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陰陽師@二次創作小説コミュの【天狗・二十六】

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【蟠龍・亜種】
蟠龍の亜種。
山の神、天狗から力を授かった姿。


【天狗二十六】
天に昇りたい。そう切に願う蟠龍の想いを利用して刺客として差し向けた柴天狗でありました。
天空の捨て身の戦法で辛くも蟠龍に勝利した私達でしたが、柴天狗の持つ錫杖の力により怪しげな妖気を手に入れた蟠龍が亜種として蘇ってしまったのでありました。

私「そんな…!」

蟠龍「オォ…ォオオオ!」

そらに向かって吼える蟠龍。その腕の中には一陣の風が渦を巻いておりました。

蟠龍「喰らえ!陰陽師!!」

蟠龍から放たれた風は周りの木々や枝を飲み込みながらその大きさを増し、こちらの方へ飛んできます。
その風を避けて蟠龍の方へと向き直った私でしたが、その巨大な身体が何処にも見当りません。

私「あれだけの巨体が一体何処へ…?」

赤目「ご主人、避けろ!」

蟠龍の姿を探して足を止める私に鋭く届いた赤目の叫び。
とっさに左へ大きく避ければもといた足元から蟠龍が姿を現したのでありました。

私「な…地下に!?」

目標を失った蟠龍はそのまま再び地下へと潜ります。天の代わりに自在に地下を潜り、進められるようでありました。

天空「これまた、でかい土竜(もぐら)だな」

そう言った天空の足元が不意に動き、牙をむく蟠龍が天空の身体に突撃し、そのまま宙に弧を描いて地面に叩きつけてしまいました。

天空「…っくそ!この馬鹿力が!!」

なんとか牙が届かぬようにと割れた木を蟠龍の口に差し入れて防いでいた天空でしたが、強い顎の力でミシミシと木が撓んでゆきました。
その隙に煙管から煙を吹き出し、蟠龍の爪の間から抜け出した天空出ありましたが、受けた衝撃は相当のものであるようでした。 バリッ!と木材を噛み砕いた蟠龍は再び地の中へと姿を消してゆきました。

天空「どうする、陰陽師。この戦力、今の状態が長引けばかなりキツいぞ」

火男「指示を、陰陽師」

私「えっ…!?」

火男「ん、どうしたんだ?式神は無条件で陰陽師を助けるわけじゃない。綴りに収まっていない俺や薬師ならなおのことだ。式神は陰陽師を尊敬しているからこそ力を貸して従うもんだろ。
その陰陽師がなにも指示を出さないでただ助けられるのを待っているだけの奴なら、この窮地に命を預ける価値はないだろ。悪いけどもうそろそろ自分で動かないと見捨てるぞ?」

にっこり。といつもの温和そうな笑顔で言う火男が余計に恐ろしく思えました。

私「わ…、わかりました。えっと…!」

今ここで式神を失えば敗北は必須。突然のことにうろたえようとも選択の余地など他になく、慌てて思考を巡らせます。

私「蟠龍が出てくる瞬間から弧を描いて宙に浮いている間。その時は蟠龍も自分の身体を制御する事ができず、必ず隙が生じます。その瞬間に一斉に攻撃を叩き込みましょう。薬師殿、火薬は使えそうですか」

薬師「蟠龍が地から出る瞬間を狙えと言うことでしたら、導火線に火を付けて使う火薬では少々時間差が出てきます。威力は落ちますが、ふれた瞬間に爆音を出す火薬なら、火男の協力を得られれば10分もあればつくれますが」

私「音…。充分です。爆音で蟠龍の動きが止められれば攻撃の時間も増えるでしょう。
火男は薬師の薬製作と集中攻撃時に手を貸してください」

火男「うん。わかった」

私「天空、貴方には煙を張り巡らせて蟠龍を捕らえる罠をつくるのと、薬師の火薬ができるまでの間の時間稼ぎをお願いします」

天空「一番面倒な仕事だな。蟠龍がいつ出てくるか解らないのに避け続けろってのか」

私「蟠龍が出てくる瞬間。それを唯一察知できるのは…赤目、貴方に頼みます」

赤目「任せろ、ご主人」

天空「ちっ…。しくじるなよ兎」

私「私も結界を貼って蟠龍の攻撃に備えます。
この戦い、長期戦になれば間違いなく不利。みなさん、協力お願いします!」

火男の激励のお陰で、初めて陰陽師らしく指示を出すことができた私でありました。
しかし、喜んでいられるはずもなく、まずはこの一瞬を決めきらなくてはならないのでありました。

コメント(1)

【天狗・二十七】
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