「はい!」

こうして、チューリズ大佐の指示で、鳳達は、そこまで戦車に乗せてもらう事になった。

そして、どのくらい進んだだろう。

一行は、雪が降りしきる中の、大きな岩山に着いた。

ここからは、自分達でいくしかない。

だが、鳳はあえて、手前で止めてもらった。
「ここでいいのかい?」
「いいんです!ありがとうございました」
こっから先は、俺達の領域になっちまうからな。とりあえず、おい越前。空のうるさい奴等を始末しろ」
「はいはい」
リョーマは一気に飛ぶと、飛行兵器を一瞬にして黒こげにし、次々と落としていく。

そして、地上にいたグランデアは、兵士と弦一郎が全て片づけた。

本来ならば、鳳も参戦したいところだが、自分の魂は、今クラウザーと繋がった状態だ。

下手をすれば、彼の存在その物が危うくなる。
「・・・・」
「そんなに気にしなくていいよ。鳳。後は俺達がやるからさ」
「菊丸さん」
「いっくよ〜!菊丸新技、菊丸ガトリーング!」
と、高速で、広範囲に発射された雷の塊は、グランデア達をしびれさせ、戦闘不能にしていく。
「大地よ! 我が声に答え、邪なる物を押し上げよ」
ラティエルの呪文で、大地は押し上げられ、グランデア達はあっという間に押し上げられ、一気にその技を止めると、地面に落下して
死んだ。
「あ、そうだ。ねえ、ラティエル。これで階段作れない?」
「え?階段」
「そうすれば、わざわざ飛んでいく手間が省けるんじゃないかな?」
「でも、この雪だから、階段というより、坂にした方がよくない?」
それには、チューリズ大佐も賛成した。
「たしかに坂なら、俺等も登って行きやすいな」
「まあ、タンクとはここでお別れになっちまうがよ」
「決まりだな」
「やってみる!」
ラティエルは念を込め、大地に願う」
「大地よ。我が大地の精霊なり、我が願いに答え、我が望むべき方角に、上昇せよ!」
すると、大地はまるで意思をもったかのように盛り上がり、見事な坂が出来上がった。
「フウ〜できた〜」
「すごいよラティエル。さ、上がっていこう」
「うん!」
そして、皆が坂を上がりきると、扉の前に立った。
すると、何かを訴えるかのように、クラウザーの体が光る。
「どうやら、この先のようだな。行くぞ!」
弦一郎を先頭に、奥へ進むと、やはり見張りのグランデアが大勢いた。
中には、兜のような鎧を着けている者までいる。
「一気に行くぞ。侵略する事火のごとく!」
「クオー!」
弦一郎の言葉で、クオーは凄まじい火炎放射を放ち、あっという間にグランデアを焦がした。
「ヘッザマー見ろ!」
と、他の兵士が言うと、グランデアのエリートがさらに出てくる。
「今度は俺達が相手だ!」
と、歩兵部隊が銃器で戦い、何名かの負傷者を出しはしたものの、どうにか勝つ事ができた」
「やったー!」
「俺達勝ったんだ!」
「やればできるんじゃねえか。ん?おい、あんまり喜びすぎるのも、命取りになるぜ」
「え?」
跡部の言葉に、兵士達は?マークになるが、その意味はすぐにわかった。
「ゴゴゴゴゴゴゴ」
と、地鳴りのような地震が起き、皆が地面に伏せると、クラウザーの様子がおかしくなる。
「ウ・・・ウウ・・・ア・・・アウウ」
「どうしたクラウザー?」
「A soul approaches and … Come(魂が、近付いて・・・来る)」
「何?」
皆が前を見ると、彼の体は光るが、どこかおかしい。
まるで、痙攣でも起こしたかのように、ビクビクと震えているのだ。
「一体この兄ちゃん、どうしちまったんだ?」
「魂が近づいて来るって言ってましたけど、リース、本当に・・・」
「近づいてきています。しかし、これは・・・みなさん逃げてください!。あれはもう、彼ではありません」
「とにかく外へ!」
皆が外へ出て、坂を滑り下りると、それは現れた。

それは、巨大な緑色の竜の様で、長さだけでも4mもあり、さらに体がかなり大きい。
「な、なんだあの化け物は!?」
「ひるむな、タンクで撃て〜!」
と、タンクの砲が火を吹くが、まったくダメージを与えられない。
そればかりか、その大きな口を開けて、全てを呑みこもうとしている。
「これに、クラウザーさんの魂が?」
跡部キングダムで確かめた彼が告げる。
「ああ。こいつの中にありやがる」
「ちゅう事は、そこだけ抜き取れば」
「クラウザーを助けられるだろうが、まずはあいつを止める事だ」
「でも、一体どうやって!」
「考えていてもらちはあかねえ、行くぞ!」
「みなさんは、隠れていてください。それと、彼を、お願いします」
光りを放ちながらも、彼の心はまだこちら側にあるのが幸いしたのか、竜はなかなか襲ってこない。

そこへ、グランデア達がやってきた。
「いよいよ新たなる旅達の時が来た。第一段階として、まずはこいつを制御する。やれ!」
「はい!」
と、グランデア達は特有の言葉で話しながら、何かを操作すると、竜から光りが消え、クラウザーもぐったりとなってしまった。
「光りが・・・」
「あのグランデアの野郎が、何かしやがったな!」
「人の魂に、なんちゅう事を」
「早く何とかしないと、このままじゃ・・・」
「方法はある!」
跡部は意識を集中させ、跡部キングダムを発動させた。
「てめえの体は、スケスケだぜ!」
と、跡部はその魂の位置に、ペイントを施したボールをぶつけた。

すると、竜は怒って跡部を追いまわす。
「鳳、今だ!」
「風よ!我が声に答えよ。邪なる竜をとらえ、動きを止めよ」
彼の呪文で、竜はその動きを封じ込められた。
「よし、忍足!」
「海の精霊よ、今こそ汝の力を持ちて、魂を救え、ウンディーネ!」
カードからウンディーネが飛び出すと、口の中に入り、中にある、魂をキャッチして、外に出てきた。
「ウオオオオオ!!!」
竜は吠え、暴走しようとしていた。

一方、魂は、無事、クラウザーの体に帰って行き、クラウザーは半透明から、動けないにしろ、実体を取り戻す事ができた。
「ヤッター!ヤッタヤッター!」
慈郎が喜んでいると、その羽をめがけて、グランデアは一斉に攻撃した。
「慈郎!」
咄嗟に助けに入った侑士は、かなりのダメージを負い、そのまま墜落しようとしたのを、鳳が風でキャッチした。
「忍足!」
慈郎も心配して、すぐに駆けつけるが、傷は思ったより、深かった。
「ウ、ウウ・・・」
「忍足・・・ゴメン。俺のせいで・・・ここで休んでて、俺があの竜をなんとかするから。クラウザー。ちょっと、君の魂に傷がついちゃうかもしれないけど、あの竜を止められるのは俺だけなんだ」
「Don't care! However, please defeat that fellow by all means(かまいません。しかし、必ずあいつを倒してください)」
「必ずあいつを倒せとさ」
兵士が和訳すると、慈郎は力強く頷いた。
「うん!」
慈郎は空高く舞い上がると、呪文を唱えた。
「天空の神々よ、我に力を与えたまえ。我れ、多いなる使命を持ちし者。今こそその力を解放させよ」
すると、空がオーロラのように輝き、ドーナツ型に雲が集まって行く。
「プラズマブリザードブレイカー!」
意図に気づいた竜は、すぐに逃げようとしたが、そこを跡部のフォレストと、鳳のスパイダーで動きを封じられ、慈郎の新技の餌食となった。

これには、グランデアもたまらず逃げ出すが、すぐそばには、リョーマとクオーが待ち構え、奴等はたまらず撃ってくるが、リョーマの10球打ちと、クオーの動く事雷亭のごとしに、吹っ飛ばされてしまった。
「おお、大いなる旅立ちの扉よ。今こそ開け〜!」
と、椅子から放り出されたグランデアがつぶやくと、

それは現れた。

なんとそれは、白いマッシュルームに足が生えたような生物達だった。

これは危険と判断した兵士達は、侑士とクラウザーを連れて逃げ出す。

一方空中では、全ての力を出し切った慈郎が落ちて来るのを、鳳と跡部が支え、

扉から現れた謎のマッシュルームの様な生物に、今度は、人間型まで出てきた。

「こんの〜!」
リョーマが手から炎を出しても、奴は止まらず、弦一郎が生み出した刀で切ってようやく倒れるが、またマッシュルームがそこに入って襲ってくる。
「たく、きりがないっスよ」
と、リョーマが弱音を吐いていると、突然カルタスから連絡が入った。
「みんな、聞こえる?私よ。それはラドッフ。寄生体よ。そいつは、このイリガルアで作られ、さらにその目的は、ラドッフの餌となる、生命体全てを絶滅させる事。幸いそれは阻止したわ。今、パルスジェネレーターを壊してる最中。あなた達の近くにもあるわ。さっき得た情報によると、あなた達のいる場所に洞窟があるでしょ?その先を行った扉の中にあるわ。それを壊せば、このイリガルアの起動を阻止できるわ」
「洞窟・・・あそこですね。ラティエルさん、なんとかその扉を地面を隆起して、使えないようにしてくれ。俺はパルスジェネレーターを止めに行く!」
と、鳳が1人で行こうとすると、それには、跡部が待ったをかけた。
「おい鳳。そのパルスなんたらを止める方法、お前知らねえだろ。あ〜ん?気持ちばっかさきばしってるんじゃねえよ」
「あ、すいません。俺・・・」
「俺も行くニャ。要するに、そいつを動かないようにすればいいんでしょ?」
「まあ、そんなところね。本当は、私達が行った方が早いんだけど、今2つ目に向かってる最中なの。どこもかしこもグランデアとラドッフだらけよ」
「ちなみにそのラドッフって奴は、どうやって外に出たんだ?」
弦一郎の質問に、カルタスは、すぐには返事ができなかった。

なんと、このラドッフ達の封印を艦長自らが解いてしまったのだ。

そして、このイリガルアの起動スイッチは、チーフが握っていた。

彼は、グランデアとラドッフを倒せると思い、モニターというAIに協力したのだが、それが間違いで、今では全てが敵だらけだった。
「艦長よ。艦長は、そこに、ラドッフがいる事を、まったく知らなかったみたいなの・・・それで、封印を解いてしまったのよ・・・」
「なるほどな。それで、これからどうする?」
「私達としては、このイリガルアその物を爆破するしかないと思ってるわ。その為にはまず、このパルスジェネレーターを壊さなきゃいけないの。後は、艦長を見つけて、この星を核爆発させるしかないわ」
「カルタスさん。俺達のほかにも軍人がいます。そこまで、何とかできますか?」
「まって、モニターの回路にアクセスした時、一瞬で移動できる方法が分かったの。そこにいる軍人をまずは何とかしないとね。とりあえず、あなた達をパルスジェネレターへ連れて行く。みんな、ひと塊りになって」
カルタスの呼びかけで、皆はチーフと合流できた・・・のだが、チーフが降ってくる格好になってしまい、チーフが頭を殴ると、
「あらごめんなさい」
とカルタスはあっけらかんと謝った。

そして、皆はタンクで洞窟にはいると、中からグランデアやラドッフが襲ってくる。

しかも、大きなラドッフは、途中でしゃがみこんで爆発し、さらにラドッフが増える。
「くそ〜きりがねえ!」
悪態付く跡部に、チーフが助言をする。
「ちなみに、ラドッフは実弾が有効だ。
「ならば、俺がやろう。侵略する事火の如く!」
弦一郎の言葉で、クオーは大量の炎を吐き、あっという間にラドッフがやグランデアを消しさる。

だだ、同時に何か浮遊している物があった。
「チーフ。こいつはなんだ?」
「イリガルアの防衛システムと言った方がいいな。ちなみにこっちは、プラズマガンが有効だ」
「だったら俺だね。いっくよ〜」
菊丸の電撃で、あっという間にそれは停止し、動かなくなった。

そして、どれくらい歩いただろう。なにか、光る柱の様な物が見えてきた。
「これ?」
「ええ。チーフ」
チーフが光の中を歩くと、それは機能暴走した。
「これで全部よ。艦長のインプラントをキャッチしたわ。そこへ飛ぶから、皆集まって」
カルタスの力で飛んだのは、グランデアの船の中だった・・・のだが、またも逆さに落ちてしまった。
「カルタス、貴様好きでやっているんじゃあるまいな!」
弦一郎の怒りに、カルタスは動じていなかった。
「この船のどこかに、艦長がとらわれているの。まずは艦長の救出を優先させるわ」
「でも、こんな広い中で分かるの?」
「おそらく、司令室だと思うんだけど、正確にはわからないわ」
「よし、俺達はこっちを・・・」
「いや、ここではぐれたら、ラドッフの餌食になるだけだ。全員で行動するんだ」
という跡部の言葉に、皆が頷いた。

確かにグランデアの船の内部も全くわからないまま、ばらばらになるのは危険度が高すぎる。

しかも今は、クラウザーだけでなく、負傷した侑士もいるのだ。
「わかった。この状態じゃ、みんな一緒の方が都合がいいな」

こうして、艦長救出作戦がスタートした。

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