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コメント(44)
イタリア語の母音は、
A
E閉口
E開口
I
O閉口
O開口
U
の７つです。
E とO は、開口母音と閉口母音の2種類あります。
後日説明しますが、歌う時普通は意識する必要はありません。
特に初心者は、考えない方がいいです。
共鳴は、口とノドの空間で作ります。
頭の響き、鼻腔の響き、目の空洞の響き・・・などと教える先生がいますが、間違いです。
口とノド以外で響かせるところはありません。
口とノドはつながっていますから、実際は一つです。
口とノドの関係は、口が大きく開いた時、ノドの空間は狭くなり、口の開き方が小さい時、ノドは大きく開きます。
容量の合計は、いつも同じ。
例えば合計を10 とすると、口７・ノド３ 、 口４・ノド６ ・・・みたいな感じです。
＜A＞の母音は、口が大きく開きますから、ノドの空間は狭くなります。
＜Ｉ＞の母音は、口は少しで、ノドが大きく開きます。
＜Ｉ＞の母音
この母音は、横方向で、響きが前、です。
口を少ししか開けない分、ノドが自然に大きく開いています。
（Ｉは、ノドが閉まり易いと思っていませんか？）
詰まった響きになることを怖がって、口を開けてしまい＜Ｅ＞などに近くすると、＜Ｉ＞の持つ輝きを失くすし、かえってノドが狭くなります。
高音も、怖がらず、くっきり＜Ｉ＞で出して下さい。
（口は小さめ、ノドの奥を丸く開けることを意識して・・・）
自然な＜Ｉ＞は、鋭い輝きのある、よく通る響きです。
持っている自然な響き以上に集め過ぎると、美しさを損ないます。
＜Ｉ＞の母音で顎に力の入る人は、食べ物を噛むような動かし方をしてみてください。
＜Ｕ＞の母音
これは、イタリア人でも苦手な人が多いです。
他の母音とは声の出方が違う、ちょっと特殊な母音なので、そのことに慣れなくて違和感、みたいです。
自然な＜Ｕ＞は、柔らかく・ポジションが高く・音色は暗め。
イタリアの＜Ｕ＞は、＜Ｉ＞と同じように、口が小・ノドが大、です。
＜U＞の母音は、私達日本人にとって鬼門ですね。
なぜか日本語だけが＜U＞の発音が違います。
イタリア人の U の口の形を真似てみても直りません。
訓練を続けて、ノドと耳に少しずつ正しいUの習慣をつけていく必要があります。
何十年間か、日本語のU で話しをしてきたわけですから、替えるのは、なかなか大変なことですが・・・
日本語の＜う＞は、口もノドも小、なのです。
ノドを開けるようにして発音して下さい。
口を開けて＜Ｏ＞に近くしてはいけません。
もともと鳴りにくいような感じがする母音なので、無理に鳴らそう、大きな声を出そう、とすると上手くいきません。
柔らかさが失われてしまいます。
A
E閉口
E開口
I
O閉口
O開口
U
の７つです。
E とO は、開口母音と閉口母音の2種類あります。
後日説明しますが、歌う時普通は意識する必要はありません。
特に初心者は、考えない方がいいです。
共鳴は、口とノドの空間で作ります。
頭の響き、鼻腔の響き、目の空洞の響き・・・などと教える先生がいますが、間違いです。
口とノド以外で響かせるところはありません。
口とノドはつながっていますから、実際は一つです。
口とノドの関係は、口が大きく開いた時、ノドの空間は狭くなり、口の開き方が小さい時、ノドは大きく開きます。
容量の合計は、いつも同じ。
例えば合計を10 とすると、口７・ノド３ 、 口４・ノド６ ・・・みたいな感じです。
＜A＞の母音は、口が大きく開きますから、ノドの空間は狭くなります。
＜Ｉ＞の母音は、口は少しで、ノドが大きく開きます。
＜Ｉ＞の母音
この母音は、横方向で、響きが前、です。
口を少ししか開けない分、ノドが自然に大きく開いています。
（Ｉは、ノドが閉まり易いと思っていませんか？）
詰まった響きになることを怖がって、口を開けてしまい＜Ｅ＞などに近くすると、＜Ｉ＞の持つ輝きを失くすし、かえってノドが狭くなります。
高音も、怖がらず、くっきり＜Ｉ＞で出して下さい。
（口は小さめ、ノドの奥を丸く開けることを意識して・・・）
自然な＜Ｉ＞は、鋭い輝きのある、よく通る響きです。
持っている自然な響き以上に集め過ぎると、美しさを損ないます。
＜Ｉ＞の母音で顎に力の入る人は、食べ物を噛むような動かし方をしてみてください。
＜Ｕ＞の母音
これは、イタリア人でも苦手な人が多いです。
他の母音とは声の出方が違う、ちょっと特殊な母音なので、そのことに慣れなくて違和感、みたいです。
自然な＜Ｕ＞は、柔らかく・ポジションが高く・音色は暗め。
イタリアの＜Ｕ＞は、＜Ｉ＞と同じように、口が小・ノドが大、です。
＜U＞の母音は、私達日本人にとって鬼門ですね。
なぜか日本語だけが＜U＞の発音が違います。
イタリア人の U の口の形を真似てみても直りません。
訓練を続けて、ノドと耳に少しずつ正しいUの習慣をつけていく必要があります。
何十年間か、日本語のU で話しをしてきたわけですから、替えるのは、なかなか大変なことですが・・・
日本語の＜う＞は、口もノドも小、なのです。
ノドを開けるようにして発音して下さい。
口を開けて＜Ｏ＞に近くしてはいけません。
もともと鳴りにくいような感じがする母音なので、無理に鳴らそう、大きな声を出そう、とすると上手くいきません。
柔らかさが失われてしまいます。
＜呼吸について＞
発声において 呼吸の重要度は70％ とベルカントの歴史の中で言い継がれてきました。
それほど重要なものです。
ベルカント唱法は、呼吸も自然で、お腹やわき腹、背中に力を入れることはありません。
高音を出す時、音が大きく跳躍する時など、お腹の支えを使いますが、筋肉を使って固く固めるのではなく、下向きにふわっと柔らかく重みをかける感じです。
中音域では、ほとんど筋肉の力は使わずに歌えます。
お腹のどこかに力を入れて支えようとするのは、ベルカント発声ではありません。
息は吸い過ぎてはいけない、肩が上がってはいけない、あごを引いていなければいけない、お腹にしっかり力を入れて支える・・・などと教える先生が多いですが、
1700年代のカストラート歌手をはじめ、歴史に残る大歌手たちは、みんな胸を高く、上を向いて歌ってきました。
呼吸は、腹式と胸式の両方を使います。
肋骨が横に広がることで息が入り、胸と肩が上がります（胸式呼吸）。
同時に、横隔膜が下がることによって肺の気圧が下がり、肺の中に空気が送り込まれます。
下がった横隔膜はお腹の内臓を下に押すので、胃やお腹のまわりが外に出ます。（これが、腹式呼吸です。お腹を出すわけではなく、自然に出るのです）
息を吐いていくと、横隔膜が元の位置に戻って、お腹も中に入ります。
肩や胸も下がります。
骨盤の角度は、息を吸った時、少しだけ身体の前面・おへそ側が下がって、お尻が上がります。
息を吐いていくと、お尻が下がっていく感じになります。
お腹のまわりに力を入れて固めると、この自然な骨盤の動きを止めてしまいます。
息の吸い方は、山や海の美味しい空気を、気持ち良く吸い込むような深呼吸です。
吸う時に、口の奥から喉にかけて、ふんわり球形に開けます。
口の中で軽く微笑むようなイメージを持つと、口の中が横に広がり、美しい共鳴の準備ができます。
微笑むようなイメージや喉を開けるのは 息を吸う時だけで、声を出している時は元に戻します。
口の中、です。顔には力が入らないように・・・ 頬は上げません。いつもリラックスさせておかないと、響きが妨げられます。
アタックの準備完了・・・そのまま吸った位置から、声を出します。
発声において 呼吸の重要度は70％ とベルカントの歴史の中で言い継がれてきました。
それほど重要なものです。
ベルカント唱法は、呼吸も自然で、お腹やわき腹、背中に力を入れることはありません。
高音を出す時、音が大きく跳躍する時など、お腹の支えを使いますが、筋肉を使って固く固めるのではなく、下向きにふわっと柔らかく重みをかける感じです。
中音域では、ほとんど筋肉の力は使わずに歌えます。
お腹のどこかに力を入れて支えようとするのは、ベルカント発声ではありません。
息は吸い過ぎてはいけない、肩が上がってはいけない、あごを引いていなければいけない、お腹にしっかり力を入れて支える・・・などと教える先生が多いですが、
1700年代のカストラート歌手をはじめ、歴史に残る大歌手たちは、みんな胸を高く、上を向いて歌ってきました。
呼吸は、腹式と胸式の両方を使います。
肋骨が横に広がることで息が入り、胸と肩が上がります（胸式呼吸）。
同時に、横隔膜が下がることによって肺の気圧が下がり、肺の中に空気が送り込まれます。
下がった横隔膜はお腹の内臓を下に押すので、胃やお腹のまわりが外に出ます。（これが、腹式呼吸です。お腹を出すわけではなく、自然に出るのです）
息を吐いていくと、横隔膜が元の位置に戻って、お腹も中に入ります。
肩や胸も下がります。
骨盤の角度は、息を吸った時、少しだけ身体の前面・おへそ側が下がって、お尻が上がります。
息を吐いていくと、お尻が下がっていく感じになります。
お腹のまわりに力を入れて固めると、この自然な骨盤の動きを止めてしまいます。
息の吸い方は、山や海の美味しい空気を、気持ち良く吸い込むような深呼吸です。
吸う時に、口の奥から喉にかけて、ふんわり球形に開けます。
口の中で軽く微笑むようなイメージを持つと、口の中が横に広がり、美しい共鳴の準備ができます。
微笑むようなイメージや喉を開けるのは 息を吸う時だけで、声を出している時は元に戻します。
口の中、です。顔には力が入らないように・・・ 頬は上げません。いつもリラックスさせておかないと、響きが妨げられます。
アタックの準備完了・・・そのまま吸った位置から、声を出します。
＜お腹の支え＞
呼吸と支えは、深い関係にあります。
お腹の支えの役割は、ノドの緊張を取って、リラックスした状態をたもつことです。
例えば、衝撃を吸収・緩和する物とか手段とか技術って、私達の身の回りにありますね。
お腹の支えは、それに似たものです。
ですから、硬くて融通がきかなかったら、役に立たない・・・かえって、喉や口、舌、あご、首などに余計な力が入ってしまいます。
支えは、しなやかで柔軟でなければならないのです。
下に向かって強く押し下げるような力も、上に引き上げるような やり方も間違っています。
柔らかく、必要な力だけでいいのです。
必要な力は、曲の中で常に変化しています。
次に出す音を先に準備すると、余計な力が入ります。次の音の用意は、いりません。
私達は、100gの物を持ち上げる時、1kgの物を持ち上げる時・・・先に前もって腕に力入れていません。その場に応じて、必要なだけ、筋肉が勝手に働いてくれます。
歌う時も同じです。
必要な力は、意識しなくても自然に入ります。
故意に 意思で力を入れて支えようとすると、、対立関係になる筋肉が働いて、自然な動きを妨げる 無理で無駄な使い方になってしまいます。
支えの余分な力をとれば、ノドやアゴ、舌などの緊張もとれます。
支えを習得するには、長い・複雑なヴォカリーゼは役に立ちません。
呼吸と支えは、深い関係にあります。
お腹の支えの役割は、ノドの緊張を取って、リラックスした状態をたもつことです。
例えば、衝撃を吸収・緩和する物とか手段とか技術って、私達の身の回りにありますね。
お腹の支えは、それに似たものです。
ですから、硬くて融通がきかなかったら、役に立たない・・・かえって、喉や口、舌、あご、首などに余計な力が入ってしまいます。
支えは、しなやかで柔軟でなければならないのです。
下に向かって強く押し下げるような力も、上に引き上げるような やり方も間違っています。
柔らかく、必要な力だけでいいのです。
必要な力は、曲の中で常に変化しています。
次に出す音を先に準備すると、余計な力が入ります。次の音の用意は、いりません。
私達は、100gの物を持ち上げる時、1kgの物を持ち上げる時・・・先に前もって腕に力入れていません。その場に応じて、必要なだけ、筋肉が勝手に働いてくれます。
歌う時も同じです。
必要な力は、意識しなくても自然に入ります。
故意に 意思で力を入れて支えようとすると、、対立関係になる筋肉が働いて、自然な動きを妨げる 無理で無駄な使い方になってしまいます。
支えの余分な力をとれば、ノドやアゴ、舌などの緊張もとれます。
支えを習得するには、長い・複雑なヴォカリーゼは役に立ちません。
パッサッジョ（チェンジ）とは、中音域と高音域（アクート）の境目の音のことで、写真のように その音から声帯の向きが変わります。
左が中・低音域を出す時の開いた音（ aperta アペルタ）、右がパッサッジョから上（高音域）の閉じた音（ chiusaキューザ）。
＜かぶせる＞ ＜まわす＞ ＜頭の響き＞ などの言い方をする人もいます。
声のパッサッジョがみつかったのは1800年代初めのイタリア、そして、1960年代にHussonという人によって、そのメカニズムが医学的に明らかにされています。
高音域では
１．喉頭（のど仏のところ）の筋肉が縮まって、輪状甲状靱帯が前側に下がって傾く。（声帯の向きが変わる）
２．声帯が引っ張られて長くなり、喉頭全体がリラックスすることで、振動の振幅の幅が大きくなる。
３．喉頭が下がり、咽頭（図の４のところ）の空間が大きく広がる
４．舌の奥の方が盛り上がって、前方に出る
・・・なのだそうですが、声帯周辺のメカニズムに関する知識は、私は必要ないと思っています。
知ったところで、意志で調節できる部位ではありませんから・・・
歌う時は、喉に意識がいかない方がいいので、知識はかえって邪魔かもしれません。
(理屈が分かっても、出来ないものは出来ない・・・）
正しいパッサッジョを身につけることは
・高い音域が広がる
・柔らかい美しい響きの高音が出せる
・ノドに負担をかけない ＝ ノドを壊す危険性からの擁護 につながります。
歌うために不可欠です。
初心者はパッサッジョの事を考える必要はありません。
まず、中音域を正しい発声で勉強することが大切です。
中音域が正しければ、パッサッジョは問題なしか、解決が簡単になります。 初めから、パッサッジョを考えると混乱するだけです。
女性は 誰でも自然に変わるので、特に考える必要はありません。
中音域と同じように声を出す意識で、自然に変わっています。
変えようとすると、うまくいきません。高音を頭声に・・・と考えると、深みのない貧弱な、薄っぺらいアクートになってしまいます。
上手くいかない人は、中音域に問題があります。
ドラマティック・ソプラノやメゾ・ソプラノで、胸声域との下のパッサッジョに問題のある人は、胸声を下に落とし過ぎです。 胸声域を見直してみて下さい。
男性は、考えなくても自然に変わる人もいるし、訓練で簡単に出来るようになる人もいるし、苦労する人もいるし・・・
もう先生と生徒が一緒に忍耐を持って、みつけていくしかないそうです。
男性、特にバリトンやバスの低声域の人にとって大きな問題みたいですね。
中音とパッサッジョから上の高音では、出し方が全く違います。
次元の違う 別世界なのだ、ということを頭に置いて探して下さい。
中音と同じ出し方では、みつかりません。
一流のオペラ歌手の声を聴くと、あまり違いがないように感じますが、彼らは、パッサッジョで大きく音質が変わらないようなカモフラージュの訓練を積んでいるから、均一に聞こえるのです。
二つの質の違う素材に、上から同じ色のペンキを塗ったみたいに・・・
だから、真似しようとしてもダメです。
まずは、その ＜ びっくりするほど声を出す感覚が違う＞ ことに慣れて下さい。
そのあとに、段差を隠す訓練をすればいいのです。
私が今まで聞いた限りでは、ほとんどの日本の男性は パッサッジョができていない気がします。
正しく習得した人は、極まれです。
パッサッジョができないと、ヨーロッパでは プロのオペラ歌手になれません。
基本中の基本です。
左が中・低音域を出す時の開いた音（ aperta アペルタ）、右がパッサッジョから上（高音域）の閉じた音（ chiusaキューザ）。
＜かぶせる＞ ＜まわす＞ ＜頭の響き＞ などの言い方をする人もいます。
声のパッサッジョがみつかったのは1800年代初めのイタリア、そして、1960年代にHussonという人によって、そのメカニズムが医学的に明らかにされています。
高音域では
１．喉頭（のど仏のところ）の筋肉が縮まって、輪状甲状靱帯が前側に下がって傾く。（声帯の向きが変わる）
２．声帯が引っ張られて長くなり、喉頭全体がリラックスすることで、振動の振幅の幅が大きくなる。
３．喉頭が下がり、咽頭（図の４のところ）の空間が大きく広がる
４．舌の奥の方が盛り上がって、前方に出る
・・・なのだそうですが、声帯周辺のメカニズムに関する知識は、私は必要ないと思っています。
知ったところで、意志で調節できる部位ではありませんから・・・
歌う時は、喉に意識がいかない方がいいので、知識はかえって邪魔かもしれません。
(理屈が分かっても、出来ないものは出来ない・・・）
正しいパッサッジョを身につけることは
・高い音域が広がる
・柔らかい美しい響きの高音が出せる
・ノドに負担をかけない ＝ ノドを壊す危険性からの擁護 につながります。
歌うために不可欠です。
初心者はパッサッジョの事を考える必要はありません。
まず、中音域を正しい発声で勉強することが大切です。
中音域が正しければ、パッサッジョは問題なしか、解決が簡単になります。 初めから、パッサッジョを考えると混乱するだけです。
女性は 誰でも自然に変わるので、特に考える必要はありません。
中音域と同じように声を出す意識で、自然に変わっています。
変えようとすると、うまくいきません。高音を頭声に・・・と考えると、深みのない貧弱な、薄っぺらいアクートになってしまいます。
上手くいかない人は、中音域に問題があります。
ドラマティック・ソプラノやメゾ・ソプラノで、胸声域との下のパッサッジョに問題のある人は、胸声を下に落とし過ぎです。 胸声域を見直してみて下さい。
男性は、考えなくても自然に変わる人もいるし、訓練で簡単に出来るようになる人もいるし、苦労する人もいるし・・・
もう先生と生徒が一緒に忍耐を持って、みつけていくしかないそうです。
男性、特にバリトンやバスの低声域の人にとって大きな問題みたいですね。
中音とパッサッジョから上の高音では、出し方が全く違います。
次元の違う 別世界なのだ、ということを頭に置いて探して下さい。
中音と同じ出し方では、みつかりません。
一流のオペラ歌手の声を聴くと、あまり違いがないように感じますが、彼らは、パッサッジョで大きく音質が変わらないようなカモフラージュの訓練を積んでいるから、均一に聞こえるのです。
二つの質の違う素材に、上から同じ色のペンキを塗ったみたいに・・・
だから、真似しようとしてもダメです。
まずは、その ＜ びっくりするほど声を出す感覚が違う＞ ことに慣れて下さい。
そのあとに、段差を隠す訓練をすればいいのです。
私が今まで聞いた限りでは、ほとんどの日本の男性は パッサッジョができていない気がします。
正しく習得した人は、極まれです。
パッサッジョができないと、ヨーロッパでは プロのオペラ歌手になれません。
基本中の基本です。
パッサッジョ −２−
パッサッジョは、
バス 一点 ド 〜 レ
バリトン レ 〜 ミ
テノール ミ 〜 ファ♯
アルト・メッゾソプラノ・ソプラノ は それぞれ 1オクターヴ上
ソプラノが 二点 ミ 〜 ファ♯
（リリコ・スピントが E あたり、レッジェーロが Fis あたりです）
もし、これに当てはまらない場合、声種を間違えていることも考えられます。
例えば、ミ・ファ をアペルトで出せる自称バリトンは、本当はテノールだったり・・・
発声を勉強する時、先生も生徒も、音量のあるしっかりした声を目指したくなりますね。
響きの柔らかさを犠牲にしても、大きな声を出すことで 上達したような錯覚をおこしがちです。
でも、音量を求めると パッサッジョは難しくなります。
（押して、ノドに余分な力が加わって、声は浅い・明るい響き、ノドが閉まった声になります）
高音のもう一つの間違いは、ファルセットです。
ファルセットは使っちゃダメです。
パッサッジョは、口を小さく閉じて、母音を暗めに出します。
こうすると 聞いている人には、明るい開口母音に聞こえて 音色が揃います。
パッサッジョの出し方は、人によって全く異なるので、一人一人実際に声を聴きながら解決方法をみつけるしかないと、Antonio Juvarra先生はおっしゃっています。
万人向けの処方箋はないそうです。
意識せずに ノドの筋肉（輪状甲状靱帯の筋肉）が縮まるようになるために、ユヴァッラ先生は、アクート（高音）を ＜I＞ の母音で練習することを勧めています。
高音：母音は、すべて閉口母音にします。
パッサッジョから咽頭は少し下に下がります。指で触って、確認してみて下さい。
ファルセットの時は、下がりません。
パッサッジョでノドの奥が広くなると、舌は少し盛り上がる感じになります。
舌は、いつも平らに下に広がった状態を保たなければならないと思っていると、パッサッジョ・高音がうまくいきません。
パッサッジョから上は、コペルト（かぶせて）・母音を閉じて・暗く、です。
（高音は、母音を開けて・明るく、って教える先生が多いですが・・・）
パッサッジョは、
バス 一点 ド 〜 レ
バリトン レ 〜 ミ
テノール ミ 〜 ファ♯
アルト・メッゾソプラノ・ソプラノ は それぞれ 1オクターヴ上
ソプラノが 二点 ミ 〜 ファ♯
（リリコ・スピントが E あたり、レッジェーロが Fis あたりです）
もし、これに当てはまらない場合、声種を間違えていることも考えられます。
例えば、ミ・ファ をアペルトで出せる自称バリトンは、本当はテノールだったり・・・
発声を勉強する時、先生も生徒も、音量のあるしっかりした声を目指したくなりますね。
響きの柔らかさを犠牲にしても、大きな声を出すことで 上達したような錯覚をおこしがちです。
でも、音量を求めると パッサッジョは難しくなります。
（押して、ノドに余分な力が加わって、声は浅い・明るい響き、ノドが閉まった声になります）
高音のもう一つの間違いは、ファルセットです。
ファルセットは使っちゃダメです。
パッサッジョは、口を小さく閉じて、母音を暗めに出します。
こうすると 聞いている人には、明るい開口母音に聞こえて 音色が揃います。
パッサッジョの出し方は、人によって全く異なるので、一人一人実際に声を聴きながら解決方法をみつけるしかないと、Antonio Juvarra先生はおっしゃっています。
万人向けの処方箋はないそうです。
意識せずに ノドの筋肉（輪状甲状靱帯の筋肉）が縮まるようになるために、ユヴァッラ先生は、アクート（高音）を ＜I＞ の母音で練習することを勧めています。
高音：母音は、すべて閉口母音にします。
パッサッジョから咽頭は少し下に下がります。指で触って、確認してみて下さい。
ファルセットの時は、下がりません。
パッサッジョでノドの奥が広くなると、舌は少し盛り上がる感じになります。
舌は、いつも平らに下に広がった状態を保たなければならないと思っていると、パッサッジョ・高音がうまくいきません。
パッサッジョから上は、コペルト（かぶせて）・母音を閉じて・暗く、です。
（高音は、母音を開けて・明るく、って教える先生が多いですが・・・）
☆パッサッジョの練習
下から上に上がるヴォカリーゼではなく、上から下りる形（ソ・ファ・ミ・レ・ド・みたいに）で練習して下さい。
均一な音色を作ること、流れるレガートにも役立ちます。
練習は、パッサッジョのところだけを何度か、アペルト（開）とコペルト（閉）を互い違いにやってみて下さい。
ピアノ P （小さな音量で）、柔らかく
軟口蓋が少し下がる・頭声の割合が増える・・・などの変化が、考えなくても自然にできるようになるまで練習します。
母音を閉じること、かぶせることを、ただ母音をA →O E→U O→U にして、つまった声や叫び声になることと勘違いしないように・・・
胸声の正しい使い方ができていない（中音域が間違っている）場合や、響きを前に（マスケラに響かす）もってこようとする方法が間違っていたり、口蓋・ノド、舌、口の間違った開け方・位置で、本来の持ち声よりも暗く響きを作っていたりしている場合（これらが原因でパッサッジョができない）、鼻腔に響かせる練習が役に立ちます。
鼻腔の響きに関しては、良い点と悪い点があって、問題があるのですが、ここでは、便宜的・一時的に、パッサッジョの感覚をみつけるために使います。
口を閉じてハミング、舌は軟口蓋に付ける・・・鼻の響きが最大
この最大の鼻の響きのまま口を開ける
舌を上あごに付ける はずす
軟口蓋を上げる 下げる
舌（先でなく、少し後ろの方）を少し上げる
こうやって、鼻に持っていく響きの量を調節してみて下さい。
＜N＞を母音の前か後につけると、鼻の響きになります。
an , en , in , un , on , na , ne , ni , nu , no
少しだけ鼻の響きを使う練習は、マスケラにくる響きの位置がわからない初心者には、役に立ちます。
パッサッジョの感覚をみつける訓練には、最大限の鼻の響きを使います。
ド・ミ・ソ・ド・ソ・ミ・ド
１・３・５・８・５・３・１ のアルペッジョの形のヴォカリ−ゼ
NO NO NO NO NO NO NO
Nを強く・速め・スタッカートで 4つ目の一番高い音にアクセント
ブレスを取らないで、何度か繰り返す
Oの母音を鼻の方向に縦に感じる
高く・軽く・頭の響きを感じながら
あくまでも、パッサッジョのための一時的な練習で、この響きは歌の中では使いません。
軽めに出すこと・鼻腔の響きを使うことで、ノドは保護されています。壊すことはありませんから、この練習で、音域の一番高い音まで出して下さい。
でも、これで高音が出来上がり・・・ではありません。
正しい高音は、これに、十分な正しい支え・ノドのリラックス・焦点の合った、マスケラの響き が必要です。
下から上に上がるヴォカリーゼではなく、上から下りる形（ソ・ファ・ミ・レ・ド・みたいに）で練習して下さい。
均一な音色を作ること、流れるレガートにも役立ちます。
練習は、パッサッジョのところだけを何度か、アペルト（開）とコペルト（閉）を互い違いにやってみて下さい。
ピアノ P （小さな音量で）、柔らかく
軟口蓋が少し下がる・頭声の割合が増える・・・などの変化が、考えなくても自然にできるようになるまで練習します。
母音を閉じること、かぶせることを、ただ母音をA →O E→U O→U にして、つまった声や叫び声になることと勘違いしないように・・・
胸声の正しい使い方ができていない（中音域が間違っている）場合や、響きを前に（マスケラに響かす）もってこようとする方法が間違っていたり、口蓋・ノド、舌、口の間違った開け方・位置で、本来の持ち声よりも暗く響きを作っていたりしている場合（これらが原因でパッサッジョができない）、鼻腔に響かせる練習が役に立ちます。
鼻腔の響きに関しては、良い点と悪い点があって、問題があるのですが、ここでは、便宜的・一時的に、パッサッジョの感覚をみつけるために使います。
口を閉じてハミング、舌は軟口蓋に付ける・・・鼻の響きが最大
この最大の鼻の響きのまま口を開ける
舌を上あごに付ける はずす
軟口蓋を上げる 下げる
舌（先でなく、少し後ろの方）を少し上げる
こうやって、鼻に持っていく響きの量を調節してみて下さい。
＜N＞を母音の前か後につけると、鼻の響きになります。
an , en , in , un , on , na , ne , ni , nu , no
少しだけ鼻の響きを使う練習は、マスケラにくる響きの位置がわからない初心者には、役に立ちます。
パッサッジョの感覚をみつける訓練には、最大限の鼻の響きを使います。
ド・ミ・ソ・ド・ソ・ミ・ド
１・３・５・８・５・３・１ のアルペッジョの形のヴォカリ−ゼ
NO NO NO NO NO NO NO
Nを強く・速め・スタッカートで 4つ目の一番高い音にアクセント
ブレスを取らないで、何度か繰り返す
Oの母音を鼻の方向に縦に感じる
高く・軽く・頭の響きを感じながら
あくまでも、パッサッジョのための一時的な練習で、この響きは歌の中では使いません。
軽めに出すこと・鼻腔の響きを使うことで、ノドは保護されています。壊すことはありませんから、この練習で、音域の一番高い音まで出して下さい。
でも、これで高音が出来上がり・・・ではありません。
正しい高音は、これに、十分な正しい支え・ノドのリラックス・焦点の合った、マスケラの響き が必要です。
＜マスケラの響き＞
＜マスケラ＞に響かせなさい、とほとんどの先生が言います。
マスケラとは、この場合、ヴェネツィアの仮面（写真）のことで、この仮面の位置あたりに声が響く感じを意味しています。
実際にここに声が響いているわけではないのですが、出している声が正しい時、マスケラに響いているような感覚があります。
感覚から来るものと、科学的に解明された実際に起こっている現象とは、ずれていることがよくありますね。
胸声と頭声もそうです。
頭声と呼ばれる声も（ファルセットさえも）、胸声が混じっています。
胸声、頭声・・・という言い方をしますが、実際は、声帯周辺の筋肉の動きが変わります。
先生の言葉をどう理解して、どのように声の出し方に結びつけるか・・・これは、なかなか難しい問題です。
響きを前にもってくる、後ろにいってはいけない・・・
響きを集める・・・
軽くて、高いところで歌うべき・・・
こういう表現を、間違って理解してしまう人が多いですね。
＜マスケラ＞も一つ間違うと、押した（声帯を過度に緊張させた）声になってしまいます。マスケラに響かそうとした声は、押した声になりますので、要注意です。
自然にマスケラにきているような声が正しいのであって、 それを探そうとしても、みつかりません。
マスケラにきている感覚は、とても大事です。
低音も中音も高音も、正しくマスケラにきていたら、パッサッジョが目立たないで、音色が揃います。
深い・美しい音色で、音量のある豊かな・立派な中音・・・一見正しい出し方に見えるのに、高音がうまくいかない人は、マスケラに声がきていないから（胸声の割合が多過ぎ）・・・
ということが多いです。
声が後ろに引っ込む感じは、必ずしも悪くはありません。
パッサッジョやピアニッシモの時、声を前に集めないで、散らす感じに後ろに持っていくと うまくいきます。
＜マスケラ＞に響かせなさい、とほとんどの先生が言います。
マスケラとは、この場合、ヴェネツィアの仮面（写真）のことで、この仮面の位置あたりに声が響く感じを意味しています。
実際にここに声が響いているわけではないのですが、出している声が正しい時、マスケラに響いているような感覚があります。
感覚から来るものと、科学的に解明された実際に起こっている現象とは、ずれていることがよくありますね。
胸声と頭声もそうです。
頭声と呼ばれる声も（ファルセットさえも）、胸声が混じっています。
胸声、頭声・・・という言い方をしますが、実際は、声帯周辺の筋肉の動きが変わります。
先生の言葉をどう理解して、どのように声の出し方に結びつけるか・・・これは、なかなか難しい問題です。
響きを前にもってくる、後ろにいってはいけない・・・
響きを集める・・・
軽くて、高いところで歌うべき・・・
こういう表現を、間違って理解してしまう人が多いですね。
＜マスケラ＞も一つ間違うと、押した（声帯を過度に緊張させた）声になってしまいます。マスケラに響かそうとした声は、押した声になりますので、要注意です。
自然にマスケラにきているような声が正しいのであって、 それを探そうとしても、みつかりません。
マスケラにきている感覚は、とても大事です。
低音も中音も高音も、正しくマスケラにきていたら、パッサッジョが目立たないで、音色が揃います。
深い・美しい音色で、音量のある豊かな・立派な中音・・・一見正しい出し方に見えるのに、高音がうまくいかない人は、マスケラに声がきていないから（胸声の割合が多過ぎ）・・・
ということが多いです。
声が後ろに引っ込む感じは、必ずしも悪くはありません。
パッサッジョやピアニッシモの時、声を前に集めないで、散らす感じに後ろに持っていくと うまくいきます。
＜ 声の 強弱、フォルテとピアノ ＞
人の声は、声帯が沢山くっつくほど、音量が大きくなるようにできています。
高音は音量が増えます。低音は、小さな声になります。
（内緒話や、恋人の耳元で愛をささやく時、自然に音程を低くしているはず・・・
ヒステリー起こして、キャンキャン言う時の音程は、高いですね〜）
ですから、高音をフォルテで出そうとか、低音をわざわざピアノにしようとする必要はありません。
自然に逆らわなければ、音が上がって行くフレーズはクレッシェンド、下降形ではディミヌエンドになります。
ベッリーニやドニゼッティの時代の音楽は、ほとんど、この人間の生理にかなった音楽になっています。
（ だんだん現代に近づくと、ヴェリズモの音楽などでは 下降形でクレッシェンド、下がった所の音が大事・・・も頻繁に出てきます ）
低い音から始まる歌は、作曲家がピアノを求めていると考えていいわけです。
（作曲家が声を分かっている場合）
フォルテは
・横隔膜の下方向への圧力が増えます
・発音をはっきりさせます
・声の響きが前にきて輝きが増します
・・・と、発声のバランスを壊す危険なことばかりです。
フォルテにしようとすると、特に初心者の場合、実際に必要な分以上にやり過ぎてしまって、声がきたなくなるので、一番鳴りやすい声、メッゾフォルテくらいで充分です。
フォルテだと思っている音量・意図的な大きな声は、強過ぎる可能性があります。
その代わり、ピアニッシモの出し方を勉強しましょう。
響きのいい・美しい・魅力的な・・・・小さな声をみつけましょう。
ピアノは
・支えは横隔膜の下から上向き
・発音を少なく
・息を多めに流す
・焦点のボケた感じ
・響きの位置がフォルテより後ろで、もっと高い
・ノドの後ろ側を多く開ける
・中身がキュッと詰まった感じでなく、まばらに散らす感じ
・輝きよりも柔らかさの割合を増やす
ピアニッシモが出せるようになったら、特にフォルテにしなくても、強弱が好きにつけられますね。
＜ 支えについて ＞
日本語では、＜支え＞という一つの言葉なのですが、イタリア語では、下向きが appoggio アッポッジォ 、上向きが sostegno ソステーニョ と二通りです。
机の上に本を置く・・・と重力で、その重さ分の圧力が机にかかります。
息を吸って肺が満たされて、横隔膜を下に押し下げるのが このappoggio。
下向きの自然な圧力がかかります。
（力を入れて、押し下げては いけません。机に置いた本に、上から のしかかって押さえつけるような・・・）
この下向きの自然な支えは、多かれ少なかれ、歌っている時は常にあります。
それプラス、息を吐いていって・・・肺の中の空気が少なくなってくるフレーズのだいたい中間あたりから、上向きの支えsostegno ソステーニョが加わります。
ソステーニョは、物を下から持ち上げるように働く支えです。
例えば、手のひらの上にお皿を置く時、手にかかるお皿の重さがアッポッジョ（置くという意味）、下から手でお皿を支えるのがソステーニョ・・・どちらも＜支え＞と訳されます。
日本語では、＜支え＞という一つの言葉なのですが、イタリア語では、下向きが appoggio アッポッジォ 、上向きが sostegno ソステーニョ と二通りです。
机の上に本を置く・・・と重力で、その重さ分の圧力が机にかかります。
息を吸って肺が満たされて、横隔膜を下に押し下げるのが このappoggio。
下向きの自然な圧力がかかります。
（力を入れて、押し下げては いけません。机に置いた本に、上から のしかかって押さえつけるような・・・）
この下向きの自然な支えは、多かれ少なかれ、歌っている時は常にあります。
それプラス、息を吐いていって・・・肺の中の空気が少なくなってくるフレーズのだいたい中間あたりから、上向きの支えsostegno ソステーニョが加わります。
ソステーニョは、物を下から持ち上げるように働く支えです。
例えば、手のひらの上にお皿を置く時、手にかかるお皿の重さがアッポッジョ（置くという意味）、下から手でお皿を支えるのがソステーニョ・・・どちらも＜支え＞と訳されます。
＜ 開口母音と閉口母音 ＞
イタリア語の母音は、＜A＞ ＜È＞ ＜É＞ ＜I＞ ＜Ò＞ ＜Ó＞ ＜U＞ の７つです。
発音 ：
まず、＜I＞ と言ってみて下さい。日本語の＜イ＞と同じです。
＜I＞ の口の形から、アゴを少しだけ（５�个�らい）下げて、＜エ＞と言います。
これが＜É＞・・・Eの閉口母音です。
＜É＞の口から、もう１�僂�らいアゴを下げて＜エ＞と言います。
これが＜È＞・・・Eの開口母音です。
それから、さらにもう少しアゴを下げて＜A＞
＜A＞ の口のまま、左右の口角を近付けるように少し締めて＜オ＞と言います。
これが＜Ò＞・・・Oの開口母音です。
そこから、アゴを１�兢紊欧董�口角をさらに締めて＜オ＞と言います。
＜Ó＞・・・Oの閉口母音です。
口角は締めたままで、アゴをもう１�兢紊欧董�U＞… です。
＜E＞＜O＞の開口母音と閉口母音の区別は、普段の会話では 明確で、イタリア人は間違えないのですが、悲しいかな・・・我々日本人の耳には聞き分けるのが大変難しいです。
開口母音と閉口母音、歌の中では、考えなくていいです。（→ 初心者・中級者の場合）
日本語の＜E＞＜O＞にしておけば、開口と閉口の中間位なので、まず問題ないです。
上級クラスの人は、少し考えてみた方がいいと思います。
閉口母音を口を大きく開けて明るく発音したり、開口母音を極端に暗く詰まった音にすると、ああ〜外人だなあ、ってバレます。
イタリア人なら、意識せずにやっていることですから・・・
アクセントのない母音は、すべて閉口です。
アクセントのくる＜E＞と＜O＞は、開口の場合と閉口の場合があります。
これは、イタリア中共通している単語と、地方によって違う単語があります。
（この母音の開閉で、どこの地方の出身か分かります）
標準語は、トスカーナ州（フィレンツェやシェーナあたり）とされています。
（母音の標準、という意味です。彼らの子音は問題あり・・・）
特に演劇の世界では、標準語の母音の開口・閉口をしっかり学ぶことが重要みたいです。
でも最近は、北イタリアの言葉を標準と考える人も多くなってきました。
辞書を見ると、È・É Ò・Ó アクセントの方向で区別されています。
まず、（歌の中でも）区別が必要なのが、動詞 essere の＜è＞…開口、と and にあたる ＜e＞…閉口、これは間違えると意味が分からなくなります。
＜E＞の母音をアペルト（開口母音）にすると、声が太く、重くなりがちです。正しいポジションを保つためには、Eキューゾ（閉口母音）にしておいた方が、歌い易いです。
（essere の三人称の＜è＞ 以外は）正しい発音ということにあまり神経質にならず、声の響き優先でいいと思います。
それから、歌によく出てくる単語で
開口母音 ： rosa（バラ） core（心） notte（夜）
閉口母音 ： sole（太陽） amore（愛） fiore（花）
くらいを覚えておいたらいいでしょう。
bello（美しい）は、標準語では開口母音ですが、北イタリアでは閉口で発音されます。
こういうのは、どちらでもいいです。
ie （miele ・ vieni 等 ）
〜mente （veramente ・ lentamente 等）のつく言葉は開口、とか、いろいろ規則はありますが、語学の話しになりますので このへんで終わり・・・
＜キラキラの線上で ＞
ベルカント発声は、覚えること、訓練すること、考えることが、たくさんあるわけではありません。
気をつけるのは、たった二つです；
・ノドを開けながら、正しく息を吸うこと
・キラキラの線上で歌うこと
こんな単純な事です。
そして、これが身について（習慣になって）自然にできるようになったら、これすらも いつも考える必要はなくなります。
では、キラキラの線をみつけましょう。
片手を、目の高さに まっすぐ伸ばして、指先で 地面と平行に線を引くことを想像してみて下さい。
そこが、声の焦点、核、キラキラ輝く線です。
その線上に声をレガートに（つなげて）乗せていきます。
高音もそこ、低音もそこ！
音が高くなってもポジションを上げない、低くなっても下げない。
その線上で低音を出せば、胸声を使う時もきれいなミックス・ヴォイスになります。
アジリタ（速いパッセージ）も、その線上です。
フォルテもピアノもそこです。
線上に声を保とうとすると、自然にお腹のあたりを使うことになります。
そうしないと、線から外れてしまうから・・・
この自然にお腹にかかる圧力が＜支え＞です。
意識して構えたり、力を入れて支えようとするものではありません。
必要のないところでは、すぐリラックス・モードに戻します。
戻しておかないと、次に必要な時、使えません。
キラキラの線を保つために必要な時、必要なだけ、柔らかく使うのが＜支え＞です。
支えが足りないと、ノドが硬くなって負担がかかります。
ベルカント発声は、覚えること、訓練すること、考えることが、たくさんあるわけではありません。
気をつけるのは、たった二つです；
・ノドを開けながら、正しく息を吸うこと
・キラキラの線上で歌うこと
こんな単純な事です。
そして、これが身について（習慣になって）自然にできるようになったら、これすらも いつも考える必要はなくなります。
では、キラキラの線をみつけましょう。
片手を、目の高さに まっすぐ伸ばして、指先で 地面と平行に線を引くことを想像してみて下さい。
そこが、声の焦点、核、キラキラ輝く線です。
その線上に声をレガートに（つなげて）乗せていきます。
高音もそこ、低音もそこ！
音が高くなってもポジションを上げない、低くなっても下げない。
その線上で低音を出せば、胸声を使う時もきれいなミックス・ヴォイスになります。
アジリタ（速いパッセージ）も、その線上です。
フォルテもピアノもそこです。
線上に声を保とうとすると、自然にお腹のあたりを使うことになります。
そうしないと、線から外れてしまうから・・・
この自然にお腹にかかる圧力が＜支え＞です。
意識して構えたり、力を入れて支えようとするものではありません。
必要のないところでは、すぐリラックス・モードに戻します。
戻しておかないと、次に必要な時、使えません。
キラキラの線を保つために必要な時、必要なだけ、柔らかく使うのが＜支え＞です。
支えが足りないと、ノドが硬くなって負担がかかります。
前に書いたように、声を出す時、大事なことは 二つです。
・正しく息を吸って、ノドが開いた状態で、過不足なく必要なだけ正しく支える
・目の高さに線を想像して、その上に声を乗せるように歌う
この二つさえできればいいのですが、一見簡単そうで 実はなかなか・・・
私達が、どうしてこれ程苦労するかというと、実はこの二つは 相対すること・相いれないこと・・・だからです。
ノドを開けて、正しく支えられた声を目指すと、響きが柔らかいだけの芯のない、核のない、焦点のボケた、輝きのない・・・通らない・走らない・・・ 声になりがちです。
オーケストラが鳴れば・・・この声は、聞こえません。
想像上の目の高さの線を失わないように歌えば、声は前に響いて、言葉も聞き取れて、輝きのある声になりますが、それだけではノドが閉まって声帯に負担のかかる不快な響きになります。
私達は、なんとしても、この二つともを実現する方法をみつけなければなりません。
ここで 二つのことを、縦軸と横軸と考えてみます。
二つがバランスをとれるのは、ド真ん中で十文字に組み合わせた時です。
それ以外、どこで合わせても、ひっくり返りますね。
この点以外で歌おうとすると、何か他の力が必要になって、お腹の強い支えとか、肋骨を広げるとか、ほおを上げて笑い顔を作るとか、頭に響かせようとか、声を前に出すとか、口をラッパ型に開けるとか・・・の指導になるわけです。
そこの一点で歌えれば、一切余分な力は必要なく、無理なく簡単に歌えます。
この どちらにも傾かない完璧にバランスのとれた点をみつけるのが、ベルカント発声の勉強だといえると思います。
勉強する時、いつもこの二つを意識して、どちらかが強くなり過ぎないように、一つに凝り過ぎないように・・・50％・50％の割合を保つことを注意してください。
・正しく息を吸って、ノドが開いた状態で、過不足なく必要なだけ正しく支える
・目の高さに線を想像して、その上に声を乗せるように歌う
この二つさえできればいいのですが、一見簡単そうで 実はなかなか・・・
私達が、どうしてこれ程苦労するかというと、実はこの二つは 相対すること・相いれないこと・・・だからです。
ノドを開けて、正しく支えられた声を目指すと、響きが柔らかいだけの芯のない、核のない、焦点のボケた、輝きのない・・・通らない・走らない・・・ 声になりがちです。
オーケストラが鳴れば・・・この声は、聞こえません。
想像上の目の高さの線を失わないように歌えば、声は前に響いて、言葉も聞き取れて、輝きのある声になりますが、それだけではノドが閉まって声帯に負担のかかる不快な響きになります。
私達は、なんとしても、この二つともを実現する方法をみつけなければなりません。
ここで 二つのことを、縦軸と横軸と考えてみます。
二つがバランスをとれるのは、ド真ん中で十文字に組み合わせた時です。
それ以外、どこで合わせても、ひっくり返りますね。
この点以外で歌おうとすると、何か他の力が必要になって、お腹の強い支えとか、肋骨を広げるとか、ほおを上げて笑い顔を作るとか、頭に響かせようとか、声を前に出すとか、口をラッパ型に開けるとか・・・の指導になるわけです。
そこの一点で歌えれば、一切余分な力は必要なく、無理なく簡単に歌えます。
この どちらにも傾かない完璧にバランスのとれた点をみつけるのが、ベルカント発声の勉強だといえると思います。
勉強する時、いつもこの二つを意識して、どちらかが強くなり過ぎないように、一つに凝り過ぎないように・・・50％・50％の割合を保つことを注意してください。
アクート（高音）とはパッサッジョ（チェンジ）より上の音のことです。
以前載せたイラストのように、声帯の角度が変わります。
アクートを勉強する前に、まず、何よりも中音！
出し方は基本的に同じです。
正しい中音とは ： 正しくノドが開いていることと、もう一つ ：
声はマシュマロ状というか真綿状というか、ふわっと柔らかい中心に、小さな芯の部分・核の部分・声の焦点；キラッと輝く硬質なカーンと鳴るところです・・・があります。（これがあるから、劇場で声が飛びます・話し声の中には、すでにあります）
これは、息を吸って、少し息を流しながら声を出す瞬間に捕まえなければいけません。 このアタックの瞬間にこのキラキラを捉えたら、あとは はずさないように、この一線をたどるように歌っていきます。
高音を出す時の注意点も、この2点です。
高音は、キラキラした核・芯・焦点の部分が、中音より大きくなります。
＜ノドを開けること＞ と ＜キラキラの芯をとらえること＞ の二つができれば、高音は出ます。
どちらか一つしかできていなければ、高音は出ません。
ノドの奥を球状に開けること（力を入れて硬くせずに）・・・中音域より、さらに大きくあいている必要があります。
ゆば先生のイラストをもう一度ご覧ください。
練習は、高音だけやっても出るようにはなりません。壊れるだけです。
ヴォカリーゼの中で、時々 高音もスッと触る程度で充分です。
長く保たないこと・・・
中音だけのヴォカリーゼ8割、高音まで上がるヴォカリーゼ2割くらい。
2点に注意しながら・・・高音で立ち止まらない、出なくてもこだわらない・・・で徐々に慣らしていきます。
高音を練習するためには、まず、呼吸が既に正しくできている必要があります。
呼吸に使う筋肉（声のエンジンの部分）が、柔軟で自在、フレーズの中で息がギクシャクしたり、ブレーキがかかったり、しゃっくり状態にならないで、常に安定した・一定したス〜〜〜 でないと、正しい高音がでません。
一つの高い音を出す時も、高音が続く時も、打ち上げ花火みたいな息の使い方ではなく、柔らかい持続した息の流れの中・音の流れの中で、出します。
正しい息の量をコントロールできる、呼吸のテクニックが必要です。
そこがうまくいかないと、顎から首、胸にかけて、と首の後ろに力が入って固くなってしまいます。
高音を出す時、胸を高く、肩甲骨をくっつけるように胸を開いていくことと骨盤を少し回転させること（息を吸う時、お尻が下がって背中側が長くなる向き、吐きながら、少しずつお尻が上がって、おへそが下がっていく向きに戻す）が、胸の余分な力を抜くのに役に立つかもしれません。
息を吐きながら、肩を下げていくように・・・
顎は出さずに（引き過ぎもしないで）、顔をやや上向き・・・
ある人は、両腕を重たく感じて、重力に任せて腕を下げるようにしたら、高音が出るようになったとか・・・
その音が最高音だと思わず、次にもう一つ上の音を出す積りで・・・
色々、工夫してみてください。
高音の練習のためのヴォカリーゼは、下の音から始まる上行形を一つの母音で歌うと、最初の音の低いポジションをそのまま上に持っていきがちで、上にいきません。
下降形を二つの母音を入れ替えながら、の方がいいです。
速いテンポでやってみてください。
速いと考える暇がないので、下の音の声帯の鳴り方のまま、高音も騙されて（？）出るかもしれません。
初めの音のポジションを高くしておくこと。
音が変わると思わないで、一つの音の積りで・・・
以前載せたイラストのように、声帯の角度が変わります。
アクートを勉強する前に、まず、何よりも中音！
出し方は基本的に同じです。
正しい中音とは ： 正しくノドが開いていることと、もう一つ ：
声はマシュマロ状というか真綿状というか、ふわっと柔らかい中心に、小さな芯の部分・核の部分・声の焦点；キラッと輝く硬質なカーンと鳴るところです・・・があります。（これがあるから、劇場で声が飛びます・話し声の中には、すでにあります）
これは、息を吸って、少し息を流しながら声を出す瞬間に捕まえなければいけません。 このアタックの瞬間にこのキラキラを捉えたら、あとは はずさないように、この一線をたどるように歌っていきます。
高音を出す時の注意点も、この2点です。
高音は、キラキラした核・芯・焦点の部分が、中音より大きくなります。
＜ノドを開けること＞ と ＜キラキラの芯をとらえること＞ の二つができれば、高音は出ます。
どちらか一つしかできていなければ、高音は出ません。
ノドの奥を球状に開けること（力を入れて硬くせずに）・・・中音域より、さらに大きくあいている必要があります。
ゆば先生のイラストをもう一度ご覧ください。
練習は、高音だけやっても出るようにはなりません。壊れるだけです。
ヴォカリーゼの中で、時々 高音もスッと触る程度で充分です。
長く保たないこと・・・
中音だけのヴォカリーゼ8割、高音まで上がるヴォカリーゼ2割くらい。
2点に注意しながら・・・高音で立ち止まらない、出なくてもこだわらない・・・で徐々に慣らしていきます。
高音を練習するためには、まず、呼吸が既に正しくできている必要があります。
呼吸に使う筋肉（声のエンジンの部分）が、柔軟で自在、フレーズの中で息がギクシャクしたり、ブレーキがかかったり、しゃっくり状態にならないで、常に安定した・一定したス〜〜〜 でないと、正しい高音がでません。
一つの高い音を出す時も、高音が続く時も、打ち上げ花火みたいな息の使い方ではなく、柔らかい持続した息の流れの中・音の流れの中で、出します。
正しい息の量をコントロールできる、呼吸のテクニックが必要です。
そこがうまくいかないと、顎から首、胸にかけて、と首の後ろに力が入って固くなってしまいます。
高音を出す時、胸を高く、肩甲骨をくっつけるように胸を開いていくことと骨盤を少し回転させること（息を吸う時、お尻が下がって背中側が長くなる向き、吐きながら、少しずつお尻が上がって、おへそが下がっていく向きに戻す）が、胸の余分な力を抜くのに役に立つかもしれません。
息を吐きながら、肩を下げていくように・・・
顎は出さずに（引き過ぎもしないで）、顔をやや上向き・・・
ある人は、両腕を重たく感じて、重力に任せて腕を下げるようにしたら、高音が出るようになったとか・・・
その音が最高音だと思わず、次にもう一つ上の音を出す積りで・・・
色々、工夫してみてください。
高音の練習のためのヴォカリーゼは、下の音から始まる上行形を一つの母音で歌うと、最初の音の低いポジションをそのまま上に持っていきがちで、上にいきません。
下降形を二つの母音を入れ替えながら、の方がいいです。
速いテンポでやってみてください。
速いと考える暇がないので、下の音の声帯の鳴り方のまま、高音も騙されて（？）出るかもしれません。
初めの音のポジションを高くしておくこと。
音が変わると思わないで、一つの音の積りで・・・
舌・あご・のど は繋がっていますから、どこかに余分な力が入れば全滅、美しい響きは遠のきます。
舌は、平らに広げておくように、とか、下の歯の裏に付けて・・・って教える先生が多いですが（舌の先を上げるように、とおっしゃる先生も・・・）、このじゃじゃ馬のような舌、制御しようとするだけ無駄ですから放っておきましょう。
舌は、本来、柔らかくて、常に動いているものです。
動きを意思で支配しようとすれば、固くなって、奥に引き込まれます。
アゴにも、ノドにも力が入ってしまいます。
舌全体は リラックス、舌の先は柔軟に・敏捷に・自由に動くような状態を保つこと・・・自由な動きを止めないようにしましょう。
そうでないと、思い通りの発音、音色が作れません。
（母音は、舌全体で作ります。子音は、舌の先と唇で作ります。）
舌は全体が前にきている方が、声の響きは美しくなります。
そのためにも、＜I＞や＜E＞を中心に、母音を替えながらヴォカリ−ゼをすると、舌を柔軟に動かすトレーニングにもなります。
舌は、自然のままに・・・
咽頭の位置は、自然のままに・・・
歌っていない時が、自然の位置です。初心者は、上がってしまいがちですから、息を吸う度に、ノドをリラックスさせるように気を付けて下さい。
無理に押し下げるのもバツ。音質が暗く、重たくなり、ピントのぼけた、通らない声になります。
唇は、自然の動きで・・・
アゴを下げ過ぎない・・・口は、縦ではなく、横に広がる空間を意識すること。
アゴをパカパカ動かすと、レガートができません。
お肉を嚙むような動きではなく、飴をなめるような動きがいいです。
自然な唇の動きから、自然な発音、自然な音色が生まれます。
笑顔を作って頬を固定して歌うと、口の中の空間の一部しか使えません。
丸みのない、明る過ぎる声になります。
唇をラッパ型に前に突き出す（ミレッラ・フレーニみたいに）と、凝縮された、鋭い響きになります。
こういう音色を狙いたい場面では、もちろん使って構いませんが、広がりのある柔らかい声にはなりません。ピアノ・ピアニッシモは、できません。
自然な動きの、リラックスした唇で歌えば、強弱や声の明暗が自由に調節できて、のびやかで、響きの高い、音色の統一された声になります。
＜ベルカントは、無理のない、自然な発声法です！！！＞
正しいヴォカリ−ゼをたくさんやって、ご自分の＜自然＞を、トレーニングをとおして、みつけていくことが大切ですね。
舌は、平らに広げておくように、とか、下の歯の裏に付けて・・・って教える先生が多いですが（舌の先を上げるように、とおっしゃる先生も・・・）、このじゃじゃ馬のような舌、制御しようとするだけ無駄ですから放っておきましょう。
舌は、本来、柔らかくて、常に動いているものです。
動きを意思で支配しようとすれば、固くなって、奥に引き込まれます。
アゴにも、ノドにも力が入ってしまいます。
舌全体は リラックス、舌の先は柔軟に・敏捷に・自由に動くような状態を保つこと・・・自由な動きを止めないようにしましょう。
そうでないと、思い通りの発音、音色が作れません。
（母音は、舌全体で作ります。子音は、舌の先と唇で作ります。）
舌は全体が前にきている方が、声の響きは美しくなります。
そのためにも、＜I＞や＜E＞を中心に、母音を替えながらヴォカリ−ゼをすると、舌を柔軟に動かすトレーニングにもなります。
舌は、自然のままに・・・
咽頭の位置は、自然のままに・・・
歌っていない時が、自然の位置です。初心者は、上がってしまいがちですから、息を吸う度に、ノドをリラックスさせるように気を付けて下さい。
無理に押し下げるのもバツ。音質が暗く、重たくなり、ピントのぼけた、通らない声になります。
唇は、自然の動きで・・・
アゴを下げ過ぎない・・・口は、縦ではなく、横に広がる空間を意識すること。
アゴをパカパカ動かすと、レガートができません。
お肉を嚙むような動きではなく、飴をなめるような動きがいいです。
自然な唇の動きから、自然な発音、自然な音色が生まれます。
笑顔を作って頬を固定して歌うと、口の中の空間の一部しか使えません。
丸みのない、明る過ぎる声になります。
唇をラッパ型に前に突き出す（ミレッラ・フレーニみたいに）と、凝縮された、鋭い響きになります。
こういう音色を狙いたい場面では、もちろん使って構いませんが、広がりのある柔らかい声にはなりません。ピアノ・ピアニッシモは、できません。
自然な動きの、リラックスした唇で歌えば、強弱や声の明暗が自由に調節できて、のびやかで、響きの高い、音色の統一された声になります。
＜ベルカントは、無理のない、自然な発声法です！！！＞
正しいヴォカリ−ゼをたくさんやって、ご自分の＜自然＞を、トレーニングをとおして、みつけていくことが大切ですね。
横隔膜は、胸とお腹の間にある膜状の筋肉です。
随意筋か不随意筋か・・・両方です。
息を吸うことは本能です。（吐く方は本能じゃないそうですよ）
もし全部 随意筋だったら、ずっと呼吸のことばかり考えていないと生きていけません。眠ったら死んじゃいます。
全部 不随意筋だったら、歌も歌えないし、水泳も出来ません。
いつ吸うか、いつ吐くか、どれだけ吸って、どれだけ吐くか・・・は意思でコントロールできます。
息を吐いた状態は、お椀を伏せたような形で、心臓の下にもくっついています。
一番下の肋骨にくっついていて、そこは固定されています。
息を吸えば、平らに伸ばされます。
お椀形の中にあった内臓は、押されて外に押し出されますから、お腹や背中がふくらむことになります。（自分でお腹を出すわけではありません）
横隔膜は、お椀状の時（息を吐き切った時）、一番リラックスしています。
胸式呼吸と腹式呼吸
胸式は、肋骨を広げたり閉じたりすることによって、肺を横に使う呼吸です。
腹式は、横隔膜を凸にしたり、平らにしたり・・の動きによって、肺を縦方向に深く使う呼吸です。
普段、普通に両方使ってるはずですが、
姿勢とか ： 寝ている時、立っている時、前かがみの時・・・
運動とか ： 静止している時、走っている時、黙っている時、話しをしている時、食事中・・・
精神状態 ： リラックスしている時、緊張、不安
さまざまな状況で、人によって、住んでる標高とか、職業・・・いくらでも変わってきます。
歌の場合（ベルカント発声の場合）、普段より横隔膜を上下させる腹式の割合が多くなりますが、胸式も特に禁止せず（胸を故意に下げることはなく）・・・普段と大きく違う呼吸ではありません。
自然な呼吸から、自然な声が生まれます。
自然な呼吸とは、横隔膜を緊張させない、固くしない呼吸です。
肋骨も動いている、横隔膜も常に動いている・・・
（筋肉を使って）肋骨を広げた状態で保つ、横隔膜を下げて広がった状態で保つ・固定させる・・・発声法（ドイツなどの北欧式）だと横隔膜が固くなります。
柔らかい、ブルンブルン状態の横隔膜は、声帯の振動を受けて、さらにその振動を助けます。
響きを助けます。
（おなかを抱えて大笑い、の状態みたいに・・・）
固い横隔膜は、動きません。
動かない、固めた横隔膜は、声帯の振動を弱めます。
身体は、つながっています・・・一つです。
どこかが固ければ、振動が邪魔されます。
横隔膜について、解剖学的な知識を持ったからって、正しい呼吸ができるようになるとは思いませんが、一応知っておいても害にはならないようなことを書いています。
ノドの組織やメカニズムに関しての知識は、持たない方がいいと思っています。
（甲状軟骨も輪状軟骨も、どうでもいいです。フースラーも、全部は信じちゃいけません）
ノドに意識がいくことは、害、です。
ノドは体に存在しないと思って歌いましょう。
のど仏を下げたり、軟口蓋を上げたり・・・害が発生しますから、止めましょう。
随意筋か不随意筋か・・・両方です。
息を吸うことは本能です。（吐く方は本能じゃないそうですよ）
もし全部 随意筋だったら、ずっと呼吸のことばかり考えていないと生きていけません。眠ったら死んじゃいます。
全部 不随意筋だったら、歌も歌えないし、水泳も出来ません。
いつ吸うか、いつ吐くか、どれだけ吸って、どれだけ吐くか・・・は意思でコントロールできます。
息を吐いた状態は、お椀を伏せたような形で、心臓の下にもくっついています。
一番下の肋骨にくっついていて、そこは固定されています。
息を吸えば、平らに伸ばされます。
お椀形の中にあった内臓は、押されて外に押し出されますから、お腹や背中がふくらむことになります。（自分でお腹を出すわけではありません）
横隔膜は、お椀状の時（息を吐き切った時）、一番リラックスしています。
胸式呼吸と腹式呼吸
胸式は、肋骨を広げたり閉じたりすることによって、肺を横に使う呼吸です。
腹式は、横隔膜を凸にしたり、平らにしたり・・の動きによって、肺を縦方向に深く使う呼吸です。
普段、普通に両方使ってるはずですが、
姿勢とか ： 寝ている時、立っている時、前かがみの時・・・
運動とか ： 静止している時、走っている時、黙っている時、話しをしている時、食事中・・・
精神状態 ： リラックスしている時、緊張、不安
さまざまな状況で、人によって、住んでる標高とか、職業・・・いくらでも変わってきます。
歌の場合（ベルカント発声の場合）、普段より横隔膜を上下させる腹式の割合が多くなりますが、胸式も特に禁止せず（胸を故意に下げることはなく）・・・普段と大きく違う呼吸ではありません。
自然な呼吸から、自然な声が生まれます。
自然な呼吸とは、横隔膜を緊張させない、固くしない呼吸です。
肋骨も動いている、横隔膜も常に動いている・・・
（筋肉を使って）肋骨を広げた状態で保つ、横隔膜を下げて広がった状態で保つ・固定させる・・・発声法（ドイツなどの北欧式）だと横隔膜が固くなります。
柔らかい、ブルンブルン状態の横隔膜は、声帯の振動を受けて、さらにその振動を助けます。
響きを助けます。
（おなかを抱えて大笑い、の状態みたいに・・・）
固い横隔膜は、動きません。
動かない、固めた横隔膜は、声帯の振動を弱めます。
身体は、つながっています・・・一つです。
どこかが固ければ、振動が邪魔されます。
横隔膜について、解剖学的な知識を持ったからって、正しい呼吸ができるようになるとは思いませんが、一応知っておいても害にはならないようなことを書いています。
ノドの組織やメカニズムに関しての知識は、持たない方がいいと思っています。
（甲状軟骨も輪状軟骨も、どうでもいいです。フースラーも、全部は信じちゃいけません）
ノドに意識がいくことは、害、です。
ノドは体に存在しないと思って歌いましょう。
のど仏を下げたり、軟口蓋を上げたり・・・害が発生しますから、止めましょう。
舞台の上で、突然、息は入らず、支えもきかず、制御不能になった横隔膜に絶望・・・なんて経験、みなさんありますよね。（笑）
なかなか手強い相手です。
油断すると、じゃじゃ馬のように自分勝手な横隔膜を、なんとか手なずける方法を考えましょう。
まず、
息を吸い込む → 肺が膨らむ → 横隔膜が下がる ・・・の流れは逆。
脳神経からの命令が直接横隔膜に届いて、下がる → 肺が下に引っ張られて、圧力が下がる →空気が自動的に吸い込まれる
・・・この自然な動きを邪魔しないようにしましょう。
横隔膜が一番リラックスするのは、息を吐き切って、お椀を伏せた形の時・・・歌っている最中も、できる限り、この状態でいる時間を作ることです。
多くの人が、息を吐き切っていないので、横隔膜は、いつも緊張を続けています。
そして、ほとんどの人が、息を吸っても少ししか横隔膜が下がらず、完全に平らになるまでの充分な腹式呼吸になっていません。
横隔膜が下がりきらない中途半端なところに、大量の息を吸い込めば、肺の中の圧力が一気に上がってしまい、そのままポンプのようにノドを通って・・・
おお〜悲惨
普段から、完全に凸、完全に平ら・・・の距離がなるべく大きくなるように訓練が必要ですね。
横隔膜を柔らかく、しなやかに動かす、大きな・大きな・深呼吸です。
肺は、身体の前側は小さく（短く・・・みぞおちの上までです）、背中側は、ずっと大きく長いのです。
我々は、呼吸を考える時、どうも前ばかり意識がいきがちなので、横隔膜が充分に下がりません。
もっと、身体の中心部から背中方面に息を満たすような感覚が必要かもしれません。
呼吸は、歌うことであり、生きることです。
呼吸が上手になれば、歌が上手になり、生きるのも上手になり（？？？）・・・全身に酸素が回って、凹まなくなるでしょう。
今日から、横隔膜を上げてーリラックス、しっかり下げて ・・・深呼吸
横隔膜との信頼関係を築いていきたいものです。
なかなか手強い相手です。
油断すると、じゃじゃ馬のように自分勝手な横隔膜を、なんとか手なずける方法を考えましょう。
まず、
息を吸い込む → 肺が膨らむ → 横隔膜が下がる ・・・の流れは逆。
脳神経からの命令が直接横隔膜に届いて、下がる → 肺が下に引っ張られて、圧力が下がる →空気が自動的に吸い込まれる
・・・この自然な動きを邪魔しないようにしましょう。
横隔膜が一番リラックスするのは、息を吐き切って、お椀を伏せた形の時・・・歌っている最中も、できる限り、この状態でいる時間を作ることです。
多くの人が、息を吐き切っていないので、横隔膜は、いつも緊張を続けています。
そして、ほとんどの人が、息を吸っても少ししか横隔膜が下がらず、完全に平らになるまでの充分な腹式呼吸になっていません。
横隔膜が下がりきらない中途半端なところに、大量の息を吸い込めば、肺の中の圧力が一気に上がってしまい、そのままポンプのようにノドを通って・・・
おお〜悲惨
普段から、完全に凸、完全に平ら・・・の距離がなるべく大きくなるように訓練が必要ですね。
横隔膜を柔らかく、しなやかに動かす、大きな・大きな・深呼吸です。
肺は、身体の前側は小さく（短く・・・みぞおちの上までです）、背中側は、ずっと大きく長いのです。
我々は、呼吸を考える時、どうも前ばかり意識がいきがちなので、横隔膜が充分に下がりません。
もっと、身体の中心部から背中方面に息を満たすような感覚が必要かもしれません。
呼吸は、歌うことであり、生きることです。
呼吸が上手になれば、歌が上手になり、生きるのも上手になり（？？？）・・・全身に酸素が回って、凹まなくなるでしょう。
今日から、横隔膜を上げてーリラックス、しっかり下げて ・・・深呼吸
横隔膜との信頼関係を築いていきたいものです。
声種は、大きく分けると
女声はソプラノとコントラルト、
男声がテノールとバス、
その中間がメッツォソプラノとバリトンです。
（コントラルトは ほとんど いないみたいですが）
細かく分けると、女声が19種類、男声が17種類だという人もいます。
声種は、何によって決まるのでしょうか？
・ 声の質
太い・細い、明るい・暗い でも、バリトンより細くて明るいバスもいます。
いくらでも声は作れます。それっぽい声、誰かの真似もできます。
・ 音域
生まれつき音域の広い人もいるし・発声が悪くて音域のせまい人がいます。
でも、正しい発声が出来ていれば、鳴りやすい音域ってあります。
・ パッサッジョ（チェンジ）の位置
人によって半音〜一音のズレがあります。
正しいパッサッジョをみつけられる耳のある先生はごく僅かです。
・ 話し声の声質・声の高さ
話し声の発声が、歌う声より悪い人がいる（これ、直した方がいいですよ）
・ 専門のお医者さんに声帯を診てもらう
20世紀最大のテノール、カルーゾEnrico Carusoはバスの声帯だったそうです。
声帯を見ただけでは分かりません。
これらを全部総合して考えます。
声種を決めるのって難しいです。
声は、声帯の長さ・厚さと共鳴腔（口からノドの空間）の大きさで変わります。
ヴァイオリンやヴィオラ、チェロ・・・の弦と胴体との関係みたいなものですね。
声種によって、一番自然に鳴りやすい音域があります。
それぞれの声の、高めの中音域です。
一番鳴りやすい音域をみつけるのは、正しい発声ができてからです。
声は、どんどん変わっていきますから、出来上がるまで最終的な声種は判断できません。
土から１�� 芽が出たところで、なんの植物だか決めてしまうような安直な先生を信用してはいけません。
それまでは、声種にこだわらず、基本的な正しい発声を身につける訓練が必要です。
正しい発声で、生まれ持った本当の声、というのは なかなか到達が難しいものです。
作りもののウソの声 ； 発声の欠点からくるもの・自分の好きなイメージで作り上げるもの・教師の間違った指導で歪められてしまうもの・・・が巷に溢れていますね。
声種を間違えている人が多いと思います。
聴いていて、ひょっとしたら違うのではないか？と疑わしい声が多いです。
声種の判断を間違った場合、例えば、ソプラノの声なのにメゾとされた場合・・・ソプラノの音色のままでメゾの曲を歌うなら、ダメージは、それほど大きくありませんが、怖いのは、メゾの音色・歌い方（と思っているもの）を真似して、自分の本来の声を潰してしまうことです。
間違えれば致命的・・・曲を損なうだけでなく、本来持っている美しい声や音域を闇に葬ることになるし、声帯を壊したり、歌手としての寿命を縮め、取り返しのつかないことにもなります。
声種は、声が出来上がって はっきりするまで（何年でも）決めてはいけません。
例えば、メッツォソプラノなのかソプラノ ドラッマーティコなのか分からなかったら、ある期間メッツォを、別の期間ソプラノを試してみてもいいかもしれません。
ヴェルディなど、イタリアの大作曲家は、声を隅々まで知りぬいて、オペラを作っています。
声が出来上がっていない勉強中の人のためでなく、（彼の時代の・・・現代とは比べ物にならない水準）トップレベルの歌手たちの声に合わせて書いてある・・・
パッサッジョや高音に持っていき方、発音（母音）など・・・リリコ・スピント用の曲はリリコ・スピントの出来上がった声に合わせてあるのです。
ですから、彼が意図した声より もっと軽いソプラノが歌うと（たとえ上手く歌えても）、ヴェルディにならない・・・
ヴェルディは、発声の出来上がった人が歌うものだし、声に合ったものを歌うべきです。
（・・・と言っても、最近は声の分かる人が少なくなって、滅茶苦茶ですが）
トスカニーニが言いました。
“ イル・トロヴァトーレのキャスティングは簡単。
世界で最高のテノール・最高のバリトン・最高のソプラノ・最高のメッツォソプラノを揃えればいいだけだから・・・ ”
女声はソプラノとコントラルト、
男声がテノールとバス、
その中間がメッツォソプラノとバリトンです。
（コントラルトは ほとんど いないみたいですが）
細かく分けると、女声が19種類、男声が17種類だという人もいます。
声種は、何によって決まるのでしょうか？
・ 声の質
太い・細い、明るい・暗い でも、バリトンより細くて明るいバスもいます。
いくらでも声は作れます。それっぽい声、誰かの真似もできます。
・ 音域
生まれつき音域の広い人もいるし・発声が悪くて音域のせまい人がいます。
でも、正しい発声が出来ていれば、鳴りやすい音域ってあります。
・ パッサッジョ（チェンジ）の位置
人によって半音〜一音のズレがあります。
正しいパッサッジョをみつけられる耳のある先生はごく僅かです。
・ 話し声の声質・声の高さ
話し声の発声が、歌う声より悪い人がいる（これ、直した方がいいですよ）
・ 専門のお医者さんに声帯を診てもらう
20世紀最大のテノール、カルーゾEnrico Carusoはバスの声帯だったそうです。
声帯を見ただけでは分かりません。
これらを全部総合して考えます。
声種を決めるのって難しいです。
声は、声帯の長さ・厚さと共鳴腔（口からノドの空間）の大きさで変わります。
ヴァイオリンやヴィオラ、チェロ・・・の弦と胴体との関係みたいなものですね。
声種によって、一番自然に鳴りやすい音域があります。
それぞれの声の、高めの中音域です。
一番鳴りやすい音域をみつけるのは、正しい発声ができてからです。
声は、どんどん変わっていきますから、出来上がるまで最終的な声種は判断できません。
土から１�� 芽が出たところで、なんの植物だか決めてしまうような安直な先生を信用してはいけません。
それまでは、声種にこだわらず、基本的な正しい発声を身につける訓練が必要です。
正しい発声で、生まれ持った本当の声、というのは なかなか到達が難しいものです。
作りもののウソの声 ； 発声の欠点からくるもの・自分の好きなイメージで作り上げるもの・教師の間違った指導で歪められてしまうもの・・・が巷に溢れていますね。
声種を間違えている人が多いと思います。
聴いていて、ひょっとしたら違うのではないか？と疑わしい声が多いです。
声種の判断を間違った場合、例えば、ソプラノの声なのにメゾとされた場合・・・ソプラノの音色のままでメゾの曲を歌うなら、ダメージは、それほど大きくありませんが、怖いのは、メゾの音色・歌い方（と思っているもの）を真似して、自分の本来の声を潰してしまうことです。
間違えれば致命的・・・曲を損なうだけでなく、本来持っている美しい声や音域を闇に葬ることになるし、声帯を壊したり、歌手としての寿命を縮め、取り返しのつかないことにもなります。
声種は、声が出来上がって はっきりするまで（何年でも）決めてはいけません。
例えば、メッツォソプラノなのかソプラノ ドラッマーティコなのか分からなかったら、ある期間メッツォを、別の期間ソプラノを試してみてもいいかもしれません。
ヴェルディなど、イタリアの大作曲家は、声を隅々まで知りぬいて、オペラを作っています。
声が出来上がっていない勉強中の人のためでなく、（彼の時代の・・・現代とは比べ物にならない水準）トップレベルの歌手たちの声に合わせて書いてある・・・
パッサッジョや高音に持っていき方、発音（母音）など・・・リリコ・スピント用の曲はリリコ・スピントの出来上がった声に合わせてあるのです。
ですから、彼が意図した声より もっと軽いソプラノが歌うと（たとえ上手く歌えても）、ヴェルディにならない・・・
ヴェルディは、発声の出来上がった人が歌うものだし、声に合ったものを歌うべきです。
（・・・と言っても、最近は声の分かる人が少なくなって、滅茶苦茶ですが）
トスカニーニが言いました。
“ イル・トロヴァトーレのキャスティングは簡単。
世界で最高のテノール・最高のバリトン・最高のソプラノ・最高のメッツォソプラノを揃えればいいだけだから・・・ ”
音が低音から中音域、高音と上がっていく時、声の質は徐々に変わっていきます。ノドの状態も変わります。
音が半音上がるごとの ごくわずかな変化を、訓練で均等にしておかないと、低音（胸声域）から中音（胸声と頭声のミックス）、中音から高音（頭声域）に移る境の音（パッサッジョ・チェンジ）で、響きの質が変わったり、固くなったり、鳴りにくくなったり・・・流れを壊してしまう大きな問題が生じます。
特に男声は、中音域から高音に移るところのパッサッジョは、はっきりしていて、重要な音です。
高音域では、咽喉（ノドボトケのところ）が前側に下がって、声帯が引っ張られて傾斜します。
この、声帯の角度の変わる音で、急激に音質が変わらないように、少し前の音から、母音を閉じ気味にしたり、暗めにしたり、奥にもっていったり、音量を落としたり・・・の工夫と訓練が必要です。
必要な全ての筋肉が、関連して自然に動かないと、軽い柔らかい響きのパッサッジョ・高音になりません。
女声は、自然に変わりますから、問題ありません。
胸声と中音域（ミックス）のパッサッジョで、はっきり音が変わってしまう人は、胸声域を低く落とし過ぎています。
上のパッサッジョにおいて、もっと低い音から頭声のみにしてしまうと、音は弱く、響きの空っぽな、人工的に作られた声になってしまいます。
響きを、頭の方（鼻に・目の方に・高く・マスケラに・前に・・・）と教える先生が多いですが、中音域でこうしてしまうと、深い厚みのある声になりません。
パッサッジョをもっと高い音にとって、胸声とのミックスで高い音までもっていってしまうのも危険です。
女性の中音域は胸声と頭声のミックスで、音が下がるほど胸声の割合が、音が高くなるに従って、徐々に頭声の割合が増します。
正しいバランスをみつけて下さい。
音が半音上がるごとの ごくわずかな変化を、訓練で均等にしておかないと、低音（胸声域）から中音（胸声と頭声のミックス）、中音から高音（頭声域）に移る境の音（パッサッジョ・チェンジ）で、響きの質が変わったり、固くなったり、鳴りにくくなったり・・・流れを壊してしまう大きな問題が生じます。
特に男声は、中音域から高音に移るところのパッサッジョは、はっきりしていて、重要な音です。
高音域では、咽喉（ノドボトケのところ）が前側に下がって、声帯が引っ張られて傾斜します。
この、声帯の角度の変わる音で、急激に音質が変わらないように、少し前の音から、母音を閉じ気味にしたり、暗めにしたり、奥にもっていったり、音量を落としたり・・・の工夫と訓練が必要です。
必要な全ての筋肉が、関連して自然に動かないと、軽い柔らかい響きのパッサッジョ・高音になりません。
女声は、自然に変わりますから、問題ありません。
胸声と中音域（ミックス）のパッサッジョで、はっきり音が変わってしまう人は、胸声域を低く落とし過ぎています。
上のパッサッジョにおいて、もっと低い音から頭声のみにしてしまうと、音は弱く、響きの空っぽな、人工的に作られた声になってしまいます。
響きを、頭の方（鼻に・目の方に・高く・マスケラに・前に・・・）と教える先生が多いですが、中音域でこうしてしまうと、深い厚みのある声になりません。
パッサッジョをもっと高い音にとって、胸声とのミックスで高い音までもっていってしまうのも危険です。
女性の中音域は胸声と頭声のミックスで、音が下がるほど胸声の割合が、音が高くなるに従って、徐々に頭声の割合が増します。
正しいバランスをみつけて下さい。
＜ビブラート＞
発声が正しければ、正しいビブラートが付きます。
（ごく稀に、生まれつきノンビブラートの声の人がいるようですが）
ビブラートに関しては、好みもあるようで、特にイギリスの音楽は、ノンビブラートの声が好まれるみたいです。
イタリアは、結構早くからビブラートのある声で歌われていたようです。
バイオリンなどのビブラートは、人の声を模したもので、オペラが生まれた1600年代、モンテヴェルディやヘンデル、モーツアルト・・・バロック音楽の時代には、すでに器楽の演奏にビブラートが付けられていました。・・・ということは、その時代の歌手は、ビブラートのある声で歌っていたということです。
ノンビブラートで歌われていたのは、中世からルネッサンス時代まで、1500年代より前のポリフォニーとかの時代です。
そのあとのロマン派の音楽、特にヴェルディやプッチーニなどは、ビブラートのない声では歌えません。
ビブラートに問題がある人は、ノドの開け方と支えに問題があるようです。
お腹に力を入れて固くしてしまうと、正しいビブラートにならないことがあります。
トレモロのような小さなビブラートがかかるのは、ノドが狭くて、支えに余分な力が入っている場合、大きな振幅で声が揺れるビブラートは、ノドが開き過ぎ（一定方向に力が入ってバランスを壊している開け方）で、支えが強過ぎる時みたいです。
発声が正しければ、正しいビブラートが付きます。
（ごく稀に、生まれつきノンビブラートの声の人がいるようですが）
ビブラートに関しては、好みもあるようで、特にイギリスの音楽は、ノンビブラートの声が好まれるみたいです。
イタリアは、結構早くからビブラートのある声で歌われていたようです。
バイオリンなどのビブラートは、人の声を模したもので、オペラが生まれた1600年代、モンテヴェルディやヘンデル、モーツアルト・・・バロック音楽の時代には、すでに器楽の演奏にビブラートが付けられていました。・・・ということは、その時代の歌手は、ビブラートのある声で歌っていたということです。
ノンビブラートで歌われていたのは、中世からルネッサンス時代まで、1500年代より前のポリフォニーとかの時代です。
そのあとのロマン派の音楽、特にヴェルディやプッチーニなどは、ビブラートのない声では歌えません。
ビブラートに問題がある人は、ノドの開け方と支えに問題があるようです。
お腹に力を入れて固くしてしまうと、正しいビブラートにならないことがあります。
トレモロのような小さなビブラートがかかるのは、ノドが狭くて、支えに余分な力が入っている場合、大きな振幅で声が揺れるビブラートは、ノドが開き過ぎ（一定方向に力が入ってバランスを壊している開け方）で、支えが強過ぎる時みたいです。
リコルディ社から出版されている、ユヴァッラ先生のヴォカリ−ゼの教則本＜Juvarra＞の初めのページに書いてあることを紹介します。
≪ 正しい発声テクニックをこれから学んでいこうとする人にとって大切なことは、声を出す時、いつも理性と集中力をもって、自分の身体をコントロールできる状態であること、そして、生来持っている自発的な声の出し方を禁じたり、修正しようとしないことです。
持って生まれた自然な声の出し方は、身体の筋肉を総合的に、正しく合理的に使っています。発声テクニックを学ぶことで、生来の正しい発声法を更に有意義に発展させるために（多くの場合、反対に損なわれてしまいます）、次の点に注意して下さい。
１）ヴォカリーゼの練習をする時は、活気にあふれた、楽しい気持ちで
２）自然で、心地良い・釣り合いのとれた呼吸の仕方
機械的な呼吸にならないように
無理にたくさん吸わない
歌う時、息を留めないし、息を送り過ぎない
３）声の自然な鳴りに任せる
力で無理に鳴らしたり、太くしたり、抑制したり・・・操作しない
４）まっすぐで、ゆったりした柔軟な姿勢
胸は自然に高く、肩はリラックス、頭を高く、あごは極端に上げ過ぎな いし下げ過ぎない
５）歌い始める音は、甘く・柔らかく、且つ、はっきり・きちっと入る
迷ったり、躊躇したり、考え直さないこと
６）口：唇・舌・アゴ・軟口蓋・・・の形・位置を固定したり、予め準備しない
７）やや速めのテンポ、メッゾォフォルテ（声を押さない、抑制もしない）、高くない・低くない・・・中音域、でのヴォカリーゼの練習
ブレスの取り方は、テンポの中で・あわてないで、ゆっくり・らくに ・苦しげな音をさせないように ≫
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
声楽を学んで、部分的な筋肉の使い方を教えられるから、バランスが崩れる！ 生き生きした自然なエネルギーの流れを妨げてしまう！ っていうことが多いです。
いつも明るく、そして、ゆったり落ち着いた気持ちで歌うことが、とっても大切で、
上手くいかなくても、不安になったり、慌てたりしない・・・
リラックス・リラックス・・・が基本。
難しいフレーズを歌っている時も、休めるところをみつけて、身体と心のリラックスを習慣付けましょう。
一部分を使わないこと・・・腰とか、背中とか、お腹とか、鼻腔とか、軟口蓋とか、マスケラ（顔面）とか・・・ではなく、身体の全部を柔軟に、生き生きと使います。
発音も、響きも、横隔膜の支えも、すべて柔軟に！
普通ヴォカリーゼは、音域の一番低い音から始める先生が多いようですが、これは危険。中音域から始めて、中音域をやって、中音域で終わりましょう・・・
ベルカント発声で特別に大事なのが、発音する時の口の動かし方です。
出る声の質に、大きく影響してきます。
母音をつなげます。
音がかわっても、子音が入っても、大きく音が飛んでも・・・どんなことがあっても母音をつなげます。
母音を発音するため以外の口（唇・舌・アゴ・・・）の動き、余計な緊張を除く必要があります。
母音をつなげながら発音することで、正しい、自然な口の動かし方が見えてくると思います。
口を準備してから、または、同時に、声・・・ではなく、まず声（母音を発音する）、そのあと口を動かす・・・くらいのつもりでやってみて下さい。
≪ 正しい発声テクニックをこれから学んでいこうとする人にとって大切なことは、声を出す時、いつも理性と集中力をもって、自分の身体をコントロールできる状態であること、そして、生来持っている自発的な声の出し方を禁じたり、修正しようとしないことです。
持って生まれた自然な声の出し方は、身体の筋肉を総合的に、正しく合理的に使っています。発声テクニックを学ぶことで、生来の正しい発声法を更に有意義に発展させるために（多くの場合、反対に損なわれてしまいます）、次の点に注意して下さい。
１）ヴォカリーゼの練習をする時は、活気にあふれた、楽しい気持ちで
２）自然で、心地良い・釣り合いのとれた呼吸の仕方
機械的な呼吸にならないように
無理にたくさん吸わない
歌う時、息を留めないし、息を送り過ぎない
３）声の自然な鳴りに任せる
力で無理に鳴らしたり、太くしたり、抑制したり・・・操作しない
４）まっすぐで、ゆったりした柔軟な姿勢
胸は自然に高く、肩はリラックス、頭を高く、あごは極端に上げ過ぎな いし下げ過ぎない
５）歌い始める音は、甘く・柔らかく、且つ、はっきり・きちっと入る
迷ったり、躊躇したり、考え直さないこと
６）口：唇・舌・アゴ・軟口蓋・・・の形・位置を固定したり、予め準備しない
７）やや速めのテンポ、メッゾォフォルテ（声を押さない、抑制もしない）、高くない・低くない・・・中音域、でのヴォカリーゼの練習
ブレスの取り方は、テンポの中で・あわてないで、ゆっくり・らくに ・苦しげな音をさせないように ≫
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
声楽を学んで、部分的な筋肉の使い方を教えられるから、バランスが崩れる！ 生き生きした自然なエネルギーの流れを妨げてしまう！ っていうことが多いです。
いつも明るく、そして、ゆったり落ち着いた気持ちで歌うことが、とっても大切で、
上手くいかなくても、不安になったり、慌てたりしない・・・
リラックス・リラックス・・・が基本。
難しいフレーズを歌っている時も、休めるところをみつけて、身体と心のリラックスを習慣付けましょう。
一部分を使わないこと・・・腰とか、背中とか、お腹とか、鼻腔とか、軟口蓋とか、マスケラ（顔面）とか・・・ではなく、身体の全部を柔軟に、生き生きと使います。
発音も、響きも、横隔膜の支えも、すべて柔軟に！
普通ヴォカリーゼは、音域の一番低い音から始める先生が多いようですが、これは危険。中音域から始めて、中音域をやって、中音域で終わりましょう・・・
ベルカント発声で特別に大事なのが、発音する時の口の動かし方です。
出る声の質に、大きく影響してきます。
母音をつなげます。
音がかわっても、子音が入っても、大きく音が飛んでも・・・どんなことがあっても母音をつなげます。
母音を発音するため以外の口（唇・舌・アゴ・・・）の動き、余計な緊張を除く必要があります。
母音をつなげながら発音することで、正しい、自然な口の動かし方が見えてくると思います。
口を準備してから、または、同時に、声・・・ではなく、まず声（母音を発音する）、そのあと口を動かす・・・くらいのつもりでやってみて下さい。
声楽を学ぶ って、泳げるようになること、自転車に乗れるようになること、などと同じで、自分の体の感覚をとおして体得するものです。
世界中の発声の本を全部読んで理屈はしっかり分かっても、出ないものは出ない・・・
実際にやってみて、水に浮かぶ感覚・自転車で走る感覚が “ああ、こういうものか” って分かれば、誰にでもできることです。
そして、泳げない人・自転車に乗れない人と同じように、思ったように声が出ない人・高音が出ない人は、余計な力を入れて、本来簡単に出来るはずのことを自分で妨げています。
習い始めは、ほとんどの人が、声を出そうとすると、ノドに力が入ってしまいます。
声楽を教える先生は、この余分な力を抜くこと、力を入れないで声を出すところから始めなければいけないのに、私たちが教えられることは、 響きをどこにもっていくか・どこに響かせるか、だとか、お腹や背中に力を入れて支えるように、とかの 響きの操作と力を入れること・・・
これで、まず初心者が作らなければならない、口の奥の空間のバランスが崩れます。
（正しい声は、自然に高く・前に・マスケラの位置で、響いてます。 自分の意思で高く・前に持っていこうとしても うまくいきません ）
この空間が正しくなければ、ノドやその周辺（舌や顎・首・・・）に余分な力が入って、美しい柔軟な声が出ないし、音域も伸びないし、耳障りなビブラートがついたり、反対にビブラートがつかなかったり・・・
もう一度原点に戻って、声楽を学んだことによって身に付けてしまった不自然な体の使い方と、余計な力をとるところから始めてみたらどうでしょう？
世界中の発声の本を全部読んで理屈はしっかり分かっても、出ないものは出ない・・・
実際にやってみて、水に浮かぶ感覚・自転車で走る感覚が “ああ、こういうものか” って分かれば、誰にでもできることです。
そして、泳げない人・自転車に乗れない人と同じように、思ったように声が出ない人・高音が出ない人は、余計な力を入れて、本来簡単に出来るはずのことを自分で妨げています。
習い始めは、ほとんどの人が、声を出そうとすると、ノドに力が入ってしまいます。
声楽を教える先生は、この余分な力を抜くこと、力を入れないで声を出すところから始めなければいけないのに、私たちが教えられることは、 響きをどこにもっていくか・どこに響かせるか、だとか、お腹や背中に力を入れて支えるように、とかの 響きの操作と力を入れること・・・
これで、まず初心者が作らなければならない、口の奥の空間のバランスが崩れます。
（正しい声は、自然に高く・前に・マスケラの位置で、響いてます。 自分の意思で高く・前に持っていこうとしても うまくいきません ）
この空間が正しくなければ、ノドやその周辺（舌や顎・首・・・）に余分な力が入って、美しい柔軟な声が出ないし、音域も伸びないし、耳障りなビブラートがついたり、反対にビブラートがつかなかったり・・・
もう一度原点に戻って、声楽を学んだことによって身に付けてしまった不自然な体の使い方と、余計な力をとるところから始めてみたらどうでしょう？
レガートとは、母音を揃えてつなげることです。
つなげ方について Juvarra 先生は、” ハンダづけのようにではなく、チェーンをつないだように・・・” とおっしゃいます。
母音がつながらなければ、レガートができません。
レガートができないと、旋律が聞こえないし、言葉がシラブルにしか聞こえません。
な・の・は・あ・な・ば・た・け・え・に
が “ 菜の花畑に ” に聞こえるかどうかは、発声テクニックの問題です。
いくら本人が感情を込めて歌っている積りでも、何も伝わりません。
母音が変わる時、1本の線上を外さないように注意します。
いつも唇の位置で、息と母音が混ざるように。
出しにくい、どこかに力が入る、不自然な感覚があったら、そこは何かが間違っていますから（たとえ音が正しそうに聞こえても）止まって、考え直すべきです。
イタリア語の二重母音は、後の母音にアクセントがきます。
例えば；
miele ミエーレ （蜂蜜）・・・ ＜i＞ よりも ＜e＞の方が少しだけ（1秒の7分の1、だそうです）長くなります。
＜i＞ から＜e＞へ、境目がなく、流れ込む感じです。
日本語の イエ（家）と比べてみてください。
2つの母音が、プチプチ切れて、繋がりません。
アオ（青）
uomo ウオーモ
soave ソアーヴェ
イタリア語は音楽のように流れますね。
これが レガート の感覚です。
もとの動詞は legare
縛る・結わえる・結ぶ・つなぐ・脈略をつける・くくる・合金にする・綴じる・つなぎをいれる・とろみをつける・・・
つなげ方について Juvarra 先生は、” ハンダづけのようにではなく、チェーンをつないだように・・・” とおっしゃいます。
母音がつながらなければ、レガートができません。
レガートができないと、旋律が聞こえないし、言葉がシラブルにしか聞こえません。
な・の・は・あ・な・ば・た・け・え・に
が “ 菜の花畑に ” に聞こえるかどうかは、発声テクニックの問題です。
いくら本人が感情を込めて歌っている積りでも、何も伝わりません。
母音が変わる時、1本の線上を外さないように注意します。
いつも唇の位置で、息と母音が混ざるように。
出しにくい、どこかに力が入る、不自然な感覚があったら、そこは何かが間違っていますから（たとえ音が正しそうに聞こえても）止まって、考え直すべきです。
イタリア語の二重母音は、後の母音にアクセントがきます。
例えば；
miele ミエーレ （蜂蜜）・・・ ＜i＞ よりも ＜e＞の方が少しだけ（1秒の7分の1、だそうです）長くなります。
＜i＞ から＜e＞へ、境目がなく、流れ込む感じです。
日本語の イエ（家）と比べてみてください。
2つの母音が、プチプチ切れて、繋がりません。
アオ（青）
uomo ウオーモ
soave ソアーヴェ
イタリア語は音楽のように流れますね。
これが レガート の感覚です。
もとの動詞は legare
縛る・結わえる・結ぶ・つなぐ・脈略をつける・くくる・合金にする・綴じる・つなぎをいれる・とろみをつける・・・
劇場に朗々と響きわたる豊かな声は、オペラの醍醐味ですね。
世界的に有名な大歌手たちって、どれだけ大きな声なのかと思いますが、そばで聞くと意外に小さな声で びっくりすることがよくあります。（パヴァロッティ しかり・・・）
声の大きさって何でしょう？
大きさ・強さ・音圧・・・単位として デシベル・ホーン・パスカル・・・
物理学的に・音響工学的には 音量を表す方法が色々あるでしょうが、実際に耳で聞いているのは脳で処理された感覚なので、数値では表せない曖昧なものです。
人間の耳は、3,000ヘルツちょっと辺りが一番よく聞こえる（大きな音に聞こえる）そうです。
非常ベルやスポーツの審判のホイッスルなどには、この周波数辺りが使われています。
赤ちゃんの泣き声もそうです。生きるためですから・・・（よくできていますね）
ところで、倍音ってご存知でしょうか？
私たちの聞いているほとんどの音は、基の音に対して2倍・3倍・4倍 〜 の周波数の音（12平均律とは微妙にずれてきます）が一緒に耳に届きます。 この倍音の付き方の違いが、音色になります。
同じ音程でも、ピアノとギターの音は違うし、貴方の声と私の声、マリアカラスの声が違うのは、倍音の付き方が違うからです。
超一流の歌手の声は、周波数が 3,000 5,000 8,000 ヘルツあたりにしっかり倍音がついているそうです。 これは、出している音程や声種、性別に関係なく共通です。
（倍音は多ければいいというものではなく、異様にたくさん付くと、シンバルのように音程が分からなくなります）
3,000へツルあたりの倍音を持つ声は、大きな声に聞こえますし、いくら力任せに頑張って、大きな声を出しているつもりでも、ここの倍音がなければ声はとどきません。近くで聞くと うるさい、ちょっと離れると聞こえない、という不快で効率の悪い声になってしまいます。
8,000ヘルツは、ピアノの一番高いオクターヴあたりで、セミの声や呼び鈴などにあるジリジリっていう音です。 この倍音がずっと鳴り続ける声は、最高の価値があるそうです。
我々の脳は、耳に聞こえない超高周波や超低周波を一緒に聞くと、リラックスした時のα波、さらに、深い瞑想の時に出るθ波が出ます。 超音波は脳幹とやらに作用して、血行を促し・免疫力を高め・血圧を正常にし・・・
現代私たちが浸っているCD などのデジタル音は、耳に聞こえない周波数の音域（20.000ヘルツ以上）はカットしてあります。ストレスの基ですね。
超高周波は、森の中（熱帯のジャングルが最も強いそうです）・海・川などの水の流れの音・鳥のさえずり・虫の声・鐘の音・風鈴・音域の広いオルゴール・オーケストラ・・・などから出ています。 もっと自然の音・生の演奏にたくさん触れて、耳と脳を潤す必要がありそうです。
ベルカント発声は、＜ バランスの芸術 ＞ といわれます。
それは、二つの両極のことがら ：
明るい − 暗い
重い − 軽い
凝縮 − 拡散
鋭さ ー 丸み
正面性 ー 空間の広がり
貫通性 − 柔らかさ
高さ − 深さ
面の広がり − 光線のような輝き
ヴィブラート − ノン ヴィブラート など
その両面が作用しあい、相乗効果によって、どちらにも傾かない、融合と調和の完璧な均衡を作り出します。
その結果、最小限の力が最大限の効果につながる効率の良さを生み出します。
ベルカント発声の華麗なテクニックの特徴をあげてみます。
・クレシェンド ・ ディミヌエンド
・一つの音を長く伸ばす
・色々なアジリタ（コロラトゥーラ）
・レガート
・息に乗せてしゃべる ・ 言葉を強調する
・音色のそろった広い音域 （ パッサッジョを含む ）
・自由自在な音色のピアニッシモ
・滑らかで均等な声
これらは、人工的に操作されない ・ 自然に逆らわない ・ 無理のない発声 からのみ生まれます。
イタリアで生まれ育った 声の美の集大成は、自然とその掟に逆らわず、自然との接点を失わない シンプルで人間味にあふれるものです。
それは、二つの両極のことがら ：
明るい − 暗い
重い − 軽い
凝縮 − 拡散
鋭さ ー 丸み
正面性 ー 空間の広がり
貫通性 − 柔らかさ
高さ − 深さ
面の広がり − 光線のような輝き
ヴィブラート − ノン ヴィブラート など
その両面が作用しあい、相乗効果によって、どちらにも傾かない、融合と調和の完璧な均衡を作り出します。
その結果、最小限の力が最大限の効果につながる効率の良さを生み出します。
ベルカント発声の華麗なテクニックの特徴をあげてみます。
・クレシェンド ・ ディミヌエンド
・一つの音を長く伸ばす
・色々なアジリタ（コロラトゥーラ）
・レガート
・息に乗せてしゃべる ・ 言葉を強調する
・音色のそろった広い音域 （ パッサッジョを含む ）
・自由自在な音色のピアニッシモ
・滑らかで均等な声
これらは、人工的に操作されない ・ 自然に逆らわない ・ 無理のない発声 からのみ生まれます。
イタリアで生まれ育った 声の美の集大成は、自然とその掟に逆らわず、自然との接点を失わない シンプルで人間味にあふれるものです。
世界の発声法を 大雑把に分けると ；
・ ベルカント
オペラの発祥から、1930年代くらい（ ジーリ や ティト・スキーパ の時代 ）まで続いて、現在は消えた、自然で無理のない、イタリアの伝統的な発声法
肺全体（ 腹式と胸式 の両方 ）を使った呼吸で、横隔膜は常に動いている
柔らかい音質とレガート
・ ドイツなどの北欧式
筋肉を使って、力で声を出す（ ガーッと鳴らしていく ）押した発声 spinta
現在の主流
お腹やわき腹・背中に力を入れて、横隔膜を止めて歌う
マスケラに声を当てる ・ 響きを高く集める ・ 唇をメガホン型に前に突き出す ・ 口を縦にあける ・ 頬など顔の一部に力を入れる ・ 音色を暗めにする ・ 軟口蓋をあげる ・ 笑顔を作る ・ 息を流す、または息を出さない ・ 子音を強く発音 ・ 肛門をしめる・・・ 等々、たくさんの・・・限りなく沢山の操作
ノドに負担がかかりますから、歌手生命は短め
・ affondo アッフォンドと呼ばれる、深く下から息で押し上げる デル・モナコなどの発声
もともとは、ロシアからきた発声法
これも力任せ （ デル・モナコは、おなかに力を入れ過ぎて 脱腸になっていますね ）
だいたい デル・モナコ の師 メロッキ Arturo Melocchi は、コンセルヴァトーリオで発声を教えていましたが、あまりにも次々生徒のノドを壊すので クビ になっています。
現在では、失敗とされている発声法です。
デルフォ・メニクッチ氏が、このアッフォンド発声を教えに、ちょくちょく日本に来ているようですが、響きのポジションが下がって 声が揺れてくる 危険な発声です。
大きな声を出すために、持って生まれた声の滑らかな美しさも犠牲にします。
デル・モナコは特殊な声帯を持って生まれたのであって、他の人は彼の真似をしたらダメ、とリーナ夫人も言っています。
もしかしたら、生来ポジションの高いイタリア人のテノールで、（ 極々稀に・・・ ）うまくいく人がいるかもしれませんが、一時的なもので、そのまま続ければ（ デル・モナコのように ）やはりバランスを崩すでしょう。
・ イギリスやオランダに古くからある ノンビブラート の発声
・ ベルカント
オペラの発祥から、1930年代くらい（ ジーリ や ティト・スキーパ の時代 ）まで続いて、現在は消えた、自然で無理のない、イタリアの伝統的な発声法
肺全体（ 腹式と胸式 の両方 ）を使った呼吸で、横隔膜は常に動いている
柔らかい音質とレガート
・ ドイツなどの北欧式
筋肉を使って、力で声を出す（ ガーッと鳴らしていく ）押した発声 spinta
現在の主流
お腹やわき腹・背中に力を入れて、横隔膜を止めて歌う
マスケラに声を当てる ・ 響きを高く集める ・ 唇をメガホン型に前に突き出す ・ 口を縦にあける ・ 頬など顔の一部に力を入れる ・ 音色を暗めにする ・ 軟口蓋をあげる ・ 笑顔を作る ・ 息を流す、または息を出さない ・ 子音を強く発音 ・ 肛門をしめる・・・ 等々、たくさんの・・・限りなく沢山の操作
ノドに負担がかかりますから、歌手生命は短め
・ affondo アッフォンドと呼ばれる、深く下から息で押し上げる デル・モナコなどの発声
もともとは、ロシアからきた発声法
これも力任せ （ デル・モナコは、おなかに力を入れ過ぎて 脱腸になっていますね ）
だいたい デル・モナコ の師 メロッキ Arturo Melocchi は、コンセルヴァトーリオで発声を教えていましたが、あまりにも次々生徒のノドを壊すので クビ になっています。
現在では、失敗とされている発声法です。
デルフォ・メニクッチ氏が、このアッフォンド発声を教えに、ちょくちょく日本に来ているようですが、響きのポジションが下がって 声が揺れてくる 危険な発声です。
大きな声を出すために、持って生まれた声の滑らかな美しさも犠牲にします。
デル・モナコは特殊な声帯を持って生まれたのであって、他の人は彼の真似をしたらダメ、とリーナ夫人も言っています。
もしかしたら、生来ポジションの高いイタリア人のテノールで、（ 極々稀に・・・ ）うまくいく人がいるかもしれませんが、一時的なもので、そのまま続ければ（ デル・モナコのように ）やはりバランスを崩すでしょう。
・ イギリスやオランダに古くからある ノンビブラート の発声
ベルカント発声は、持って生まれてきた声をそのままいかす発声法です。
息の上に載せて、普通におしゃべりするように歌います。付け足したり、修正したり、歪めたり・・・はありません。
ドイツなどの北欧式や affondo アッフォンド（深く・底から・・・の発声）と ミックスすることは出来ません。
北欧式やアッフォンド は、人工的に機械的に声を操作して、作り替えていきます。
お腹やわき腹、背中に力を入れる ・ マスケラに声を当てる ・ 響きを高く集める ・ 唇をメガホン型に前に突き出す ・ 口を縦にあける ・ 頬など顔の一部に力を入れる ・ 舌を固定する ・ 音色を暗めにする ・ 軟口蓋をあげる ・ 笑顔を作る ・ 息を流す、または息を出さない ・ 子音を強く発音する・・・などの人工的な操作を一つでもすれば、自然な声は損なわれて、ベルカント発声ではなくなります。
ドイツ式とベルカントの中間とか、両方のいいとこ取り・・・なんてことは あり得ません。
これらの操作するテクニックを（一つでも）教える先生で、“ ベルカントを教えます “ というのは、ニセモノ だということです。
例えば・・・
軟口蓋をあげる・・・よく使われるテクニックですね。
物理的に、口の中が広くなって共鳴の空間が大きくなりますから、音量は増えます。大きな声になります。
しかし、軟口蓋に力が入ることで、ノドは固くなります。
軟口蓋は、力を入れなければ振動していますが、固くすれば振動が止まり、自然な美しい音質は損なわれます。
ちょっと 今、軟口蓋をあげて “ いいお天気ですね ” って言ってみてください。（まあ、何でもいいんですが・・・）
言いにくいですね。
軟口蓋をあげて 〜〜〜 本当に、心から太陽の気持ち良さを思って、“ いいお天気ですね！ ” って言ってみてください。いや〜なんていいお天気なんでしょう！！！なんていう感動の伝わる声の質や表現なんて とんでもないですね。
軟口蓋をあげる、というたった一つのことで、自然な無理のないベルカント発声から遠ざかってしまいます。声の質・発音・表現・・・すべて不自然なものに替わってしまいました。
もう一つ例をあげてみます。
唇を前に突き出して、ラッパ型・メガホン型にして歌う、というテクニック。
これで、正面に声が凝縮されて、正面方向に、大きな声になります。
（ベルカントは声を集めませんから、すべての方向に聞こえます）
この唇の形で また “ いいお天気ですね ” をやってみてください。
これも言いにくくて、音楽的なものから、ほど遠いですね。
自然な顔で歌えば、顔の皮膚がビリビリ振動しています。
美しい発音・美しい母音は、美しい声です。（ 声は母音です ）
声の質や音楽を犠牲にしてまで、ボリュームを求めるのは、今の時代にそぐわないのに、矛盾していますね。
不思議です。
最近、劇場では ピーエー（音響システム）が使われて、電気を通して拡大された声を聴かされることが多くなりました。
ナマの声が聴けなくて不快ではありますが、でも昔は大きな声の人しかオペラ歌手になれなかったのに、今は小さな声でも第一線で活躍する歌手がいます。それも、いいことかもしれません。
（ロベルト・アロニカなんて、マイクの入っていないところでは聞こえない・・・）
話がそれましたが・・・無理して、人に不快感を与える大きな声を出す時代でもないでしょう・・・ってことです。
押した声・怒鳴った声は、聴かされるのが辛いです。
響きのいい、良く通る、表現力のある声が価値があるのであって、ボリューム（デシベル・ホーン・・・）じゃないです。
息の上に載せて、普通におしゃべりするように歌います。付け足したり、修正したり、歪めたり・・・はありません。
ドイツなどの北欧式や affondo アッフォンド（深く・底から・・・の発声）と ミックスすることは出来ません。
北欧式やアッフォンド は、人工的に機械的に声を操作して、作り替えていきます。
お腹やわき腹、背中に力を入れる ・ マスケラに声を当てる ・ 響きを高く集める ・ 唇をメガホン型に前に突き出す ・ 口を縦にあける ・ 頬など顔の一部に力を入れる ・ 舌を固定する ・ 音色を暗めにする ・ 軟口蓋をあげる ・ 笑顔を作る ・ 息を流す、または息を出さない ・ 子音を強く発音する・・・などの人工的な操作を一つでもすれば、自然な声は損なわれて、ベルカント発声ではなくなります。
ドイツ式とベルカントの中間とか、両方のいいとこ取り・・・なんてことは あり得ません。
これらの操作するテクニックを（一つでも）教える先生で、“ ベルカントを教えます “ というのは、ニセモノ だということです。
例えば・・・
軟口蓋をあげる・・・よく使われるテクニックですね。
物理的に、口の中が広くなって共鳴の空間が大きくなりますから、音量は増えます。大きな声になります。
しかし、軟口蓋に力が入ることで、ノドは固くなります。
軟口蓋は、力を入れなければ振動していますが、固くすれば振動が止まり、自然な美しい音質は損なわれます。
ちょっと 今、軟口蓋をあげて “ いいお天気ですね ” って言ってみてください。（まあ、何でもいいんですが・・・）
言いにくいですね。
軟口蓋をあげて 〜〜〜 本当に、心から太陽の気持ち良さを思って、“ いいお天気ですね！ ” って言ってみてください。いや〜なんていいお天気なんでしょう！！！なんていう感動の伝わる声の質や表現なんて とんでもないですね。
軟口蓋をあげる、というたった一つのことで、自然な無理のないベルカント発声から遠ざかってしまいます。声の質・発音・表現・・・すべて不自然なものに替わってしまいました。
もう一つ例をあげてみます。
唇を前に突き出して、ラッパ型・メガホン型にして歌う、というテクニック。
これで、正面に声が凝縮されて、正面方向に、大きな声になります。
（ベルカントは声を集めませんから、すべての方向に聞こえます）
この唇の形で また “ いいお天気ですね ” をやってみてください。
これも言いにくくて、音楽的なものから、ほど遠いですね。
自然な顔で歌えば、顔の皮膚がビリビリ振動しています。
美しい発音・美しい母音は、美しい声です。（ 声は母音です ）
声の質や音楽を犠牲にしてまで、ボリュームを求めるのは、今の時代にそぐわないのに、矛盾していますね。
不思議です。
最近、劇場では ピーエー（音響システム）が使われて、電気を通して拡大された声を聴かされることが多くなりました。
ナマの声が聴けなくて不快ではありますが、でも昔は大きな声の人しかオペラ歌手になれなかったのに、今は小さな声でも第一線で活躍する歌手がいます。それも、いいことかもしれません。
（ロベルト・アロニカなんて、マイクの入っていないところでは聞こえない・・・）
話がそれましたが・・・無理して、人に不快感を与える大きな声を出す時代でもないでしょう・・・ってことです。
押した声・怒鳴った声は、聴かされるのが辛いです。
響きのいい、良く通る、表現力のある声が価値があるのであって、ボリューム（デシベル・ホーン・・・）じゃないです。
ベルカント発声の特徴
・ シンプル ・ 柔軟 ・ 滑らか ・ 無理や不自然さがないこと ・・・が大原則
これは初心者も世界のトップレベルの歌手も同じです。
・ 話すときと同じ 滑らかな、束縛のない発音
お芝居の舞台での発音ではありません。普通におしゃべする時の発音の仕方が、理想であり、お手本です。
・ 口の中で ほほ笑むような感じ
顔の表面の笑い顔ではありません。 穏やかで自然な顔の表情 （顔をしかめない）
・ ほ〜っと安心した時のような、柔らかい、ゆったりした呼吸
（機械的な呼吸でなく・・・）
・ ノドをふんわり開ける
（強く・勢いよく・・・ではなく）
・ 穏やかなエネルギー
過度に盛った戦闘態勢のエネルギーでもなく、ボケ〜っとリラックスし過ぎた状態でもない・・・
・ 叫び声、怒鳴り声 ではなく、抑揚のコントロールがきく響き
これらが全部そろったのが、ベルカント発声です。
ベルカント以外の発声テクニックの場合、このうちの半分くらいが欠けます。
・ シンプル ・ 柔軟 ・ 滑らか ・ 無理や不自然さがないこと ・・・が大原則
これは初心者も世界のトップレベルの歌手も同じです。
・ 話すときと同じ 滑らかな、束縛のない発音
お芝居の舞台での発音ではありません。普通におしゃべする時の発音の仕方が、理想であり、お手本です。
・ 口の中で ほほ笑むような感じ
顔の表面の笑い顔ではありません。 穏やかで自然な顔の表情 （顔をしかめない）
・ ほ〜っと安心した時のような、柔らかい、ゆったりした呼吸
（機械的な呼吸でなく・・・）
・ ノドをふんわり開ける
（強く・勢いよく・・・ではなく）
・ 穏やかなエネルギー
過度に盛った戦闘態勢のエネルギーでもなく、ボケ〜っとリラックスし過ぎた状態でもない・・・
・ 叫び声、怒鳴り声 ではなく、抑揚のコントロールがきく響き
これらが全部そろったのが、ベルカント発声です。
ベルカント以外の発声テクニックの場合、このうちの半分くらいが欠けます。
音域について
音域は、発声テクニックの問題 と 生まれつき （持って生まれた楽器）の二つが影響します。
人はみんな違う声を持っています。
声帯の長さ・厚み・ノドの形・口の形・・・千差万別ですね。
音質・音色だけでなく、音域も生まれつきのものが大きく影響します。
カルーゾは バスの声帯だったといわれますし、ドラマティック ソプラノのニルソンなんて声を温めるのに 夜の女王のアリア を歌っていたというから、高音がどれだけラクだったのか・・・
やはり ドラマティック ソプラノ のテオドッシューも Es を軽々出すし・・・
カップッチッリのように B まで使えるバリトンも結構います。
一方、テバルディは上が弱い（高音なんかなくても、余りあるものが大！）、フレーニ ・ リッチャレッリ なども上はきついです。
ドミンゴだって、Cは持っていないし、高音に期待はできないですね。
彼らは、発声の問題ではなくて、生まれつき高音がラクなノド o 生まれつき高音が出ないノド・・・
一般には、細い軽い声は 高音がラク（声帯も短いし・・・）、低声系は高音が難しい・・・なのですが、個人差が大きくて、理屈通りにはいきません。
声楽を勉強している人は （特に日本人は・・・）、高音が出る人が上手だと思いがちだし、勉強・努力で何とかなると思っている人が多いですが、現実は そうでもないですね。
生まれつきの持ちものに大きく左右されます。
でも、発声の問題で 自分で音域を狭めている人は、問題を解決すればいいだけです。
息の使い方を見直してください。
呼吸と支えです。
これがうまくいかないから、ノドの周辺や身体のどこかに力が入って高音が出ません。
固い、強すぎるお腹の支えは、ノドを固くしてしまいます。
口は初めから開けておかない
いきなりフォルテで出さない ・ 柔らかく ドルチェ に
声を前に押さない
高音の前の音の出し方が悪い場合も多いです。
３回トライして うまくいかなかったら、それ以上やっても意味がないですから、続きは明日にしましょう。
音域は、発声テクニックの問題 と 生まれつき （持って生まれた楽器）の二つが影響します。
人はみんな違う声を持っています。
声帯の長さ・厚み・ノドの形・口の形・・・千差万別ですね。
音質・音色だけでなく、音域も生まれつきのものが大きく影響します。
カルーゾは バスの声帯だったといわれますし、ドラマティック ソプラノのニルソンなんて声を温めるのに 夜の女王のアリア を歌っていたというから、高音がどれだけラクだったのか・・・
やはり ドラマティック ソプラノ のテオドッシューも Es を軽々出すし・・・
カップッチッリのように B まで使えるバリトンも結構います。
一方、テバルディは上が弱い（高音なんかなくても、余りあるものが大！）、フレーニ ・ リッチャレッリ なども上はきついです。
ドミンゴだって、Cは持っていないし、高音に期待はできないですね。
彼らは、発声の問題ではなくて、生まれつき高音がラクなノド o 生まれつき高音が出ないノド・・・
一般には、細い軽い声は 高音がラク（声帯も短いし・・・）、低声系は高音が難しい・・・なのですが、個人差が大きくて、理屈通りにはいきません。
声楽を勉強している人は （特に日本人は・・・）、高音が出る人が上手だと思いがちだし、勉強・努力で何とかなると思っている人が多いですが、現実は そうでもないですね。
生まれつきの持ちものに大きく左右されます。
でも、発声の問題で 自分で音域を狭めている人は、問題を解決すればいいだけです。
息の使い方を見直してください。
呼吸と支えです。
これがうまくいかないから、ノドの周辺や身体のどこかに力が入って高音が出ません。
固い、強すぎるお腹の支えは、ノドを固くしてしまいます。
口は初めから開けておかない
いきなりフォルテで出さない ・ 柔らかく ドルチェ に
声を前に押さない
高音の前の音の出し方が悪い場合も多いです。
３回トライして うまくいかなかったら、それ以上やっても意味がないですから、続きは明日にしましょう。
曲の選び方
上達を目的とした 勉強のための曲と、コンサートやコンクールで歌う曲は、分けて考えた方がいいです。
人前で歌う曲は、華やかで映える曲、自分の良さが最大限に出る曲、聴く人の好みに合わせた曲（ヴェリズモ好きの審査員の前でモーツァルトを歌っても いい点もらえないかもしれない・・・）、有名な曲が好きな人もいるでしょうし・・・（私は みんなの歌う曲は避けたい方ですが・・・）、そこそこ 声に合っていれば、なんでもいいでしょう。
問題は、上手になるための曲の方です。
しっかり正しい曲選びをしないと、遠回りばかり・・・いつまでも上達しません。
難易度の高い曲を無理して歌っても、悪い癖がつくばかりで役に立ちません。
すぐオペラのアリアを歌いたがる人が多いですが、少し我慢して基礎的な発声テクニックをしっかりつけた方が、ノドの負担もないし、何でもラクに歌えるようになります。
テクニックの上達に大切なのは、初心者も上級者も ヴォカリーゼ vocalizzi です。
ノドを温めるだけではなく、すべての基礎がヴォカリーゼで作られます。
そして、初心者は特に 古典歌曲を沢山勉強しましょう。
コンコーネは、あまり役に立たないので必要ないと Antonio Juvarra 先生はおっしゃいます。日本では、まず どこでもコンコーネ ですね。イタリアでは、コンコーネを使う先生は少ないです。特に一つの母音で歌うのは止めましょう。まだ Vaccai （ Vaccaj ）の方がいいでしょう、とのことです。言葉が付いていますから・・・
古典歌曲でしっかり 声と言葉 をどう溶け込ませるか、フレーズと息の関係、音楽と支えの関係等を学びます。
一番大切な中音域です。
膨大な数ある古典歌曲の中で、特にやさしい、歌いやすい曲を選んでください。
やさしい曲とは・・・ テンポが速過ぎず ・ 遅過ぎず ・ 音の跳躍が大きくないもの （ Sebben, crudele …とか ）
・ 1600年代より 1700年代・・・と古典でも だんだん現代に近くなるほど歌いやすくなります。
時代が進むにつれて、作曲家も 声のことが分かってくるんですね。
とにかく沢山、10〜２0曲くらいは勉強しましょう。
音楽の流れ、レガートができれば、あとは アリアも（選曲が正しければ！）難しくありません。
上達を目的とした 勉強のための曲と、コンサートやコンクールで歌う曲は、分けて考えた方がいいです。
人前で歌う曲は、華やかで映える曲、自分の良さが最大限に出る曲、聴く人の好みに合わせた曲（ヴェリズモ好きの審査員の前でモーツァルトを歌っても いい点もらえないかもしれない・・・）、有名な曲が好きな人もいるでしょうし・・・（私は みんなの歌う曲は避けたい方ですが・・・）、そこそこ 声に合っていれば、なんでもいいでしょう。
問題は、上手になるための曲の方です。
しっかり正しい曲選びをしないと、遠回りばかり・・・いつまでも上達しません。
難易度の高い曲を無理して歌っても、悪い癖がつくばかりで役に立ちません。
すぐオペラのアリアを歌いたがる人が多いですが、少し我慢して基礎的な発声テクニックをしっかりつけた方が、ノドの負担もないし、何でもラクに歌えるようになります。
テクニックの上達に大切なのは、初心者も上級者も ヴォカリーゼ vocalizzi です。
ノドを温めるだけではなく、すべての基礎がヴォカリーゼで作られます。
そして、初心者は特に 古典歌曲を沢山勉強しましょう。
コンコーネは、あまり役に立たないので必要ないと Antonio Juvarra 先生はおっしゃいます。日本では、まず どこでもコンコーネ ですね。イタリアでは、コンコーネを使う先生は少ないです。特に一つの母音で歌うのは止めましょう。まだ Vaccai （ Vaccaj ）の方がいいでしょう、とのことです。言葉が付いていますから・・・
古典歌曲でしっかり 声と言葉 をどう溶け込ませるか、フレーズと息の関係、音楽と支えの関係等を学びます。
一番大切な中音域です。
膨大な数ある古典歌曲の中で、特にやさしい、歌いやすい曲を選んでください。
やさしい曲とは・・・ テンポが速過ぎず ・ 遅過ぎず ・ 音の跳躍が大きくないもの （ Sebben, crudele …とか ）
・ 1600年代より 1700年代・・・と古典でも だんだん現代に近くなるほど歌いやすくなります。
時代が進むにつれて、作曲家も 声のことが分かってくるんですね。
とにかく沢山、10〜２0曲くらいは勉強しましょう。
音楽の流れ、レガートができれば、あとは アリアも（選曲が正しければ！）難しくありません。
声の潜在的能力
私たちは音を聞けば、（普通・・・）瞬時にその高さの声を出す能力を持っています。
脳が正しく感知してくれるので、ただその音の高さをイメージするだけです。
脳みその能力は絶大です。もう奇跡です。
声帯を１秒間に何回震動させればいいかと考える人は いませんね。
隣に座っている田中さんに話しかける ” 田中さん！” と
２m離れた田中さんに呼びかける ” 田中さん！”
10m向こうの田中さんを呼ぶ ” 田中さん！”
は、違います。
声の大きさが違うだけでなく、息の使い方・支え・口の開け方・ノドの使い方・・・
意識せずに自然に、その場にふさわしいように脳が調整してくれます。
せっかく正しい能力を持って生まれきたのに、歌を勉強することで潰していませんか？
共鳴にふさわしい空間を作ること、正しい息の支え・・・
本能的に、もっと原始的に、自然に持って生まれた感覚を、
どこか特定の筋肉を意識的に機械的に使うことで、別のものに置き換えていませんか？
置き換えることで、持って生まれた声の美しさを踏み潰して、
別の新たな
” これが正しい立派な声なんですよ ” と声楽の先生が押しつけてくる 人工的で魅力のない声に導かれていきますね。
一旦 白紙に戻して、自分の体、ノド、口、舌・・・どうなっているか、本当はどうしたがっているか、要求に耳をすませてみると、音色が変わってきます。
ノドも喜びますよ。
私たちは音を聞けば、（普通・・・）瞬時にその高さの声を出す能力を持っています。
脳が正しく感知してくれるので、ただその音の高さをイメージするだけです。
脳みその能力は絶大です。もう奇跡です。
声帯を１秒間に何回震動させればいいかと考える人は いませんね。
隣に座っている田中さんに話しかける ” 田中さん！” と
２m離れた田中さんに呼びかける ” 田中さん！”
10m向こうの田中さんを呼ぶ ” 田中さん！”
は、違います。
声の大きさが違うだけでなく、息の使い方・支え・口の開け方・ノドの使い方・・・
意識せずに自然に、その場にふさわしいように脳が調整してくれます。
せっかく正しい能力を持って生まれきたのに、歌を勉強することで潰していませんか？
共鳴にふさわしい空間を作ること、正しい息の支え・・・
本能的に、もっと原始的に、自然に持って生まれた感覚を、
どこか特定の筋肉を意識的に機械的に使うことで、別のものに置き換えていませんか？
置き換えることで、持って生まれた声の美しさを踏み潰して、
別の新たな
” これが正しい立派な声なんですよ ” と声楽の先生が押しつけてくる 人工的で魅力のない声に導かれていきますね。
一旦 白紙に戻して、自分の体、ノド、口、舌・・・どうなっているか、本当はどうしたがっているか、要求に耳をすませてみると、音色が変わってきます。
ノドも喜びますよ。
フランクに歌う、ということ 3 apr. 2016
ベルカントの声楽教師 ピエール・フランチェスコ・トージ Pier Francesco Tosi （ 1653~1732 ) は 著書の中で、
” 生徒がフランクに歌えるようになるまで、・・・どんな苦労や困難にも 忍耐強くたち向かい・・・” と教師の心構え、態度について書いています。
フランクに歌う cantare franco とは どういうことでしょう？
イタリア語の franco の意味は、
率直な、まっすぐで、のびのびした、ぎごちなさがなく、明瞭な、明るい、開放的な、はっきりした、自然な、自由な、澄んだ、シンプルな、外向的な、直接の、人工的でない、純潔な、一貫した、正当な、真実の、心のこもった、誠実な、自発的な・・・
franco でないのは、
曖昧、不明瞭、ごまかし、気取った、くすんだ、暗い、曇った、誇張した、もったいぶった、強制された、無理をした、わざとらしい、ごまかし、湾曲した、偽りの、技巧的な、怪しげな、正確でない、危ない、質の悪い、醜悪な、ニセの、濁った、陰気な、混乱した、不自然な・・・
フランクでない声は、聞いている人に不快感を与えますね。
声は、技巧的に頭で作るものではありません。
正しい発声は、軽快・簡潔・自発的で自然です。
聞いていて気持ちのいい声です。
ベルカントの声楽教師 ピエール・フランチェスコ・トージ Pier Francesco Tosi （ 1653~1732 ) は 著書の中で、
” 生徒がフランクに歌えるようになるまで、・・・どんな苦労や困難にも 忍耐強くたち向かい・・・” と教師の心構え、態度について書いています。
フランクに歌う cantare franco とは どういうことでしょう？
イタリア語の franco の意味は、
率直な、まっすぐで、のびのびした、ぎごちなさがなく、明瞭な、明るい、開放的な、はっきりした、自然な、自由な、澄んだ、シンプルな、外向的な、直接の、人工的でない、純潔な、一貫した、正当な、真実の、心のこもった、誠実な、自発的な・・・
franco でないのは、
曖昧、不明瞭、ごまかし、気取った、くすんだ、暗い、曇った、誇張した、もったいぶった、強制された、無理をした、わざとらしい、ごまかし、湾曲した、偽りの、技巧的な、怪しげな、正確でない、危ない、質の悪い、醜悪な、ニセの、濁った、陰気な、混乱した、不自然な・・・
フランクでない声は、聞いている人に不快感を与えますね。
声は、技巧的に頭で作るものではありません。
正しい発声は、軽快・簡潔・自発的で自然です。
聞いていて気持ちのいい声です。
「 話す 」ように歌う
普段のおしゃべりの延長線上にあるのが、ベルカント発声です。
普通に話すように歌います。
・・・なのですが、実はこれが難しい。
単純に 話すように歌えるものなら、おしゃべりのできる人は みんなオペラ歌手になれるはずですね。
だいたい３歳くらいで母音・子音の発音ができるようになりますから、誰でも歌えるはず・・・
1700年代の声楽教師、ピエール・フランチェスコ・トージ Pier Francesco Tosi は、ソルフェージュと、母音でしっかり支えて歌うことができていない曲に 言葉をつけて歌うことは危険だと言っています。
新しい曲を勉強する時は、まずソルフェージュ、そして正しい支え（ appoggio ）で歌えるようになるまでは、言葉をつけず、母音で歌う練習をすることが大切です。
初めから言葉をつけて歌おうとするのは、（特に、正しい発声が まだ習慣になっていない初心者は）避けるべきです。ノドに負担がかかります。
私たちが話しをする時、子音の発音・母音の発音・・・何も考えずに、完璧にできていますが、同じように歌うためには訓練が必要です。特別なことを目指すわけではなく、話す時と同じように・・・です。ですから、お手本は 自分の中にあります。
子音・・・普段話す時のままです。
イタリア語の場合、日本語にない子音や日本人に苦手な子音は（ r, l, f, v, sci, gli・・・）勉強する必要がありますが、それ以外は同じです。
m, n, p, b, s・・・ほとんどの子音は、日本語もイタリア語も同じです。
話す時以上に長くも強くも弱くもしない・・・普通に発音すれば OK 。
問題は、母音の方です。
５つの母音の（イタリア語は、E, O の閉口母音・開口母音がありますから、厳密には７つですが、今は考えなくていいです。５つ、ということにしておきます）それぞれが、どんな音程でも、どんな音形でも、完璧にキレイに発音されなければなりません。
混じってしまって、A だか E だか、O だか U だか分からない・・・みたいなことになると、何を言っているか歌詞が聞き取れなくなります。
歌詞が聞き取れないのは、母音がすっきり純粋でない場合が多いです。
A が A に、E が E に・・・歪まず、純粋にくっきり聞こえて、さらにそれが、よどみなく滑らかに変わっていくことが、歌の基礎です。
母音によって 音色や音質が変わってしまうと音楽になりません。
声とは母音のことです。
美しい声とは、美しい母音のことです。
母音を磨きましょう。
話すように歌えばいい・・・と、まず歌詞を読んで、そのまま歌に移行させようとする先生がいますが、無理だし、危険なことです。まず、正しい母音を作ること・・・そのためには、正しい深い呼吸と、口の中の広くて柔軟な空間を作る訓練が必要です。
でも、まあ・・・誰でも（多少は） 苦手な母音、言いにくい母音はあるものです。
勉強しましょう。
普段のおしゃべりの延長線上にあるのが、ベルカント発声です。
普通に話すように歌います。
・・・なのですが、実はこれが難しい。
単純に 話すように歌えるものなら、おしゃべりのできる人は みんなオペラ歌手になれるはずですね。
だいたい３歳くらいで母音・子音の発音ができるようになりますから、誰でも歌えるはず・・・
1700年代の声楽教師、ピエール・フランチェスコ・トージ Pier Francesco Tosi は、ソルフェージュと、母音でしっかり支えて歌うことができていない曲に 言葉をつけて歌うことは危険だと言っています。
新しい曲を勉強する時は、まずソルフェージュ、そして正しい支え（ appoggio ）で歌えるようになるまでは、言葉をつけず、母音で歌う練習をすることが大切です。
初めから言葉をつけて歌おうとするのは、（特に、正しい発声が まだ習慣になっていない初心者は）避けるべきです。ノドに負担がかかります。
私たちが話しをする時、子音の発音・母音の発音・・・何も考えずに、完璧にできていますが、同じように歌うためには訓練が必要です。特別なことを目指すわけではなく、話す時と同じように・・・です。ですから、お手本は 自分の中にあります。
子音・・・普段話す時のままです。
イタリア語の場合、日本語にない子音や日本人に苦手な子音は（ r, l, f, v, sci, gli・・・）勉強する必要がありますが、それ以外は同じです。
m, n, p, b, s・・・ほとんどの子音は、日本語もイタリア語も同じです。
話す時以上に長くも強くも弱くもしない・・・普通に発音すれば OK 。
問題は、母音の方です。
５つの母音の（イタリア語は、E, O の閉口母音・開口母音がありますから、厳密には７つですが、今は考えなくていいです。５つ、ということにしておきます）それぞれが、どんな音程でも、どんな音形でも、完璧にキレイに発音されなければなりません。
混じってしまって、A だか E だか、O だか U だか分からない・・・みたいなことになると、何を言っているか歌詞が聞き取れなくなります。
歌詞が聞き取れないのは、母音がすっきり純粋でない場合が多いです。
A が A に、E が E に・・・歪まず、純粋にくっきり聞こえて、さらにそれが、よどみなく滑らかに変わっていくことが、歌の基礎です。
母音によって 音色や音質が変わってしまうと音楽になりません。
声とは母音のことです。
美しい声とは、美しい母音のことです。
母音を磨きましょう。
話すように歌えばいい・・・と、まず歌詞を読んで、そのまま歌に移行させようとする先生がいますが、無理だし、危険なことです。まず、正しい母音を作ること・・・そのためには、正しい深い呼吸と、口の中の広くて柔軟な空間を作る訓練が必要です。
でも、まあ・・・誰でも（多少は） 苦手な母音、言いにくい母音はあるものです。
勉強しましょう。
＊母音で歌う練習＊
前回、＜新しい曲を勉強する時は、まずソルフェージュ、そして正しい支え（ appoggio ）で歌えるようになるまでは、言葉をつけず、母音で歌う練習をすることが大切です ＞
と書きました。
この＜母音で歌う練習＞とは ：
皆さんが、例えば コンコーネ を歌う時、たぶん ＜A＞とか＜O＞とか、一つの母音で練習する人が多いと思います・・・が、これ、結構ノドにきます。
それに実際歌の中で 一つの母音が続くことは極々まれ です。
だから、あまり役にも立ちません。
（だいたいコンコーネなんて、あまり勉強の役に立たないとJuvarra 先生はおっしゃいますが・・・）
母音は音ごとに替えて勉強してみてください。
例えば・・・ caro mio ben だったら
ca – ro – mio – ben のフレーズを
I - E - I - E とか
U - I - U - I とか・・・
2つの母音を音ごとに交互に替えながら、歌います。
色々な母音で試してください。
得意な母音から始めた方がいいです。
このやり方で何週間かしっかり練習しておくと、言葉をつけた時に、子音に邪魔されず、同じポジションで簡単に歌えます。
歌詞は、まず音程をつけずに読んでみましょう。
私は、演劇学校の先生をしている友人に、時々歌詞の朗読を習っています。
特に、歌曲を歌う時にとても役に立ちます。
こんな感じです。
Caro mio ben ： https://youtu.be/Q2hMGmjOHhY
Mi chiamano Mimi' ： https://youtu.be/JJtwh7tx6KE
P Cimara Nostalgia ： https://youtu.be/3a1dmugizqY
F P Tosti Ideale 理想： https://youtu.be/LdkTdm743sg
O del mio amato ben / Ma rendi pur content ： https://youtu.be/kjccSDNxcPI
発声のテクニックは
呼吸 − 支え − 息の使い方 − ノドの開き （これらは一つの関連です）
と
言葉の言いかた − 口（前の方）の使い方 − 声の輝き − 声の焦点 （これらが一つの関連）
の 融合です。
この二つが正しくバランスよくできている時、理想的な正しい、美しい声になります。
丸くて、柔らかくて、輝きのある声です。
前回、＜新しい曲を勉強する時は、まずソルフェージュ、そして正しい支え（ appoggio ）で歌えるようになるまでは、言葉をつけず、母音で歌う練習をすることが大切です ＞
と書きました。
この＜母音で歌う練習＞とは ：
皆さんが、例えば コンコーネ を歌う時、たぶん ＜A＞とか＜O＞とか、一つの母音で練習する人が多いと思います・・・が、これ、結構ノドにきます。
それに実際歌の中で 一つの母音が続くことは極々まれ です。
だから、あまり役にも立ちません。
（だいたいコンコーネなんて、あまり勉強の役に立たないとJuvarra 先生はおっしゃいますが・・・）
母音は音ごとに替えて勉強してみてください。
例えば・・・ caro mio ben だったら
ca – ro – mio – ben のフレーズを
I - E - I - E とか
U - I - U - I とか・・・
2つの母音を音ごとに交互に替えながら、歌います。
色々な母音で試してください。
得意な母音から始めた方がいいです。
このやり方で何週間かしっかり練習しておくと、言葉をつけた時に、子音に邪魔されず、同じポジションで簡単に歌えます。
歌詞は、まず音程をつけずに読んでみましょう。
私は、演劇学校の先生をしている友人に、時々歌詞の朗読を習っています。
特に、歌曲を歌う時にとても役に立ちます。
こんな感じです。
Caro mio ben ： https://youtu.be/Q2hMGmjOHhY
Mi chiamano Mimi' ： https://youtu.be/JJtwh7tx6KE
P Cimara Nostalgia ： https://youtu.be/3a1dmugizqY
F P Tosti Ideale 理想： https://youtu.be/LdkTdm743sg
O del mio amato ben / Ma rendi pur content ： https://youtu.be/kjccSDNxcPI
発声のテクニックは
呼吸 − 支え − 息の使い方 − ノドの開き （これらは一つの関連です）
と
言葉の言いかた − 口（前の方）の使い方 − 声の輝き − 声の焦点 （これらが一つの関連）
の 融合です。
この二つが正しくバランスよくできている時、理想的な正しい、美しい声になります。
丸くて、柔らかくて、輝きのある声です。
世の中が機械化され、合理化され・・・人が本来持っていた五感とか感性は、弱くなったり、失われたり、歪められたリしてきていますね。
音楽の世界も聴覚を攪乱するものが溢れています。
そして、外部からの耳への暴力以外にも 自分で招いている災いがあります。
悪い発声です。
無理のない自然な発声法（ベルカント）から離れて、合理的に、合理的に・・・と声や身体を改造してしてきた今風の（北欧式）発声で、人が持って生まれた聴覚の繊細さ・鋭さ、美しい声を感じる心、が鈍くなってきていないでしょうか。
声を集めるとか、響きを前に出すとか、マスケラに響かせるなどと言って、声を押す発声法は、音程が上ずりがちです。
反対に、アッフォンド（私が７年くらい前までやっていたメニクッチ先生の教える発声法）や そのほかの、声の輝きを取って、太く膨張させたような声になる発声法は、音程が低く聞こえます。
ビブラートの問題ですね。
人間の耳は本来、正しい音程を聴いて直ちに声で再現できる能力を持っています。
悪い発声は、歌い手自身が生来持っている能力を引き出す扉を閉じてしまいます。
フランチェスコ・ランペルティという、今から150年くらい前の有名な声楽教師（アイーダを初演したsop.など大勢 大歌手を育てた）が、「生徒が、ラクに歌えないことがある時は、支えが足りていない」と言っています。
支えが十分でないと、ノドに負担がかかって危険です。（特に高音）
支え（アッポッジョ）は、永遠の課題かも・・・
外から見えないだけに、難しいです。
筋肉を使って力を入れることではありません。
平面にかかる重力みたいなものです。
椅子にド〜ンと座っている時の感じ（体の重みが椅子にかかる）、です。
ベルカントの支えは、今風のドイツ・北ヨーロッパ系の発声と完全に違います。
北ヨーロッパ式は、自然の動きを止める方に、筋肉を使って反対の動きをしますが、ベルカントは、自然に沿った優しい調和の動きです。
呼吸と関連して、柔らかく、流動的（固めない）・・・横隔膜を柔軟に使います。
この柔らかい支えが、ベルカントの軽快な声を作ります。
どのくらいの力？
ユヴァッラ先生いわく、
“最大でも、普通の椅子を床から50�兒�ち上げるくらいか、それ以下“
支えが十分でないと、ノドに負担がかかって危険です。（特に高音）
支え（アッポッジョ）は、永遠の課題かも・・・
外から見えないだけに、難しいです。
筋肉を使って力を入れることではありません。
平面にかかる重力みたいなものです。
椅子にド〜ンと座っている時の感じ（体の重みが椅子にかかる）、です。
ベルカントの支えは、今風のドイツ・北ヨーロッパ系の発声と完全に違います。
北ヨーロッパ式は、自然の動きを止める方に、筋肉を使って反対の動きをしますが、ベルカントは、自然に沿った優しい調和の動きです。
呼吸と関連して、柔らかく、流動的（固めない）・・・横隔膜を柔軟に使います。
この柔らかい支えが、ベルカントの軽快な声を作ります。
どのくらいの力？
ユヴァッラ先生いわく、
“最大でも、普通の椅子を床から50�兒�ち上げるくらいか、それ以下“
1805年 スペインに生まれ、ロンドンに没した声楽教師 マヌエル・ガルシーア は、自然なバランスで歌う伝統的なベルカントに対し、人間の声を人工的に作り変えて操作・コントロールする発声法を生み出した現代発声の創始者といえます。
軟口蓋を上げるとか、顎を下げるとか、声を前に当てるとか、
子音を強く発音するとか、 I の母音を丸くするとか、
一旦息を止めて声門を閉じてから声を出すとか ・・・
（ベルカントで禁じられていることが、限りなく続きます・・・）
彼のメトードは世界に広まり、筋肉を使った機械的な新しい操作法も次々と考え出され、ベルカント発声は崩壊。
ガルシーアの著書 「 Hinnts on Singing 」 は 2003年に日本語訳も出版されました。
邦題は
「 ベルカント唱法のヒント 」 ！！！ （ 驚愕 その1 ）
（ 驚愕 その２ ）
ガルシーア89歳の時、彼が London Music Herald に投稿した文；
「 すべての現代発声のメトードを破棄して、自然な発声法に従うべき。
私は今まで、響きを頭に導き、特殊な呼吸法と沢山の発声方法を実践したが、時がたつにつれて無意味だと分かり、全てを捨てた。
私は今ここで、見かけではない現実だけを言う。
響きを前に、後ろに、上に・・・は、有罪判決。
ビブラートは操作できるものではなく、声を軟口蓋・口蓋に当てるなど、ばかげている。
歌を理論で煩雑にしないで、自然の摂理をよく観察して、それに従いなさい。 」
無理のない自然なベルカント発声が完全に消滅した2017年現在、私たちはどこに向かっていくのでしょう・・・
＊＊＊＊＊おしらせ＊＊＊＊＊
レッスン： ９月18日（月・祭）13時〜 ミューザ川崎 練習室2
コンサート：12月24日（日）マチネ 山口市ニューメディアプラザ
12 月26日（火）夜 東京、紀尾井町サロンホール
（ 山田恵子チェルッティ 、日向由子、 ピアノ伴奏 セム・チェッリテッリ ）
ラフマニノフ ・ ロッシーニ 他
軟口蓋を上げるとか、顎を下げるとか、声を前に当てるとか、
子音を強く発音するとか、 I の母音を丸くするとか、
一旦息を止めて声門を閉じてから声を出すとか ・・・
（ベルカントで禁じられていることが、限りなく続きます・・・）
彼のメトードは世界に広まり、筋肉を使った機械的な新しい操作法も次々と考え出され、ベルカント発声は崩壊。
ガルシーアの著書 「 Hinnts on Singing 」 は 2003年に日本語訳も出版されました。
邦題は
「 ベルカント唱法のヒント 」 ！！！ （ 驚愕 その1 ）
（ 驚愕 その２ ）
ガルシーア89歳の時、彼が London Music Herald に投稿した文；
「 すべての現代発声のメトードを破棄して、自然な発声法に従うべき。
私は今まで、響きを頭に導き、特殊な呼吸法と沢山の発声方法を実践したが、時がたつにつれて無意味だと分かり、全てを捨てた。
私は今ここで、見かけではない現実だけを言う。
響きを前に、後ろに、上に・・・は、有罪判決。
ビブラートは操作できるものではなく、声を軟口蓋・口蓋に当てるなど、ばかげている。
歌を理論で煩雑にしないで、自然の摂理をよく観察して、それに従いなさい。 」
無理のない自然なベルカント発声が完全に消滅した2017年現在、私たちはどこに向かっていくのでしょう・・・
＊＊＊＊＊おしらせ＊＊＊＊＊
レッスン： ９月18日（月・祭）13時〜 ミューザ川崎 練習室2
コンサート：12月24日（日）マチネ 山口市ニューメディアプラザ
12 月26日（火）夜 東京、紀尾井町サロンホール
（ 山田恵子チェルッティ 、日向由子、 ピアノ伴奏 セム・チェッリテッリ ）
ラフマニノフ ・ ロッシーニ 他
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