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獄中小説「獄窓」コミュの獄中小説「獄窓」第1話「逮捕」4

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逮捕から数カ月、
身分を容疑者から被告に変え、

拘禁場所を留置所から拘置所へと移し、

陽色の裁判は進んでいった。

そして今日、ついに判決日を迎えた。

裁判官はまるで
「ちょっと散歩に行ってくるわ」
とでも言い出しそうな口調で、
無表情のまま、眉ひとつ動かさず判決文を読み上げた。

裁判官「主文、被告人を懲役4年4ヶ月に処す。」

さらに2週間後―

A拘置所

判決日から2週間の控訴期間が過ぎ、陽色の刑が確定した。
今日はいよいよ刑務所に移送される日だ。

看守「陽色、出ろ。」

看守に連れられ、
前日の内に整理しておいた荷物を確認し、
服を着替え、
名前や本籍などを確認し、一応布が被せられてはいるもののよく見ればバレバレの手錠をかけられたのち、

金線と呼ばれる幹部から言い渡しを受ける。

金線「陽色、今からM刑務所に護送する。
護送中は職員の指示に従うように。
以上。」



それだけ?と思わせるほど短く、
有無を言わせない口調だった。

バスに乗り込み、
A拘置所を出発。
もう出所まで見る事の出来ない、
最後の娑婆の光景を

バスの中から眺める。

見慣れたはずの
街灯の明かり、
コンビニやビルなどの建物が
やたら美しく輝いて見える。
街を歩く学生が、
カップルが、
家族が、
まるで別世界の住人に見える。

昨日まで自分もこの景色の一部だったのに。
こんなそばにある光景が、
もう出所するまで見る事が出来ない。
後悔してももう遅い。
時は戻らない。

泣いても、叫んでも、もう誰も助けてはくれない。

犯した罪は、
償わなければならないのだ。

陽色はバスの外の光景をしっかりと目に焼き付けた。

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