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六命+一揆 営業日誌コミュの《Melntese》55日目

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【Eno.1149 九】

「……おい、ウザ猫!おまえいい加減にしろよな!」
「ほえ?」

ごはんを食べているねこっぱちの間抜けな返事に、ますますイラつく。
口いっぱい極限まで頬張ってる姿は「冬眠前のリスか!」と突っ込みたくなる。

「存在がウザいんだよ!」
「なんで急にジャ◯アン?!」

だって、ねこっぱちの様子がおかしいのだ。
多分、この間の「子供をたくさん産む約束をしていた」とオレが言った後からだ。

自分を見てる時の反応が露骨におかしい。
ただボーッと見ていたり、慌てて目をそらしたり、たまに恨めしそうに睨んでいたり。
あと、寂しげだったり。

……いや、違うか。
寂しげなのはずっとだったんだ。

「おまえの存在自体に腹たつんだよ!」

ふとした時にオレを見つめる水色の目は、いつだって寂しそうだった。

一度気がついてしまったら、わかる。
ずっとずっと、そうだったって事。
もう、認めるしかない。

「つーか、見られるだけで腹たつ!」

だって、モヤモヤする。

ねこっぱちの寂しげな目は、いつだってオレを通り越して、ここには居ない別の誰かを見ているんだから。

「そんな目でオレを見るおまえが悪い!」
「ええーっ?!」

ここに居る『オレ』のことはどうでもいいのかよ?

……気が付きたくなかったのに。
でも、もう、認めるしかない。

自分の中に『自分のモノ』じゃない記憶があるってこと。

そして、それはきっと。

「絶対におまえが悪いんだからな!」

ねこっぱちが見てる『誰か』。


なぁ、オレの中に誰が居るの?

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