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神奈川【市民と野党と労組】連帯コミュの<横浜市の課題>賞味期限スレスレの「横浜ブランド

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【地方議員座談会「当選1回議員」/私たちの街の現状と抱えている課題】



<横浜市の課題>賞味期限スレスレの「横浜ブランド」、都市の魅力創造の為に踏み込んだ計画を(2012/07/06 横浜市会議員 草間剛)


 政治山では、5月24日に行った当選1回の新人議員座談会の議論を受け、自治体ごとの現状と課題を比較するために、参加した5議員から「私たちの街の紹介」と題したコラムを寄稿してもらった。それぞれが所属する自治体の「人口規模」「予算規模、財政状況」「高齢化率」「これからの人口の推移」「現在、抱えている課題」「若年層の課題」を提示してもらい、課題に対して議員・議会・自治体が取り組んでいることを紹介していただいた。第4回は、横浜市会議員の草間剛氏の記事をお届けする。

[関連ページ]【地方議員座談会「当選1回議員」】新人議員たちは、何を考え、どう行動しているのか

◇        ◇        ◇

 総務省統計局が出している「平成23年住民基本台帳人口移動報告統計表」の人口転入超過数の傾向を見ると、全国的に大都市に人が集まっている傾向があります。昨年、全国の大都市には合計で約9万5,000人の転入超過がありましたが、その中で東京都23区には約3万5,000人、福岡市・札幌市には約1万人、大阪市に約8,000人、そして神奈川県内に目を向けると川崎はどーんと下がって約2,300人の転入超過です。そんな中、私たちの横浜市はなんと約1,300人。広島市・さいたま市・名古屋市より少ないのはもちろんのこと、被災した仙台市より超過数が少ない状況で、明らかに横浜に人が来なくなっています。今までの「横浜ブランド」だけでは、横浜は生き残っていけません。

人口増加率は戦後最低、高齢化は着々と進む

人口増加数は年々減少
「横浜市人口ニュースNo.1030(平成24年6月1日現在)」より

 2010年10月現在の横浜市の人口は、約369万人。市としては全国1位。大都市(政令指定都市・東京都区部)の中では東京都区部に次いで第2位なのですが、人口増加率は戦後最低となりました。また、老年人口割合は年々高まり、高齢化率は20%を超えました。

 1人暮らし世帯は53万世帯を超え、横浜でも3世帯に1世帯が1人暮らし世帯となっています。家庭の在り方も変わってきており、「夫が就業、妻が非就業の世帯」が減少し、「共働き世帯」が増加(38.4%)。母子世帯数は約1万8,000世帯と5年間で約2,000世帯増え、父子世帯数も約2,700世帯と約400世帯増えています。ちなみに生活保護実人員は約6万8,000人です。

ニュータウンの政策的成果と、「平成版6大事業」の必要性

 横浜市の人口増加率は戦後最低となりましたが、市内18行政区の中で、人口が爆発的に増えている行政区もあります。それが僕の住む都筑区です。人口約20万人(議員定数4)、平均年齢38歳(市全体では43歳)、高齢化率13.6%(市は20%)。昨年5月と比較して1年間で3,000人以上も人口が増えている、とんでもない区です。

 都筑は半世紀前までは「人口稀薄にして膨大な未開の緩丘陵地帯」とされていた地域でしたが、1965年に提案された「横浜市6大事業(みなとみらい21造成・金沢沖の埋め立て・高速道路・地下鉄・横浜ベイブリッジ)」の1つとして、都市のスプロール化(注1)を防止するために計画された「港北ニュータウン計画」によって新たに生まれ変わりました。僕はそのニュータウンのど真ん中に住んでいるのですが、家(ワンルームマンション)の目の前はシネコン(複合型映画館)で、半径500メートル圏内に大型ショッピングセンターが乱立している中で、カワセミがいる緑道や計画的につくられた農業専用地域もあり、横浜で地産地消を実践できる数少ない街でもあります。

 まさに半世紀前の先人の政策が大きな成果を生んでいるのですが、日本初の議会(自民会派)による事業仕分けなど、行政改革の議論をドンドンしている中で、「これからの横浜」をつくる議論がまだなされていません。僕らの世代は、まさに、次の横浜をつくる議論を真剣にしなければなりません。お金がないのは大前提ですが、僕は「平成版横浜市6大事業」レベルの発想が必要だと思います。

僕らの世代が迎える“大メンテナンス時代”

本会議での一般質問の様子(平成24年第2回定例会)

 特別会計含めた横浜市の予算は約3兆2,900億円で、シンガポールの国家予算とほぼ同じ規模です。実質公債費比率(注2)は、2011年8月現在で18%と政令市の中で2番目に高く、将来負担費比率(注3)も234%と4番目に高い数字ですが、職員数は大阪市の半分くらいの数字まで削減し続けていて、行革も不断に行って、財政的にはギリギリどうにかなっています。が、これから生活保護の問題などと並行し、高度経済成長時代につくりまくった道路・橋梁・公共施設・上下水などの補修が集中する「大メンテナンス時代」を迎えます。

 市の試算では、今後20年間のメンテナンスだけで3兆円かかります(小さな例でいえば、消火栓だけで市内に約6万5,000基もあります)。その中で市民の人口が減るということは、市税収入の約8割を個人市民税と固定資産税の2税で賄っている市としては、大変なピンチです。このピンチを僕らはチャンスに変えなければいけません。

 国家プロジェクトの環境未来都市(注4)にも選定され、横浜スマートシティプロジェクトもこれからが本番です。この際、横浜の街を全部ひっくり返すくらいの発想を僕ら議員も持って、これからのグローバル時代を戦い抜こうと考えています。

(次回は東京都江東区議の鈴木綾子氏による「私たちの街の紹介」です)

草間 剛(くさま・つよし) 1982年、神奈川県横浜市生まれ。2004年、青山学院大学法学部卒業(地方自治法ゼミ)。同年、早稲田大学大学院公共経営研究科に入学し、岩手県江刺市(現奥州市)の議員提案条例制定に尽力。そのときの経験から政策提案を行う議会の実現をライフワークとする。06年、同研究科を修了後、早稲田大学マニフェスト研究所入所。09年、国会議員秘書を経て、11年、横浜市議会議員に初当選。 議会および議員の立法機能に着目し、歴史ある横浜市議会を『立法型』に変えることに重きを置いて活動をしている。毎週木曜22時からインターネットTV「日の出TV」で政策を発信中(第7回マニフェスト大賞受賞)。
HP:横浜市議員 くさま剛 公式サイト

(注1)スプロール化…都市が計画的に開発されず、無秩序に宅地化が進むこと。[記事へ戻る]
(注2)実質公債費比率…自治体の収入に対して、負債返済費用の財政負担がどれくらいかを表す指標。18%以上になると新たな借金をする際に国や都道府県の許可が必要になり、25%以上になると新たな借金が制限される。[記事へ戻る]
(注3)将来負担費比率…自治体の財政規模のうち、自治体が将来支払う可能性のある負債がどれくらいの割合かを示す指標。[記事へ戻る]
(注4)環境未来都市…政府の「新成長戦略」の1つで、環境や超高齢化対応の点で優れた成功事例を創出し、国内外に普及することで需要拡大と雇用創出を目指すもの。[

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