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Yua's factoryコミュのFinal Destiny 3-3

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――西の国幕舎――

「ソニア殿!」
『書簡は渡りましたか?』
「はっ!確かに!しかし私がドニス国王へ届けなくて良かったのでしょうか」
『貴方が行ったらドニスに斬られていましたよ』
「伝令を斬るのは戦場の習いに反しますが」
『ドニスは戦場の習いなど関係ありません。前国王を殺した謀反者ですよ』
「確かに…」
『して、ドニスの返答は如何に?』
「間諜に依れば書簡を」
『破り捨てた』
「御意に」
『分かりやすい人ですね』
「如何されますか」
『勇者シェリル殿の居ないレキアスなど取るに足りません。少々痛い思いを味わわせるしかないですね。とは言っても既に機械兵十体を破壊し、狙撃兵も壊滅に至らしめましたが…』

ソニアは肩まで伸びた深緑の髪を掻き上げて黙り込む。

「ソニア殿」
『…敵陣は?』
「はっ!守扇の陣を組んでおります!守りを固め、長期戦の構えです!」
『風は』
「西南の風です」
『神は味方した』
「は?」
『全軍北西へ後退。負けを装い、この地点へ誘い込むように』
「はっ!」

机に広げられた地図を指差しソニアは策を告げると、伝令は外へ駆け出した。

『安い挑発に乗ると痛い目に合う…』

一人呟き、ソニアは椅子へ座る。
深紅のワインを手にし、ゆっくりと飲み干す。

『シェリル様は如何お過ごしだろうか…』

ソニアはアルコールにより、ほんのり紅く頬を染める。

『ドニスから追われた時、ラーマへ…私の元へ駆け付けていただければ…』

空になったグラスを恨めしく眺める。

『過ぎたことか…。しかしシェリル様は必ず生きている。あの方がそう易々と命を落とすことは無い』

ロッドを手に取り、幕舎を出る。

『シェリル様が帰って来られる場所を確保しよう。それが今私に出来る事。レキアスなどいつでも潰せる』

ソニアは馬へ跨がると、戦場へ駆けた。


――だからぁ、ソニアは頭でっかちなのよ――

――もうグダグダ言わない!作戦なんか"当たって砕けろ"で十分よ!――

――ごめ〜ん!やっぱりソニアが居ないとダメね、私――


シェリル様の声が、シェリル様との情景が頭に浮かぶ。
何故シェリル様は私の元へ来てくれなかったのか。
あの方の事だからきっと私を慮ってのことだろう。

『もう…本当に私が居ないと駄目なんですから!』

私は半ば八つ当たり気味に馬の腹を蹴り、速度を上げた。







Final Destiny 3-4 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=69334205&comm_id=5718354

コメント(11)

>シャナク

腐ラグ言うなww


>藤原さん

はい、女です(゜∇゜*)
一晩かけて第一〜二章読み返してきました。

西の国の勇者ソニア。どことなく胸の奥に危険な刃を隠し持っている女のような…冷や汗※あくまで個人の感想です。
うん。待っていた流れw
女っけ少な過ぎたものw
しかも腐w
>フリーダムさん

わざわざ読み直しさせてすんません(^_^;)
ふふ、ソニアのこれからをお楽しみに!


>だんぞうさん

お察しの通り、そろそろメインキャラに女の子出したかったのですww
まぁ…確かに腐な匂いはプンプンですけどwww
出戻りして探しました!!
続き楽しみにしてます猫揺れるハート

前の名前は秘密で(。・_・。)ノ
> *毒舌女*さん

出戻りですかww
思い当たる方が約一名居ますが…(^_^;)

今後もご贔屓に宜しくお願いします(゜∇゜*)

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