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改革派元官僚「古賀茂明」コミュの古賀茂明発言集!

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この人の発言を何が何でも絶対にうずもれさせずに
残していきましょう!


コメント(192)

古賀茂明 ‏@kogashigeaki
原子力規制庁法案、来週中にも衆議院通過?裏で進む自公民の談合協議。塩崎氏らの改革派は蚊帳の外。林芳正氏らが主導。日本人の安全の要についてまともな議論なく、参考人も呼ばずスピード審議の訳は?

六月中には国会事故調の報告書がでます。この報告書では、今後の原発安全規制のあり方について提言されます。この報告書が出ると、困るのは自公民の守旧派。今やってる談合協議で出来る修正案が否定されてしまう。だから報告書が出る前に成立させようと必死なのか。


ツイッターより
政府が昨年7月に発表した「2012年夏の電力需給見通し」。原発が稼働しなければ、関西電力管内では19%の電力不足になるというもの。当時、「根拠薄弱な数字でいたずらに不安を煽(あお)るな!」と強く批判された。

そして、今年4月、関西電力と政府は、この夏の電力不足は16%になるとの見通しを出して、これまでの9ヵ月でほとんど状況が改善していないことを示した。しかもその後、不足の数字は日を追うごとに縮小、本当のことを言っているのかと疑う声が上がった。

一方、昨年に計画停電、電力使用制限令を出すなど極めて厳しい状況だった東電管内。今年の夏の見通しは、なんと原発なしでも4.5%の余剰が生じるという。東と西でなぜこんな違いが生じるのか。

もともと、経済産業省の原発推進官僚も電力会社も一貫して全原発を再稼働させたいと考えていた。天下りや巨額の予算などの原発利権を守るためだ。これまで“原子力村”は、政治家も学会もマスコミもカネや脅しでねじ伏せるということを続けてきた。今回も彼らはそのやり方で乗り切れると考えていたのだろう。

現に、今年1月、2月に経産省周辺から聞こえてきたのは、3月11日が過ぎれば「喪が明ける」という声だった。3月中の大飯(おおい)の再稼働決定に疑いを持つ者はほとんどいなかったようだ。だからこそ、関電はこの夏の対策など真面目に考えてこなかった。

ところが、政府・関電の目算はまったく狂ってしまった。橋下徹大阪市長らの反対で世論が完全に再稼働反対で固まってしまったのだ。

仙谷由人(せんごく・よしと)と政調会長代行の「(原発再稼働がなければ)日本人は集団自殺だ」という発言に始まり、あらゆる手段で「電力不足の危機」を煽ったのだが、その間も関電の危機感はゼロ。需給対策は進んでいなかった。

それを示す典型例が「はぴeポイントクラブ」だ。

これは、電気の使用量に応じてポイントがたまり、ホテルの宿泊券などの景品と交換できるというもの。節電とは真逆の、電力使用を促進するキャンペーンだ。電力危機だ!と叫ぶのなら、直ちにこのサービスは廃止だろうと思って、関電に聞いてみると「廃止も含めて検討します」。決してやめると言わない。関電としては、大飯が動けば廃止なんて必要ないということなのだ。

東電との比較で問題にされたのは、緊急電源の設置努力だ。東電は火力発電の上積みのため必死に小型の発電機を調達した。ちりも積もれば山となる。これまでに200万kWを超える電力を確保した。

一方、関電が調達したのはたったの2万kW。ふた桁違うのだ。東電は余裕が出てきたので3月末でリースを受けていた25万kWの発電設備をアメリカの「ゼネラル・エレクトリック(GE)」に返したそうだが、それを関電が借り受けることにすればいいのに、今頃交渉中という。もし、去年から本気でGEにお願いに行っていればとっくに契約が成立していただろう。

さらに、経産官僚をはじめとする政府も関電のこうした不作為を放置してきた。政府としても電力不足の脅しで大飯を動かしたいのだから、電力が足りるなどということになったら困るのである。



週間プレイボーイニュースより転載その1
http://news.nicovideo.jp/watch/nw274886
ところが、大阪府市のエネルギー戦略会議の議論でどうも電力は足りるのではないかという疑いが深まった。すると政府は、電力料金が上がるぞ!という脅しを始めた。

そもそも、電力不足の根拠の基礎となる数字にまやかしがある。「2012年夏の電力需給見通し」は今年の夏が2010年並みの猛暑になることを前提としており、「西日本(*1)の電力需要のピーク」はそれを元に計算されている。

しかし、政府の計算は各電力会社のピークを単純に足し合わせた数字にすぎない。福井と鹿児島では天気や気温が違うことからもわかるように各社の電力需給のピークが同じ日の同じ時間に重なるワケではないのだ。

時間ごとの西日本の需要を見ていき、その夏の“本当の”ピークを出すと、政府の数字よりも150万kWも低いことがわかった。つまり、実際の需給は政府が出した数字よりも150万kW余裕があることになる。これを関電に融通すれば、大飯原発3・4号機の発電量234万kWの過半を補うことができる。いよいよ政府と関電は行き詰まった。

これまでの経緯を見れば、結果として、政府や関電はやるべきことを怠り、あるいは遅らせてしまうことで電力不足の危機を招いた責任があることは明らかだ。しかも、その原因が、原発を再稼働したいという願望にあるので、今後もこうした事態が急速に改善する見通しは低い。

私は、5月17日放送の『モーニングバード!』(テレビ朝日系)に出演し、この一連の不作為による危機的状況を「停電テロと呼んでもいい事態だ」と言った(*2)。仮に火力発電所で事故が起きたら、それをきっかけに原発再稼働につなげようとしているのではないかという話が出るほど、政府や関電は不信感を持たれている――あの発言はそういう趣旨だ。

ところが、関電は「停電テロ」の言葉尻をとらえて「そんなこと検討していません」という趣旨の声明を出した。電力会社が真面目な顔で「テロなんかしません」と言うとは。図星だったのか、という冗談さえ聞こえてきた。

こんなつまらない言葉の遊びをする前に、まずやってもらいたいこと。それは、停電だ!と脅すことではなく、供給責任を果たすために会長、社長が土下座してでも電力を買い集め、節電をお願いするということだ。そういう地道な努力が見えれば、誰も停電テロなんて言葉を思いつくことはなくなるだろう。


週間プレイボーイニュースより転載その1
http://news.nicovideo.jp/watch/nw274886
 東京電力の総合特別事業計画や電力料金値上げのニュースが、連日大きく報道されている。定番となった徹底的な東電叩きは、情報番組で高視聴率を稼いでいるようだ。最近も、夫婦共働きで日中はほとんど電気を使わない世帯を標準家庭として値上げ率を低く見せようとしたことを批判された。

 しかし、この東電叩きの裏で、もっと叩かれていい悪役がいることが忘れられている。原発事故の責任者であり、地域独占と総括原価方式で電力会社を守り続け、世界最高レベルの電力料金を国民に押し付けてきた、経産省というA級戦犯である。

 そもそも、経産省は東電とともに原発事故の共同正犯あるいは東電以上に責任の重い主犯と言ってもよい。ところが、この役所は「悪いのは東電」という態度で一貫していて、全く責任を取っていない。東電の社員の中には何の落ち度もないのに給料が2割カットされるという人も多い。今後何十年も賠償、除染、廃炉という原発事故の負の十字架を背負って生きて行かなければならない。経産省の官僚も、それと同等以上の厳しいペナルティを受けてしかるべきだ。

 16日に国会の事故調に参考人として呼ばれた松永和夫前経産事務次官は、「大変申し訳ない気持ちでいっぱい」と言ったが、当時の責任者である事務次官、資源エネルギー庁長官、原子力安全・保安院長の3人が割増退職金をもらって早々と経産省を逃げ出したことは、東電職員との比較で見るとどう考えても不当だ。経産省が東電に偉そうに指示することに対して東電職員は怒り心頭と言われるが、それもなるほどという気がする。

 その経産省が、いつの間にか悪役東電と闘う正義の味方になりすまし、事あるごとに東電を叩く。しかし考えてみれば、実質国有化される東電は経産省と全て事前に相談して物事を進めざるを得ない。今回の値上げももちろんそうだ。枝野幸男大臣は、いかにも厳しく審査するかのような人気取りの発言をしたが、値上げ率を値切ることはあっても大筋を変えることはないだろう。

 原発事故で唯一得をしたのが経産省だ。彼らは国民の税金を使う東電国有化を決めた。「国有化」とは世間向きの言葉で、要するに東電は「経産省のもの」になるのだ。昔から東電に天下りポストはあったが、そんな利権など可愛いものである。既に原子力損害賠償支援機構にポストを確保した経産省は、禁じ手の「規制対象」である東電の利権、しかも子会社も含めた全ての利権を手に入れる。

 規制する側とされる側が一体化されるから、厳しい審査はあり得ない。値上げ審査を本気でやるなら、独立した数十人の会計専門家を東電に立ち入りさせて、過去の契約や領収書を一枚ずつチェックしてあらゆる無駄や不正を洗い出し、国民から取り過ぎていた電力料金をまず返還するくらいのところから始めるべきだが、そんなことは無理だ。

 東電を叩いて鬱憤を晴らすだけで終わっては、国民は今後も経産官僚の利権を守るために高い電気料金を取られ、増税で負担のツケ回しをされてしまう。電力問題の全ての元凶である経産省から電力事業の規制権限を取り上げて、公正取引委員会のような独立した委員会に規制を委ねるべきである。マスコミは是非この問題を真剣に取り上げてほしい。

「週刊現代」2012年6月2日号より

官々諤々より


 社会保障と税の一体改革と銘打った野田政権の増税関連法案の審議がようやく始まった。「一体改革」というのだから、日本経済再生のための全体像が議論されるのか、と思ったら、実はこれはとんでもない錯覚だ。

 そもそも、経済の根幹は、まず人々が働いて「稼ぐ」ことだ。その後に、税金を取り、社会保険料を徴収して、その集めたものを社会保障などの支出として分配するという順序で経済システムは回っている。今回の「一体改革」はその後半部分だけが対象で、しかも最低保障年金などの根本改革は来年に先送りだから、「部分の中の『超』部分改革」に過ぎない。結局、議論の中心は消費税増税だ。

 これに対し「増税の前にやるべきことがある」という批判が高まるのは当然だ。公務員の定員・給与削減、議員定数・歳費削減といった歳出カットの政策が要求される。これらも重要だが、しかし、取った税金をどう使うかという部分に過ぎない。これで経済全体がすぐに良くなる訳ではない。

 消費増税が日本経済再生につながると野田総理は本気で信じているようだが、とんでもない経済音痴としか言いようがない。

 ギリシャは増税して破綻した。マーケットは借金の大きさと増税だけを見るのではない。今、日本について最も心配されているのは「増税できるか」ではない。ギリシャ同様、「稼げるのか?」という懸念だ。日本には世界最高の技術、良質な労働力、民間部門の潤沢な資金、近隣に広がるアジアの巨大成長市場という極めて恵まれた条件があるのに、である。その原因は、「成長のための改革」を実行できない政治への不信である。

 典型例が、成長分野というと必ず出て来る農業、医療、再生可能エネルギー。資本主義、自由主義の国日本が掲げる3大成長分野でありながら、そこで企業は自由に活動できないという現状。まるで笑い話だ。

 何故その改革ができないのか。これらの分野には強力な既得権グループと族議員と官僚がいる。自民党はこれらと一心同体だったから改革できなかった。国民は「しがらみがなく、クリーンな」民主党に期待したが、それも幻想に終わった。実は野党で権力がないから誰もすり寄って来なかっただけで、与党になった途端に既得権グループが票とカネを持ってすり寄って来たら、あっという間に取りこまれ、自民党と同じ「しがらみ」だらけの政党になった。そして、その裏には相変わらず既得権の守護神、官僚達がいる。

 農業分野には減反廃止、戸別所得補償の抜本改革、農協の独禁法適用除外廃止、株式会社参入の自由化、農地法の抜本改革などが手つかずで横たわっている。医療では株式会社の参入、混合診療の解禁などがいつも高い壁に阻まれて来た。電力でも、販売自由化の家庭向けへの拡大や発送電分離などが検討課題に上ってはいるが、決まったのは税金による東京電力の実質国有化=経産省のものにすることだけ。脱原発は風前の灯だ。

 これらの改革を実行できるかどうか。それが日本再生への「踏み絵」になる。大阪維新の会の「維新八策」にある「既得権益と闘う成長戦略」に、これらの策が盛り込まれるのか。それについて行ける政治勢力はどこか。政局は政策で動いてほしいものである。

「週刊現代」2012年6月9日号より

官々諤々より
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32742



5月30日、いわゆる4大臣会合で大飯原発再稼働が事実上決まった。一方、原子力規制庁設置法案の審議も急ピッチで進んでいる。この動きの中で、崩壊すると信じられていた原子力安全神話と原子力村がゾンビのように蘇りつつあることがはっきりしてきた。

 原子力規制庁法案の審議開始とともに流れて来たのは、こんなに重要な法案がわずか十数時間の審議で参考人も呼ばずに衆議院を通る見込みという情報だ。2月の国会提出後ずっと店晒しになっていたのに何故こんな急展開になっているのか。

 その決定的要因になっているのが、海江田万里経産相、枝野幸男官房長官、菅直人首相(いずれも当時)の「原発責任大臣トリオ」参考人聴取などで一躍脚光を浴びている国会の事故調査委員会(黒川清委員長)の存在だ。国会事故調は6月中に報告書をまとめる予定だが、原子力村から見るとかなり厳しい内容になることがわかってきた。とりわけ、新たに作られる原子力規制庁を、完全に国際標準に合致した、真に独立した規制機関にすべきだと強く提案する見通しなのだ。

 全職員の出身省庁への「完全ノーリターン」ルールの設定、民間人出身職員も原子力村の企業への再就職禁止、国際標準の安全規制を実施するために外国人を含めて真に能力があり独立して安全規制を実施できる職員のみの採用など抜本的な改革を迫られる。そんなことになったら、今審議している規制庁案では全く不十分となるのは必至。真の安全規制が実施され、日本の原発は一つも動かせなくなってしまうだろう。

 そこで、報告書が出る前に何としても法案を通してしまいたいという原子力村の意向を受けて、民主党と自民党の守旧派さらに公明党まで入って修正の協議が行われている。これを支えるのは、もちろん経産官僚だ。彼らの狙いは、原子力安全・保安院の大半の職員を平行移動させた形だけの原子力規制庁を作ること。その後、短期間で「新たな」安全基準を作り、「新」規制機関による「新」基準に基づいた「完璧」な安全審査というお墨付きを与えて、原発全基再稼働に突き進もうという企みである。

 30日に開かれた関西広域連合の会議に出席した細野豪志原発担当大臣の言葉を聞いて驚いた。細野氏は、大飯原発再稼働の前提となる安全基準を「暫定的」なものと認めたからだ。国の再稼働方針は覆らないという前提で、橋下徹大阪市長が、安全の判断が完全でないなら動かす場合でも時限的なものにすべきだと発言したのを上手く利用して、「安全基準が完全でないと認める代わりに再稼働を実現する」という道を選んだのだ。そして、「新たな」規制庁が「新たな」基準で判断して、安全ではないとなれば運転停止もあり得るということまで認めた。

 これまでは、新規制庁が甘い判断をしてくれる保証はなかったが、ここに来て、自分達の思い通りになる新規制庁が誕生する見通しが立ったので、思い切って方針転換したのであろう。

 これでは、規制庁設置法案の国会通過から10日前後で出るであろう国会事故調の報告書はいったい何の意味があるのか。自分で作った組織の存在意義を否定する国会は、自らの存在意義も否定してしまうことになるのではないか。

「週刊現代」2012年6月16日号より


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32788



バラマキ金権政治の復活

5月29日、自民党政策会議で「国土強靭化基本法案」が了承された。「多極分散型国土の形成」、「国土の均衡ある発展」など、懐かしい言葉が並ぶ。全国津々浦々に公共事業をバラマキますというとんでもない法案だが、一野党である自民党の選挙対策だから何も目くじら立てるほどのこともないように見える。しかし、それは大間違いだ。

 民主党は'09年総選挙のマニフェストで「コンクリートから人へ」と訴えた。しかし、そのための政策は当初の公共事業予算18%減や八ッ場ダム凍結などに限定される。その後、補正予算のバラマキや震災復興予算などで、このスローガンは完全に有名無実化した。さらに最近は、昔の自民党と同じ土建国家復活にまい進しているように見える。八ッ場ダム凍結解除、整備新幹線建設推進、高速道路建設凍結解除など、金権政治の象徴・小沢一郎元代表排除に力を入れる一方で、公共事業バラマキの金権政治が復活しているのは皮肉な話だ。

 消費税増税の実現には参議院で自民党の協力が不可欠だ。中堅改革派議員の大量落選で完全な長老支配となった自民党を落とすにはどうしたらよいか。先週号でも指摘したが、自民党は民主党の政策を批判することよりも、民主党政権の利権のおこぼれにありつくことばかりに執心している。

 整備新幹線建設が進む北陸、北海道、九州の三地域にはいずれも自民党長老政治家が未だに君臨している。彼らが一番喜ぶのが整備新幹線建設である。高速道路建設も同党有力派閥領袖の利権である。こうしたバラマキ政策は国交省がお膳立てしても財務省がかなりの抵抗を示すのが常だが、今回は、むしろこの動きの裏には財務官僚がいると言われている。消費税増税を通すために自民党長老の協力を得る一番良い餌は何かを熟知する財務官僚がシナリオを描いているというのである。

 それだけではない。大型公共事業は財務官僚の利権の最大の源泉でもある。各事業の予算の査定権。これは財務省にとっての最大利権、言わば「核心的利益」である。今や税収が激減し、歳出の大半は社会保障に流れて行く。それは公共事業予算などの裁量的な予算の査定権縮小に直結する。主計局官僚から見れば、まさに危機的状況だ。だからこそ、消費税を増税してその一部をバラマキ予算に充てなければならない。新幹線や高速道路の建設は10年単位の事業だ。今決めておけば、今後10年以上にわたって自分達の利権が保証されるのである。

 そこで、野田政権をうまくたぶらかして消費税増税に命を賭けると言わせて追い込み、その実現のための自民党懐柔策の妙手として、ゼネコンへのバラマキ予算を認めさせる。
この構造をさらに利用したい自民党の長老が出してきた冒頭の国土強靭化基本法案も、財務省は消費税増税とさらなる予算査定の利権拡大のためには、通した方がよいと考えているのではないか。そして、この動きをさらに具体化するために国交省はインフラ5ヵ年計画を策定中だ。そこには地震対策と称してバラマキ公共事業が並ぶ。

 小沢vs.野田のドタバタ劇に気を取られているうちに、財務省・国交省、民主・自民とゼネコン業界、不滅のトライアングルの利権だけが拡大して行く。そうならないように、国民はしっかり監視して行かなければならない。




官々愕々
秘かに進行する全原発再稼働計画
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32838



ついに大飯原発と同様に他の原発も暫定的な安全基準のまま再稼働させていく政府の方針が決まった。

 こう言うと、「えっ? いつ?」という方が多いかもしれない。そんな大きな方針が決まったとしたら、当然新聞の1面トップのニュースになっているはずだ。だが、これを取り上げた報道は殆どない。

 6月8日、野田総理が行った記者会見。一般には、大飯原発3、4号機の「再起動」についての記者会見として報じられた。

 そもそも安全基準がでたらめで、ゼロから作り直さなければならないことは班目原子力安全委員長が証言しているとおりだ。国民はどんなに野田総理が安全だと言ってもそんなことは信用しない。政府もそのことにようやく気付いて、やむを得ず、安全基準は暫定的なものだと白状した。これを最初に認めた細野原発担当大臣は、5月30日の関西広域連合の会合で、暫定のまま動かすのは大飯原発だけで、あくまで例外だという趣旨の発言をした。しかし、わずか1週間後の野田総理の会見では正反対の宣言がなされたのだ。

 大飯以外の原発再稼働について、「大飯同様に」「個別に安全性を判断してまいります」と総理ははっきりと宣言した。つまり、大飯同様に「出来そこないの安全基準」のまま「素人政治家4人」が何の根拠もなく安全宣言することで、伊方も玄海も泊も動かせるという意味だ。こんな重要なことを、総理会見の中にうまく紛れ込ませる。もちろん、経産省の原子力ムラ官僚達の仕業だろう。

 もう一つ、新たに作られる原子力規制機関では、引き続き経産省の原子力ムラ官僚がその業務を担うことも決まった。これも、「えっ? まさか!」という答えが返ってきそうだ。これを取り上げたのはテレビ朝日の報道ステーションくらいだから、殆どの国民は気付いていない。

 新たに出来る原子力規制機関は、原子力規制委員会という名のいわゆる「3条委員会」という一見独立した組織にすることが自公民だけの法案修正協議で決まった。しかし、ここでも様々な骨抜き行為が、原子力ムラ官僚と環境省の官僚達によって行われている。

 まず、原子力規制委員会とは別に「原子力防災会議(仮称)」という組織を新設し、ここが規制委員会に様々な注文をつけられることにする。しかも会議の事務局を別に作り、そこには経産省の官僚が自由に出向できる。

 驚いたのは、新規制機関には経産省の原子力ムラ官僚が出向した後、再び経産省に戻れるようにしてしまうことだ。新機関は、新たな国際標準の安全基準を作り、厳格な安全審査を行うはずなのだが、それを経産省の出向官僚達がやることになる。本来は、古巣には絶対に戻れない厳格な「ノーリターンルール」を適用し、経産省と断絶させるべきだ。しかし、官僚達はこれを骨抜きにする。「推進官庁への配置転換を認めない」として、「ノーリターンルール」を適用するように見せながら、一旦それ以外の役所を経由すれば経産省に戻れる道を残す。

 その他にも例外はいくらでも作れるようにする。その上、そもそもルール適用は「給料アップ」等の処遇充実策を実施するまで先送りするという。要するにやらないということだ。そういうことが報道される前に自公民の裏談合で決められたというから恐ろしい。

 民主と自民、さらに公明まで入って、官僚主導の政治で日本は本当に破滅への道を歩んでいる。


「週刊現代」2012年6月30日号より

週プレ大學
古賀政経塾!!『ニッポンを変えるための方法』公開講座


『週刊プレイボーイ』誌上で「古賀政経塾!!」を連載中の古賀茂明氏。経済産業省官僚時代に「天下り規制の強化」「年功序列人事の廃止」などの改革案を打ち出したが守旧派の抵抗に合い、辞職。そんな古賀氏がニッポンを変えるための方法を熱く語ります。
・日時:7月14日(土)15:00開演予定
・会場:経済倶楽部・ホール(東京都中央区)
・受講料:前売り2,500円 当日券3,000円
・定員:200名

※前売りで定員に達した場合、当日券の販売はいたしません
※イベントタイトルは変更になることがあります


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32882


 幾多の茶番劇を経て、消費増税がついに決まった。

 財務省に洗脳された野田総理は、マニフェストの骨格を放棄してまで増税オンリー路線を貫いた。

 国民が熱狂したあの2009年の政権交代は一体何だったのか?
 自民党の失政による「失われた20年」。その間日本は確実に没落の道を歩んだ。自民党には4つの大罪がある。
 第一の罪は、900兆円の財政赤字を積み上げたこと。そのかなりの部分が官僚達の生活を守るための埋蔵金となった。

 第二の罪は、少子高齢化への対応をしなかったこと。人口増加を前提とした仕組みの抜本改革を怠り、社会保障の持続可能性をなくしたこと。少子・高齢化はずっと前からわかっていたのに100年安心プランなどという寝言を言い続け、子育て政策も無策だった。

 第三の罪は、成長できない日本を作ったこと。世界最高水準の技術、世界でも有数の勤勉で教育水準の高い労働力があり、民間企業には資金が余っている日本。技術と人とカネが揃い、しかも、世界の成長センター、アジアの中にある。成長できないのが不思議だ。

 その原因は、デフレ・円高政策を変えられない日銀とそれを放置する政府、モノづくり偏重で新たな産業構造への転換を阻む産業政策、何よりも、新たな成長分野におけるがんじがらめの規制である。農業、医療、再生可能エネルギーという3大成長分野で企業が自由に活動できない。中国の話ではない。資本主義、自由主義の日本においてである。加えて、各分野に必ず官僚達の利権がある。

 そして、第四の罪は、原子力ムラと原子力神話を作り、福島第一原発事故を招いたこと。
 事故の責任は民主党ではなく自民党にある。これも官僚の利権が絡み、彼らが支える世界だった。

 この自民党政治に国民がレッドカードを突きつけたのが2009年の政権交代だった。民主党は自民党と違ってクリーンでしがらみがない。官僚とも闘える。だから思い切った改革が出来るはずだ。国民はそう信じた。しかし、それは間違いだった

 民主党はクリーンではなかった。野党時代は単に権力がないから誰もすり寄って来なかっただけだ。政権に就いた途端に農協や医師会などの既得権グループが陳情の窓口に並んだ。彼らの支えで選挙を戦う体制が出来て行き、あっという間に自民党化した。しかも、もっと悪いことに彼らには労組というしがらみがある。「しがらみだらけの民主党」だ。

 新幹線、高速道路など自民党長老も驚くバラマキで財政赤字の累積スピードは加速。社会保障の抜本改革も、マニフェストを無視して自民党の微修正先送り路線に乗る。さらに郵政をはじめ改革と真逆の政策で成長を妨げる。そして極めつけは、脱原発政策の放棄。安全神話復活に手を貸し、原子力ムラのメンバーになって利権に食い込もうと必死だ。いずれも自民党の4つの大罪を拡大する路線だ。

 しかも、この路線は官僚のシナリオ通りに進む。「官僚とは闘えない民主党」なのだ。最大の看板に偽りありだ。

 民主党がこの路線を行くなら、自民党は自らの罪を反省するどころか認める必要もない。それどころか今や事実上の連立が実現している。公明も入って「民自公大罪連合」の成立である。

 このままでは失われた30年になるどころか日本そのものが失われてしまう。解散総選挙、そして政界再編が急がれる。


「週刊現代」2012年7月7日号より


週刊プレイボーイ連載「古賀政経塾!!」より転載



小沢グループの民主離脱で、世間の関心は政局へと移ってしまった。だが、今こそしっかり見つめないといけないことがある。それは6月26日に衆院で可決した消費税増税法案の正体だ。
この日、野田首相は会見で増税の目的を「社会保障を持続可能にするためで、増税はすべて社会保障に還元される」とぶち上げた。
しかし、これは真っ赤なウソだ。自公との協議で修正された法案の条文を読めば、すぐにわかる。附則18条に「景気条項」と呼ばれるものがあるのだが、そこに新たにこんなフレーズが盛り込まれてしまったのだ。

「(増税によって)財政による機動的対応が可能となる中で(中略)、事前防災および減災等に資する分野に資金を重点的に配分する」
役人用語でわかりにくいが、要するに「消費税を上げて国のサイフが楽になるので、これから防災という名目の公共事業、すなわちバラマキ事業をやる」と宣言しているのだ。

実は、この一項は自民と公明が野田・民主に要求して入れたもの。

政権与党から転落して、自民はすっかりパワーを失ってしまった。そのため、自民はとにかく公共事業のバラマキをやりたくて仕方ない。バラマキを差配すれば、往年の影響力を取り戻せるからだ。
そのシンボルとなるのが自民によって国会に提出中の「国土強靱化基本法案」だ。その支出規模は10年間で200兆円!
ところが、野田・民主は消費税アップを自民に賛成してもらいたい一心で、あっさりとこの要求をのんでしまった。そう、増税する前から自民、民主の談合によりバラマキ政治が始まっているのだ。まったく、自民も民主もどうしようもない。

原案にあった「歳入庁」の設置構想も骨抜きにされてしまった。「歳入庁」は国税庁と日本年金機構を統合し、税と保険料の徴収を一本化することで行政コストを大幅にカットしようというものだ。
しかし、このアイデアも「本格的な作業を進める」(本則7条)という条文が「歳入庁その他の方策の有効性、課題等を検討し、実施」というものに差し替えられてしまった。この意味することは、歳入庁設置案を事実上ボツにするということだ。

公共事業のバラマキと歳入庁設置案の白紙化―

このふたつの動きを陰で主導したのはもちろん財務省だ。
公共事業のバラマキを認めれば、自民は修正協議に応じると踏んだ財務省は野田首相に譲歩をささやく一方で、国税庁は失いたくないと、「歳入庁」潰しをも画策したのだ。相手が政財界の大物だろうと、税務調査でフトコロ事情を掌握できる国税庁は、財務省に欠かせないパワーの源泉なのだ。
この画策で、財務省は悲願の消費税アップを果たせるだけでなく、武器としての国税庁も温存できる。つまり、増税は国民の安心、安全でなく、財務省の安心、安全のためのものだったということ。その事実だけは知っておいてほしい。


官々愕々
「増税は社会保障のため」は真っ赤な嘘
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32937




6月26日、ついに消費増税法案が衆議院を通過した。

 野田総理は、その後の記者会見で、今回の増税の目的が、「社会保障を持続可能なものにする」「すべて社会保障に還元される」ことだと述べた。しかし、それは真っ赤な嘘だということが法案に書いてあるのを御存知だろうか。

 そもそも、増税は社会保障にしか使われないという議論は空虚だ。増税で楽になった分、他のバラマキが増える可能性が高い。おカネに色はついていないからだ。それを示すような修正が今回行われている。順を追って説明しよう。

 今回の消費増税法案にはいわゆる「景気条項」と呼ばれる条文がある。簡単に言うと、2011年度から10年間の平均経済成長率を名目3%、実質2%程度を目指して必要な措置を講じるという趣旨の条項と、経済状況を増税前に点検して、必要なら増税の実施を停止するという条項が入っていた。「こんなに景気が悪いのに増税でもっと景気が悪くなるじゃないか」という批判に対して、民主党は、後者の条項を引用して、「だから、景気条項を入れて、本当に経済状況が悪ければ施行停止出来るようにした」と説明してきた。

 しかし、この条項は、その部分だけでなく、前者の条項、すなわち、「成長のために必要なことをやる」という部分も重要だ。その意味はいろいろ解釈できるが、成長のためと称してバラマキに使われるのではないかという指摘がなされていた。今回の修正では、この懸念が正しかったことが明らかになった。「税制の抜本的改革で財政に多少ゆとりが出来るので、成長戦略や『防災、減災』などの分野に資金を重点的に配分する」という趣旨の条項が追加されたのだ。

 つまり、消費増税で楽になった分を「社会保障」ではなく、「防災、減災」という名の公共事業バラマキ予算に振り向けますよ、ということが宣言されたに等しい。もちろん、自民党と公明党の要求によるものである。民主党は「コンクリートから人へ」というマニフェストを放棄してこれを呑んだ。

 自民党は、「国土強靭化基本法案」を国会に提出している。そのバラマキ規模は10年間で200兆円というから驚きだが、その理屈として出しているのが「防災」である。公明党も100兆円規模の公共事業をやろうと言っているが、ここでも「防災」がキーワードになっている。東日本大震災を理由にした悪乗りだ。本コラムでも指摘したが、自民党長老は民主党にすり寄ってバラマキ利権のおこぼれにあずかりたいと必死なのが、ひしひしと感じられる動きである。

 それを見透かした財務省は、自民は絶対に賛成に回ると読んでいた。というより、そうなるように誘導していたのだが、それを財務省の幹部があちこちに話したのに谷垣氏が怒ったという記事が、6月10日の朝日新聞に載った(谷垣総裁「財務省はなめている」消費増税「最後は賛成に回る」に怒り)。図星を指されては谷垣総裁も立つ瀬がない。

 自民党の必死さは、今回歳入庁の創設を事実上見送る修正まで行ったことに表れている。「歳入庁創設のために本格的な作業を始める」という趣旨の文言を削除して、これを事実上棚上げする修正を行っている。国税庁を切り離されて最大の権力の源泉を失うことを恐れた財務省が最も抵抗していた「歳入庁創設」を潰して、財務省の歓心を買ったのだ。どこまでも、財務省の完勝と言える今回の法案修正通過であった。

「週刊現代」2012年7月14日号より


官々愕々
秋の選挙に向け「踏み絵」を用意せよ より転載
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33027

7月2日、小沢グループが民主党に離党届を提出、翌3日にはこれに対する処分が決まり、民主党がようやく分裂した。民主党の長年の課題である小沢vs.反小沢の争いに終止符が打たれ、同じ政党内で政策が全く違うという事態が解消する。しかし、政治がわかりやすくなるかというとそうではない。年初から指摘し続けているとおり、対立しているはずの民主と自民・公明が、消費増税とバラマキ政策で完全に歩調を揃えてしまい、今度は政党の違いがわからなくなっているからだ。

 民自公は基本的に財務省中心の官僚主導路線で、政策的には守旧派でバラマキによる既得権との癒着路線だから、財務省や既得権グループが本気で嫌がる大きな改革はできない。経済については、消費増税で景気が良くなると妄信する、財務省の究極の経済音痴路線に乗っている。

 対する小沢グループが改革派ならわかりやすいのだが、どうもそうは見えない。民主党政権成立後、当時幹事長だった小沢氏は陳情窓口を自らの下に一元化したことに表れているとおり、小沢氏はもともと団体を取りこんで行く政治手法を得意とする。TPP反対者が多いことでもわかるとおり、結局守旧派のバラマキ政党になる可能性が高い。

 国民は次の総選挙でどの政党を選べばよいのか途方に暮れている。小沢グループと橋下、石原、河村各氏らの連携が取りざたされるが、もう何が何だかわからなくなる。今こそわかりやすい具体的な政策に基づく投票の基準が必要になっている。総選挙のための「踏み絵」だ。その代表が公務員改革、TPP、そして規制改革、さらに原発政策だろう。

 野田政権は、当初国会会期中(6月21日)としていたTPP参加の決断を先送りした。一方の自民党もTPPについての態度は曖昧なままだ。

 規制改革については、今月中にまとまる政府の「日本再生戦略」(成長戦略)にどれくらいの大玉が入るかが注目されてきた。ところが、3日の行政刷新会議でまとめられた41項目の規制改革方針の内容は、官僚主導の小出し改革の列挙にとどまってしまった。官僚主導なので予想されたことだが、医師会や農協などが嫌がる改革は、影も形も見えない。

 公務員改革では、消費税が上がる2014年4月には公務員給与削減は終わり、7.8%分上がって元通りになる。そして、民間よりも400万円高いという人事院のお手盛り調査に基づいた(経団連調査による大企業平均に比べると実は500万円以上高い)退職金引き下げも、今年はやらないはずだ。何故なら、定年を迎えた財務省事務次官が今年度末までに退職の予定だからだ。

 そこで、秋の総選挙に向けた「踏み絵」を考えた。行革では、退職金500万円引き下げを今年度退職者から即時適用、公務員給与7.8%引き下げの2年間限定を恒久措置にするのが一番わかりやすい。

 次に、以前から提唱していることだが、日本経済の再生のために「既得権と闘う成長戦略」として、TPP参加、農業・医療への株式会社参入、農協への独禁法適用除外廃止、減反廃止、小規模兼業農家への戸別所得補償廃止、混合診療の解禁、2030年までの原発ゼロと原発予算全額の再生可能エネルギー向け予算への転換などがわかりやすい対立軸になる。

 これらを旗印に第三極を形成すれば、国民には真の改革派かどうか明確に見分けがつくだろう。大阪維新の会やみんなの党、そして既成政党の改革派の政治家はこの踏み絵にどう答えるだろうか。

「週刊現代」2012年7月21・28日号より


”霞ヶ関文学”解説教室


「税制の抜本的な改革の実施等により,財政による機動的対応が可能となる中で」
→「消費税増税によって財政にゆとりができるので」

経済戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に
資金を重点的に配分すること
→「成長戦略や公共事業に使いますよ」
国会事故調・黒川委員長の国会への参考人招致問題。
「今はダメ」と自公民が反対。国会事故調は規制委員の人選について、
「第三者機関が相当数を一次選定し国会がその中から最終決定する」と提言。
野田政権は既に政府が都合のよい人選をして国会での同意待ち。
人事確定前には呼べない訳だ

国会事故調・黒川委員長を国会に呼べないもう一つの理由。
原子力規制庁に出向する経産省職員のノーリターンルールに
例外を設けてはいけないと言われる。
それでは、規制庁を経産省の植民地に出来ないので、原発推進の自公民は困る。規制庁発足まで呼べないということか。


8月3日ツイッターより

官々愕々
大津市いじめ問題と原発事故の共通点
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33109

大津市のいじめ問題が連日報道されている。

 この問題は、日本の教育行政の根本に関わる問題だ。その本質は、国民に対して、学校教育に関する責任を誰が負っているのかが明確ではないことである。

 日本では、学校の管理運営の権限が基本的に自治体の教育委員会によって独占されている。自治体の長や保護者などが学校運営から事実上排除されているといってもよい。知事や市長は、何故か教育に対しては殆ど口出しできないのが実情だ。一方で、文科省の官僚は、法律に基づいて自治体の教育行政に関して指導や助言ができ、知事や市長以上に強い権限を持つ。

 教育委員の多くは教師OBで、また、自治体の役人幹部が含まれるのが普通だ。とりわけ、教育委員会の実務を取り仕切る教育長には自治体の役人がなる例が多い。教育委員には強い身分保障があり、よほどの義務違反があって、かつ議会の同意がない限り、罷免されない。住民のために働かなくても、住民に対して責任を負う仕組みになっていない。

 これは、住民から見ると極めておかしな構造だ。自分達が選挙で選んだ自治体の首長が子供たちの教育について責任を負えない一方で、教師と自治体の役人の組織である教育委員会と、自分達の地域とは何の関係もない文科省とその官僚が、地域の学校教育を取り仕切ることになっているからだ。

 教育に関して強大な権限を独占している教育委員会が、教師と役人の保身の組織であり文科省の御用機関であるという構造に陥っていると何が起きるか。今回の大津市の事例がこれを如実に示した。

 教育委員は、教師と役人の保身のためにいじめの存在やいじめと自殺の因果関係の存在を隠そうとする。今回、アンケートの中に、自殺につながるいじめの存在が指摘されていたのに、それを「見落とした」などという言い訳をしたのがいい例だ。

 教育委員会の問題は、実は委員だけではなく、それをサポートしている事務局の問題であるという面が大きい。彼らは自治体の役人である。今回も、アンケートの集計結果を事務局が整理する段階で、重要な情報が抜け落ちていたということも十分にあり得る。役人の傾向として、とにかく訴訟などの問題が起きることを極端に嫌う。これは、原発の安全問題でも全く同じだ。「保身と隠蔽」の文化は事務局の役人が生み出すのだ。

 市長と警察の対応にも問題があった。市長は今年3月に事件のあった中学校の卒業式に出席して、涙ながらに自らのいじめ体験などを話したというが、その後十分な対応はしていない。警察は3回も被害届の受理を拒否した。いじめ問題がマスコミで大きく報道されると、市長は自殺との因果関係があると発言し、警察も慌てて専従捜査チームを立ち上げた。また、市長は選挙で連合の支援を受けた経緯がある。市長が介入すれば教職員組合の反発を招きますよ、と事務方にアドバイスされて対応が遅れた可能性はないのかということも気になる。

 ただ、市長は、パフォーマンスとの批判もあるが、市民の「悲しみ」と「怒り」の声に敏感に反応した。一方、教育委員会は未だに保身に汲々とし、文科省も具体的行動に出ない。この対照からわかるのは、やはり、住民の選挙という審判を受ける自治体首長に、教育に関するより大きな責任を負わせる仕組みを作っていくべきだということだ。「教育に政治的介入を許すな」というのもわかるが、今は、「教育を教師と役人から住民の手に取り戻せ」ということを重視すべきだと思う。

「週刊現代」2012年8月4日号より

東電がテレビ会議の映像を何故ちゃんと公開しないのか。
国有化された東電、経産省が選んだ会長と社長に枝野さんが
指示して公開すればいいだけの話。
東電は事実上拒否できないはず。枝野さん何をやってるのでしょうか。


8月6日ツイッターより
官々愕々
勝利の美酒に酔いしれる経産省
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33160

 国会事故調査委員会の報告書が出てから3週間が経った。福島第一原発の事故に関する調査としては、政府や民間によるものがあるが、国会事故調の報告書は、本コラムで予想したとおり(6月16日号)これまで出ていない新たな事実を数多く明らかにするとともに、政府・国会に対して踏み込んだ提言を行っている点で極めて有意義なものだ。

 ところが、国会事故調の報告書が出る直前、規制委員会法案に関する民自公の修正協議で、この報告書の提言については「3年以内に(見直しを)検討」、つまり「3年間放置可能」と条文に書き込んでしまった。黙殺を予め決め込んだのである。

 事故調の提言で実現が特に急がれるのは、原子力規制委員会とその事務局、原子力規制庁の設立問題だ。

 7月20日、規制委員会の委員候補に関する報道があった。候補者はいずれも従来の政府関係の組織に長年所属していた人が殆どで、政府や関係機関とのしがらみを一切断った、国民の信頼にたえる人選だとは到底言えない。

 これに対して、国会の事故調は、委員会の高い独立性と透明性を確保する観点から、委員の選定は、まず独立した第三者機関が相当数の候補者を選定し、その中から国会同意人事として、国会が最終決定するというプロセスにすることを提言している。今のような政府主導のやり方では、民自公の原発推進派の裏取引で候補が選定される可能性が高く、真に政治から独立した委員会にはならないと懸念したからだろう。しかし、この提言については、マスコミでも国会でも何の議論も行われていない。完全無視である。

 次に、これと同じくらい重要なのが、事務局である原子力規制庁の人事である。先に紹介した民自公による規制委法案の談合修正により、規制庁には経産省や文科省から自由に出向者が出て、しかも事実上自由に親元の省庁に戻れることになった。原則は戻れない(ノーリターンルール)というのだが、本人の意欲がなくなれば戻れることにしてしまったので、事実上このルールは完全に骨抜きにされた。「戻れないことにすると優秀な職員が集まらない」と細野原発担当大臣は釈明している。

 しかし、そもそも今回新たな規制機関を作ることにした大目的は、原発推進機関である経産省や文科省から規制機関を完全に独立させることだったはずだ。「経産省に戻れないなら、出向しません」という職員を大量に受け入れたらどうなるか。そういう職員は、規制庁の職員である前に、将来戻って一生働く経産省のことを慮って仕事をする。これでは独立した規制機関ができるはずがない。本来の目的に真っ向から反する組織を作ることになる。「戻れないなら嫌だ」という職員は絶対に雇ってはいけないはずだ。国会事故調の提言はこの点を問題視して、例外なくノーリターンルールを適用すべしとしている。

 経産省などでは現在、規制庁に派遣する職員の最終的な人選が進んでいるが、人事当局は勝利の美酒に酔いしれていることだろう。民主党の方針転換で職員が将来戻れることになって人事が楽になるだけではない。規制庁を事実上の植民地に出来るから、これまで通り電力会社への影響力を温存でき、天下り先確保も容易になるからである。

 まだ遅くない。今すぐ、国会は、事故調の提言を受け入れて、規制委員会委員の透明な人選の仕組みを作るとともに、ノーリターンルールの例外を廃止する法改正を行うべきである。

「週刊現代」2012年8月11日号より

小林武との対談

http://archive.eco-reso.jp/feature/2012/20120808_5450.php

官々愕々
野田政権の「日本破綻戦略」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33211


 7月31日に野田政権が閣議決定した「日本再生戦略」。「再生」と銘打ったが、実態はバラマキ依存症による「日本破綻戦略」だ。

 再生戦略の話の前に、2010年の6月に出された民主党政権の「新成長戦略」を思い出そう。「新成長戦略のポイント」の1ページに、「2011年度中には消費者物価上昇率をプラス」、つまり、「2011年度中にデフレ脱却」という極めて具体的な目標が掲げられていた。

 一方、今回の「再生戦略」は、「デフレ脱却」を「当面の最大の課題」とし、「デフレという長年の問題と決別するチャンスであり、全力で取り組む」という決意だけを表明したが、前の「新成長戦略」とは異なり、デフレ脱却の達成時期は書き込まなかった。つまり、2年経っても日本経済は何も変わっていないことを再確認しただけで、前よりも内容が後退している。すごろくの「振り出しに戻る」よりも悪い。

 この文章を作ったのは、もちろん財務官僚だろう。彼らは「デフレ脱却」を重視する与野党の勢力が増えていることは百も承知だ。素直に考えれば、「消費増税前にデフレ脱却を達成」と書くべきだ。しかし、もしそれが達成できなければ、「増税を中止しろ」と言われてしまうから、そんな危険なことはできない。だからと言って、安全を図って、デフレ脱却の時期を増税よりもかなり後ろに設定すれば、「デフレ脱却する前に消費増税をするのか」と、増税反対派が勢いづくのは必至だ。

 そこで、デフレ脱却を「最大の課題」とし、「全力で取り組む」と増税反対派にリップサービスはするが、具体的な達成時期は示さないという作戦に出たのである。財務官僚の都合から言えば当然の内容だ。

 デフレ脱却という日本経済「最大の課題」について、達成時期を明示できない野田政権。財務官僚に仕切られた「再生戦略」は、他の部分もほとんど全て官僚の作文で埋め尽くされている。総理が替わるたびに新しい「私の成長戦略」を作るのが慣習化しているが、総理に「私の哲学」がないので、結局は全て官僚が案を出す。書いた人が同じだから内容は基本的に同じになる。今回も全く新味はない。

 作業としては、縦割りで各省の各課に自分達がやりたい政策を出させて、それを官邸官僚がまとめ上げ、最後に政治家の顔を立てる味付けをして一丁上がりだ。

 かくして、「重点分野」を絞り込んだように装って、実は各省の重要なプロジェクトが漏れないように官僚達の間で周到に表現ぶりが調整される。その時に威力を発揮するのが、おなじみ、「など」という単語だ。今回もグリーン(エネルギー・環境)、ライフ(健康)、農林漁業が三つの重点分野だとする報道が多いが、原文をよく読むと、ちゃんとこの三つの分野を挙げた後に「などの重点分野」と書いてある。重点分野は三つに限定されるわけではないのだ。

 「再生戦略」が官僚の作文であるもう一つの証拠がある。それは、官僚、既得権グループ、族議員達が困る「規制改革」の大玉が全く入っていないことである。今、最も必要な、規制改革を中心とした、「既得権と闘う成長戦略」への路線転換は今回もできなかった。今後は、各省が「重点分野」に含まれると称して、あらゆる分野で旧態依然の「バラマキ」を行うことになるのは確実だ。安住財務相はそのための「特別枠」を作ることを表明した。官僚と一体化した与野党。事実上の民自公「連立」政権が、日本を「再生」するどころか、破綻へと導くのを誰が止めるのだろうか。

「週刊現代」2012年8月18・25日号より

9月8日ツイッターより

「大切なお知らせ」その1。
自民、民主ダブル選と維新フィーバーの陰で、原発推進体制が再構築されます。原発の安全規制の要、原子力規制委員会の委員を、国会の同意を得ないで野田さんが勝手に任命強行の構え。わざと国会で採決せず、閉会中という理由で、政府が原発推進のために選んだ人を任命する。

「大切なお知らせ」その2。
原子力規制庁の事務局である原子力規制庁。まさかと思うかも知れませんが、経産省から大量の職員が出向して、植民地になります。経産省に戻さないというノーリターンルールには重大な抜け穴。本人の意欲がなくなったら戻れる。細野さんが作ったルールです。

官々愕々
【過熱気味の「維新の会」連携フィーバー】
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120909-00000001-gendaibiz-pol


 このところ、新聞、テレビは、橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会の国政進出をめぐる話題で賑やかだ。落ちこぼれ議員のすり寄りはともかく、一頃は石原東京都知事が話題に上り、先々週には民主党の松野元官房副長官が登場したと思ったら、最近は、政策で一致しているみんなの党と袂を分かったとか、安倍元総理が近付いたなどと日替わりメニューのようだ。

 こうしたフィーバーが生じるのは、政策本位と言っていた大阪維新の会自身が、いよいよ国政進出のための具体的方法について様々な選択肢の検討に入ったからである。どこと連携するのかは本来政策で決まるはずだ、というのが維新の会の立場だ。ということは、政策の議論を続けて行けば答えはおのずと出るのだが、現実はそう単純ではない。

 いろいろな頭の体操をしている過程で、様々な勢力と接触する必要が生じる。会ってもらった議員は喜んでそれをマスコミにしゃべる。だから、「水面下」と言いながら、どんどん情報が流れる。マスコミ、特に政治部の記者は政策のことは良くわからないから、誰と誰が会ったというニュースを追いかけるのが大好きだ。だから、安倍元総理と会ったという話が出て大騒ぎする割には、原発推進の安倍氏と維新の会が連携できるのかといった政策の議論は殆ど聞かれない。

 大阪府市統合本部のエネルギー戦略会議は、遅くとも2030年までに原発ゼロという提言をしている。橋下氏も、2030年原発ゼロは出来るという確信を持った、としながらも、維新の原発政策はまだ具体的になっていない。

 大阪維新の会には二つのパラドックスがある。第一は、橋下氏が代表でありながら国政には出ないと言っているというパラドックス。政党の責任者が国政の場にいないということは、国民から見てわかりにくいというだけではなく、維新の会のガバナンスの観点からも極めて難しい問題を生み出す恐れがある。

 第二のパラドックスは、国政のマニフェストを地方議員の集団が決定するということである。

 第一のパラドックスへの対策として、国政での責任を担えるリーダー探しをしようということになり、それが党外にいる場合、その議員の政策と維新の会の政策のすり合わせの問題が生じる。第二のパラドックスの結果、本来は、国政ではしがらみがなく非常に野心的なマニフェストを掲げることが出来るはずなのに、それを決める府議・市議の中には後援会に中小企業を抱える議員も多く、中小企業の声を無視した政策は進めにくいという問題が生じる。この二つの矛盾が複合して影響を与える可能性があるのが原発政策だ。

 そこに降って湧いた安倍元総理との連携話。霞が関のある原発推進官僚は、こう言った。「安倍さんは経産省の幹部I氏が完全に抑えているから、原発推進は揺るがない。その安倍さんと橋下氏が連携するとなれば、原発政策は穏健になって、玉虫色の政策が出るのではないか。維新の会が大きな勢力になっても、原発ゼロとはならない可能性が出て来た」。

 つまり、リーダー探しを余儀なくされる維新の会が、安倍氏にそれを期待した場合、脱原発政策が揺らぐ可能性があり、その時に維新の会のメンバーは、中小企業との関係でむしろそれを歓迎するので、歯止めが利かないという見立てだ。

 現実には、これまでの橋下氏の言動を見る限り、経産官僚が夢見るような話になるはずがないのだが、そんな冷静な判断を見失わせるほど、維新の会「連携フィーバー」は過熱しているようだ。

週刊現代」2012年9月15日号より
古賀茂明‏@kogashigeakiツイッターより


本日で経産省退職から1年が経ちました。この間、たくさんのお手紙、メールや励ましのお言葉をいただきました。本当にありがとうございました。また、この夏、大腸がんの手術から丸6年が経過。主治医の先生から「もう普通の人と同じ」とのお墨付きをもらいました。心を新たに思い切り頑張ります。
「週刊現代」2012年10月6日号 官々諤々より

 尖閣問題で中国との対立が深刻な事態に発展している。ところが、この事態を喜んでいる官僚達がいる。オスプレイ配備を願う外交、防衛官僚のことではない。原発推進派の官僚達が、この成り行きをうまく利用しようと画策しているのである。

 民主党政権が、2030年代の原発ゼロを目指すという方針を打ち出した。選挙目当ての口から出まかせと言っていい内容なのだが、「ゼロ」という言葉の響きは効果絶大。マスコミはこれを大々的に報じた。

 民主党のゼロ宣言に対する官僚達の反応はいたって冷静だ。'30年代ゼロと言っても、2039年かもしれないし、ゼロにすると断言しているのではなくて、それを目指して頑張るというだけのことだ。しかもすぐにでも見直すことができるとされている。要するにどうにでもなるという内容だ。

 そもそも、民主党政権の余命はあと数ヵ月。次期政権を担う自民党総裁選の方が重要だが、5人の候補は、揃って原発ゼロに反対。時間をかけて判断しようということも共通だ。誰が総裁、そして総理になっても、原発ゼロの方針は転換される。時間をかけてゆっくり判断することになれば、いずれ福島の事故も風化して、ゼロどころか、また原発推進に舵を切ることが出来ると信じているのだ。

 そこに降って湧いた、尖閣をめぐる中国との対立。これが原発推進派には追い風になる、と官僚は言う。脱原発批判の最初の論点は、電力が足りないということだったが、これが大嘘だったことが露呈した。次に考えた批判が、電力料金の大幅上昇だ。

 しかし、経産官僚達は、実はこれもかなり論拠が怪しいということに内々気付いている。国家戦略室が出した試算の根拠が、極めてずさんかつ恣意的なもので、むしろ原発のコストの方が高くなる可能性が高いということを、大阪府市エネルギー戦略会議において国家戦略室幹部も認めざるを得なかった。今はまだマスコミが「電力料金大幅上昇キャンペーン」に乗せられてしまっているが、これもそのうち嘘がばれてしまうということを官僚達は知っているのだ。

 そこで、次の論点を昨年から準備していた。それが、脱原発は国際社会で認められない、とりわけ、米国の理解が得られないという理屈だ。詳細は別の機会に譲るが、米国は日米共同でアジアに原発を売り込みたい。しかし、そこで生じる使用済み核燃料を各国が独自に再処理するとプルトニウムが各国に拡散する。これは核不拡散の観点で問題だ。

 そこで、日本には、アジアで大量に生じる使用済み核燃料の再処理を請け負って核不拡散に貢献してもらいたい。しかし、日本が原発ゼロ政策を取れば再処理も不要となり、こうした貢献ができなくなる。これではアメリカの期待に反する。原発分野で日米の協力関係にひびが入れば、日米同盟関係の再構築の障害になる。だから日本の安全保障のためにも原発ゼロ政策は取りえないというのだ。

 日本に原発を継続させたいのは、アメリカ政府ではなく、アメリカの原発関連の企業と政治家だ。彼らに対して、日本の原子力ムラが官民共同でロビーイングをしてきた。日本の原子力ムラのドン・K氏の訪米後、米国から原発ゼロへの懸念の声が聞こえ始めたのは偶然ではない。

 そこに中国との対立が起きた。アメリカの協力が最も大切な時期にゼロ政策は取りえない! と原子力ムラは叫ぶ。これ以上のタイミングはない。国家の安全保障=アメリカへの従属、という図式で日本の全原発が再稼働する日が近付いているのだろうか。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33635

【官々愕々ルネサス再建の足を引っ張る経産省】


 経営不振が続いていた国内半導体大手のルネサスエレクトロニクスを、官民で買収しようという計画が報じられた。そこで注目されるのが、経産省の動きだ。

 ルネサスは、国内の自動車、電機などの大手メーカーにマイコンやシステムLSIなどを大量に供給している。同社は、NEC、日立、三菱3社の半導体部門が統合された会社だが、経営に失敗した部門を統合したという色彩が強い。結局深刻な経営難に陥り、米国の投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の傘下に入るという再建計画の交渉が大詰めを迎えていた。

 しかし、三つのキーワードが経産官僚の「日の丸」本能を刺激してしまった。まず、最初に「半導体」。旧通産省時代の打倒IBMの日の丸コンピューター政策の後を継ぐ「日の丸半導体」擁護政策は、経産省の憲法だ。ルネサスが外国企業の傘下に入ることなど許されるはずがない。二つ目が、「米国投資ファンド」。経産官僚にとってこれはイコール「ハゲタカ」である。経産省は彼らを徹底的に忌み嫌う。KKRに買収されるなど「国辱」である。三つ目が、「自動車・電機メーカー」。経産省の最大のお得意様で多くの天下りを受け入れてくれる。彼らが困る事態は放置出来ない。

 という訳で、「正義の味方」経産省の登場、となる。経産省傘下の産業革新機構がトヨタ、パナソニックなどと共同で1000億円をはるかに超える出資をして事実上の買収をしようという計画を立てたのだ。

 彼らが唱える「大義」は、まさに昔日の「日本株式会社」を彷彿とさせる。「海外ファンド傘下では日本メーカーに安定的にマイコンなどが供給できない」、「世界一のルネサスの技術が他国に渡ることは許せない」、「ルネサスを手放せば日本製造業の競争力が大きく損なわれる」。

 一方のKKRの要求は、不採算部門の縮小、それに伴う工場の大幅な削減や大規模リストラなどに加えて、取締役総退陣、株主である上記電機3社に融資延長、銀行には債権カットを求めるという、オーソドックスな事業再建案だ。これくらいは実行しないと単なる延命策にしかならない。

 しかし銀行は、債権放棄はしたくないから抵抗するし、自動車メーカーも、もしまともな経営者が来て、高機能マイコンなどに今より高い価格を要求されたら困るので、KKR傘下入りには反対だ。逆に言えば、日の丸連合で買収した場合は、引き続き過剰債務にあえぎ、大胆なリストラは先送りされ、重要な株主である製品納入先の買いたたきは続くことになる。しかも、意思決定の遅い日本の大企業が何社も集まって経営するのでは、結局ルネサスが3社寄り合い所帯で失敗したことの繰り返しになり、再生はできない。

 そもそも、最も根本的な疑問が、「世界最高水準の製品」を作っているのに、何故経営破綻してしまうのかということだ。ルネサスは、儲からない事業を行う基本姿勢をやめ、世界中の自動車や電機メーカーに良い条件で製品を供給することにすれば、大きく飛躍する可能性がある。しかし、それは日本の自動車メーカーなどから見れば「とんでもない」ことだろう。結局は、大手自動車メーカーや銀行の利益を守りたいという思惑で、経産省が彼らの守護神になる。主役であるはずのルネサスのV字回復の道は断たれ、最悪のケースでは、産業革新機構の出資が焦げ付いて、そのツケが国民に回ってくる可能性まである。

 失敗続きの「日の丸産業政策」は、もういい加減にしてもらいたい。



「週刊現代」2012年10月13日号より
古賀茂明‏@kogashigeakiツイッターより


東電国有化の意義。国有化で、東電は、所管官庁である経産省の支配下に入りました。枝野経産大臣は、東電に、福島第一原発事故後のテレビ会議映像をすぐに全てホームページに公開しなさいと指示できます。嫌だと言ったら、社長を替えればいいだけです。枝野さん、今すぐ、広瀬社長に電話して下さい。
【官々愕々 防災のための公共事業は新たな災いだ】


 防災・減災の議論がにぎやかだ。これから、補正予算や来年度予算で、全ての省庁が「防災・減災」を錦の御旗として予算の大幅増加を目論んでいる。

 覚えているだろうか。「コンクリートから人へ」というスローガンがあったことを。その象徴として掲げられた八ッ場ダムの建設中止は昨年末に継続が決まった。

 何故、継続になってしまったのか。一度始まった工事を止めるにはどうしたらよいか。それを今から考えておくことは、実は非常に大事なことだと思う。

 無駄なダムの建設が止められない理由は、単に政官財のトライアングルという単純なものではない。その根底にはダム建設のコストを住民が全く負担しなくて良いという構造がある。負担どころか、周辺地域で道路建設などの地域振興事業が付帯して実施されるというメリットまであり、住民は、とにかくダム建設を陳情すれば良いということになる。完全なモラルハザードである。これが、実はトライアングルの裏側でダム建設の推進力になっているのだ。

 さらに、工事が決まると、地域振興事業は住民側の既得権となり、ダムの必要性がないと後で判断されても止めることには住民の強い反対が生じる。ダム建設を止めても同様の地域振興策を講じるという対策をすれば、少なくとも住民は納得するはずだ。ところが、国交省の河川局はダムを作る際の付帯事業は行うことが出来ても、ダムを止めるための対策はできない。建設中止の補償の意味での生活再建事業もできず、仕方なくその費用の何倍もかかる無駄なダム建設が営々と続くのである。

 今、滋賀県の嘉田由紀子知事が実施した3つのダム建設凍結の事例が注目を集めている。嘉田知事は、主要政党を敵に回して草の根選挙で当選した珍しい知事だ。新幹線の新駅建設も中止にした。その嘉田知事が、国のダム建設を凍結に追い込むことが出来たのは何故か。

まず、しがらみのない首長だから、政治家やゼネコンなどの利権と真っ向から戦うことが出来た。第二に、ダム建設よりも河川改修を含めた流域全体で実施する治水の方がはるかに安くてかつ効果的だという客観的データを、国交省に対抗して、県の官僚に作らせるだけの能力を持っていた。第三に建設地の住民向けにダム建設中止の補償としてしっかりした地域振興策を提示した。こうした条件を揃えることで、普通はできないと考えられているダム建設凍結にこぎ着けたのである。

 一方の民主党は、結局八ッ場ダム建設継続に追い込まれた。その理由は、滋賀県の場合と真逆だ。まず、しがらみがないと思われた民主党も政権に就いてから、選挙の時に各種の団体の支持を受けるという自民党的な選挙戦略をとるようになって、しがらみだらけの政党になってしまった。

 第二に、民主党政権には政策を実現するための能力が根本的に欠けていた。官僚が作った、八ッ場ダム建設の方が中止よりも効率的という報告書を鵜呑みにするしかなかった。
第三に、ダム建設中止に伴う住民補償対策を行うための法案を作ったが、結局国会に提出さえできず、対策を実施できなかった。このため住民を説得できず建設続行に追い込まれた。

 結局、民主党が政治主導を実現できなかった縮図が、八ッ場ダム継続に表れていると言える。

 滋賀県の例を参考に、公共事業撤退ルールを作るべきだ。「防災」の名の下に始まる膨大な公共事業。無駄な事業が増えれば、これは新たな「災い」だ。それを止める「防災」対策。その整備が急がれる。

『週刊現代』2012年10月20日号より

【官々愕々 問題だらけの生活保護見直し議論】

 生活保護制度見直しの議論が本格化している。

 その直接の動機は、3・7兆円まで膨れ上がった生活保護の予算をどうやって抑えるかということと、不正受給の増加をどう防ぐかということだ。しかし、今の論議の仕方には違和感を覚える方も多いだろう。

 まず、働きたくても働けなくて深刻な困窮状態にある人が、ちゃんと生活保護を受給できているかという問題が置き去りのままだ。

 また、生活困窮者を食い物にした生活保護ビジネスなどと、某芸能タレントの扶養義務問題を同列に取り上げて、親族の扶養義務を強化しろというような議論につなげるのも問題だ。

 生活に困っていないのに、生活保護以上に税金で保護されている人々がたくさんいるということも忘れられている。例えば、農家の戸別所得補償や高齢者の医療負担の軽減措置などは、貧しくなくても対象となる。

 しかし最大の問題は、働ける世代での受給者が激増していることだ。生活保護を若い時に長期間受給すると、就労意欲が失われて生活保護から抜け出すことが難しくなると言われる。このままでは生活保護は将来にわたって増え続けることになる。以前は65歳未満だと、失業だけでは生活保護が受けられなかったが、リーマンショック後の深刻な事態に対応するため、厚労省の通知によって3年前からこの慣行が事実上なくなった。

 本来は、失業者がいきなり生活保護に陥るのを防止するための制度(第二のセーフティネット)を準備すべきだったのだが、厚労省が動いたのは問題が深刻化してからだった。失業者が職業訓練を受ける間の生活費を毎月10万円給付したり、さらに必要な資金を無利子融資するという制度だ。訓練を行う団体にも多額の補助金が、就職とは関係なく支払われた。2年で約2兆円もの資金をバラまいたが、その結果は惨憺たるもので、まともな就職にはつながらないし、形だけの訓練を行って大金をせしめる不良業者も多発した。

 世論の批判を浴びて、昨秋から就職実績に応じて訓練機関への報酬に差がつくようになった。厚労省が6月末に発表した資料では、この制度で訓練をした人達の就職率は7割前後となっている。しかし、発表資料では、就職先がコンビニのアルバイトなのか正規の雇用なのか、何ヵ月継続雇用されたか、などがわからない。数字自体眉唾ものだ。このままだと、悪い条件でもいいから就職させて実績を上げ、追加報酬を受け取る業者が続出するだろう。訓練生に若干のリベートを払って見掛け上再就職したことにするという不正が出ることも必至だ。

 この事態を改善するにはどうしたらよいか。厚労省直轄のハローワークの職業あっせん能力は極めて低い。そこで、訓練を請け負う民間組織に、訓練だけでなく就職あっせんまでやらせればよい。その上で、失業者の属性(年齢、職歴、技能など)や就職実績(正規か非正規か、給与額、勤続年数)などを追跡調査もして、実績に応じた報酬を支払えば、不正も減るし、効果も格段に上がるだろう。

 しかし、そのような改革は出来そうにない。ハローワークの独占的利権を守るために、職業あっせんに広く民間参入を認めることには厚労省は大反対だし、就職あっせんの結果を厳格に評価する仕組みを作ることも、それをハローワークに適用されると困るので、厚労官僚は反対するだろう。

 その実現を自民、民主の官僚主導政治に期待しても無理だ。この問題の解決には、第三極を中心にした改革派の政権が出来ることが必要である。

『週刊現代』2012年10月27日号より
【官々愕々 震災復興予算「見直し」のウソ】


 復興予算のおかしな使い方に批判が集まっている。税務署の耐震化工事やシーシェパード対策など、あまりのひどさに、野田政権も問題を認め、来年度復興予算の改善策を打ち出した。一見、物事がよい方向に向かうようにも見えるが、実際はその逆だ。

 予算の名目と実際の使途の乖離の問題は、実は毎年生じている。昔から、一般会計で優先順位が低くて認められないものは、特別会計予算やシーリングの特別枠の中に説明を変えて入れ込んでいる。それでダメなら補正予算で再チャレンジする。つまり、二軍三軍の予算である。何か新たな枠ができたら、官僚はすぐにそれに合わせて予算を作る。復興予算はその餌食になった。

 今回の問題を考えるのに、最もよいテーマが学校の耐震化の問題だ。一般に「学校の耐震化」と言えば、必要性、緊急性が高いと考えられる。マスコミもそう報道する。つまり、政府もマスコミも、復興予算の事業の「必要性」と「緊急性」をポイントと考えているようだが、これが大きな間違いだ。仕分けのポイントは、その予算が、復興予算の趣旨に合致しているかどうかだ。その観点からは、全国の学校耐震化の予算も趣旨に合致しているとは言えない。なぜだろう。

 震災後、多くの国民から、多額の寄付が被災地に向けて送られた。「自分が苦しくても少し身銭を切りますから、被災者のために使ってください」と考えたからだ。しかし、震災があったからといって、被災地以外の学校に耐震化のための寄付が集まったという話は聞いたことがない。復興予算に当てはめれば、増税を受け入れるから被災地に届けて下さいということになる。こう考えれば、被災地に向かわない予算はカットすべきということになる。

 学校の耐震化をしたければ、通常の予算で、整備新幹線3線同時着工、地方の高速道路の拡張予算、大金持ちの高齢者の医療費一割負担のための予算などを切れば良い。それでも足りないなら、財源として別途増税をするべきである。

 国民の善意にたかって関係ない予算を潜り込ませるのは、詐欺師の手口と言ってもよい。

 復興基本方針に何の理由もなく付け加えられた「日本再生」とか全国の「防災、減災『等』」などという無関係な予算を潜り込ませるための言葉は削除して、この予算は被災地限定で使うということを明示すべきだ。また、来年度からその運用を改善すると言うが、そうではなく今年からやるべきだ。

 さらに、来年度については、10月16日の野田総理の発言で、「被災地の復旧、復興が『最優先』」と言っている。これはまさに官僚の作文である。被災地が「最優先」だが、被災地以外の防災などは「優先」ということだ。また、「真に必要な事業に厳しく絞り込む」とか、「学校の耐震化『など』緊急性の高いものは除き、被災地以外の事業は外す」などと、仕分けのポイントを被災地支援かどうかではなく、その事業が「必要かどうか」、「緊急かどうか」にすり替えてしまっている。結局、通常の予算で行うべき全国の事業を復興予算に盛り込ませることを堂々と宣言してしまった。

 全国防災は何年たっても終わらない。何か作るときは常に防災対策を施すから、公共事業は全て防災対策ということができる。つまり、復興予算で全国に公共事業をばら撒くという構造が固定化されつつあるのである。自民党もこの構造は歓迎だから、全国防災の柱をなくせとは言わないはずだ。国民の善意にたかるシロアリが誰なのかが良くわかる。

『週刊現代』2012年11月3日号より
【政策軸で日本の政党を整理する】


「近いうち」の解散がいつなのか。野田政権と自公両党の綱引きが続いている。しかし、有権者から見れば、消費増税を一緒に推進した同じ穴の狢同士。どちらか選べと言われても、選択の基準がなくて困ってしまう。

 では、どうすればいいのか。ここでは、政策の大きな方向性について内政、特に経済・社会政策と外交・安保政策という二つの軸を考えてみよう。

 経済・社会政策を横軸にとり、右方向を小さな政府派とし、左側を大きな政府派としよう。小さな政府派は個人の自立と市場の役割を重視する。セーフティネットは真の弱者への保護と失業者が再度労働市場に参入するための支援に極力限定する。

 対外的には開放主義を採り、TPPには賛成となる。大きな政府派は、政府の役割を重視し、様々な「弱者」と呼ばれる既得権層の保護を続ける。金持ちでも、農家、高齢者、中小企業ならばら撒きの対象とする。対外的には、保護主義的政策を採り、TPPには反対となる。

 次に、外交・安保政策を縦軸にとり、上方向をタカ派、下方向をハト派としよう。タカ派は、憲法改正、特に9条改正に熱心だ。安保のために軍事力増強をより重視する。ハト派は、護憲派が多く9条改正には反対である。また、原発政策については、タカ派は安保政策の観点からも原発推進ないし維持の立場で、ハト派は脱原発のことが多い。

 こうして縦横2軸を境に政策を色分けすると、政策の選択肢は、4つに分かれる。

第一象限(右上)に小さな政府・タカ派のグループ1、
第二象限(左上)に大きな政府・タカ派のグループ2、
第三象限(左下)に大きな政府・ハト派のグループ3、
そして、第四象限(右下)に小さな政府・ハト派のグループ4となる。

これで政党を色分けしてみよう。

 民主党は、概ね大きな政府派といってよい。外交・安保政策については、両者混在だが、野田総理はかなりタカ派的な色彩を強く打ち出している。グループ2と3が多く、少数のグループ1がいるという感じだ。

 一方、最近の自民党は外交・安保でタカ派色が鮮明。経済・社会政策は、小泉政権は小さな政府だったが、その後「国土強靭化計画」など大きな政府派に転向した。安倍氏も総裁選で大きな政府派の支持を得て勝利した。グループ2が主流でグループ1が少数派だ。

 公明党は大きな政府派だ。外交については、以前はハト派的であったが、最近はタカ派の自民党に引きずられている。グループ2から3にまたがっている感じだ。

 共産党、社民党は大きな政府・ハト派のグループ3だ。国民の生活が第一など民主党からの分党組は大きな政府派。ハト派とタカ派が混在しているようで、グループ2から3というところだ。

 みんなの党は、小さな政府派だが、タカ派とハト派は混在、全体としては、脱原発を強く訴えるなど最近はハト派的な色彩も強めている感がある。グループ1か4か。

 維新の会は、小さな政府派でどちらかというとタカ派的色彩が強く見える。グループ1が主流なのか、まだはっきりしない。

 ちなみに、官僚は、もちろん大きな政府派で、2か3が多い。

 各政党には基本政策について真逆の政策を採るグループが混在していて、国民は投票先を決められない。

 上記の2軸で政界再編を行うとどうなるか。現職議員では、グループ2と3が多く、1が少数ながらある程度の固まりになる可能性があるが、グループ4、すなわち、小さな政府でハト派の政治家はごく少数だ。しかし、この政策の選択肢が明確に示された場合、これを支持したいという有権者がかなりいるのではないかと思うのだが、どうだろうか。

『週刊現代』2012年11月10日号より






東電は今でも 破綻処理 したほうがいいのでは 2-1

東電処理について・・・・

1.
東電は銀行に対する借金の他に被災者への損害賠償や社債(電力債)等の債務を負っています。東電が破綻すると、電気事業法37条により社債だけは優先的に守られるので、まず、銀行債権とともに被災者の損害賠償債権だけがカットされてしまいます。こんな決まり(電事法37条)は変えるべきです。

2.
電気事業法37条をなくすと、社債の優先弁済がなくなります。実は、その前に、駆け込みで、東電と銀行が結託して、密かに銀行の債権を社債に置き換えてます。東電の社長は事実上茂木大臣。すぐに止めてください。すでに置き換えられたものは元に戻してください。

3.
銀行と東電と経産省が、銀行債権だけを密かに社債に置き換えている話は、会計検査院報告書が暴露しましたが、マスコミは殆ど報道せず。週刊エコノミストはこれを発見して大きな記事にしました。これこそマスコミの仕事。昨日の報ステでは時間がなかったのでお伝えできませんでした。

4.
破綻処理してカットされる被災者の損害賠償債権などは、国が代わって支払うことにするべきです。国民は誰も反対しないし、そのための法律は簡単にできます。一方、破綻処理で銀行の債権をカットすれば、3兆円以上国民の税金投入が減ります。銀行が責任を取って国民負担が減るのです。


ツイッターより転載
https://twitter.com/kogashigeaki

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