一生勉強、そして努力　コミュの［名言、格言］ラ・ロシュフコー箴言集

［娯楽／名言格言］ラ・ロシュフコー箴言集

ラ・ロシュフコー（1613〜80　フランスの貴族、作家）
この本はフランスのモラリスト文学の最高傑作として今日も愛されているが、人々に愛されている古典というより、ジャン＝ジャック・ルソーからサルトルにいたるまで、後世の多くの高名な読者に反発、怒り、苛立ちを感じさせ、やり玉にあげられたほど、あくの強い刺激的な古典である。この箴言集をそのまま訳すと「人間考察もしくは処世訓と箴言（しんげん）」となる。
（毒は強いけどおもしろかったので、たくさんあるなかから抜粋してみた）

■心の傷は体の傷と同じだ。癒そうと必死に治療する。それでも傷痕は残る。
（一生、その傷痕とうまく付き合っていくしかない）

■もしわれわれに全く欠点がなければ、他人のあら探しをこれほど楽しむはずはあるまい
（人はみな欠点があるので、他人のあら探しが楽しい）

■嫉妬は疑いを糧にしている。それで人が疑いから確信に転じるや否や、嫉妬は狂気と化すか、もしくは死んでしまうのである。

■われわれは希望に向かって約束し、怖気に従って約束を果たす。
■欲で目が見えなくなる人があり、欲で目を開かれる人がある。
■人は決して自分で思うほど幸福でもなければ不幸でもない

■人間の幸不幸は、運命に左右されるとともに、それに劣らずその人の気質に左右される。
■われわれが敵と和解するのは、単に味方の立場を有利にしたい、戦いには飽きた、今後なにか悪い事態が起きるとよくない、というだけのことにすぎない。

■幸せな人々の慎ましさは、幸運が彼らの気質に与える穏やかさからくる。

■人びとが友情と名付けたものは、単なる付き合い、利益の折り合い、親切のやりとりにすぎない。所詮それは、自己愛が常になにか解くをしようともくろんでいる取引でしかないのである。

■沈黙は自分自身を警戒する人にとって最良の安全策である。
■誰もが自分の心のよさは語るが、誰にひとりとして自分の頭がよいとはあえて言わない。
■知性の嗜み（たしなみ）は、上質で繊細なことどもを考えるところにある。
■断じて媚（こび）は売らないと標榜（ひょうぼう）するのも一種の媚である。
■若者は血気に逸って好みを変え、老人は惰性で好みを墨守（ぼくしゅ）する。

■助言の求め方与え方ほと率直でないものはない。助言を求める側は、友の意見に神妙な敬意を抱いているように見えるが実は相手に自分の意見を認めさせ、彼を自分の行動の保証人にすることしか考えていない。そして助言する側は、自分に示された信頼に、熱のこもった無欲な真剣さで報いるが、実はほとんどの場合、与える助言の中に、自分自身の利益か名声しか求めていないのである。

■他人に支配されないようにするのは、他人を支配するよりも難しい
■最高の才覚は、事物の価値をよく知るところにある

■人の偉さにも果物と同じように旬がある
■われわれはふつう、自分を賛美してくれる人しか誉（ほ）めない

■小人は小さなことでむやみに傷つく。大人物は小さなこともすっかりわかるが、そんなことでは一向に傷つかない

■大多数の若者は、単にぶしつけで粗野であるに過ぎないのに、自分を自然だと思い込んでいる

■運も健康と同じように管理する必要がある。好調な時は充分に楽しみ、不調な時は気長にかまえ、そしてよくよくの場合でない限り決して荒療治はしないことである

■われわれは生涯のさまざまな年齢にまったくの新参者としてたどり着く。だから、多くの場合、いくら年をとっていても、その年齢においては経験不足なのである。

■友情にとって最大の冒険は、自分の欠点を友達に明かすことではない。友達の欠点を彼自身に見させることである

■気違いと馬鹿は気分でしか物を見ない
■頭のいい馬鹿ほどはた迷惑な馬鹿はいない

■いったんほんとうに愛が冷めてしまったら、二度とその人を愛することは不可能である
■情熱はいずれもわれわれの過ちを犯させるが、恋は中でも最も滑稽な過ちを犯させる
■恋を治す薬はいくつもあるが、間違いなく効くのはひとつもない
■恋人同士がいっしょにいて少しも飽きないのは、ずっと自分のことばかり話しているからである

■人は愛している限り、赦（ゆる）す
■恋をすると、人は最も信じているものまでしばしば疑う
■嫉妬は疑いを糧にしている。それで人が疑いから確信に転じるや否や、嫉妬は狂気と化すか、もしくは死んでしまうのである。

■偉大な素質を持って生まれたことを示す最もまがうかたなき印（しるし）は、妬み（ねたみ）を持たずに生まれたことである