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陰陽師@二次創作小説コミュの【天狗・三十七】

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【天狗三十七】

延暦寺を目の前にして、再び我々の前に立ちはだかったのはころく天狗でありました。

薬師「まさか!あの爆撃で傷一つつかないなんて…!!」

パリ、パリと光の妖気が盾のようにころく天狗を取り囲み、全ての衝撃を防いでいたのでありました。

ころく「比叡様に開放していただいたこの力。いままでの俺と思うなよ」

そういうと手に集めた強固な光の壁を薬師めがけて投げつければ、地面を抉るような衝撃とともに、薬師を弾き飛ばしてしまいました。

火男「薬師!!」

天空「…なんだ、あの衝撃は!?防ぐだけじゃないのか」

ころく「見くびってもらっては困る。剣盾一体のこの技。防ぐだけが能ではないぞ。おっと…!こちらも処理をしないとな」

そういうと山の斜面に突き刺さる不発となった火薬玉にも妖気を纏った羽根を突き刺して全て爆破させてしまいました。

赤目「ちっ…!やられた!」

肩の上で小さく舌打ちをする赤目でありました。

ころく「我が主、比叡天狗の為だ。お前の神器も奪ってやるぞ!」

猛烈な羽根の攻撃が雨霰と降り注ぎます。

火男「させるか!!」

真正面に立ち、突き出した手から猛烈な炎を吹き出す火男。
その炎は飛んでくる羽根を全て呑み込んで宙を舞うころく天狗まで延びてゆきますが、やはり光の壁に遮られ、ころく天狗には届かないのでありました。

火男「くそっ…!炎が…!!」

ころく「無駄だ。そんな炎、俺には届かん。あきらめろ、火の男!」

そういうところく天狗は再び手のひらに力を集め、光の盾を火男に投げつけて激しい土煙を巻き上げたのでありました。
と、その瞬間ころく天狗の背後に声が響きました。

天空「いいな。その瞬間を待っていた」

ころく天狗の真後ろには高下駄を履いた天空が迫っていたのでありました。
背後の声に振り向こうとしたころく天狗でありましたが、その動きよりもさらにはやく、天空の手がぐっところく天狗の羽根の間の背を抑え、上空から遙か下の地面まで一気に叩きつけたのでありました。

ころく「うっ…ぐぁ…!」

地に叩きつけられ、息を詰まらせるころく天狗。
その髪をぐっと掴んで身を起こさせます。

天空「ふん。まだ傷が治りきってないようだな。神器を寄越せ!」

ころく天狗の身から結袈裟を剥ぎ取り、放り投げたのを回り込んだ赤目が加えてこちらへと持ってきてくれました。

天空「ったく、手負い風情が手間かけさせやがって」

ぱっと天空の手がころく天狗を掴んでいた手を離したときでありました。
神器を奪ってわずかに見せたその隙に、無防備な鳩尾へ凝縮した妖気を放つ光の壁がたたきつけられ、天空の身体をはるか後ろの森の木々へと吹き飛ばしたのでありました。

天空「か…はっ!」

ころく「はぁ…、はぁ…。まだ、やられる訳にはいかない!その神器、返してもらうぞ」

僅かに肩を押さえてよろめくころく天狗でありましたが、直ぐに妖気をたぎらせて大空へと舞い上がったのでありました。

コメント(1)

【天狗・三十八】
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