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米国関連情報 (2)コミュの126.アメリカで起こる「日本車争奪戦」 ガソリンと中古車の価格高騰で状況一変

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「もう、うんざりだよ」

 ガソリンを愛車のピックアップトラックに入れながら、ディトマス・アヴィラはため息をついた。米カリフォルニア州のゴミ処理会社に勤めるが、毎日50マイルの距離を運転して職場に通っている。ガソリン代は、週に約60ドル、月に240ドルにも上るという。

 全米自動車協会(AAA)によると、5月15日の時点でニューヨーク、カリフォルニアなど14州と、首都ワシントンで平均ガソリン小売価格が1ガロン4ドルを超えた。最高値をつけているハワイでは4.45ドルにもなる。

 5月、カリフォルニア州の西海岸沿いの地域では、どのガソリンスタンドを回っても、1ガロン4ドルを切る店は見当たらない。高止まりする失業率に加え、ガソリン高が、アメリカ人の家計を圧迫している。

 ガソリン高を受けて、消費者の行動にも、変化が見られる。米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は、5月第1週のガソリン需要が前週比2.4%減少したと発表した。7週連続で需要が減少したが、この時が最大の下げ幅を記録する。ガソリン高を受けて、運転を控えようとするアメリカ人まで増えてきているという。

 エネルギーコンサルタントのジム・リターブッシュは消費者心理についてこう解説する。

 「1ガロン4ドルというガソリンの値段は、一つの大台と言える。自動車での旅行を控えたり、外出を控える傾向が出てきている。4ドルという数字が消費者行動の転換点になっている」

 しかし、米国民にとって自動車とガソリンは生活に欠かすことのできない必需品であり、「運転を控えるのは容易ではない」という見方も根強い。ホテルでディレクターを務めるスーザン・ディアスは悲鳴をあげる。

 「この価格は暴力的よ。仕事に行かなくてはならないから、『運転を控える』なんて不可能だわ」

 ディアスは月のガソリン代が300ドル程度かかり、多い時には500ドル近くまで上昇するという。現在、4人の子供を抱えて育児にも金がかかるため、ガソリン代を払うために、もう一つ掛け持ちの仕事を増やそうかと考えているところだ。

「みんな日本車を探している」

 こうしたガソリン価格の高騰を受けて、活況を見せているのが中古車市場だ。

 カリフォルニア州の西海岸沿いの地域にある中古車店「マックベイ・オート」も、連日、多くの客で賑わっている。

 店舗を営むジミー・チョウは「中古車を見に来る人が増えたよ。そのうちの多くが、日本車を探しているね」と言う。

 ガソリンが高騰し始めてから多くの客に対応してきたチュウは、現在の中古車人気についてこう分析する。

 「ガソリン価格の高騰によって、押し寄せてくる客は、低燃費の日本車を探している人ばかりだ。安定しない雇用状況から、少ない予算で購入できる中古車を選ぼうと考えているのだろう。また、借り入れの限度額が低い人は、中古車を選ぶしか選択肢がないというケースも多い」

 ところが、皮肉なことに、中古車の需要が増えてきたことで、中古車価格が上昇してきている。

2011年5月18日(水)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110516/219997/

 車産業の専門ウェブサイト「オート・オブザーバー」の編集者でシニアアナリストのビル・ビズニックは、現在の中古車市場についてこう語る。

 「2008年にガソリン価格が高騰した時と似た現象が起きている。中古車市場でハイブリットや小型車などの低燃費車の価格が上がっている。逆にSUVなど大型車の価格が下がっているのが特徴的だ」

 車情報ウェブサイト「Edmunds.com」によると、「3年もの」のホンダアコードの中古車価格は、2010年9月に比べて24%も上昇した。同じように、現代自動車のソナタが22%、ホンダのシビックが13%、日産のセントラが12%と、小型車は主要車種が軒並み2ケタも価格が上がっている。

 全米自動車ディーラー協会も3月、前年2月の価格に比べて小型車で11%、中型車で8.5%も価格が上昇したと発表している。

 ビズニックによれば、消費者はガソリンスタンドで1ガロン4ドルを突破してから、何らかのアクションを起こす人が増え、低燃費車への買い替え需要が起こっているという。ガソリン価格高騰という不安材料が消費者を動かし、それが中古車価格を引き上げる要因になっているわけだ。また、燃費効率が高い車を求め、大型車からダウンサイジングしてクルマを購入する傾向も強まっている。

日本の低燃費車がなくなる

 中古車の価格上昇に拍車を掛けていることがある。それは、日本の東日本大震災だ。

 震災はまず、新車市場に打撃を与えた。震災の影響から、北米にある日本の自動車メーカー各社が、日本からの部品供給が滞ったことで、工場の操業停止に追い込まれた。今後は、まず日本車が新車不足になると予測されている。

 そうした状況から、ビズニックは「新車市場についても売り手市場が続く」と見ている。

 「数カ月後、新車市場では人気の低燃費車の在庫がほとんどなくなるだろう。在庫がないということは、消費者にとって値引き交渉ができないことを意味する。つまり、高値で買うしかない、という状況に陥るのではないか」

 またビズニックは、プリウスなど日本生産されている車種が数カ月後、深刻な在庫不足に陥ると予測している。

 今後新車市場でも品薄が予想される日本の小型車は、中古車市場にとってはまさに「お宝」のようなもの。中古車ディーラーは、小型の低燃費車を確保しようと躍起になっている。そのことが、価格上昇をさらに後押ししている構図だ。

 ガソリン価格高騰で、中古車の需要が高まる中、供給バランスから中古車価格はしばらく高止まりが続く見通しとなっている。ガソリンと中古車の価格高騰は、アメリカ人にとって「厳しい夏」を予感させる。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110516/219997/?P=2

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