災害援助ボランティアコミュのいわきのグローバル・ミッション・チャペル、助けの届かないところへ助けの手を伸べる

アメリカのファストフード点チェーンChik-Fil-Aの重役のグレッグ・トンプソンとその妻、メリーベルが、４月にクラッシュで活動したボランティアである。当時、福島の被災した原発施設からわずか３０キロに位置する小さな町で活躍していたとある勇気あるクリスチャンのグループと共に過ごした後、グレッグは以下の記事を書いた。



教会の敷地内に集まる物資
【いわき市・２０１１年４月１２日】　いわき市のグローバル・ミッション・チャペルで、いつものように日曜の礼拝に参加しようとしても、一階に座席は期待しないほうがよい。二階座席に直行しなければならない。礼拝堂は、物資置き場と化しており、食品、水、はきもの、おむつ、洋服など、地震と津波の被災者が必要とする日用品がぎゅうぎゅうに集められているのだ。

いわき市は、３月１１日に打ち砕かれたといっても過言ではない。１０００人以上の死者および行方不明者が出、倒壊した家屋は何百もあり、ひと月後の現在も多くの人が避難所生活を送っている。

森章牧師とその教会が行動に出る時が来たのである。

「私たちは働らかねばと思いました。イエス・キリストの愛を目に見える形で示さねばならない時でした」と森牧師は言う。「そうすれば、私たちの町と国を変えることが出来るのかもしれない、と。」

教会は、日本中から、そして、世界中から物資などの援助を受け取った。教会の事務所の壁に貼ってある地図に避難所の場所に印を付け、受け取った物資をそこに配給している。ときには、普段見過ごされがちな被災者にも援助の手を差し伸べることができた。

「患者さんや職員が、物資も援助もない状態で孤立している老人施設がありました。９時半のＮＨＫのニュースで、その方たちがどんなに絶望していたかが伝えられました」森牧師が語る。「１１時１５分には、我々はトラック一杯の物資を積んで、その老人ホームに到着していました。神様が彼らを覚えておられること、彼らが忘れられてはいないことを示すことができたのです。」

また、食糧を求めて教会を尋ねてきた人が、電気も食料も水もない状態で２０人がコインランドリーにこもっていることを伝えてくれたそうだ。「彼は、その人たちに物資を分けられないかと聞いてきましたので、もちろん、と答え、助けに向かうことができたのです。」


グローバル・ミッション・チャペルの森章先生
グローバル・ミッション・チャペルのグループは別のアプローチでも救援活動をしている。例えば、教会員が被災の方の足を、リラックスできるように温泉の湯を使って洗うボランティアである。被災の方が体験を語ることのできるコミュニケーション方法を編み出したのだ。「これはイエス様から学んだやり方です。イエス様は弟子たちの足を洗われました。足を湯につけ、洗い始めると、被災者の方は心を開き、悲惨な体験を語り始めます。このことで、精神的に立ち直ることができるようになりますので、非常に重要なケアです」と森牧師は語った。

この教会のグループは、日々の献立が冷たいおにぎりと水からなる避難所では珍しい、温かな食事も提供している。

ある晩、日本人、ブラジルの日本人、アメリカ人、カナダ人のボランティアからなる国際チームがとある大きな避難所を訪れ、背中マッサージをしたり、激励のミニコンサートをしたりした。この中に、クラッシュのボランティアメンバーも数人含まれていた。この活動は、グローバル・ミッション・チャペルの活動がなしてきた愛の実践に対する高い地元での評価があってこそ、可能になったのである。

「日本中の教会は、この災害が目覚めるきっかけとなって、イエス・キリストの愛を示し、日本を変えていくチャンスを与えられた。」森牧師はこうも言う。「物質的援助の時期を終えれば、次には心のケアに焦点を移し、さらに住居を建て直す手助けもしなければなりません。」

グレッグトンプソンは日本での活動をほかにも ブログ（英語のみ） に書き記している。

【編集者より】　４ヶ月たった今も、クラッシュはグローバル・ミッション・チャペルをはじめとする様々な日本中の教会と連携をとって活動を続けている。現在でも、被災地では多くの援助を必要としている。多くの人が仮設住宅へ入居する一方で、未だ何千人もの避難所生活の人たちがいる中で、教会はその人たちに必要な助けと希望を届けようと日々尽力している。このような教会とその牧師を、皆さんの寄付で支えることができます。 今すぐ寄付をするにはこちら。