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Salad Days Episode?コミュの第15章 ひじき

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PM12:05

小田は日吉駅にいた。
神奈川県警の警官50人に日吉商店街の店すべてを、しらみつぶしにあたるよう指示すると、東急百貨店の前にある階段に座り込んだ。

小田は疲れがたまっていた。

しばらく座っていると、背広から1枚の写真を取り出した。
同僚の柿沼の写真だ。

小田は疲れたとき、いつもこれを見る。
そして今日も元気が湧く。

写真をニコニコしながら見ていると、あることに気づいた。

地面に血痕があるのだ。

そして、その血痕は商店街の方へと続いている。

小田はその血痕を追った。

300メートルぐらい進むと、その血痕は“とん三田”というトンカツ屋の中へ続いていた。

小田は直感でここだと思った。
そして、無線で応援を呼んだ。

5分ほどすると、10人程度の警官が防弾プレートを持って集結した。

小田『3人は裏手へ。そこの2人は出口から誰も出すなよ!他の5人は俺と突入だ。』
そう指示すると、小田は勢いよくドアを蹴破った。

昼飯を食べていた客たちはびっくりし、なかにはパニックで自分のひじきが盛ってある小鉢を警官に投げる者もいた。



PM12:45
京浜急行羽田空港駅
改札前

苑子『今日泊まるとこ、どこだっけ?』
山内『品川プリンスホテル!この電車で1本だよ!』
苑子『カズくん何でも知ってるんだね!!』
山内『照れるばい。』

三輪『あの〜。私今日東京の親戚の家に泊まるから、ここから直接行くことにする。荷物とか置きたいし。だから今日はここでお別れってことで。』

苑子『え〜。一緒に泊まんないの〜。』

三輪『ご〜め〜ん。でもいいじゃん。2人っきり。』

苑子『そうだけど・・・。』
コメントと裏腹に万遍の笑顔になる苑子。

山内は料金表を見ているふりをしながら、思わず小さくガッツポーズをした。



PM13:30
大谷はまむし谷の底をのぞいていた。

いくら覗けど、クサが覆い茂っているため、大川の巨体の姿は見えない。

大谷は後悔していた。
もっと聞き出すために、手柔らかくやればよかったと・・・。

もう待つのは疲れた。

そして、おそらく、あの気の失いようだと当分は谷の底から這い上がってこないであろうと思い、一旦帰宅することに決めた。



PM13:45
東京都千代田区丸の内
日本生命保険
ニッセイ・ライフプラザ丸の内支店

プルルルル・・・・・・
『お電話ありがとうございます。ニッセイ・ライフプラザ丸の内でございます。』

保険業界に入って15年。
真鍋は今日も元気よく電話を取った。

真鍋『生命保険についてのご質問でしょうか?はい。承ります。・・・・・・・・はい。・・・・・・・・・・・・・・・はい。・・・・・・はい。そちらのほうですね、お支払いできません。』

そう言って、おもむろに電話を切った。

『支店長!!それじゃ、お客様に対してあまりにもひどくないですか?』
新入女子社員の斉藤が言った。

真鍋『花子!そんなんじゃ、この業界生き残れないんだよ!!分かるか?』
斉藤『いいえ・・・・。』
真鍋『ちょっとみんな仕事の手休めて聞いてくれ!!!!大事な話だ。特に新入社員。よく聞くように!!』

社員がぞくぞくと集まってくる。

真鍋『今日から支店長になった私だが、1つだけみんなに知っててもらいたいことがある!!私の方針。そしてこの会社の方針だ。』

社員に緊張が走る。

真鍋『“1人は万人のために、万人は1人のために”!!!!これが生命保険の基本精神だと教えられてきたことだろう。しかし、これは基本であって、現実ではない!!現実の方針は、客は詐欺師だと思えだ!!』

社員が感心したようにうなずく。

真鍋『バブル崩壊後、日本はおかしくなった。死んでもいないのに死んだとか、わざとやったのに怪我したとか、盗まれてもいないのに盗難にあったとか。悪いこと考えるやつばっかりだ。私はこれまでの経験から学んだ。客の99パーセントは確実に詐欺だ!!だから、電話を取ったら、詐欺だと思え!!だまされるな!!前任者はこの世界の厳しさがまったく分かっていなかった・・・・。しかし、私は違う。私は結果を出す。だからここまでこれた。うちの会社がここまでこれたのも、他社とは異なるこの精神があるからだ。したがって、うちの支社では、客に一銭も払わん。これは命令だ。全部拒否しろ!!』

その刹那、フロアに銃声が響いた。

キャー!!!!!!!!!
女子社員の悲鳴がこだました。

三輪『従業員の皆さん。私に素直に従ってください。このビルは占拠されました。皆さん手を見えるようにして、うつぶせになってください。』


PM14:00

大谷は慶應義塾大学の銀杏並木をトボトボと歩いていた。

昨日から一睡もしていないことがようやく響いてきたのだ。

駅前のスタバでコーヒーを買って帰り、自宅で休憩しようと思った。

しかし、日吉駅を歩いていたとき男に声をかけられた。

『警視庁の小田という者ですが、あなた今朝都立大学駅前にいましたね?』
大谷はハッと疲れが飛んだ。
まずい・・・・。警察だ・・・。
大谷『は、はい。』
小田『ちょっと駅の近くの派出所で話うかがってもいいですかね?』
大谷『は、はい。』



PM14:20

ニッセイの社員たちは、壁におしつけられ、立って横1列に並ばされていた。
三輪『ここの1番偉い奴は?』

・・・・・・・・・・・・・・・
誰も動かない。

三輪は天井に向けて銃を乱射した。
三輪『もう一度ききます。ここの1番えらい奴は?』

社員が一斉に真鍋を指差した。

三輪『あなたですか!!!』

真鍋『は、はい・・・・。』

三輪『あなたなら、社内のすべてのデータ閲覧可能ですよね?』

真鍋『え、え〜。まあ〜。』

三輪『3時間以内に、13年前死んだ鎌倉という男の資料を探し出してください。当時あなた方が調べたすべてのデータです。』

真鍋『では、まず私のデスクの端末を使わないと・・・・・』

三輪『いいでしょう。ただし、どんな小さなデータが欠けてもダメよ。もし、不十分だったら・・・・・・・』

バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!・・・・・
三輪はまた乱射した。

真鍋の近くにあった、長谷川京子の等身大ボードの首が吹っ飛んだ。

三輪『あんたもこうなるわよ・・・・・・。』



PM14:50
大谷『ただ、爆発したんで逃げただけですって・・・』

大谷は絶対警察にバラさないよう、必死にこらえていた。
娘のために・・・・。

小田『でもあんな時間に何してたんですか?』
大谷『私、糖尿病なんで深夜のウォーキングが欠かせないんです。』
小田『都立大学でですか!?』
大谷『・・・・・・・・』
小田『まあ、いいです。』

その時、派出所の前に1台のパトカーが停まった。
2人の男が降りてきた。

小田『おう!吉田!森藤!』

吉田『僕が吉田ですよ!小田さん!!身柄引き取りに来ました。五十嵐は?』

小田『今こっちに向かってる。ついに現場でMr.sanoの治療を自白したよ!!』

森藤『しかし、うれしいな。長年追ってた甲斐があった。こんな結末とは想像してなかったな。』

ちょうどその時、派出所に五十嵐が連れてこられた。
しきりに、FBIとかCIAとかPTAとか意味不明なことを叫んでいた。

その光景を見て、大谷はハッとした。
五十嵐という男知っている・・・・・・・。
たしか20年前、慶應病院に駆けつけたとき、峰尾の担当医だった人だ・・・・・。

大谷『あの〜。小田さん。五十嵐って人をずっと追ってたんですか?』
小田『ええ。ず〜っと前は、慶應病院の優秀な医者だったんですが、ある時から闇医者の仕事もするようになってたんです。それが発覚すると、行方くらましちゃって・・・。』
大谷『へ〜。』
小田『それで後々調べてみると、どうやら五十嵐はなんちゃらっていう病気で、精神がおかしいんですわ。しかも、慶應病院時代担当した患者は、全員健康なのに手術してたんですよ!!ひどい話ですよね?』

大谷は愕然とした・・・・・・・・・。
彼の担当した患者は、皆正常だった!?

大谷『それ本当なんですか?』
小田『ええ。本当ですよ。当時慶應病院で看護婦だった川合さんっていう方が、その状況に耐えかねてアメリカに逃げたんです。でもアメリカの現地警察に捕まって、日本での五十嵐の犯罪を白状したんです。それ以来、五十嵐は雲隠れでしたね〜。』

ということは、親友は・・・・
親友は・・・・・

小田『おい!吉田!五十嵐の、なんちゃらっていう病名なんだったっけ?』

吉田『たしか・・・・、若年性アルツハイマーです。』



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