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六命+一揆 営業日誌コミュの《Melntese》39日目

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【Eno.1149 九】

就寝間際にふと思い出したようにねこっぱちを見る。
「そう言えば、あいつどうしたの?」
「あいつって?」

タラコ型寝袋の中で丸まってたねこっぱちがめをパチパチさせる。

「えっと、ほら、天津国。居なくない?」
「あー、九郎?そういえば、どっかこっそり抜けてったね。」

何故か半目でジトリと九を見ながらねこっぱちは続ける。

「・・・・・・確かに九郎と九って名前似てるけど・・・気にするほどじゃないよ!」
「は?全くしてないんだけど・・・。」
「だよね!運命とか関係ないもんね!本当に本当に偶然なだけだから!」
「なんで行方をちょっと気にしただけでそこまで話が発展するんだよ。」

「だってだって!イチジクがほかの人の事、気にするの珍しいでしょ〜。」
「ん?そりゃ、旅の道連れだし、一応気になるだろ。」
「本当にそれだけ?!」

あと、オレに外套くれたし、と頬をかきながら九が言うと、ねこっぱちが跳ね起きた。

「えっ、イチジクは物につられちゃうの?!」
「は?!」
「まさかそんな事で九郎のこと、好きになったりしないよね?!」
「はぁぁぁ?!」

九は鼻の頭にシワを寄せる。

「オレは!もっとがっしりした大きいやつの方が・・・・・・・って、何言わせんだよ!」
「ふぅーん・・・イチジクも外見重視の女の子だったんだね…」

またしても半目で見つめられて、何故か慌てる九。

「な、な、なんだよ!おまえだって見た目重要だろ!」
「ぼくは別にどんな姿でも構わないけど・・・・・」

魂が同じならいいんだよ、と続ける。

その言葉に九は胸がギュっと痛んで、微かに眉をしかめる。

−−『同じ』って、どういう意味?

そう聞こうとして、口から出てきたのは「相手が見た目みじんこでもそう言えるのかよ!」だった。

「みじんこ?!それは・・・えぇーと・・・探すのに困るかも???」
「ほらみろー!オレは騙されないぞ!」

そんな極端なー!と言い募るねこっぱちを九は無視して、布団に潜り込む。
それっきり、黙って眠りにつこうとする。


まどろみの中「大丈夫、同じだよ。」と囁く声を聞いた。
誰の事だろうと思いながら、眠りの闇に引き摺り込まれた。

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