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酪農家を目指す!!コミュの分娩・泌乳

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乳牛も人間と同じく分娩するとお乳を出します。これを泌乳という。泌乳期間は約9ヶ月〜10ヶ月、乳量は分娩後60日目ぐらいを最高として徐々に低下。この時期に次の分娩のために人工受精が行われる。(分娩から1回目の発情での種付けは子宮が不完全なので2回目(40日以降)から種付けをする)分娩から300日目頃(次の分娩の2〜3ヶ月前)になると1日の乳量も10?程度と最高時の3分の1まで減ってきます。この時期に搾乳を中止し、乳牛の体を休ませることを乾乳と呼ぶ。

●P/F比
乳タンパク質(Protein)と乳脂率(Fat)のバランス。
泌乳前期の乳タンパク質が低くなるのはエネルギー不足。乳脂率が高い牛は体脂肪動員と判断できる。P/F比の平均は0.82でありP/F比が低いと肝臓へ負担がかかり脂肪肝など疫病の可能性が高まる。P/F比が高いと乳量が伸び、淘汰率が低下、受精割合も高く、良好な数値を示す。しかしP/F比が1を超えると乳量が伸びず淘汰率も9%と高くなり、受精割合が82%まで低くなった。数値が0.7以下であれば、飼料のエネルギー不足率が低く、1.0以上は濃厚飼料多給、粗飼料不足の傾向を示した。
乳脂率および乳タンパク質は泌乳開始時に高く泌乳ピークにかけて急速に低下し、その後は泌乳末期にかけて徐々に上昇するパターン。また産次が進むにつれて両成分とも低下します。暑熱の気候では乳量ともに乳脂率、乳タンパク質、乳糖率も低下し塩素濃度の上昇がみられる。

●乳脂率
数分間にも乳脂率は大きく変化する。乳量の多い場合に乳脂率が低くなりやすい。濃厚飼料と粗飼料の給与比例が乳脂率へ強く影響します。粗飼料の比率が40%(ADF(酸性デタージェント繊維)含量が乾物当たり20〜25%)以下では第1胃内での酢酸、酪酸の生産が減少、プロピオン酸が増加します。これは易発酵性の穀実が多い場合などに起こります。アンモニア濃度やBUNが低下、体内の窒素の蓄積が増加する。

●乳タンパク質率
乳タンパク質率が低下した場合にはエネルギーの充足率をチェックする必要がある。バイパスアミノ酸供給を増加させると乳タンパク質率の改善にも有効。牧草サイレージでは、その窒素成分の多くがサイレージ発酵によって非タンパク態窒素(NPN)になっているためルーメン内のアンモニア濃度や血中尿素濃度(BUN)が高まり乳タンパク質率は低下しやすくなります。このNPNを効率よくアミノ酸に合成するには微生物のエネルギー源となる易発酵性穀実を供給する必要があります。

●無脂固形分率
生乳中の固形分のうち乳脂肪を除いたもので、乳糖、乳タンパク質、ミネラルが含まれます。この中で量的に多いのは乳糖と乳タンパク質なので変動は乳タンパク質率の変化と並行的です。無脂固形分率は濃厚飼料の充足率を示す指標で低ければ濃厚飼料の不足、高ければ濃厚飼料の過剰です。

●乳糖率
乳糖合成にはグルコースが原料。グルコースはルーメンで作られた酢酸(VFA)脂肪組織からのグリセロール、小腸から吸収、あるいは筋肉タンパク質を分解したアミノ酸を材料に肝臓で合成されます。(これを糖新生といいます)乳糖率が低下した場合には低栄養状態や乳房炎、または肝機能障害を疑ってみる必要がある。また乳糖率は穀類(デンプン)の充足を示す指標なので給与飼料によっては低くなる。健康な牛の乳糖率は4.4〜4.5%程度です。
無脂固形分率−乳蛋白質率−灰分(1.0%)(ミネラル)=乳糖率
<例>8.6-3.2-1.0=4.4%

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乳牛の乾乳期を無くした場合の影響。
乳量では、分娩後の乳量の伸びが低く、1年間の総乳量は乾乳した場合より低くなります。乳量の低下は10〜15%とも、またそれ以上という報告があり、特に2産目への乳量低下の影響は大きいようです。
次に、分娩後の病気が減ると言われており、特に過肥牛では乳熱や脂肪肝といった代謝疾患の発生を減らすことが報告されています。また、過肥牛同士の比較では、無乾乳の方が受胎率の向上がみられると報告されています。
乳成分への影響としては、乳期の成分変動はほとんど無くなりますが、この事は、生れたばかりの新生児に必要不可欠な初乳成分が少なくなることも意味しています。また乳房炎への影響では、無乾乳にすることで乾乳中の環境性乳房炎の新規感染を無くすことが出来ますが、乾乳期治療はできなくなります。
無乾乳に関しては研究中で、どちらが良いといった結論はまだ出ておらず、これからもさまざまな影響が明らかになると考えられます。

乾乳期はそれまで働いてきた乳腺を一休みさせ、次のお産に向けての準備をするためにとても大切な時期です。一度、重度の乳房炎に罹患した牛は、損傷を受けた乳腺が完全には回復できないために生涯の泌乳能力が確実に低下します。また、乳房炎治療後も潜在的に体細胞数の高い状態が持続し、さらにその状態が続くと慢性乳房炎に移行し、そのまま乾乳を迎えることもしばしばあります。
乾乳期はこのような泌乳期に傷んだ乳腺を効果的に治療、再生するのに絶好の期間であるといえます。通常、乾乳期間は最低 50 日必要だといわれています。乾乳時には乾乳軟膏を使用することが推奨されます。
乾乳時に全頭全分房乾乳軟膏を注入することは、潜在性、慢性乳房炎の治療を行うとともに乾乳から約 1ヶ月間の新規感染を軽減する上で重要な役割を果たしています。牛によっては感染しても持続的な高体細胞数を示さないものもいるので、泌乳期に臨床型乳房炎に罹患した牛や高体細胞数の牛のみの治療(選
択的乾乳期治療)では、効果が期待できません。
(1) 乳房炎の多発時期は分娩後10日以内、分娩後の臨床型乳房炎の発症は、分娩後 10 日までが最も多いといえます。中でも環境性連鎖球菌による乳房炎が一番多く見られます。これは乾乳期の新規感染が関係しているといわれています。また、大腸菌においても分娩1〜2週間前は感受性が高くなり、この時期に感染すると分娩後臨床型乳房炎に移行するといわれています。したがって、この時期の乳房炎の発生を防除することは乳房炎発生全体を減らすために非常に有効であると考えらます。分娩後の発生を減らすには乾乳期を含めた防除対策が必要です。
(2) 泌乳期からの持続感染の治療
乾乳期治療を効果的に行うには、泌乳期中に乳房炎に罹患し、明らかにまだ乾乳時に乳房炎の場合は、ある程度、乾乳時に効果的な薬剤で治療することで乾乳期治療における治癒率を高めることができます。具体的には、乾乳前に再度乳汁の細菌検査・薬剤感受性試験を行い、有効薬剤を選択し、乾乳 3日前より有効剤の乳房内注入と全身投与を行います。治療等は担当獣医師と相談して行いましょう!
(3) 急速乾乳法(一発乾乳法)
急速乾乳法については近年かなり普及してきましたが、断続的な乾乳方法よりもなぜ良いのかをきちんと理解している方は意外と少ないかもしれません。
急速乾乳は、断続的に行う方法に比べ、乾乳準備期間が短いために乳房炎に感染する機会が少なく、不規則な搾乳刺激や過搾乳の危険性の増加、断続的な少乳量搾乳や水の制限によるストレスなどの問題を解消します。

? PL テスターや細菌検査・薬剤感受性試験等を行い、乳房炎に罹患していないか確認する。もし、罹患している場合は、乾乳3日前より治療を開始します。
? 乾乳準備期:乾乳日の7日前より濃厚飼料の制限給与をし、通常通り搾乳を続けながら 3日前になったら濃厚飼料を全廃にします。糞が乾燥し、硬い状態になってきたら準備完了で、いつでも乾乳できます。
? 乾乳当日は、搾乳後に乳頭口をアルコール綿花で消毒してから乾乳軟膏を衛生的に注入する。
? ミルカーの音が聞こえない乾乳舎へ移動して、その後は一切搾乳を中止します。そして、その後2〜5日は濃厚飼料を全廃します。
? 数日間飼料はワラだけにする。
? 乾乳3日目に乳房の張りはピークに達しますが、そこで乳房に決して触れてはなりません。もちろん、搾乳はしないでください。乳房炎になる心配がある場合は、体温等を測定し、経過観察します。
? 5日目頃から徐々に縮んできます。
? 7〜10日目にかけて濃厚飼料を少量与え、11日目より濃厚飼料適正量に向けて増加していきます。その時の牛のコンディションによって調整が必要です。

(4) 乾乳期における新規感染の予防
乾乳期の新規感染が起こりやすい最も危険な時期は、乾乳後乳頭口が完全に閉じるまでの 2週間と分娩が近づき乳房が張ってその圧力で乳頭口が緩む分娩
前 2週間といわれています。したがって、乾乳期の新規感染の予防という点から考えると、乾乳後2週間、分娩前2週間の感染をどう抑えるかが重要となります。
乾乳軟膏は、乾乳初期の危険時期は網羅することができ、乾乳軟膏を正しく使用しているところは、分娩前後 2週間の管理が最も重要な時期です。したがって、この時期はいかに環境衛生、牛体管理に注意し、ストレスを軽減することでカバーしていくかが重要となります。また、乾乳軟膏の使用に加えて、乾乳期の危険時期を乾乳期用乳頭シールド剤でシールドする方法は、乾乳期の新規感染を減らし、分娩後の乳房炎を大きく減らすことに効果があります。

牛の分娩
牛は品種によって異なりますが、種付け後、乳牛で280日、黒毛和種では285日位で分娩します。分娩予定日は簡単に求められます。 種付けをした月日の月からマイナス3,同じくその日に6あるいは10日を加えた日が分娩予定になります。4月10日に種付けをすれば、1月16日が乳牛、1月20日が黒毛和種の分娩予定日になります。

分娩後60日以上経過しても発情が観察されない牛:順調であれば分娩後30〜40日で初回発情が観察される。発情が遅れる理由は、?卵巣の発育遅延、?卵巣嚢腫、?黄体遺残、?鈍性発情、?発情の見逃しなどである。

?卵巣静止
GnRHの投与:分娩後14日前後に投与。効果がないとする報告もあり、子宮に感染が存在する場合は不利益にもなりうる。(子宮蓄膿症の悪化)
?卵巣嚢腫
分娩後30日以内のものは自然治癒することがかなり多い。(妊娠末期のエストロジェンによると考えられる)。hCGやGnRHを投与する。
?黄体遺残症
PGF2αを投与する。
?鈍性発情や発情の見逃し

乳牛では日量最高乳量が35〜40kg、305日で乳量8,000kg〜9,000kg、平均乳脂率3.6%以上、無脂固形分8.6%以上を高能力牛と考えても良い。

●搾乳間隔について
2回搾乳では、12時間毎、3回搾乳では、8時間毎、一般に等間隔が良いとされます。乳房内圧の高い時間が少なく、その分だけ分泌量が増えるためと考えてよかろうと思われています。等間隔にしても朝の乳と夕方の乳を比較すれば、次のように朝は乳量が多く、乳脂率は低い、タ方は朝夕の搾乳間隔が短くなるとこの傾向はさらにはっきり現れます。
表13 12時間間隔で搾乳した時の朝乳と夕乳の差
乳 量
朝8.35kg 夕7.41kg
乳 脂
朝3.66% 夕3.76%
無脂固形分
朝 8.6%  夕8.59%
乳脂量
朝0.31kg 夕0.28kg
SNF量
朝0.72kg 夕0.64kg
もし昼間の搾乳間隔を短くして9時間、夜の間隔を15時間とすると、等間隔に比べて、乳量で1.8%、乳脂量で0.9%減るとされ、さらに間隔を8時間と16時間にすると乳量で1.1%減少するとされています。

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