聖書研究入門編・中級編・上級編コミュのエレミヤとエホヤキン、ゼデキヤ、ゲダリヤ

〜エホヤキン（598-597BC)〜

エホヤキムの後継者エホヤキンは、３ヶ月の短い統治に終わりました。
コニヤ、エコニヤとも呼ばれていました。
エルサレムを包囲していたバビロン人に降伏し、母と妻たち、子供たちと宮仕えたちと共にバビロンへ連れて行かれました。
この第二の強制送還で、一万人が捕虜としてバビロンへ連れて行かれたのでした。預言者エゼキエルもこの中に入っていました。エホヤキンは捕らえられて３７年後に、ネブカデネザルの後継者エプルメロダクによって獄から出されました。

〜ゼデキヤ（597-586BC)〜

彼は、マッタニヤと呼ばれていました。エホヤキンを連れて行ったとき、ネブカデネザルはまだ２１歳という若いゼデキヤを王としました。いわゆる傀儡政権（かいらいせいけん）でした。ゼデキヤは非常に困難な立場におかれました。ユダの話のわかる高官たちは捕虜として連れて行かれて、後に残っていたのは、扱いにくい人々だったからです。それをエレミヤは次のように記録しています。

★エレミヤ24章
1 バビロンの王ネブカデレザルがユダの王エホヤキムの子エコニヤおよびユダの君たちと工匠と鍛冶をエルサレムからバビロンに移して後、主はわたしにこの幻をお示しになった。見よ、主の宮の前に置かれているいちじくを盛った二つのかごがあった。
2 その一つのかごには、はじめて熟したような非常に良いいちじくがあり、ほかのかごには非常に悪くて食べられないほどの悪いいちじくが入れてあった。
3 主はわたしに、「エレミヤよ、何を見るか」と言われた。わたしは、「いちじくです。その良いいちじくは非常によく、悪いほうのいちじくは非常に悪くて、食べられません」と答えた。
4 主の言葉がまたわたしに臨んだ、
5 「イスラエルの神、主はこう仰せられる、この所からカルデヤびとの地に追いやったユダの捕われ人を、わたしはこの良いいちじくのように顧みて恵もう。
6 わたしは彼らに目をかけてこれを恵み、彼らをこの地に返し、彼らを建てて倒さず、植えて抜かない。
7 わたしは彼らにわたしが主であることを知る心を与えよう。彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。彼らは一心にわたしのもとに帰ってくる。
8 主はこう仰せられる、わたしはユダの王ゼデキヤとそのつかさたち、およびエルサレムの人の残ってこの地にいる者、ならびにエジプトの地に住んでいる者を、この悪くて食べられない悪いいちじくのようにしよう。
9 わたしは彼らを地のもろもろの国で、忌みきらわれるものとし、またわたしの追いやるすべての所で、はずかしめに会わせ、ことわざとなり、あざけりと、のろいに会わせる。
10 わたしはつるぎと、ききんと、疫病を彼らのうちに送って、ついに彼らをわたしが彼らとその先祖とに与えた地から絶えさせる」。

この預言はその通りに成就し、ゼデキヤは、エルサレムに住み着いた異教徒たちに翻弄され、またバビロン、カルデア人たちなど、その他内外の事件に翻弄され、目の前で子供たちが殺され、目をつぶされました。残っていたユダヤ人たちのほとんどすべては捕虜として連れて行かれましたが、侍衛長ネブザラダンは、民の貧しい無産者たちは、ブドウ畑と田地を与えました。
エレミヤはエルサレムが取られる日までエルサレムの監視の庭にとどまっていました。

〜ゲダリヤ〜
アヒカムの子で、シャパンの孫。
ネブカデネザルは、ゲダリヤをユダに残してきた民を治める総督に任命しました。
彼はその本部をエルサレムに近いミズパに置きました。その時、バビロニア人に自由を与えられたエレミヤは、新しい総督の下で暮らしました。
ゲダリヤが殺害された後、ユダヤ人の残りの民はヨハナンと共にエジプトへ逃亡しましたが、エレミヤもエジプトへ連れて行かれました。
しかし、エジプトも実は滅びるという預言がエレミヤに与えられたのでした。


10の北の王国イスラエルも、南の２部族ユダ王国も、神権国家であったにも関わらず、彼らは神を離れてしまいました。この間多くの預言者たちが、預言をし、再三再四、警告しましたが、王たちは偶像礼拝をやめませんでした。その結果国家は滅び、民は散り散りになってしまいました。
主のみ言葉は成就します。

歴史はさまざまなことを教えますが、すべては神のみ手の内にあるということを教えています。
主は各時代において、もちろん現代においても、罪人を愛され、主に帰るようにとずっと心の扉をノックし続けておられます。

そのような思いにさせられるエレミヤの時代背景の学びでした。