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海洋基本法コミュの水産資源管理について

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日本の水産資源管理
欧米諸国の健康志向の高まりや、中国などの開発途上国の所得増による食習慣の変化に
よって、世界的に魚の消費量が増えています。一方、2006年11月、マグロの乱獲が
深刻だとして、資源管理機関の大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)で漁獲量削
減が決議され話題となりました。資源管理型の漁業のあり方が問われてきている今、日
本が行っている水産資源の管理とはどのようなものなのかを紹介します。
活発化するマグロの資源管理
2007年1月、マグロの資源管理に関する会合が立て続けに日本で行われ
ました。
1月22〜26日、神戸で行われた「マグロ類地域漁業管理機関合同会合」
は、世界に5つあるマグロ類の資源管理を行う国際機関(図表1)が初
めて合同会合を開いたものです。5つの国際機関は世界の海域ごとにマ
グロの資源管理を行っていますが、漁獲規制は管轄の海域にしか及ば
ないため、規制の緩やかな海域があると違法操業の温床になるなど、
問題点が指摘されています。乱獲などで減っているマグロの漁業規制
には、世界の各機関が協調して取り組む必要があると、日本の水産庁
が呼びかけ、今回の開催となりました。

マグロの需要は世界的に増加中で、2004年の漁獲量は200万トンを超
え、20年間で約2倍になっています(図表2)。会合では、資源回復の観
点からも、日本はこれ以上漁獲能力を拡大しない方向で提案を行いま
したが、発展途上国は自国発展のために漁業参入を訴え、漁船数を増
やす意向を主張するなど、利害の対立もありました。最終的には「途
上国の漁業発展を認めつつ、資源維持が必要な場合は漁獲能力の削減
を含めたコントロールを行う」ことで決着しました。
また、2007年1月29〜31日には東京で、大西洋マグロ類保存国際委員
会(ICCAT)の中間会合が行われ、東大西洋と地中海産のクロマグロ
について、2007〜2010年の国別漁獲枠を決める会合が開かれました。
すでに、2006年11月、今後4年間で現行の総漁獲枠3万2,000トンを段階
的に減らし、2010年には2万5,000トンと2割減にすることは決定されて
いました。テレビのワイドショーなどでも、最高級の刺身や寿司ネタ
として使われるクロマグロがますます高嶺の花になるのでは? と話
題になりました。
今回の東京会議では、前回会議で先送りにされていた各国の削減率の
調整が行われ、すでに漁獲枠を持っている日本やEUなどは、削減率
を同率に、新規参入国は過去の漁獲状況からシェアを算出し決定され
ました。日本の漁獲枠は、06年の2,830トンから、07年は約2,516トン、
08年は約2,431トン、09年は約2,345トン、10年には約2,175トンとなり、
約23%の削減が決まりました。
このように、マグロについては各国際機関が、その対象海域において
獲ってよい魚の量や、大きさ、時期などを管理し、持続的に水産資源
が利用できるよう働きかけを行っています。

漁業を巡る国際情勢
こうした国際的な水産資源の管理は、1970年代のいわゆる200海里時代
の到来から本格化しました。
その後、1994年には、排他的経済水域(EEZ)の設定より、沿岸国が
周辺水域の生物資源を管理する等の国連海洋条約が発効(日本は1996
年に批准)、沿岸各国にEEZ内での水産資源の管理が義務づけられまし
た。
さらに、200海里以外の公海においても、資源保存管理措置(漁業規
制)が導入され、国連でも公海の漁業を規制する各種の協定や決議が
採択されています。
これに伴って、各国のEEZや公海を回遊しているマグロ(高度回遊性
魚種)や、EEZと公海をまたがって生息するヒラメ(ストラドリング
魚種)は、地域ごとにさまざまな国際機関が設立され、関係国間で資
源保存管理措置がとられています。
したがって、日本の漁船が遠洋で漁獲する水産資源については、水産
庁が中心となって、国際漁業資源の調査を行い(図表3)、資源状態を
高位、中位、低位の3段階に分け、評価しています。
この評価で、マグロが現在どのような状況なのかを見てみると、太平
洋のビンナガが高位に位置するものの、中位に大西洋・インド洋のビ
ンナガ、太平洋・大西洋・インド洋のキハダ、西太平洋・インド洋の
メバチ、太平洋のクロマグロ。低位には東太平洋・大西洋のメバチ、
西大西洋のクロマグロ、南半球のミナミマグロとなっています。

持続可能漁獲量(MSY)を探る
マグロの例を見るまでもなく、水産資源の枯渇は漁業による乱獲によ
るところが大きくなっています。そもそも、水産資源はどれだけ獲れ
ば乱獲で、どこまでなら適正な漁獲になるのでしょうか。
一般的に資源といえば、石油や石炭といった鉱物資源を思い浮かべま
すが、これらは取れば取るほど減ってしまい、いつかは枯渇するもの
です。これに対し、水産資源は、繁殖によって子孫を残すことができ
るので、再生産と呼んでいます。
そのため、生物資源が枯渇しないようにするためには、数(資源量)
を適正に維持し続ければ、環境の悪化などの要因がない限り永久に獲
り続けることができます。これが生物資源の最大の特徴です。
これを表すときによく比較例として出されるのが、銀行の預金金利で
す。利率が一定だと仮定した場合、銀行に預けている預金は増えた利
息分だけ引き出していれば、元本は常に一定金額で、利息分だけの金
額を毎年得ることができます。
ところが、生物資源の場合は、正比例することはなく、資源量がある
一定量を超えると利息に当たる持続可能漁獲量(Sustainable Yield)は
減っていくことになるのです。これは生物には生息できる量に限りが
あり、たとえ環境がよくても海が魚であふれることはないように、限
界量があるためです。この限界量を「環境収容力」といいます(図表
5)。
つまり、魚種別に環境収容力を見極め、持続可能な漁獲量の最大値
〔Maximum Sustainable Yield(MSY)〕を見定めないと、効率的な持
続的漁業を行うことができないのです(図表6)。
しかし、小型浮魚類(サバ類、マイワシなど)の
環境収容力は、海水温や海流の変化などで、大き
く変動することがあり、地球規模の海洋変化も関
連するといわれています。これをいかに調査し、
MSYを調べるかが重要になってくるのです。
日本ではこの調査を、独立行政法人水産総合研究
センターが、約40種類の水産資源について、約80
種類の系群(同種でも産卵場所別、分布、回遊等
が異なる地域集団)に区分し、評価を行っていま
す。日本周辺水域の水産資源の現状は(図表7)
の通り。半数以上が低位にある状況です。

日本周辺の水産資源管理
水産庁の資源管理企画班の大橋貴則課長補佐によると、「日本の周辺
水域は、世界的にみても魚の種類が豊富で生産力が高いといわれて
おり、カナダ大西洋岸のグランドバンクス、大西洋の北海と並んで
世界三大漁場に数えられます。さらに、国土がリアス式海岸で天然
の漁港に恵まれたことから、地域ごとに独特の漁業・漁村が発達、
世界でも有数な魚食文化が育まれてきます。現在も日本には6,300近
い漁村があり、これはほぼ6kmごとに存在し、その数は世界一でし
ょう」とのことです。
豊富な水産資源に恵まれた日本周辺の水域では、約350種類の魚が利
用されているといわれます。日本の漁民は従来より、漁業法等によ
り、漁業隻数、漁業制限、漁獲物の体長制限等の、「入り口制限(イ
ンプットコントロール)」で資源管理を行ってきました。これは、地
先・地場の水産資源は、長年の経験から、これを利用する漁民自ら
が自主的に管理していこうとの考えから生まれたものです。
大橋課長補佐によれば、江戸時代には、地先の漁業は長男ではなく、
末っ子が跡を継いだそうで、それは長男が一人前になれば父親と漁
場で競合し、資源の枯渇をまねく恐れがでてきますが、末っ子なら
父親が引退するころに跡を継ぐことになり、一家及び漁村が存続・
安定していきます。こうした次世代に水産資源を継承していこうと
考えた先人たちの知恵が、入り口制限という世界に類をみない資産
管理型漁業の発達・普及を進めたのです。
ところが、1970年代の200海里時代の到来により、欧米から総漁獲量
規制(TAC)制度が到来します(TACとはTotal Allowable Catchの略
で、魚種ごとに1年間の漁獲できる総量を定める方式)。1994年の国
連海洋法条約の発効により、沿岸国が周辺水域の生物資源を管理す
ることになり、日本も1996年に、この条約に批准したため、「海洋生
物資源の保存及び管理に関する法律(資源管理法)」を制定し、TAC
制度を導入しました。日本も新たに「出口規制(アウトプットコン
トロール)」による水産資源管理を行うことになったのです。
現在のTAC対象魚は、サンマ、スケソウダラ、マアジ、マイワシ、
マサバ、ゴマサバ、スルメイカ、ズワイガニの8種類。これは、?
漁獲量が多く、?資源状態が悪い魚種で、?日本周辺で外国漁船に
よる漁獲が行われている魚種ということで設定されました。これら
の魚種は、漁獲可能量を超えて漁獲することはできません。
さらに、2001年の水産基本法の制定に伴い、緊急に資源回復が必要
な魚種について「資源回復計画」の策定を開始しました。また、資
源管理法を改正して、2003年から漁獲努力量の総量規制(TAE制度)
を導入するなど、資源管理の強化に努めています。

http://www.nissui.co.jp/academy/market/08/market_vol08.pdf

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