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コメント(22)
こんにちは。ご無沙汰しております。予定が合わないんです。
一冊目。
その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち
薬物依存など、支援の必要な人達が回復していく過程や
回復とはなんだろうと考えさせられる本です。
二冊目。
死亡直前と看取りのエビデンス
専門書ですが、どのように臨床に役立つ知見が深まっていくのか
ＲＣＴの対象にならないよな患者郡に対する知見を
どうやって深めていけばいいのか示唆が得られる本。
脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実!
ひたすらに、学習の科学的な方法について
いろいろな研究を引用しながら紹介していく分厚い本です。
翻訳書ですが、けっこう面白くて読みやすいのでお勧め。
一冊目。
その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち
薬物依存など、支援の必要な人達が回復していく過程や
回復とはなんだろうと考えさせられる本です。
二冊目。
死亡直前と看取りのエビデンス
専門書ですが、どのように臨床に役立つ知見が深まっていくのか
ＲＣＴの対象にならないよな患者郡に対する知見を
どうやって深めていけばいいのか示唆が得られる本。
脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実!
ひたすらに、学習の科学的な方法について
いろいろな研究を引用しながら紹介していく分厚い本です。
翻訳書ですが、けっこう面白くて読みやすいのでお勧め。
「信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦」著者：吉田智彦
定年退職の翌日から27年間に渡り、1日も休まず、毎日山に向かった方のお話。1千日…2千日…9千日と積み重ねて、1万日の連続登山へ挑戦をしていきます。
雨や風、冠婚葬祭や、自身の風邪、交通事故…あらゆる状況に対し、信念を貫くその理由がまた素敵でした。
「OPTION B」著者：シェリル・サンドバーグ、 アダム・グラント
人生のプラン(オプションA)が意図せず大きく変わってしまった時、人生をどのように立て直していくか(オプションB)。また、周囲はどのようにふるまうべきかといった趣旨。
今年前半の自分の境遇と重なる点があり、2017年を振り返る１冊でした。
「アオアシ」著者：小林 有吾
サッカー、Jリーグの下位組織であるユースクラブに焦点を当てたマンガです。中学生の主人公がユースのセレクションを受けるところからスタートし、現在の連載ではユース1年目です。
全般的に面白いですが、自分は２巻が一番好きですね。「諦めたらそこで試合終了」的な状況での心のあり方は人生の縮図だと思ってます。
定年退職の翌日から27年間に渡り、1日も休まず、毎日山に向かった方のお話。1千日…2千日…9千日と積み重ねて、1万日の連続登山へ挑戦をしていきます。
雨や風、冠婚葬祭や、自身の風邪、交通事故…あらゆる状況に対し、信念を貫くその理由がまた素敵でした。
「OPTION B」著者：シェリル・サンドバーグ、 アダム・グラント
人生のプラン(オプションA)が意図せず大きく変わってしまった時、人生をどのように立て直していくか(オプションB)。また、周囲はどのようにふるまうべきかといった趣旨。
今年前半の自分の境遇と重なる点があり、2017年を振り返る１冊でした。
「アオアシ」著者：小林 有吾
サッカー、Jリーグの下位組織であるユースクラブに焦点を当てたマンガです。中学生の主人公がユースのセレクションを受けるところからスタートし、現在の連載ではユース1年目です。
全般的に面白いですが、自分は２巻が一番好きですね。「諦めたらそこで試合終了」的な状況での心のあり方は人生の縮図だと思ってます。
１． クランボルツに学ぶ夢のあきらめ方
私はかねてから「夢を持とう」とか「諦めなければ夢は叶う」なんていう安っぽい理想論が大嫌いだった。
なぜ嫌だったのかを考えたら、何もせず、結局は何者にもなれなかった自分を卑屈に思っているだけだったことを認めたくなかったからだ。
そして、「ほんとは〇〇をしたかったけど、〇〇が〇〇だったからできなかっただけだ」とか、他人のせいにして、あとあとまでグダグダ言っている奴も知っているから（本書ではこれを「夢の生煮え」と表現している）。
本書は、夢を持て、なんて大仰に構えず、やりたいことをやり、実現していきながら、豊かな実りある人生を歩むための方法について考えさせられる。
そこで登場するのが、クランボルツの「planned happen stance theory」である。計画的偶発性理論といわれ、キャリア理論を学んだ人なら必ずお目にかかる人物と理論である。筆者はリクルートで学生の進路相談を受けていた経験から、すでに学んで知っていたのだろう。私もキャリアコンサルタントの資格を取得するにあたり、おおまかな定義だけは知っていた。
曰く「偶然に起きる予期せぬ出来事からでもキャリアは形成され開発できるものであり、むしろ、その予期せぬ出来事をおおいに活用すること、偶然を必然化することが必要である」
早くから目標を一つに絞って、それ以外のことには目もくれないのが、成功の秘訣なのか？挫折してもあきらめずに頑張れば成功できるのか？
本書ではお笑い芸人を例に挙げている。下積み何十年でもやっていれば、必ず売れるのか？10年やってブレイクしたとか、何十年も下積みでようやく売れただなんて、目指す人の中のほんの僅かだ。
どこかで諦めることを決断するに迫られる時が来る。クランボルツの理論の本質は、気持ちよく諦め、次の夢に進めるか？」であり、「夢を見つけるきっかけは、実は偶然の出会いなのだ」ということだ。
本書では、悔いなく、気持ちよく夢を諦めることを、「夢を供養する」といい、新しく出会う次の夢に進むことを「夢を熟す（こなす）」と表現した。
冒頭で私が抱いていた「夢への嫌悪感」が大きく解決できたと思う。
そして、クランボルツの理論を実践するために、偶然の出会いを増やし、その偶然の出来事をうまく受け止めるために必要な姿勢について説く。
曰く�々ゴ饋喚∋�続性��柔軟性�こ擺兩��ニ糎運粥，世函�
面白いと思うこと（好奇心）を勇気をもってやってみて（冒険心）うまくいかなくても大丈夫と大きく構え（楽観性）、納得いくまで続け（持続性）、うまくいっているときでも周りの意見を忘れず、自分の立ち位置を確かめつづけること（柔軟性）
新しい出会いは、新しい自分が見つかり、自分の能力を発見できるのである。
私はかねてから「夢を持とう」とか「諦めなければ夢は叶う」なんていう安っぽい理想論が大嫌いだった。
なぜ嫌だったのかを考えたら、何もせず、結局は何者にもなれなかった自分を卑屈に思っているだけだったことを認めたくなかったからだ。
そして、「ほんとは〇〇をしたかったけど、〇〇が〇〇だったからできなかっただけだ」とか、他人のせいにして、あとあとまでグダグダ言っている奴も知っているから（本書ではこれを「夢の生煮え」と表現している）。
本書は、夢を持て、なんて大仰に構えず、やりたいことをやり、実現していきながら、豊かな実りある人生を歩むための方法について考えさせられる。
そこで登場するのが、クランボルツの「planned happen stance theory」である。計画的偶発性理論といわれ、キャリア理論を学んだ人なら必ずお目にかかる人物と理論である。筆者はリクルートで学生の進路相談を受けていた経験から、すでに学んで知っていたのだろう。私もキャリアコンサルタントの資格を取得するにあたり、おおまかな定義だけは知っていた。
曰く「偶然に起きる予期せぬ出来事からでもキャリアは形成され開発できるものであり、むしろ、その予期せぬ出来事をおおいに活用すること、偶然を必然化することが必要である」
早くから目標を一つに絞って、それ以外のことには目もくれないのが、成功の秘訣なのか？挫折してもあきらめずに頑張れば成功できるのか？
本書ではお笑い芸人を例に挙げている。下積み何十年でもやっていれば、必ず売れるのか？10年やってブレイクしたとか、何十年も下積みでようやく売れただなんて、目指す人の中のほんの僅かだ。
どこかで諦めることを決断するに迫られる時が来る。クランボルツの理論の本質は、気持ちよく諦め、次の夢に進めるか？」であり、「夢を見つけるきっかけは、実は偶然の出会いなのだ」ということだ。
本書では、悔いなく、気持ちよく夢を諦めることを、「夢を供養する」といい、新しく出会う次の夢に進むことを「夢を熟す（こなす）」と表現した。
冒頭で私が抱いていた「夢への嫌悪感」が大きく解決できたと思う。
そして、クランボルツの理論を実践するために、偶然の出会いを増やし、その偶然の出来事をうまく受け止めるために必要な姿勢について説く。
曰く�々ゴ饋喚∋�続性��柔軟性�こ擺兩��ニ糎運粥，世函�
面白いと思うこと（好奇心）を勇気をもってやってみて（冒険心）うまくいかなくても大丈夫と大きく構え（楽観性）、納得いくまで続け（持続性）、うまくいっているときでも周りの意見を忘れず、自分の立ち位置を確かめつづけること（柔軟性）
新しい出会いは、新しい自分が見つかり、自分の能力を発見できるのである。
２． 真剣師 小池重明
奇しくも2017年は将棋が注目された一年だった。藤井聡太や加藤一二三が時の人として注目され、年末には羽生善治に国民栄誉賞の授与が検討されると発表された。
その前から、将棋の話題が世間で扱われると、どうしてもある人のことが思い出されてならなかった。
ずいぶん昔に漫画で読んだ「真剣師 小池重明」である。
その生きざまについて、最近Youtubeで昔、彼を扱ったバラエティ番組（明石家さんまと所ジョージが司会だった）を見なおして、その不器用で自堕落で破天荒な生きざまをおさらいした。
今年、その原作本に出合えたので、彼への評価を更新する意味で読んでみた。
真剣師とは、プロの資格を持たず、賭け将棋で生計を立てる棋士のことである。「真剣」とは、ずばり、賭け将棋であり、法で禁止されている行為である（賭けマージャンがそうであるように）。
偽傷痍軍人（物乞いをするため）と娼婦の間に生まれた彼は、幼少から酒とギャンブルを覚え、父親から将棋を習い、その面白さに惹かれ、経験を積む。しかし、それは高校生になったころのこと、一般的にプロを目指すにはかなり遅い。生来の自堕落さ故、真っ当なプロ棋士の道より、対戦相手と金を掛けて勝負をすることで、腕を磨いた。それはほかに道がないからというより、破天荒な人間性が導いたやり方だったのだろう。強すぎて真剣に応じてくれず、借金しては踏み倒し、寸借詐欺まがいで通っていた道場も出入り禁止になる。育った街（名古屋）を飛び出し、東京でさらに真剣で腕を磨き、得た金で吞んだくれ、ギャンブルに費やし、それでも足りなくなると借金して借金取りから逃げ出すという暮らし。プロにも負けないほどの強さだというのに、生活の自堕落さが、まっとうな道を踏み外させる。
私たちが抱いているようなプロ棋士のイメージ、襟を正して研究に勤しみ、将棋の道を究めるといった風情は一切ない。自宅に将棋の道具すらなかったという。
将棋が強い以外は全く取柄がないダメ人間だった。
そのだらしなさは、ここで書いてもきりがないほどだ。見捨てられ、救いの手にしがみつき、ギリギリのところで生きていた。見放し、救いの手を差し伸べる人物の一人こそ、本書の筆者の団鬼六である。
身近に居てもらっては迷惑なだけであるが、私自身にとっては、男としてなぜか「カッコいい」とすら思えてしまう。
なぜだろうと考えてみる。
男として戦える誰にも負けない武器を持っていること、常に勝負の緊張感を背負って生きてきたこと。
そんな生きざまへの憧れなのだろう。
結局、1992年、酒が原因で、肝硬変になり46歳で死んでしまうのだが、彼の葬儀には少なからず彼に関わった人たちが駆け付けた。本書でもその冒頭で、彼を弔いに集まった参列者が、迷惑を被った体験を酒の肴にする宴が描かれている。
迷惑ばかりかけ、憎まれ、嫌われても、どこか愛嬌があって見捨てられない不思議な魅力のある人物だったようだ。
ただ、今はもうこんな人物を容認できない時代であることは間違いない。
奇しくも2017年は将棋が注目された一年だった。藤井聡太や加藤一二三が時の人として注目され、年末には羽生善治に国民栄誉賞の授与が検討されると発表された。
その前から、将棋の話題が世間で扱われると、どうしてもある人のことが思い出されてならなかった。
ずいぶん昔に漫画で読んだ「真剣師 小池重明」である。
その生きざまについて、最近Youtubeで昔、彼を扱ったバラエティ番組（明石家さんまと所ジョージが司会だった）を見なおして、その不器用で自堕落で破天荒な生きざまをおさらいした。
今年、その原作本に出合えたので、彼への評価を更新する意味で読んでみた。
真剣師とは、プロの資格を持たず、賭け将棋で生計を立てる棋士のことである。「真剣」とは、ずばり、賭け将棋であり、法で禁止されている行為である（賭けマージャンがそうであるように）。
偽傷痍軍人（物乞いをするため）と娼婦の間に生まれた彼は、幼少から酒とギャンブルを覚え、父親から将棋を習い、その面白さに惹かれ、経験を積む。しかし、それは高校生になったころのこと、一般的にプロを目指すにはかなり遅い。生来の自堕落さ故、真っ当なプロ棋士の道より、対戦相手と金を掛けて勝負をすることで、腕を磨いた。それはほかに道がないからというより、破天荒な人間性が導いたやり方だったのだろう。強すぎて真剣に応じてくれず、借金しては踏み倒し、寸借詐欺まがいで通っていた道場も出入り禁止になる。育った街（名古屋）を飛び出し、東京でさらに真剣で腕を磨き、得た金で吞んだくれ、ギャンブルに費やし、それでも足りなくなると借金して借金取りから逃げ出すという暮らし。プロにも負けないほどの強さだというのに、生活の自堕落さが、まっとうな道を踏み外させる。
私たちが抱いているようなプロ棋士のイメージ、襟を正して研究に勤しみ、将棋の道を究めるといった風情は一切ない。自宅に将棋の道具すらなかったという。
将棋が強い以外は全く取柄がないダメ人間だった。
そのだらしなさは、ここで書いてもきりがないほどだ。見捨てられ、救いの手にしがみつき、ギリギリのところで生きていた。見放し、救いの手を差し伸べる人物の一人こそ、本書の筆者の団鬼六である。
身近に居てもらっては迷惑なだけであるが、私自身にとっては、男としてなぜか「カッコいい」とすら思えてしまう。
なぜだろうと考えてみる。
男として戦える誰にも負けない武器を持っていること、常に勝負の緊張感を背負って生きてきたこと。
そんな生きざまへの憧れなのだろう。
結局、1992年、酒が原因で、肝硬変になり46歳で死んでしまうのだが、彼の葬儀には少なからず彼に関わった人たちが駆け付けた。本書でもその冒頭で、彼を弔いに集まった参列者が、迷惑を被った体験を酒の肴にする宴が描かれている。
迷惑ばかりかけ、憎まれ、嫌われても、どこか愛嬌があって見捨てられない不思議な魅力のある人物だったようだ。
ただ、今はもうこんな人物を容認できない時代であることは間違いない。
３． ビートたけしと北野武
本書を読書会にもってきたとき、マンザイブームの頂点だったころのたけしを知らない世代もいて、ただの呂律のまわらないおじいちゃんタレントにしか思われてないことがわかって、驚いたものだ。調べれば、漫才師、お笑いタレント、映画監督、小説も書く、芸能界のビッグネームだとわかるのだが、それを誰もが実感しているわけではないようだ。私も年取ったねえ・・・
本書は、俳優「北野武」の側面を切り取って、武の演じた人物、実施に起こった事件の犯人や当事者と武自身が生きた環境を並べ、事件の背景や武の生きざまについて考えている。
武を語るうえで本書で取り上げている側面、事件があまりにも世間を騒がせた事件や問題と重なる面が多い、必ずしも時系列的に同じではないが、シンクロする面が多いことに気づく。
大久保清を演じた武。母への思いの解釈、行動の方向性の違いで、成功者と殺人者を分けたものは何だったのかという考察。
幼少に育った環境である貧困と、周りに被差別者（在日や障害者）が多くいた環境から、金喜朗を演じた武の差別を見つめる視点についての考察。
軍団と称する弟子とどう接したか、弟子たちの立ち位置と千石イエスのもとに集まった信者たちの生きづらさ、そして、イエスの箱舟の世間の評価と事実の違い。
軍団を率いてフライデーに殴り込みをかけ、逮捕されたときに、取調室に向かう途中で弟子たちに振り返り「お前らには感謝してるぜ。お前らのこと、一生面倒みるからよぉ」と言ったという。その中の一人だったガダルカナル・タカは「もうどうなってもいい」と思ったと語っている。つまり、この人に一生ついていくと決めたということだ。そんな軍団のつながりとイエスの箱舟に逃げ込んで、千石イエスを慕った信者の共通点についても述べられている。フライデー事件では、武は豊田商事の会長刺殺の犯人も演じている。暴力を使ってまで自分の主張を通そうとした両者にも触れている。バイク事故で死に向き合ったことさえ、役者としての糧にしている。エホバの証人の信者の輸血拒否事件がそれだ。教義で禁じられた輸血をして生きるか、死して信仰を貫くかという問題を世間に投げかけた事件の当事者（事故で瀕死の重傷を負った少年の父親である信者）を演じている。
挙げたらきりがないほど、実際の事件と武の体験は重なることが多い。決して上手くはないが、活かして余りある体験を彼はしている。
正しいか間違っているかはともかく、社会や時代を見る基準は、彼自身の経験に根付いており、何をやってもネタが尽きない武の魅力の源泉になっているのだろう。
本書を読書会にもってきたとき、マンザイブームの頂点だったころのたけしを知らない世代もいて、ただの呂律のまわらないおじいちゃんタレントにしか思われてないことがわかって、驚いたものだ。調べれば、漫才師、お笑いタレント、映画監督、小説も書く、芸能界のビッグネームだとわかるのだが、それを誰もが実感しているわけではないようだ。私も年取ったねえ・・・
本書は、俳優「北野武」の側面を切り取って、武の演じた人物、実施に起こった事件の犯人や当事者と武自身が生きた環境を並べ、事件の背景や武の生きざまについて考えている。
武を語るうえで本書で取り上げている側面、事件があまりにも世間を騒がせた事件や問題と重なる面が多い、必ずしも時系列的に同じではないが、シンクロする面が多いことに気づく。
大久保清を演じた武。母への思いの解釈、行動の方向性の違いで、成功者と殺人者を分けたものは何だったのかという考察。
幼少に育った環境である貧困と、周りに被差別者（在日や障害者）が多くいた環境から、金喜朗を演じた武の差別を見つめる視点についての考察。
軍団と称する弟子とどう接したか、弟子たちの立ち位置と千石イエスのもとに集まった信者たちの生きづらさ、そして、イエスの箱舟の世間の評価と事実の違い。
軍団を率いてフライデーに殴り込みをかけ、逮捕されたときに、取調室に向かう途中で弟子たちに振り返り「お前らには感謝してるぜ。お前らのこと、一生面倒みるからよぉ」と言ったという。その中の一人だったガダルカナル・タカは「もうどうなってもいい」と思ったと語っている。つまり、この人に一生ついていくと決めたということだ。そんな軍団のつながりとイエスの箱舟に逃げ込んで、千石イエスを慕った信者の共通点についても述べられている。フライデー事件では、武は豊田商事の会長刺殺の犯人も演じている。暴力を使ってまで自分の主張を通そうとした両者にも触れている。バイク事故で死に向き合ったことさえ、役者としての糧にしている。エホバの証人の信者の輸血拒否事件がそれだ。教義で禁じられた輸血をして生きるか、死して信仰を貫くかという問題を世間に投げかけた事件の当事者（事故で瀕死の重傷を負った少年の父親である信者）を演じている。
挙げたらきりがないほど、実際の事件と武の体験は重なることが多い。決して上手くはないが、活かして余りある体験を彼はしている。
正しいか間違っているかはともかく、社会や時代を見る基準は、彼自身の経験に根付いており、何をやってもネタが尽きない武の魅力の源泉になっているのだろう。
カタカナ読書会のよしみで書き込ませてください。
サッポロ読書会のしもくと申します。
私の2017年の3冊+1は以下です。
〇 戦争で死んだ兵士のこと 小泉 吉宏
絵本と言っていいのでしょうか、すべての人にそれぞれ大事な
歴史があることを教えてくれます。5分で朗読できます^^
〇 このあと どうしちゃおう ヨシタケ シンスケ
これも絵本です。死生観が深まったような気がします。これも5分^^
〇 新版 悪魔の飽食 森村 誠一
731部隊のやったことは知っていましたが、通して読むのは初めて。
本の内容すべてをデマとしたがる勢力に対して、なぜ歴史の真実を
明らかにしなければならないのかを説く作者の熱意に感動。
+1
〇 石狩平野 船山 馨
読み終わったのが正月明けてからなので補欠ですが（ずるい？^^;）、
文庫本上中下巻1800ページ超の大作。
文学の役割はいろいろあると思いますが、読む者の目の前に歴史を
ありありと立ち上がらせてくれる作品にはその役割を強く感じます。
2018年も読書を楽しみましょう。
そうそう(笑)、今度札幌市内で読書会を運営している管理者が集まって
飲み会をすることになりました。何かが生まれるかもしれません。
楽しみ、楽しみぃ〜(笑)
サッポロ読書会のしもくと申します。
私の2017年の3冊+1は以下です。
〇 戦争で死んだ兵士のこと 小泉 吉宏
絵本と言っていいのでしょうか、すべての人にそれぞれ大事な
歴史があることを教えてくれます。5分で朗読できます^^
〇 このあと どうしちゃおう ヨシタケ シンスケ
これも絵本です。死生観が深まったような気がします。これも5分^^
〇 新版 悪魔の飽食 森村 誠一
731部隊のやったことは知っていましたが、通して読むのは初めて。
本の内容すべてをデマとしたがる勢力に対して、なぜ歴史の真実を
明らかにしなければならないのかを説く作者の熱意に感動。
+1
〇 石狩平野 船山 馨
読み終わったのが正月明けてからなので補欠ですが（ずるい？^^;）、
文庫本上中下巻1800ページ超の大作。
文学の役割はいろいろあると思いますが、読む者の目の前に歴史を
ありありと立ち上がらせてくれる作品にはその役割を強く感じます。
2018年も読書を楽しみましょう。
そうそう(笑)、今度札幌市内で読書会を運営している管理者が集まって
飲み会をすることになりました。何かが生まれるかもしれません。
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