ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

陰陽師@二次創作小説コミュの雅なる双鶴 #09

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
大神戦実況【PP通信】#09
《冷徹なる裏梅》

《私は白銀梅。下卑た人間の手に掛かるいわれなどないわ》(銀)
 長い銀髪が風に揺れ、白磁の肌に紅い唇が映える。梅の精は冷ややかに生皮を剥がれた被害者を見下ろした。
 騰蛇は瀕死の男に駆け寄り生気を与えると、後続の仲間に預けた。

「処置はした、すぐに寮に転送を!」(騰)
「了解」(彦)

《そなた等が青海波の申していた式神か。ヤツが何を言ったか知らぬが、私はここを通すつもりはない。即刻立ち去れ》(銀)
「断る。俺達は姫さんに会わなきゃならんのだ。腕ずくでも通してもらうぞ」(騰)
《良う言うた、ならば私を倒して見よ!》(銀)

 白銀梅が首を振ると瞬時に髪が勢いよく伸び、騰蛇の手足に絡み付いた。動きを止められ怯んだ処を、地面から突き出した根が襲った。
「危なっ!」(騰)

 騰蛇は火球で白銀梅の髪を焼き切り、間一髪でかわした。後ろを見ると、他の式神達もそれぞれ根に足を取られ、思うに動けないでいる。

「風の刃!」(天・白)
 風使い二人が根を切断するが、根は一帯の地面から次々生えてきて切りがない。カマイタチも揺れる髪に阻まれ、傷を与えるまでには至らない。

「騰蛇!サボってないで、炎で髪と根を焼き払えよ!」(天)
「しかし!」(騰)

 騰蛇は躊躇した。確かにこの場では炎が最も有効だろう。だが。
「白銀梅!俺達は姫さんを害しに来た訳じゃない!無残に殺されて可哀想だと思ってる。だが着物に憑いて他人を呪ったり、今回のように大神を暴れさせたりしたら、どうしても姫さんを調伏する羽目になる!そうなる前に手を引いてくれ!」(騰)

《笑止!貴様等に調伏などされぬわ》(銀)
「この分からず屋が!」(騰)
 白銀梅の冷笑にブチ切れた騰蛇が念を込める。掌で橙色の火球が燃え上がった。
「喰らえっ!」(騰)

 剛球投手よろしく騰蛇の投じた火球が白銀梅を襲う。髪の防壁を焼き払い、妖の胸に命中するかと思われた。が!

 白刃が一閃し、寸前で火球を切り裂いた。何処からともなく舞い降りてきたその妖は。
《裏梅!》(銀)
《安心せよ、そなたには指一本触れさせぬ》(裏)

 鋭利な刃物を思わせる美貌の青年が、白銀梅を背に庇っていた。
「護衛役登場か」(騰)

《十二天将、騰蛇殿とお見受けする。私は裏梅。この先には行かせぬぞ》(裏)
 裏梅が騰蛇に斬りかかり、騰蛇も三日月宗近を抜いた。今度は斬り合いか!以下次号。

(11/18・記者H)

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

陰陽師@二次創作小説 更新情報

陰陽師@二次創作小説のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング