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連帯オール沖縄・東北北海道コミュの沖縄の理不尽さは「保育園落ちた」と同じ 県民投票の会元代表・元山仁士郎さん <空気は、読まない。>3

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2020年3月18日 配信東京新聞
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 自分が信じる道を突き進む人たちに聞くインタビュー連載<空気は、読まない。>の第3回は、米軍基地の移設に伴う沖縄県名護市辺野古沖の埋め立ての賛否を問う住民投票をけん引した元山仁士郎さん。沖縄が感じている理不尽さに思いを寄せてほしいと訴えています。 (聞き手・山口哲人)

◆香港を見て思う 日本の民主主義って何なのか
 辺野古の埋め立てに県民投票で「反対」の意思が明確に示されて1年が過ぎたのに、その前と全く変わらない。政府は白紙撤回するなり、県や米国と協議するのがあるべき姿なのに、沖縄の意思を全く顧みない。すごく憤りを覚えるし、こんなにも沖縄の民意が軽いのかと悲しくなります。

 日本は民主主義国家だと本気で思うなら、投票結果が無視される状況に直面した時、何百万、何千万の人が立ち上がってもいいんじゃないかと思いましたね。結局、県民投票直後も安倍内閣の支持率は50%近くあった。香港や韓国ではデモに何百万もの人々が参加したのに。日本の民主主義って一体何なのだろうと、ひしひしと感じます。

左側は警察、右側は警備員。米軍キャンプ・シュワブに向かう工事車両を阻止するため、座り込み抗議活動をする人たち=2019年2月、沖縄県名護市

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 民主主義は、選挙による間接民主制だけではなく、住民投票という直接民主制との両輪で成り立っているもの。欧米では人を選ぶ選挙と同時に、特定のテーマに意思表示をする住民投票を行う国や自治体もあります。その点、日本の住民投票の位置付けには改善の余地があると感じています。

◆米軍機に慣れて「うるさい」と言わなくなった
 宜野湾市の普天間飛行場のそばで生まれ育って、小学校低学年ぐらいまでは、頭上を飛ぶ米軍機に「うるさい」と叫んだりしてました。でも、高学年になると慣れて言わなくなった。大人がそうなのと同じで。

市街地の中にある米軍普天間飛行場=2016年1月

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 物心がついたころには、辺野古の米軍新基地問題は存在していました。国が強引に建設を進めようとする中で、沖縄は、恩恵を得るために立ち振る舞った方が良いと考える「容認派」と、絶対に造らせない「反対派」に県民が分断させられている状況でした。

 政治や社会問題に関心が芽生えたのは、大学進学のため2011年に東京に出てきてから。沖縄では、基地問題になると、賛成か反対、右翼か左翼、保守か革新、みたいなのが固まっていて、議論の余地がないと受け止めている人が同世代に多いと思うんです。そこを解きほぐしたかった。

元山仁士郎さん

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◆辺野古に新基地を建設したいのは誰?
 原発やダム建設、リニア中央新幹線の工事でもそうだと思うんですけど、民主主義社会では本来、いろいろと議論し、勉強してから自分の態度を決め、一票を投じます。沖縄でもそういうあるべき姿に少しでも近づけられたらと思い、双方の意見を尊重する形で県民投票をやりましょうと提起したんです。

 賛否両論を考えるのが住民投票なのに、国をはじめ新基地建設に賛成の人たちは運動を展開せず、ほとんど表に出てこなかった。誰が辺野古に新基地を建設したいのかよく分からないことに違和感を覚えたし、主体が曖昧なまま工事が進んでいることを、県民投票を通じて実感しましたね。

県民投票で反対多数が伝わり、記者の質問に答える元山仁士郎さん=2019年2月、那覇市

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 誰にも理不尽な体験があると思います。「保育園落ちた」だったり、不当解雇だったり。不当解雇だと会社に勝手に決められて「明日から来ないで」となる。それって悔しいし、怒りも覚えると思うんです。沖縄の基地問題も日米両政府が勝手に決め、沖縄が関われない。その状況に県外の人たちにも思いを寄せてもらい、友人や家族など周りの人と話してほしい。

◆「仕方ない」を乗り越えるために
 太平洋戦争でゲリラ活動を担った「第二護郷隊」にいた祖父に「なぜ戦争は起きたの」と聞いたことがあるんです。祖父は少し黙った後、「当時はそういう教育だったんだ」と言った。反抗しようものなら殺されていたでしょうし、そうなると自分もいなかった。仕方なかったことは分かる。でもそういう「仕方ない」の積み重ねが戦争になっていったわけですよね。政治や上からの押し付け圧力に対してどう対抗していくのかは、沖縄戦や太平洋戦争が残した教訓、市民の教訓として考えなければならないことです。

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 じゃあその「仕方ない」をどう克服していくのか。沖縄では、1962年と69年に米軍嘉手納基地の拡張工事に対し、住民が座り込みをし、それがハンガーストライキに発展したという文献を読みました。体を張って抵抗した歴史があった。県民投票の時のハンストは、投票権が奪われようとしている中、市民、県民が理不尽な目に遭っている中で、当然あるべき姿なんじゃないかと思ってやった。今の日本の空気を読んでない面はありつつ、かつての沖縄の人たちの空気は読んだつもりだった。

 辺野古の新基地建設は国が進めているんだから「仕方ない」と思う人たちの気持ちを否定はしません。ただ、自分の子や孫の世代になれば、必ず「なぜ辺野古に基地ができたの」と聞かれる。そこでどう答えるかが一生のテーマ。自分の言葉で正直に話せる大人になりたいなと思います。

     ◇

 元山仁士郎(もとやま・じんしろう) 1991年、沖縄県宜野湾市生まれ。県立普天間高から国際基督教大に進学。特定秘密保護法反対の学生有志の会やSEALDs発足に関わった。一橋大院修士課程で日米外交史を研究中。2018年、名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問うため、「辺野古」県民投票の会代表として県条例制定に奔走。5市が投票参加を拒否した際はハンガーストライキで参加を訴えた。

コメント(1)


かっしゃんさん
厚くお礼申し上げます。

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