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現代中国小説読書サークルコミュの艾米 等你爱我

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『山査子之恋』の著者の最新作だが、こちらの方がずっと面白かった。
ベストセラーになっている作品らしい。

ストーリー
丁乙は大学教授の父を持つ裕福な家庭の女性、大学の英文科の研究生である。
 
 彼女は盲腸で入院した病院で知り合った、辺鄙な山奥育ちの医者「满伢子」に
一目惚れし、交際を始める。
满伢子の実家は丁乙の住む都市からバスに乗り、それからトラクターに乗りかえ、さらに山を登った中腹にある。
その集落はすべて満姓で、非常に貧しく村人は今なお昔からの風俗習慣に基づいた純朴な生活をしていた。丁乙は、満伢子の純朴な性格と故郷を大切にするやさしさ、外見のかっこよさに惹かれて、ついに結婚をする。

 ところが結婚生活は丁乙が想像していたような甘いものではなかった。
まず夫は非常に封建的な思想の持ち主で、女は男の子を産むための道具だと思っていて、男の子を産むための儀式(笑)をしようとする。
 妊娠した丁乙のお腹の子が女の子とわかると、村の長老の言いつけに従って流産させようとまでする。
 さらに夫は結婚しても朝早くから夜遅くまで仕事をする「仕事中毒」であった。妻をいたわる気配りがまったくない。

女の子が生まれた後、夫はますます家庭を顧みなくなった。

そこで、丁乙は夫の望んでいる「男の子」を出産するために家族でアメリカに行くことを決意する。

アメリカで夫はプロジェクト研究のリーダーとなり、朝から晩まで実験を行い、ますます家庭をおろそかにする。
丁乙は子育てをしながら、大学に入り直してマスターを取得、やっとアメリカで
理想の就職先を見つける。

やっと運が向いてきたときに、丁乙は身体検査で子宮径がんウイルスの感染を通知される。HVPウイルスは性交渉でしか感染しないので、丁乙は夫が浮気をしてウイルスに感染したと思い、夫を強く責める。
 もともとぎくしゃくしていた夫婦関係がますます悪化する、その結果は・・・

感想

この小説、女の気持ちを非常に細やかに書いていて感心した。
女性が男性と結婚するとき、そこにはいろいろな思いがある。
「好きだから一緒にいたい」というより
「この人と結婚したら勝ち組になれるかしら」
と慎重にあれこれ考えたうえで結婚を決める女の子も多いと思う。

丁乙の場合は、家が裕福なので相手が裕福かどうかはこだわらず
勝ち組の基準を男の「外見と職業」に絞ってかっこいい医者で気だても良い丁乙と結婚したのだと思う。

丁乙は頑固で封建的で仕事中毒の夫に振り回されるが、それでも我慢をする。
そしてついに自力でアメリカで理想の仕事を見つけて、夫から自立する。

その時に彼女が悟った内容がとても印象的だ。

「今まで自分は人に自分の価値を認めてもらいたくて、そのために良い仕事に就いて、素敵な結婚をして、そして結婚生活がずっと円満であるように努力してきた。
結婚に失敗すると自分の評価が下がると思っていた。
でも考えてみれば男は女性の価値を判断するための道具じゃないのだ。
だから、人からの評価なんか気にせず、離婚したり、本当に自分に合っている男と結婚すればよいんじゃない。」

 世間体にこだわらず自分流の生き方をすれば良いことに気がついたのだが、
中国人の場合、中国から離れて異国で生活をして始めてこういう考えをもつことができるんじゃないかと思う。

もちろん日本人も同じで、私も世間体に全くこだわらず自分流に生きようと思ったのは主人公と同じで40歳を過ぎてからかな?

 育ちはよいけれど大した取り柄もない主人公が結婚してあれこれ苦労しながら精神的に成長して中年になって「良い女」となっていく様がなかなか面白いし共感できました。長編ながら一気に読むことができるおすすめの小説です。

そうそう これも做爱の描写がばっちりありました。男の子の生み方について詳しくなりました。

コメント(4)

面白かったでしょう?

私はこの「等你愛我」で艾米にはまり、その後、「竹馬青梅」「致命的誘惑」
「三人行」と立て続けに読みました。いずれもアメリカに留学する女性たち
の恋愛と結婚と自立の物語です。

「三人行」には40才ぐらいで中学生の娘を持つ静秋という女性も少しだけ
出てきます。
これはきっと「山楂树之恋」の主人公静秋のその後の姿なのだと思います。
「山楂树之恋」は艾米が友人の日記を読んで、それをもとに書いたと言われて
いるので、この人なんだなと。静秋も離婚して女手一つで娘を育てています。

そんなことから、艾米の書くアメリカの中国人女性の物語はかなり作者自身と
その周辺の中国人女性たちに取材しているのではと感じました。
どの主人公も子どもが娘であるのも興味深いです。
艾米自身もきっと娘がいるのでしょう。

「等你爱我」で私が非常に興味深かったのは、アメリカに渡った夫の研究
室の実験助手の中国人女性と韓国人女性の足の引っ張り合いです。
この2人がお互いに敵愾心を燃やしていて、それに主人公も巻き込まれて、
どちらの言うことを信じるべきなのか分からなくなる。
すごかったですね。

それにしても、中国人女性は情が深い。深すぎる。
日本女性はここまで夫との愛にこだわるだろうか。

先日、日本人と結婚して10数年になる中国人女性と話していたら、
夫とはいつまでも一緒に買い物に行ったり、
腕を組んで歩きたいのに、と言われて、
「ありえない」と言ったら、
日本人の夫にも「何考えてんだ」と言われたそうです。

マダムチャンさん

本当に良い本貸してくれてありがとう。私も艾米にはまりそう。

面白いところがいっぱいありました。

まずは夫「満伢子」の不思議ちゃんぶり。前半はその純朴さが魅力的に描かれていたけれども、後半になるとどんどんやっかいな性格が明らかになっていく。
実は満伢子の性格、すごく家の旦那と被っている所があって、「こういう男って案外多いのかも。」と思いました。
 共通点というと
 一度に二つ以上のことができない。
 家の財産管理、銀行の通帳管理に全く興味がないので、人任せにする。
 子供の教育について人任せにする。
 若いときにお世話になった人の言いつけを永遠に守ろうとする。
 悪い人ではないのですが、大人としての何かが欠けているんですよね(苦笑)

夫の研究室で働いている韓国人女性と中国人女性の確執は面白かったです。
特に韓国人女性が本当に良い人だったのか、最後まで私にはよくわからなかった。あと丁乙に関する誹謗中傷メールは誰がやったのかも。
『山査子之恋』の時も、主人公が就職が決まったときに周囲の密告で足下をすくわれないように母親が注意するシーンがあったので、著者はよっぽど何か痛い目にあったことがあるのかな?

 この小説で感心したのは丁乙のお姉さん。いつも的確で冷静なアドバイスを丁乙にして、しかも丁乙が困ったときはちゃんと助けてくれる。私もこんなお姉さんが欲しいなあと心から思いました。丁乙の父母もすごく良い人。娘の嫁ぎ先の悪口を言わない両親もいるんだなあと感心しました。

中国の女性は情が深い。
夫から沢山愛してもらいたいと思う。これはアメリカ人なんかと似ているのかしら?人前で手をつなぎたいというのは、自分が愛されているというのを人に見てもらいたいということかしらね?この感覚は確かに、日本人にはないかも。少なくとも私には皆無ですが・・・。
「愛する」のと「愛される」のとどっちがより気持ちが良いのかよくわからないけれど、私は猫ちゃんを「愛する」ぐらいが丁度気持ちが良いなわーい(嬉しい顔)

この小説って面白いと思うけれど、翻訳しても日本では売れないかな・・。



それじゃ、「竹馬青梅」「致命的誘惑」「三人行」も貸しますね。

私は今、やはり作家で2002年にロンドンに留学し、今もイギリス
在住という鐘宜霖という人の「倫敦単身日記」を読んでいます。
小説というよりエッセイ風だけど、これもなかなか面白いです。

ルッコラさんの夫に限らず、男は頑迷で不器用な人が多いと思う。
とにかく融通が利かない。
女は家事もやり、仕事もし、子育てもするので、
一度に二つどころか、三つも四つもやるのが当たり前なのにね。

以前、高校に勤めていた時、男性教員はいつまでも学校に残ってて
何をしてるんだか、遅くまで学校にいたけど、
女性の教員はみんな子どもの迎えや夕食の支度があるので、さっと帰る。
でも、授業に男女差はないし、(というかダメ教師はほぼ男だった)、
やっていることはみんな同じなので、
高校の教師になる女性が優秀なのか、はたまた男性が凡庸なのか、と
独身だった私には判断がつかなかったけれど、いまなら分かります。
大抵の男はキャパが狭すぎるのだと。

自分の息子を見ていても、つくづくそう思う毎日です。
もっとチャッチャッとやらんかい、とイライラする。
一度に三つ以上のことを頼むと必ず何かしら忘れる。
たまにまともにできると「ネコマシ」と褒めることにしています。
ネコよりはマシという意味です。


マダム・チャンさん

この小説の最後を読んで、「適材適所」という言葉が頭に浮かびました。
中国人にもアメリカ的ライフスタイルが合っている人、日本的ライフスタイルが合っている人、大陸的ライフスタイルが合っている人、様々ですよね。
 この主人公の夫みたいな人は、アメリカで複雑な人間関係の中でプロジェクト実験をするよりも、中国の山奥の病院で朝から晩まで一生懸命働いている方が幸せな気がしました。丁乙はアメリカで娘と小綺麗な家で生活を楽しみながらシャキシャキと働いている方が合いそう。
 温小姐みたいなやたらキャリア志向が強い女性は結局どうなれば満足できるんでしょうかね?
 
 マダムチャンさんの息子さんも、将来きっと適材適所の仕事がみつかると思いますよ。

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