有名人の死から「死」を考えるコミュのﾙｲｽ･ｵｶｰﾆｬ

ルイス・オカーニャ
（1945年6月9日生）

スペインの自転車競技選手

　1968年からプロ選手として本格的に活動し、1970年にはブエルタ・ア・エスパーニャ、ドーフィネ・リベレで総合優勝を飾る。

　そして翌1971年、エディ・メルクスはこの年、ツール・ド・フランス3連覇を期し、ここ一本に照準を合わせてきた。

　大方の下馬評では、メルクスが他を圧倒して3連覇を果たすだろうと見ていた。ところが序盤からメルクスを追い落とす勢いを見せていたオカーニャは、アルプス超えの中盤ステージにおいて圧倒し続け、アルプス終了時点ではメルクスに7分以上の差をつけていた。

　ひょっとすると続くピレネー超えステージにおいてもオカーニャの勢いはメルクスを勝るのではないかという声まで出始めた。ところが、雨が降りしきり、視界不良の状況となった第14ステージのメンテ峠において、スリップしたメルクスにオカーニャは乗り上げてしまい、そのまま崖下へと転落。

　瀕死の重傷に追い込まれたオカーニャはマイヨジョーヌのまま無念のリタイアとなってしまった。

　1973年のツール・ド・フランスにおいて、オカーニャはアルプス超えの第7ステージにおいてマイヨ・ジョーヌを奪うと、その後は他を圧倒。

　最後は2位のベルナール・テブネに15分51秒の差をつけて悲願の総合優勝を果たした。

　オカーニャはその後さしたる良績を収めることはできなかった。

　1994年5月19日、オカーニャは猟銃自殺を遂げた。

　借金問題に加え、前々から患っていたC型肝炎に悩まされていた末の決断だったと言われている。享年48。

1994年5月19日逝去（享年48）
　