Eggs of story -短編小説広場-コミュの月間企画【２月】二次創作【さいか】Another：HaGaNaI

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羽瀬川小鷹(こだか)聖クロニカ学園高等部2年5組。
日本人の父、イギリス人の母との間に生まれたハーフ。
しかし容姿は母に似ず日本人そのもので、
母から中途半端に受け継いだ黄土色がかったくすんだ金髪になってしまった。

そのため幼少期から髪を染め損なったヤンキーと誤解され続けており、
昔から友達は少ない。
そんな小鷹はワケあって隣人部に所属することとなった。

隣人部とは、友だちを作るための部活。
所属しているのは、この部の創設者である同級生の三日月夜空(よぞら)。
女王様気質の美少女・柏崎星奈(せな)。
「真の漢」を目指す楠幸村(ゆきむら)。
変態的思考を持つ天才少女・志熊理科(りか)。
邪気眼な小鷹の妹・羽瀬川小鳩(こばと)。

一癖も二癖もある非常に「残念」な美少女に囲まれている。

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とある日。タカが転校してきた。
子供の頃にタカとソラって呼び合った仲。
転校により離れ離れになった親友だ。

しかしタカは自分がソラだってことに気づいてもいない！
それは、あの頃はちょっと男の子な格好をしていたし今ほどは、
髪も長くはなかった。

でもさ！でもさ！！
ちょっとぐらい気づいていたってさぁ・・・

えっ！こっちから話しかけるなんて無理に決まっているじゃないか！！
私が顔見知りだってことは知っているだろトモちゃん。

友達のいない私はエア友達であるトモちゃんに熱く文句を言う。
しかしその場面を・・・

タ カ に み ら れ た ！！

な、なんでタカがここにいるんだ・・・
落ち着け！落ち着くのだ私っ！！
し、しかしどうやって接すればいいのだ・・・

瞬間ひらめく。

そうだ！部活だ！部活を通して！！
しかし何部？わたしに何が出来るというのだ？
うーん・・・

そうだ！！なければ作ればいい！！
私が・・・タカとソラが友達になれる部を！！

それが隣人部の始まり。波乱の幕開けだった。

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本当は二人きりの部活だったハズなのに・・・
どうして・・・どうして・・・

な ぜ ６ 人 も 集 ま っ た ！！

人望も何もないから隣人部なのに・・・
しかし断るに断れないし、適当に嫌がらせでもしておこう・・・

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夏休み。

部活はあるのだけれど、決まりごとが少ないために、
参加人数やら時間も曖昧。

理科の発想で、ケータイ登録することに、
女子高生たしなみでもってはいるのだが・・・
登録件数がゼロ・・・

今日はじめて、アドレスを交換した。
最初に登録したのはタカ。
すっごく嬉しい。ケータイ登録も嬉しいが最初の相手がタカ。
これはもう・・・ケータイ様様だ！！

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とある日、事件が起きた。
夏祭りの花火が髪を焦がしてしまった。

スグ花火捨てに使うバケツの水で消化したから、
大事には至らなかったが・・・
その場で解散。レンタル浴衣は借りていなかったし
不幸中の幸い・・・

しかし・・・

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わたしは残りの夏休みに部活に参加しなかった。
かわりに勇気をだして・・・

髪を切った。

もちろんはじめての美容院。すっごく緊張した。
だけど一番の勇気は・・・

ショートヘア
ソラの髪型に戻したことだ。

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９月。夏休みが終わり登校する。
遅刻しそうだ。いや、ほんとギリギリ。
先生がわたしの名前を読んで出欠の確認をしている。

判定はギリギリセーフ。

ふと、、、
タカと目が合う、、、

「ソラ・・・」

「久しぶり・・・タカ・・・」

やっと気づいてくれた。感極まって涙腺が緩む。
その仕草はごまかし、席に着く。

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放課後。タカとの話し合い。

自分が転校の日に姿を見せなかった真実。
スカート姿を見せる勇気がなかったために、、、
ここまで凄いすれ違いをしてしまった。

しかし今更・・・

部活でタカとソラなんて呼び合う仲には戻れない。
長すぎたすれ違い。今の生活。それら全てを捨てて、
もう一度、よりを戻すなんて不可能だ。

ならばいっそ、隣人部では今まで通りの方が気が楽だ。
タカも納得してくれた。
これからも今まで通りに小鷹と夜空で通すと。

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夜、ケータイにて、、、

勇気を振り絞る・・・今度こそ・・・

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[タカへ]

大したことじゃないんだ。
今度、買い物に付き合ってくれないか。
その、、、
隣人部のヤツらにはナイショで。
二人きりで、、、

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送信したー！！
するとスグに・・・

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[ソラへ]

了解。

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すっごくドキドキした。
なんといっても初デートの約束だ。
な、なに着ていこうかな・・・

こ、これって一歩前進だよね？

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END